10/05/22 15:16:54 sPmi+p52
……ったく、なんで泣いたんだよ。ペッタンコがそんなに悲しかったのか? それとも痴女扱いしたからか?
あんなのただのジョークじゃんか。
むしろ痴女、エロいし。大歓迎だし。体のレベルがエロさについていってないのが残念だけど。……いや、痴女じゃないんだっけか。
……ああもうマジでなんで泣いたんだよ!
あいつあんなに打たれ弱かったっけ。わっかんねー!
机に向かって頭を抱えている俺を見て、母さんが「あら、今日は真面目に宿題やってるのね!」なんて笑っている。
あー、そうだ、明日提出だよ、計算ドリル。
しかし俺は今、人生の宿題の方で手いっぱいだ。
明日どんな顔して香織に会えっつーんだよ……!
くっそー。
……あー、乳揉みたい。無性に揉みたい。揉んだら落ち着くような気がする。
習慣って恐ろしいなオイ。
えーっと、今日の戦果は……。
明日香ちゃんと、美由紀ちゃんと、響子ちゃんと……。
……香織。
「……母さん、俺、熱がある」
体温計貸してくれ、と手を伸ばしたら、
「宿題多いからって仮病使わないの!」と怒られた。
マジなのに……。
次の日、香織はちゃんと学校に来ていた。
当然だよな、幼なじみと泣くほどケンカしたからって休ませてくれるような親じゃない。香織も、俺も。
「お、おはよ……香織」
白い歯を見せて笑ったつもりが、毛虫でも見たような顔で目をそらされる。
俺はむっとした。
なんだよ。そりゃ俺が悪かったんだろうけど、ちゃんと謝ったじゃねーか。
また謝れってか? ああ?
「おーい、はよっす!」
悩みなんてなさそうな声が俺の背中をバシッと叩く。
振り向くと、昨日風邪で休んでいた田中がイイ笑顔でそこにいた。
「田中ふっかーつ! 今日もスカートめくりまくるぜぇー!」
教室のあちこちから怒声が上がる。
「死ね!」「ずっと休んでれば良かったのに!」「帰れ!」
「おお……! 我が友、田中よ! よくぞ戻ってきた!」
一人だけ喜んでいるのは言わずもがな。カンチョーの山本だ。
田中と山本は同じ下半身専門の変態なので、タッグを組んでいることが多い。
俺はロンリー……。いや、孤高の一匹狼……。
しかし四天王の一員として友の復活を喜んだ。
……もういいや。香織のことは忘れよ。
そもそもなんであんなに過剰反応したのかよくわからん。
たぶん生理中だろ。終わったら元通りだ。そーだ、そーだ。
「今日のラッキーカラーは赤だ! 赤いスカートを狙うっ!」
昨日よっぽど暇だったのか、田中はいつにも増してハイテンションだった。
「いいね! ひらりと舞う赤いスカートの下、ずぶりと突き刺さる俺の指!」
山本も喜々としてそれに乗っている。
「じゃ、ついでに俺も胸を揉む」
たまには組んでみるのもいいだろう。
「おお、トライアングルアタックだな!」
「今日のターゲットは幸運だな!」
教室中の女子から体育館シューズが飛んできたが、知ったことか。
俺は! 昨日から! ずっと!
胸が揉みたくて仕方ないのだ……!
付き合ってもらうぞストレス解消! ふふふ。ふはははは……!
「で、誰にする?」
ひそひそ。俺たちは途端に真面目な顔になった。
「はい! 真美子先生のおっぱいが揉みたいです!」
俺はやけくそな気分で手を挙げた。
田中と山本は目をさまよわせた。