WILD ARMS 9ライヴはむっつりスケベat EROPARO
WILD ARMS 9ライヴはむっつりスケベ - 暇つぶし2ch300:ブラッド・アシュレー×カノン④
11/06/02 23:55:30.72 9QUVKC1b
普段の熱血漢の青い振る舞いの青年からは想像もつかない言葉の数々にカノンは驚いたが、そこは意地で反論した。
「……ふざけたことをッ!ブラッドはともかく、お前には女が……ッ!」
マリナの存在を指摘されたアシュレーは、頭を掻きながらもじもじとカノンの耳元から顔を離した。
「……だってさ、マリナのやつ…ボクが久々に帰ったってのに、あの日だからって…させてくれなかったんだ。」
こいつら、ウブな顔してやることはやっていたのか…ッ!とカノンは別の意味で憤慨したが、それどころではない。こいつらの性欲処理に使われるなど、たまったものではない。
「だからッ…!すごく溜まっているんだッ!!このまま我慢してたらいつ欲求が爆発してロードブレイザーになってしまうかッ!!ボクは…ボクは怖いッ!!」
「そういうことだ。協力してやってくれカノン。ついでに俺にもサービスということでな。」
「頼むカノンッ!!僕の煩悩を凶祓ってくれッ!!」
「貴様らぁッ!!今すぐ凶祓われて切り刻まれたいかッ!!」
深刻そうでいて実際そうではない台詞を深刻な顔で言いながら、さりげなくワンピースを脱がせ、豊かな胸を掴むアシュレーに、カノンは思い切り頭突きを喰らわせた。
「いたた…なんでボクだけッ?!」
「ふ…ふざけるなッ!!そんなことなら町にでも行って適当に引っ掛けてこいッ!!アタシは性欲処理係などごめんだッ!!……はうんッ!!」

301:ブラッド・アシュレー×カノン⑤
11/06/02 23:57:06.62 9QUVKC1b
怒るカノンに、背後からブラッドがカノンの敏感になっていた乳房を掴み上げ、カノンの言葉を遮った。
「ああ、ずるいってブラッドッ!ボクだって早く触りたかったのにッ!」
アシュレーも負けじとカノンの空いた方の乳房にむしゃぶりつくと、それまで抵抗していたカノンの体は力を失って悶え始めた。
「……あああ……ッ!そんなに…強く揉むなぁッ…ッア……痛いッ……!」
鍛え上げられた筋骨隆々とした手でついさっきまで弄っていたところを強く揉みしだかれ、カノンの体は熱を一気に呼び覚ました。
「カノンって、やっぱりおっぱい大きいんだね。マリナも結構大きいけど、また違った感触でいいよ。太股も…むっちりしてて……」
頬を豊かな乳房に摺り寄せながら、太股をアシュレーが撫で回す。自分の手とは別のごつごつした生身の人間の手が這いずり回る感覚に、カノンは体をぞくりと震わせた。
首筋にブラッドが背後から口付ければ、カノンはひッ!とか細い悲鳴を上げた。硬くなった乳首を太い指でしごかれ、カノンの感度は上昇する一方であった。
自分でするよりも、気持ち…いい…しかし、この感覚を、カノンは認めたくなどなかった。
「……やッ……やめ……ッ…痛……」
「本当か?ならこれは一体何なんだろうな?」
「……ッ!!」
ブラッドが腰支えていた手をカノンの下半身に滑らせ、茂みをかき回すと、卑猥な音がぴちゃぴちゃと響いた。
羞恥にカノンの頬が真っ赤に染まる。違う。これは断じて……
「そ、それはさっきまで自分で弄っていたから……ッ!」
「ほほう。自慰を認めたな。」
「よく見えてなかったけど、そこも弄ってたんだ。いやらしいんだね、カノン。」
そのままスリットに大きな掌を滑らせて中に潜む濡れた芽を擦るブラッド。そして腹に舌を這わせるアシュレーに、カノンはただ情けなく愛嬌を漏らした。

302:ブラッド・アシュレー×カノン⑥
11/06/02 23:59:00.68 9QUVKC1b
自分以外に弄らせたことのない女の部分を男の、しかも逞しい体の持ち主に弄ばれ、さらに体中に他人の舌が這う感覚にカノンは頭がくらくらした。
「……あんッ……い…嫌…嫌…なのにぃッ……」
抵抗する声はよもや男を誘う声でしかない。いつもの女を見せない彼女が音を立てて崩れていく。
くちゅり、と己の体液が敏感な芽の突起に擦り付けられる度、カノンは腰を揺らめかせて悶えた。
「……カノン……いいな……実に…そそられるッ!」
揺らめかせながらも逃げようとするカノンの腰をブラッドは乳房から手を離して押さえつけた。
こりこりと芽を弄ぶ指の動きを早め、濡れそぼった下口に太い指を挿入すると、カノンはいやいやと首を振った。
「そろそろ素直になればいいのに。お互い欲求不満を解消してるだけだろ?」
悪びれもせずしれっとアシュレーが言い、がら空きになった両胸をがっちりと掴んで揉み解す。ハアハアと荒い息をしながらカノンはされるがままだった。
男の指が、異物が侵入し、己の内側を蹂躙しても、カノンにはただ喘ぐ行為しか許されなかった。
(あたし…どうしちまったんだ……ッ)

303:ブラッド・アシュレー×カノン⑦
11/06/03 00:00:42.49 9QUVKC1b
それでもカノンの心は完全に解きほぐされてはいなかった。とどめなく愛液が蜜壷から溢れ、尻に伝って入り口が解されていったとしても。
(嫌だ…ッ!こんな…アタシはこんなことをするために……)
こいつらの仲間になったんじゃない、と繰り返し叫ぼうとするが、それらはすべて甘い吐息変わってしまっていた。
「やはり…いいな。以前から、こうしてお前がどう抱かれるのかを見てみたかった。」
ブラッドの言葉に、目を大きく見開くカノン。以前から?以前からそんな目であたしを見ていた?!
いけすかないやつだったが、同じく戦場に身の安らぎを求めている者同士、多少なりとも頼りにしていたこの男がそんなことを?!
「……お前の格好は戦闘では過激すぎるんだ。特にこのあたりがな。」
ゆっくりねっとりと指を引き抜き、愛液でぬるりとした手でカノンの内股を摺る。むっちりとした太股に指が食い込み、カノンは引き抜かれた例の箇所がひくひとひくつくのを感じた。
「……ぁッ…はぁぁ……ハァ…ハァ……」
「カノン…ソコ、随分ともの欲しそうだけど、大丈夫なのかな?」
いつの間にか胸の感触を楽しんでいたアシュレーがカノンの下半身をまじまじと見ていた。カノンの顔に一気に血が集まる。見られているッ!見られているッ!!自分の恥ずかしいところをッ!!
この、いつか始末してやると心に決めていた小僧にッ!!
カノンの憤る心とは反対に、ソコからはとどめなく、見つめられれば見つめられるほど蜜が溢れ出ていた。
「すごいなあ。マリナよりずっといやらしい……」
「う、うるさいッ!!そんなにあの女がいいならあの女に存分にしてもらえッ!!」
何かと自分の彼女と比べるアシュレーに、カノンは怒った。ただでさえ作り物の体なのだ。普通の女性とは違うことなど嫌というほどわかっている。
「…あ、いや違うんだよ、カノン。カノンも綺麗だなってその……」

304:ブラッド・アシュレー×カノン⑧
11/06/03 00:01:56.76 9QUVKC1b
「アシュレー、女を抱くときは他の女の名は出すな。相手の機嫌が悪くなるし萎える。」
焦るアシュレーにさりげなくレクチャーをしているブラッドに、カノンはさらに機嫌が悪くなる。こいつら一体、あたしを何だと思ってるッ!!
「ふん、ろくに女を抱くマナーも知らないやつがあたしを脅迫して欲求不満解消か。笑わせるな。」
心に余裕ができたカノンは、髪の毛を掻き揚げ挑発するように腕を組み、胸をたくし上げた。アシュレーはたいしたことない。問題は…ブラッドだ。
経験はおそらくアシュレーよりかは豊富…な上に自分のよく感じるツボを的確に攻めてくる。こいつは強敵だ……貞操を奪われる前に何とか隙を見て逃げたいが、無謀に思えてくる。
自分が経験豊富に見せ、言い負かして相手の気を削いでしまえばやる気も起こらなくなるのでは…と考えてはみたが、甘かった。
「じゃあ言うけどカノン、君はその…経験豊富なのかい?」
ぼそりと恨みがましい目でアシュレーが呟く。
「ハァッ?!そんなもの決まってッ……!!」
ここで言い負かそうとカノンが虚勢を張ろうとしたとき、その戦法はたやすく打ち砕かれた。
「嘘だな。」
またもやここで奴に邪魔されたッ!カノンは、アシュレーが一人でやって来なかった理由をここまできて嫌というほど思い知った。
性的知識にまだまだ不安のあるアシュレーは、おそらく自分一人ではカノンを言いくるめる自信も、襲う自信もなかったのだ。そこでもう一人、強力な助っ人を連れてきたのだ。
「……なッ!貴様に何がわかるッ!!」
「経験豊富なやつが自慰を見られただけであそこまで恥ずかしがりはしないと思うが。」

305:ブラッド・アシュレー×カノン⑨
11/06/03 00:04:02.70 E+4gugPY
「~~~~~~ッ!!!」
墓穴を掘るばかりの自分に、カノンはぎりぎりと奥歯をかみ締める。今日はの自分はおかしい。いや、欲情が溜まって自慰を行っていた時点でおかしかったのだろうか?
「えーッ!カノン、君もしかして処…」
「言うなあああああッ!!だから何だッ!!わかったらこの馬鹿げた行為を今すぐ中止しろッ!!このケダモノ共めッ!!」
足をぴったりと閉じ、顔を真っ赤にさせて叫ぶカノンの姿は、普段の落ち着いた、大人の女性を思わせる風貌とはかけ離れていた。
そう、まるでこれから汚されるであろう無垢な少女のような。
男など今まで必要なかった。だから欲さなかっただけだ。だから交わらずに一人で事足りていただけだ。それをこいつらは……ッ!!
「そうか……それならば仕方がない。」
腰を拘束していたブラッドの腕が緩むのを感じ、ほっとそのまますり抜けてやろうとしたその時。
「もしものときは必ず責任を取る。いいなカノン。」
「……なッ!!……なななッ!!!」
緩めた腕はがっちりと太股をつかみ、貝のように閉じていた足を意図も容易くこじ開けた。ぬらりと糸を引いて開かれた花弁は、赤く色づき、本人の意思とは正反対に男を欲していた。
「なぜそうなるッ!!」
「……カノンって鈍いなあ。そこいらのゴロツキやモンスターにカノンの処女を奪われることがある可能性があるなら、僕らが奪いたい……そういうことさ。」
言っている言葉は恐ろしいのに、アシュレーの顔は穏やかで慈愛に満ちていた。仲間を慈しむ時の、あの顔だ。
「馬鹿かッ!!そんなヘマ、あたしがするかと……ッ!!」
言っていることが無茶苦茶だッ!と暴れるカノンを、ブラッドが押さえつける。
「現にヘマをしでかしてこういうことになっているが?」

306:ブラッド・アシュレー×カノン⑩
11/06/03 00:05:12.70 E+4gugPY
もはや反論する気力も沸いてこない。そこまでして、ヤりたいか…ッ!ああ、こいつら最低だッ!仲間だなんて、一瞬でも信じていた自分が馬鹿だったッ!
「あのさ…で、どっちがカノンの初めてを?さすがにいっぺんは無理だよね。」
またもやさらっと恐ろしいことを言うアシュレー。一体どうやったら二ついっぺんになどと、そういう発想が生まれるのか。
「……アシュレー、まさか無理でなかったら入れるつもりか。」
「ちっ、違うッ!それぐらいわかるってッ!…その……ボクってほら、マリナの初めて貰っちゃったわけだし……」
マリナに責任を取らなきゃいけないから、いざというときに、責任取れない…かも…などと言いながら顔を赤らめノロケるアシュレー。先ほどの台詞はどこへいったのやら。
「だから、頼むよブラッド。痛くしないでやってくれよ?」
「……承知した。」
まるで大事な任務を遂行する前のような顔で頷くブラッド。痛くしないなど、この男の体格を見れば不可能だろう。
カノンはみるみる顔が引きつっていくのを感じた。よりによって、この男とは…この義体は…そういった方面ではどうなのだろう。
初物でも、痛むのだろうか。それが原因で、不具合を起こしたりはしないのだろうか?
肉体を切り離したこの体では処女を失うということは問題になどならない。問題は、カノンのプライドだった。
返り血に汚れた自分には、愛する男とどうこう、という幻想など抱くことはない。しかし……
心を通わせていない男に体を提供するのは御免だった。男に体を提供する、という自分が下手になってしまう状況が許せなかった。そして怖かった。

307:ブラッド・アシュレー×カノン⑪
11/06/03 00:06:57.64 E+4gugPY
男を知ってしまったら、自分は一体どうなってしまうのだろうかと。
「……カノン、一応念入りには解しておいたが、傷つけてしまうかもしれん。先に謝っておく。」
カノンの体を背後から引き寄せ、アシュレーに見えるかのようにカノンの足を開いたまま持ち上げる。
「……よせッ!……もう嫌だッ!こんな…こと……ッ!」
ぴちゃ、と男性器をあてがわれたカノンは弱々しく抵抗した。脈打つ熱い熱が伝わる。視線は上を向いたまま。
おそらく規格よりも上回っているであろうそれを、カノンは直視することなどできなかった。
「……どうして、こんな……ッ!」
弱々しくも元凶の二人の男を睨みつける。なぜあたしなのだろう。こうして、手篭めにしておけば気軽にできるから?それともどうしても我慢ができないからか?
どとらにせよ、くだらない理由だ。
「それはね、カノン。」
睨みつけるカノンに、アシュレーは笑顔で返した。
「カノンのことが大事な仲間で、もっと僕らを信じてほしいからだよ。」
していることとは間逆とも言える言葉に、カノンは驚愕する。そして、同時にカノンの腰に杭が下ろされ、カノンの純潔を貫いた。
「ッアッ―――アアアアッ!!」
思った以上に凄まじい質量を伴って、それは彼女の膣に侵入した。はしたない叫び声を上げるカノンに、外に聞こえるぞ、とブラッドが口を掌で塞いだ。
「…ッ!ふぅッ……かはッ!」
すべてが収まりきると、奥に当たってカノンは身悶えた。子を成す力はもはや備わってはいないそこに、痺れを感じる。

308:ブラッド・アシュレー×カノン⑫
11/06/03 00:08:01.91 9QUVKC1b
「あ……お…奥に……ッ!」
あれだけのものを収めても、義体は痛みを感じなかった。むしろ、カノンは繋がるそこから甘美な痺れすら感じていた。生身の体であったのだったら、どうなっていただろう。
少女のように、痛みにもだえ苦しんだだろうか?
カノンの表情は痺れに陶酔しきっていた。
「あう……ひぃ……ッ!」
カノンが痛みを感じていないことを悟ると、上下にスイングを開始する。
じゅる、という厭らしい音と共にカノンの体と花弁がかき混ぜられ、だらしなく口を空け、そこからは女のそれが紡ぎ出されていた。
ぐちゅぐちゅとしどけなく滴る蜜。とろんと陶酔した瞳。張り付いた髪の毛。普段凛と人形のように澄ましている彼女が嘘のようだ。
「あっ…あっ……すごいッ!……駄目ッ!」
奥に到達するたびにエクスタシーが体内を支配する。一人では決して得られない喜び。
カノンは全てをさらけ出してしまっていた。本能のままに。
「……ッ…ふああッんッ……あん……」
「やっと、そういう顔してくれたね、カノン。」
「……え……?」
「その顔が、見たかったんだ。」
再び奥に強く打ち付けられた楔に身を震わせながら、カノンはぼんやりと反応した。
「カノンってさ、いっつも気が張ってるというか…その、嬉しいときもこういう嬉しいじゃなくて、戦う狂喜みたいなものがあってさ、こういう顔、してくれないなって思ってて。」
当たり前だ。誰がこんな顔など、してやるものか。
「僕らのこと、そこまで信頼してくれないのかなってね。」
「……どう…いう……」

309:ブラッド・アシュレー×カノン⑬
11/06/03 00:09:37.84 E+4gugPY
……どう…いう……」
「寝ている顔を覗きにきたのも、カノンが気を許しているときがどんな顔か気になったからなんだ。」
「身が繋がれば心もおそらく…わかるな?」
言葉が素直に染み込んだのは、この麻薬のような快楽のせいだろうか。
「カノン、僕らで気持ちよくなっていいんだよ、もっと……」
カノンの目の前でアシュレーのズボンが下ろされる。上を衝く象徴は、限界まで膨らんでいた。
力のない瞳で困惑するカノンに、アシュレーはそれを緩んだ唇を押して捻じ込んだ。
「ふぐッ……」
口を塞がれ、カノンが涙目になる。
「んッ…んんん……むぐう……!」
「カノン、歯を立てちゃ駄目だよ。舌使ってしゃぶって……」
カノンの顎に手を添えながら、アシュレーはカノンの口を蹂躙する。戸惑い、されるがままのカノン。下半身にはブラッドが繋がったまま。
アシュレーの言うとおりに舌を這わせてやると、アシュレーはぴくりと反応した。
「……ぷぱ…気持ち…いい…のか…?」
一度口を離し、カノンが尋ねると、アシュレーは顔を赤らめて頷いた。余裕があるのかそうでないのか全く掴めない。
だが、この男が喜んでいるのも事実なようで。カノンの内に、何かが芽生えるのを感じた。
相手が喜ぶことを、自分がしている。戦闘以外で。
再びイチモツを咥えてしゃぶってやると、アシュレーは困ったような、それでいながらも続けてほしそうな悩ましい顔をした。
カノンはそれに応えてやることにした。いいだろう。あたしが満足させてやらんでもないぞ。
「ん…ふむ…」

310:ブラッド・アシュレー×カノン⑭
11/06/03 00:11:37.87 E+4gugPY
ちゅっと時々吸ってやると、それはびくんと跳ねて反応する。カノンの口からはいつしかはしたなく涎が伝い始めていた。
カノンが咥えしゃぶることに夢中になっているのをしばらく様子見していたブラッドだったが、面白くないといわんばかりにカノンの腰を掴んで運動を再開させた。
「ふぶッ!ぷふァッ!」
思わず口を大きく開けてアシュレーのモノを離しそうになるカノン。だが双方とも容赦はしなかった。
「俺に酔ってもらうのはかまわんが、アシュレーのも気持ちよくしてやるんだ、カノン。」
「あっ駄目じゃないかカノン、ブラッドのがいくらボクより大きくて魅力的だからって……」
上も下もひとつしかない体を攻められ、カノンは自身がどろどろに溶かされていく感覚に陥った。
ああ、このまま溶けてしまいたい。一人ですることよりも、繋がることがこれ程までにいいなんて……
「ん……ふあッ……ひもひ…ぃ……」
自ら腰を動かし、吸い付く様はもはやプライドも何もなかった。ただ、お互いを感じたい、その感覚だけがカノンを支配していた。
「満足か。ならばよかった。」
「…ハアハア…舌がざらざらですッごくやわらかくて…程よく摺れてッ…ああッ…もう我慢できないよカノンッ!」
アシュレーの限界が近づき、カノンの口の中で膨張しきったモノが圧迫する。
「んんん……」
苦しく、悩ましげな表情で呻くカノン。

311:ブラッド・アシュレー×カノン⑮
11/06/03 00:13:25.77 E+4gugPY
「……お前に欲情するなど…俺がおかしいのかと思ったが……そうではなかったのだな。」
「……ふんむう……ッ!」
ブラッドがカノンの乳房を後ろから掴み抱え、優しくマッサージしてやると、カノンのソコがきゅっと締まる。
「……カノン……綺麗……だぞ……」
後ろから抱きかかえられたままで熱く囁かれ、耳たぶを甘く噛まれ、カノンの理性は一気に吹き飛んだ。
(もっと…もっと、して……)
彼女の中の女が完全に姿を現す。己を汚す存在に体に腕を回し、撫でさする。
「カノン…ね、もう……」
アシュレーが苦しそうにカノンの頭をつかみ、ブラッドが尻を鷲づかみにし、固定する。カノンは驚いたが、ぐずぐずに溶けた体では、もうどすうることもできなかった。
「……出す……ぞ……」
「――ッ!!!!」
頭が真っ白にはじけ飛び、双方の異物を締め上げる。
カノンの眼帯から本物の涙が雫のように流れ落ち、同時に欲情が双方に打ち出され、カノンは果てた。
ベッドに崩れ落ち、ひくひくと体を痙攣させ、秘唇と口からどろりと欲情が伝う様は、妙に色っぽかった。
「ちょっと…やりすぎた……かな?」
「いや。まだまだだ。あと数回ぐらいは……」
「貴様、何をふざけたことを言っている。」
先ほどまで倒れこんでいたかと思っていたカノンが、起き上がりながら汚れをシーツで拭っていた。もう既に、いつもの表情に戻っている。
「……残念だなあ、せっかく可愛い顔してたのに。」
「馬鹿を言うなッ!貴様らッ!覚えておくんだなッ!この仮は……」
「何だ?三倍にしてか?夜伽なら俺は嬉しく頂戴するが。」

312:ブラッド・アシュレー×カノン⑯
11/06/03 00:15:04.62 E+4gugPY
「……ブラッドッ!貴様ぁッ!」
怒るカノンに、でも気持ちよかったんだろ?俺も三倍気持ちよくしてもらわんとな。と、不敵に笑うブラッド。図星を指摘され、カノンはむくれあがる。
「だっ黙れッ!誰がお前なんかので気持ちよくなるかッ!!」
「あ、でもカノン、初めてがブラッドのだったら、他の人のじゃ満足できなくなるんじゃな…ってうわあああ!」
「望みどおり貴様らの煩悩を凶祓ってやるッ!!覚悟しろッ!!」
いつのまにか拘束を解いたカノンの異形の左腕が伸び、アシュレーを捉える。
「わーッ!ちょっと!!ちょっとカノン?!どうするつも…ぎゃあああッ!!」
ワイヤーで拘束され、アシュレーは仰向けに転がされる。カノンの瞳はギラギラと燃え盛っていた。まるで獲物を仕留める狼の如し。
「喜べ。お前で満足してやる。あたしの信頼を勝ち取りたければあたしが満足するまで相手しろ。いいな?」
「えッ…ちょッ!」
今度はアシュレーが困惑する番であった。ああ、ワイヤーなんか巻きつけられて…マリナに会うときまでに跡が取れないと、言い訳が大変なことに……ッ!
もし今日のことがバレたら……終わりだッ!!拒絶されるッ!!ロードブレイザーになったとき以上に拒絶されるッ!!
「……義体というのは疲れがないのか?」
「ふっ、どうだろうな。お前も試してみるか?ん?」
やれやれ、と首を振りながらもカノンに誘われるまま、ブラッドはカノンの体に手を伸ばした。


 結局カノンがへたり込むまで楽しんでしまったために、翌朝は三人ともどこか眠そうだった。特にアシュレーはげっそりしており、リルカにしきりに
「アシュレーどうしたの?」
と聞かれていたが、言えるわけもなくただ話を逸らすしかなかった。あれだけ搾り取られたのだ。今日の彼はピンチになっても恐らくアクセスッ!できるか怪しい。

313:ブラッド・アシュレー×カノン⑰
11/06/03 00:16:46.43 E+4gugPY
「あの…大丈夫ですか?なんだか三人とも元気が……任務に障るんじゃ……」
癒しの呪文でもかけます?と空気を読めず聞いたティムに、アシュレーはげんなりとしながら頼む、とつぶやいて机に突っ伏した。
そんなアシュレーをカノンはちらりと一瞥すると、ブラッドの方に歩み寄り、こっそりと囁いた。
「アシュレーのやつ、意外とだらしなかったな。今度からは抜きだな。」
「お前…意外とハードな趣味だったんだな。ついさっきまで処女とは思えんかったぞ、昨夜は。」
むっと顔を赤らめながら、カノンはそういうお前も楽しんでいたくせに、と鼻を鳴らした。
「じゃああたしを最後まで満足させたお前は何なんだ?化け物か?」
「……かもな。」
次溜まったらまたよろしく頼む、と意味ありげに目配せしてからカノンは立ち去った。
子供コンビに囲まれて心配されているアシュレーを見ながら、まあたまにはあいつもつまんでやってもいいか、などどいう不埒な考えもこっそりと抱いて。

 そして、ヴァレリアシャトーの一室で、主のアーヴィングがせっせと映像ディスクにラベルを貼って箱につめる姿があった。
「お兄様、お食事の用意ができましたの。…お仕事中、ですか?」
「ああ。ARMSの重要な資金源をな。」
「まあ、お仕事頑張ってくださいね。」
妹ににこやかに微笑を返すと、アーヴィングはまたせっせと作業に取り掛かった。
だがそのラベルに『悩殺!女渡り鳥~ヘタレ純情新人調教編~』
などと書かれていたのをアシュレーをはじめカノンも知ることになるのはずっと後のことだ。



おわり


314:名無しさん@ピンキー
11/06/03 00:18:24.01 E+4gugPY
投下しようとしたら忍法帖で字数制限くらったんでぶつ切りになってレス大量消費してしまったがスマソ。

カノンがアーヴィングにこの後セフレで呼ばれちゃったり、ティムがコレットちゃんとの恋愛のお勉強に大人の夜伽を除きにいってしまったりするのはまた別のネタでw

315:名無しさん@ピンキー
11/06/03 00:19:33.10 bSwgSmt9
リアルタイムキタ━(゚∀゚)━!
GJGJGJ!!!
ごちでした!

316:名無しさん@ピンキー
11/06/03 01:25:28.26 DPUycwVG
>>296
おれ おまえ すき

317:名無しさん@ピンキー
11/06/03 20:40:45.22 dw5b4OVV
GJ!2好きだから嬉しいよ!
別のネタもいつか頼む

318:名無しさん@ピンキー
11/06/03 23:58:36.49 fsmivY5t
待てアーヴィング
なぜ撮れたww
しかも売る気か

319:名無しさん@ピンキー
11/06/04 00:56:26.98 pGnASNxE
>>318
そりゃだって自分のお城だから何でも仕掛け放題ですよw
たぶんカノンだと最終的にソナー使ってバレてアーヴィングが半殺しにされそうだがw

320:296
11/06/05 23:07:57.67 ToRNhCZG
別ネタだけど、半分ぐらい出来た。ティムとリルカが大人二人を覗き勉強な方で。
(前の続きだからカノンとブラッドがセフレ関係みたいな感じ)
ここあんま投下頻繁じゃなさそうだから連続で同じヤツが同じシリーズの投下すんのアレかなと思うんだがどうなのかな。
べつにそういうのはおk?

321:名無しさん@ピンキー
11/06/06 00:13:37.29 ZsYpo7QQ
>>320
豊作大歓迎
ここんとこSS枯渇してたから嬉しい

322:名無しさん@ピンキー
11/06/06 00:17:45.89 1DGumOqG
歓迎

323:296
11/06/07 02:17:33.52 UhdCKb8t
出来たので早速投下。

ティムとリルカがブラッドとカノンのセフレ現場覗きな話

324:大人のお勉強①
11/06/07 02:18:28.50 UhdCKb8t
 「なあティム、お前コレットとはどこまでいったんだよ?」
「えっ?!」
ニヤニヤとしながら肘でティムの脇を突くトニーに、ティムはきょとんとした顔で応じた。
「どこまでって…えっと、この前二人でお花畑に行って……」
「ふんふん。」
「それから、コレットが作ってきてくれたお弁当、二人で食べたよ。とっても美味しかった!」
「で?!」
「それから…しばらく二人で話をして……気づいたら天気がよかったからお昼寝して……」
「だーッ!お前!!それだけかよッ!!」
「えっと、帰りは二人で…手を繋いだよ……コレットの手、あったかかったなあ……」
そんなことでも照れながら嬉しそうに語るティムに、トニーは地団太を踏んだ。聞きたいのはそういうことではないッ!
「お前らッ!チューとかしねえのかよッ!!チューとかァッ!!」
「えええッ!!!」
トニーのませた発言に、ティムが顔を真っ赤にする。コレットのことは大好きで、いつか大人になったらきっと……とは思っているが。
そんなこと、一切考えられなかった。それほどまでに、まだ双方幼く拙い恋なのだ。
「そ、そんなの考えたことないよ……」
「へっ、まだまだガキだなあ、ティムは。」
恥ずかしくなって俯いたティムを見て、トニーはゲタゲタと笑った。
「何だよッ!じゃ、じゃあトニー君はどうなのさ…マリアベルさんに、自分の気持ち言ったの?」

325:大人のお勉強②
11/06/07 02:19:17.02 UhdCKb8t
さすがにムッとしてティムが言い返すと、トニーはばつ悪そうに、しかしながら顔を真っ赤に火照らせた。
「ちっ…ちげーよッ!アイツは別にそんなんじゃねーんだかんなッ!!」
「でもトニー君、顔真っ赤だけど?」
「うっ…うっせえッ!!じゃーな!!!次までにはコレットとチューぐらいしとけよなッ!!!」
自分のことは棚に上げて、トニーは捨て台詞を吐いて走って行ってしまった。
「もう…素直じゃないんだから……」
いつになれば素直になるのやら、あーあ、とため息をついたティムだったが、そのため息は別の意味も含まれていた。
(子供……かあ。)

 確かに、コレットとはまだキスをしたことはない。彼女といると、もうそれだけで楽しくて、一緒にいるだけでよくなってしまう。
「そこが、子供ってことなのかなあ。」
戦闘でも常に一生懸命なティム。それとは反対に、アシュレーやブラッド…特に後者は年長者の貫禄か、戦闘でも余裕を見せることもある。
恋愛でも、きっと余裕なんだろうな…ともやもやと考え始めてしまう。天才と呼ばれたこの少年でも、やはり子供は子供なのだ。
(でも!きっと……アシュレーさん達だって、女の人と……そうだよ、ブラッドさんはともかくアシュレーさんはマリナさんとはきっとまだ……)
なかなか素直になれず、やっと打ち解け思いを伝え合った仲なのだ。そう進展することもあるまい。
だがそのティムの思考は甘かった。彼はすぐに現実を思い知ることになる。
「……マリナ……いいだろう?」
「……だ…駄目よアシュレーッ…まだお昼だもの……」
パン屋の裏口で、そのアシュレーとマリナが抱き合って口付け合っていた。なにやら怪しい台詞も聞こえてきていて。
アシュレーの手はマリナの尻の辺りを撫でており、明らかに怪しい素行だ。かといってマリナは嫌がる風でもない。

326:大人のお勉強③
11/06/07 02:20:08.18 UhdCKb8t
アシュレーがぼそぼそ、とマリナの耳元で囁くと、マリナは
「しょうがないわね、アシュレーったら。」
と言って、困ってはいるがまんざらでもない顔でアシュレーから離れ、パン屋の店番に戻っていった。
恐らく、「じゃあ夜ならいいかい?」などと囁いていたのだろう。アシュレーも口元が綻び、若干照れていた。
(アシュレーさん……マリナさん……なんて…大胆な……)
普通は恋人ならこれぐらいは日常茶飯事だろうが、初心なティムには大胆不敵な行為に見えた。しかもあのつい最近まで女ッ気のなかったアシュレーが、である。
(ううう…そんな…じゃあもしかして僕だけッ?!)
別に彼はまだ子供なのだから、そこまで進んでいれば逆にませすぎで恐ろしいのだが、トニーにからかわれたこともあり、ひどく真剣に悩んでしまっていた。
(もっと大人に…勉強、しなきゃッ!…ハッ!勉強ッ?!)
ときに恋愛とは、人を行動的にさせる。いつもはおとなしい少年が、大胆な行動に出ようと胸に闘志の炎を一人点していた。

 夜。ティムはこっそりとアシュレーとマリナの様子を覗くべく、パン屋に身を潜めた。
(大丈夫。きっと見つからないさ……!)
プーカは置いてきた。騒がれて見つかったら困る。
唯一明かりのともった部屋。そこを目指し、ティムはこっそり忍び足で歩み寄る…はずであった。
「あら?ティム君。こんな遅くに何か御用?」
ハッと振り返ると、そこにはマリナの姿があった。顔は女神のように微笑んでいるが、なにやら恐ろしいオーラが出ている。
「えっ…えっと、あの……」
「ごめんなさいね、パンなら今日は余りがないの。もしかしてアシュレーに大事な用かしら?」
「…ははは……えっと、その……」
「てっきり空き巣かと思ったのよ?用事があるなら遠慮せずにちゃんと玄関から来てくれていいのに。」

327:大人のお勉強④
11/06/07 02:20:57.64 UhdCKb8t
マリナの手に握られたおたまが、これほどに怖いとはティムは思わなかった。
「……ごっ…ごめんなさいいいいいいッ!!!」
マリナから殺気を感じたティムは一目散に逃げ出した。いつもはにこやかな女性の笑顔が、あれほどまでに恐ろしいとはッ!
「あれ?マリナ。さっきティムの声が……」
「用事があったみたいだけど、明日にしますって、帰っちゃったわ。」
「そう……?……じゃあマリナ……早速……」
とびきりの笑顔を向け、マリナは愛しい人の胸に飛び込んだ。甘ったるく、また卑猥な空気が部屋を包む。
静かに灯った明かりが消えるのを、ティムは情けなく見ているしかなかった。
(失敗……かあ。)
マリナさんがあそこまで感がいいなんて……と、半ば感心しながらティムは帰ってから眠りについた。
だが、これしきで諦めるティムではない。
(絶対、見返してやるんだ……!)
言い出したら聞かない、決心したら曲げない。これが彼の信念でありプライドなのであった。

 次の日。ティムは新たに標的を定めなおした。マリナとアシュレーはもはや不可能だ。昨夜のことで絶対に警戒しているに違いない。(特にマリナ)
だとしたら、身近でそういった深く関係を結んでいる人は……!
ティムが廊下でウロウロしていたのが幸いだったのか、それはすぐに見つけることができた。
「……またか?最近随分と頻繁じゃないか?」
「仕方ないだろうッ!……溜まるものは溜まるんだ…それに……」
もじもじと、カノンが目線を下に落とす。

328:大人のお勉強⑤
11/06/07 02:21:58.88 UhdCKb8t
「……やれやれ、光栄だな。お前専用の係とは。」
「バッ…馬鹿言うなッ!あたしについてこれるのがおまえぐらいだからッ!」
ああわかってるよ、ブラッドはカノンの顎に軽く手を添えると、じゃあ今晩な、と言って行ってしまった。
ブラッドとカノン。意外な二人だったが、そのやり取りには、「大人の何か」をティムは感じ取った。
(……ブラッドさんとカノンさんがそんな関係だったなんて……でも、これだ……!)
ガッツポーズをし、ティムはふふふ、と不敵な笑みを浮かべた。
が、そのティムの計画は思わぬ同行者を招くことになる。
「ティム、何してんの?」
「うわああああッ!!」
後ろから急に声がしたので驚いてティムはしりもちをついた。声の主は自称魔女っ子…リルカだった。
「ガッツポーズしてたけど。まさか……何か企んでんの?」
「な、ななな何でもないよッ!」
じと~と、疑いのまなざしのリルカに、ティムは困惑しつつも取り繕う。しかしそんな下手なものが通用するわけもなく。
「嘘ッ!!白状しなさいッ!!じゃないと、コレットちゃんにティムがこの前……」
「うわあああああ!!!やめてええええッ!!!」
かくして、ティムの密かな研究活動は、リルカをも巻き込むことになった。
「ど、どうしてリルカさんも興味が……?」
「大有りよ!…それにしても知らなかったな~♪カノンが、ブラッドとデキてたなんて☆キャッ♪」
恋話を聞いてはやし立てるおばさんのように、リルカは頬に手を当てて妄想モードに入っていた。
ティムが思うに、あの二人はそういういわゆる甘い恋人という感じではないような気がしたのだが……

329:大人のお勉強⑥
11/06/07 02:22:57.16 UhdCKb8t
「大人の恋の駆け引きッ!絶対見とかなきゃ……やっぱ、こう、オトナなのかなッ!うふふふ~……」
言っていることが「大人」しかないのだが、ティムはもはや突っ込まないことにした。
「リルカさん…別について来る事に関しては何も言わないけど…見つかるのだけはよしてくださいね?」
「わかってるわかってるッ!へいきッ!へっちゃらッ!ついでにコレットちゃんへのアプローチの仕方もあたしが教えちゃうんだからッ!」
そうしてティムは、この後リルカの自論を延々と聞かされる羽目になったのだった……

 いよいよ作戦決行の夜。ティムとリルカは密かに天井に忍んでいた。覗くのに丁度いい隙間があったのだ。
「リルカさん、本当に大丈夫なんですか?」
「大丈夫よッ!こーゆーときのために、気配を消す魔法を密かに一人で勉強してたんだからッ!」
「……そういうのはすぐ覚えるんだ……」
「なによッ!……ティムまでテリィみたいなこと言って……」
呆れたティムの態度にムスッとむくれるリルカ。テリィも散々だ。リルカにちょっかいをかけてしまうのは、彼女が好きだからなのに。
「でもどうしてリルカさんが?」
「……あたしも、オトナになりたいんだもん。」
リルカはアシュレーのことで失恋している。それをまだ引きずっているのも……
「リルカさん、もしかして……」
「そーよッ!まだ吹っ切れてないのッ!…しょーがないでしょッ!……だから、オトナになって吹っ切るのッ!」
リルカもリルカなりに前進しようとしているらしい。
「アシュレーなんかよりずーーーーーッと、カッコイイ彼氏作って見返してやるんだもんッ!」
「……あの、リルカさん……」
「ん?なに?」
先ほどからもやもやしていたティムは、思い切って聞いてみた。

330:大人のお勉強⑦
11/06/07 02:24:27.72 UhdCKb8t
「テリィ君のことは……どう思ってるの?」
「はああああ?!あんなの、ただのお子ちゃまじゃないッ!ハンチューガイよ、ハンチューガイ!あたしに意地悪しかしないし。」
あっさり切り返すリルカに、はああ、とティムはため息をついた。なぜ自分の周りはこうも素直にならない男が多いのか……
「リルカさん……テリィ君は……」
「シッ!来たわッ!!」
扉が開き、カノンがまず入ってきた。それもそのはず、ここはカノンの部屋だ。任務を終えたばかりのようで、服が乱れ、少し疲れているかのように見える。
汚れを流すのか、そのまま彼女は浴室へ消えた。
「……なんだ、まだだったみたいですね。」
「ふ~む、まずはお風呂に入って、と。」
拍子抜けするティムと反対に、几帳面にメモを取るリルカ。なぜこの力が勉強に生かされないのか……
恐らくテリィが見ていればまた小言を言っただろう。そして、照れ隠しの愛の言葉の羅列もおまけに。
「あ、ブラッドさんだ。」
続いて、ブラッドが部屋に入ってきた。特に何も持っておらず、グローブも外しており楽な格好だった。
「ふ~ん、部屋で待ち合わせね。男の部屋に女が行くんじゃないのね。」
ドカっとベッドに腰を下ろすと、ブラッドはタバコをふかしていた。なんというか、あまりロマンチックな空気ではない。
「……うっ…なんか、ちょっとイメージと違ったってゆーか……」
「リルカさんが期待しすぎなんですよ……」
「もう!うるさい!」
ひそひそと小突きあう子供二人。リルカのとっておきの魔法がなければ、即座に見つかっているだろう。果たして、うまくいくのか……

 カノンに部屋に呼びつけられ、タバコをふかして彼女の入浴が終わるのを待つブラッド。これから女性の相手をするにしては、機嫌はあまりいいとはいえなかった。
結局、いつもの「あれ」なのだ。あの一件以来、カノンは自分の欲求が溜まるとすぐに彼を誘うようになった。片棒を担いだアシュレーはマリナに通うのに忙しい。

331:大人のお勉強⑧
11/06/07 02:25:18.70 UhdCKb8t
初めてが自分だったので癖になっているのかもしれないが、結局カノンの並外れた体力についていけるタフガイは彼ぐらいだというもので。
「……俺を何だと思ってるんだ、あいつは……」
恋人でもない、ただの情夫のようなこの状態。しかも最初はこちらが優位だと思っていたカノンに振り回されている、この現状。
どうもなんだか癪に障る。しかしひそかにそれを楽しんでしまっている自分もいるわけで。
カノンのシャワーを浴びる音が止まり、浴室のドアが開閉される音が響くと、カノンはすぐさま彼の目の前に姿を現した。
一糸纏わぬ姿のまま。風呂上りそのままの姿でカノンはつかつかと歩いてくる。だがそこに色気はあまり存在しない。
義務的というか、ただ自分の欲を開放する作業を行うだけというか。
「……脱がせる楽しみぐらい、残しておいてくれないのか?」
「どうせ脱ぐ。それに皺になるのは嫌だ。」
それでも眼帯だけは外していない。そこだけは妙にエロティックなのだが、彼女が壁を作っていることには間違いない。
「今日は疲れているから、少し優しくしてくれ。」
自分から呼びつけておいてこの態度。こいつ…本当に人のことを何だと思っていやがる……仏頂面でブラッドはカノンの体を抱きかかえた。
いつもならそこから激しい交わりに突入するはずであったが、今日は違った。
カノンをベッドに横たえたきり、ブラッドは一切手を出さず、じいっとカノンの姿を眺めるままであった。

 「うわ~カノンって大胆ねッ!素っ裸で恥ずかしげもなく…う~ん…あのプロポーションうらやましいわ~……」
「カッ…カノンさんの…ッはッはだッ……」
「こんなことぐらいでビビッてどーすんのよッ!もうッ!ホントに子供なんだからッ!」
あわわ、と慌てふためくカノンを抑え、リルカはメモを取りながら観察していく。どうしてさっさとはじめないのかしら…?もしかして、間とか……?
いや、もしかしたら準備するのかも……


332:大人のお勉強⑨
11/06/07 02:26:09.52 UhdCKb8t
 「……」
ベッドに横たえられたまま、何もしないブラッドにカノンは苛立ち始めていた。頬杖をついてただぼんやりと見てくる男。いつもならすぐに済ませてくれるのに。
「どうした?早くしないのか?」
眉をひそめたカノンに、ブラッドはこれといって反応せず、無表情を装った。
「……俺はお前の情夫じゃないんだ。なぜお前の言うことを聞く義務があるんだ?」
「……ッ!」
予想外の答えに、カノンはたじろぐ。昼間、廊下で誘ったときはやる気だったのに……ッ?!一体、どういった風の吹き回しだろう。
もしや、誘いすぎたか…?頻繁だから飽きたかもしくはする元気がないのか……?
もはやこの欲求不満の解消という流れ慣れきってしまっていたカノンは、重要なことが見えていなかった。
「……お前の相手をするのも楽じゃないんだ。」
この男にも、そういった類の、いわゆる人の温もりを求める心があったことを。
「この際、そろそろはっきりしないか?こういった関係をお前が望むなら、お前もどこかで男でも買うといい。」
お前ほどに腕があるならナメられんだろうし、と付け足してブラッドはベッドから起き上がった。
「バッ…馬鹿言うなッ…そんなことをするぐらいなら自分で……」
「じゃあ今から自分で慰めるんだな。俺は帰らせてもらう。」
完全にベッドから離れ、今も帰ろうとドアノブに手を掛けるブラッドに、カノンは複雑な思いを抱いた。
この男も、自分も、人と同じような幸せを望める人間ではない。アシュレーのように、帰る故郷があるかというと、無いに等しい。
ブラッドには帰る場所は存在するが、それは自分への戒めや義務にとらわれている部分が大きい。
カノンもブラッドも、背負っているものが重過ぎる。特にカノンは、身体面で普通の幸せを望むことは出来ない。
渡り鳥として、器が朽ちるまで各地を凶祓いしてさ迷うのが永遠の定め。自分で決めたことだ。

333:大人のお勉強⑩
11/06/07 02:27:03.69 UhdCKb8t
だから、お互いのこの関係は理にかなっていて、充実しているのだと考えていた。
(……帰ってほしくない……)
彼の言うように、自分一人で慰めればいいものを、どうして彼を渇望するのか。関係を終わらせるのは簡単だが、それはもう体を重ねるうちに、戻れないほどになってしまっていた。
(……抱いて…欲しい……あの男の体が、欲しい……)
気がつけば、ベッドから這い出て奴の背中に自らの裸身を押し付けていた。

 (キャ~ッ!!焦らして誘うのも、大人のテクニックなのねッ!!……迂闊だったわッ!ブラッドがテクニシャンだったなんてッ!パワータイプと思ってたのにッ!)
(うわあ…なんだか、違った意味でオトナっぽい……というかカノンさんのハダカ……ふう…コレットも大人になったらああなるのかな……ゴクリ……)
部屋でまさしく大人の駆け引きが行われている最中で、天井では子供二人がそれぞれ子供の反応をし合っていた。同じ部屋でも、天井の下と上では空気が大違いだ。
「やだっ…この前見た、スパイ映画のワンシーンみたいッ!出て行くボスに、愛人の人が行かないで~ってするやつッ!」
「……リルカさん、それとこれは全然違うと思うんですけど……なんかブラッドさん表情的に不穏なこと言ってた雰囲気が……」
リルカの気配を消す魔法の副作用で、こちらの声も聞こえない代わりに、カノン達の声も聞こえづらくなっていた。
よって、二人とも行動やしぐさでなんとなく判断するしかなかったのである。
「……さ、どうするのかしら……いやんッ!やっぱり愛の言葉でも囁くのかなあ~……」
勉強どころか、まるで恋愛映画を見に来たようなリルカに、ティムはゲンナリした。
(やっぱり…リルカさんについてきて欲しくなかったな……)

 「……で、これはどういう答えなんだ?」
背後から抱きつきしなだれかかるカノンに、ブラッドはあえて冷たく言い放った。これ中途半端な以上続けると、お互いに駄目になるだけだ。
何がと言うと、カノンにとってがよくない。彼女には普通の生き方が、女の幸せが望めないことはわかっている。

334:大人のお勉強⑪
11/06/07 02:27:56.24 UhdCKb8t
だとすれば、この中途半端な関係を継続していくことが一番よくないのだ。
彼女が自分を本当に必要としているならば、女を目覚めさせてしまった自分が最後まで責任を取るつもりだ。
だが、彼女がそこまで思っていないのであれば…戯れ程度であるならば…早めに突き放したほうがいい。長引くと嫌でも情が芽生えて彼女の傷が深くなる。
「……」
「黙っていたら、わからないだろう?」
「帰って、欲しくない。」
「だったら?」
「欲しい。お前が欲しくて、たまらないんだ。お前じゃないと……」
カノンがぐい、と顔を引き寄せ、口付けを行うまで、そう時間はかからなかった。口内に、カノンのざらついた舌が侵入するのも。獲物を貪るのも。
それも偽者だ。だが精巧に作られたまがい物は、本物以上に熱を持っていた。
「ん……」
カノンが腕を回し、ドアノブに引っ掛けられた手を剥ぎ取る。細い指が絡む。生身であれば傷だらけでがさつくはずのその手は、シェルエットアームであるために滑らかであった。
カノンが口付けを自ら行ってきたことで、ブラッドの中で彼女に対する責任は固まった。カノンは今まで口付けだけは拒んだ。
アシュレーと襲ってみたときも、そういえば口付けはしなかった。男のイチモツは許すというのに、こっけいな話だ。
一度してみようか行為の最中に試みたことはあるが、拒否された。「妙な気分になるから嫌だ。」ということらしい。
「ふう…れろ……」
より激しさを増してきた口付けに乗じて、カノンの体を抱きかかえて床に押し倒す。カーペットの感触が肌にちくりと刺さった。
「ぷは……ハア…ハア…」
ようやくカノンが口を開放すると、いやらしく糸が引いた。そのままカノンは絡めていた指で逞しい腕を掴み、豊かな膨らみへと誘導した。
「……好きにしろ……優しくなんかしなくていいからな……」
ぷっくりとした乳輪に太い指が強く食い込み、カノンは体を震わせた。


335:大人のお勉強⑫
11/06/07 02:28:42.93 UhdCKb8t
 「はッ…始まっちゃったッ……!」
「床の上で……カノンさん痛くないのかな……」
ブラッドに押し倒されて悶え喘ぐカノンの姿に、さすがに子供二人は顔を赤らめ凝視してしまう。
丸太ほどあるかと思われる、日焼けした逞しい腕がカノンの胸を力強く掴み上げ、捏ね回す情景など、リルカはお世辞にも豊かではない胸を思わず押さえてしまっていた。
カノンの首筋に赤い花がみるみるうちに植えつけられ、カノンの腰が跳ね上がってそのまま持ち上げられ、股を割られる光景は、さらに刺激が強かった。
(うっ…うわあああ……)
いつもは厳しい表情で、優しいところはあるものの、無愛想で強くも脆い、刃のような女性がはしたない姿で、仲間の男性に踊らされている……
この落差はリルカとティムをひどく扇情した。
(……やッ…やだ、あたし、なんか変な気分……カノン、すっごくいやらしいよう……)
(あれが大人の……綺麗で…それでいてなんだか…すごくエッチだ……)
じっと眺めるのに夢中で、双方とも股間に熱を持っていることなど、気づけなかった。

「ひい……んくうッ……」
いつもよりもずっと激しく膣をかき回され、カノンは身を捩った。おまけに上半身も常に攻撃を受けている状態だ。
とめどなく、甘噛みと掌の愛撫が作り物の滑らかな肌を攻め立てる。
「ああ…少し、休ませッ……ひうんッ……」
「優しくしなくていいんだったな?」
ぐちゅッ!と奥まで指を突き立てられ、た上に敏感な部分を一緒に爪で引っ掻かれ、カノンはひいいッ!と艶のある悲鳴を上げた。
「あっ…それは…そうだが…これじゃ……」
「おかしくなりそうか?なればいいだろう?」

336:大人のお勉強⑬
11/06/07 02:29:31.87 UhdCKb8t
指で一番感じるところを幾度も激しく擦られ、カノンは目を剥いてあーッ!と喘ぎながら一度果てた。
「……はッ……はッ……」
激しく息をしてぐったりと床に体を預けるも、休むことはゆるされず、仰向けに体をひっくり返されたかと思うと、四つんばいにさせられる。
腰を大きく持ち上げられると、ずぶずぶと緩やかなスピードでいつものアレが体内を分け入ってくるのが感じられた。
(……やッ…こんな……ケダモノみたいな……ッ!)
上から圧し掛かられ、カノンの乳房が押し広けられる。貫かれるたびに乳房が床と擦れて、カノンは吐息をひたすら漏らし続けた。
潤滑液が、太股を伝うのがわかる。繋がった部分が蕩けていきそうなのも。
「ふ…ああ…ん!ひああッ!!」
涙と涎が垂れてこぼれ、床に染みが広がっていく。カノンにはそれを眺める余裕も無かった。

 「……わあ……」
「……ごく……」
激しさを増していく行為に、リルカとティムは呆気にとられていた。ティムは先ほどから生唾を幾度も飲み、リルカは手をぎゅっと握り締めている。
お互い、息が荒くなっているのは同じで。
「……は、激しいんだ…やっぱり……」
「あ、あんなことして、痛く…ない……のかな……」
「そ、そんなの知るわけ…ってキャァッ!!」
リルカがティムのズボンを見て悲鳴を上げた。何かと思って確認すると、ティムのズボンにはこんもりと、山ができてしまっていた。
「……あっこれはっ…そのっ……!!」
「キャアアアッ!ティムのえっちッ!!」

337:大人のお勉強⑭
11/06/07 02:30:19.68 UhdCKb8t
男なのだから当然といえば当然なのだが、見たこともないリルカからすればパニックになる。
「リ、リルカさんっ!ちょっとやめッ……」
リルカが暴れたせいで、ティムの服が擦れて彼の男を刺激してしまっていることに、リルカは全く気がつかなかった。

 「はあッ…はあッ…ああ…もう、許して……ッ!!」
涙にまみれた顔でカノンが懇願するも、行為は激しさを増していく一方だ。がくがくと腰を痙攣させ、カノンは失神寸前にまで攻め立てられていた。
「……くっ…好きにしていいと言ったのは……ッ!お前だッ!」
パンパンと肉がぶつかる度、カノンは床を掻き毟った。涙で眼帯が滑り落ちそうになる。抑えようと手を伸ばすと、男の手がそれを遮り、眼帯が床にぺたりと落ちた。
「……アッ……」
露になるカノンの本物の目と泣きぼくろ。彼女が唯一残した、かつてアイシャであったころのしるし。
深く突き上げられてから、ぐるんと体が回されてブラッドの腕の中にカノンは納まった。
不覚にも抱きつく格好になりながらも、カノンはその絡めた足を離せはしなかった。
「……んむ…ちゅ……」
最初に自分が行った口づけの応酬といわんばかりに、男の舌がカノンの口内を犯す。うつろになりそうな意識の中で、カノンは相手の首筋に腕を伸ばした。
青く埋め込まれた、玉に指が当たる。首に埋め込まれた爆弾、ギアス。いつ爆発するかわからない、死ぬかわからない危険な体。
「……不安定なのは、お前の体だけじゃないんだ……」
囁かれ、カノンはどうしてこの男にこうも惹かれてしまうのかわかってしまった。お互い、不安定なのだ。いつ朽ちても、おかしくない体。幸せを、望めない体。
「あ……ッ…も、もう…本当…に……」
カノンの腕が震え、ひくひくと舌が震えるのを感じてブラッドはカノンの中心に楔を打ち込む。
「……は…ッき、きてぇッ!……ブラッドぉッ……!」

338:大人のお勉強⑮
11/06/07 02:31:06.37 UhdCKb8t
「……ビリーだ……」
ぽつりと呟かれた言葉を確かめる暇も無く、カノンは無意識に彼の本名をただ、鸚鵡のように返して叫んで意識を手放した。
きゅうう、と締め付けが自身を襲う。ビクン、と呼応するのを確認すると、ブラッドはカノンを抱きしめ、彼女の奥底に精を注ぎ込んだ。
「やっと、見せてくれたな…アイシャ……」
彼もまた、彼女の本名を呟きながら。

 「……わッ…わああああッ!!」
そして、例の天井では、もう一人の男…もとい少年が不覚にも精を放ってしまっていた。
じんわりとズボンが湿る感覚に思わず顔を顰め、リルカから背を向ける。恥ずかしい。すごく恥ずかしい。いっそ、死にたい。
大人の行為を見るだけでこうなってしまうなんて…お笑いだッ!男として失格だッ!コレットに今度どんな顔で会えばいいんだッ!!
バスカーの人柱として死ぬのを拒否した少年は、今まさに死を心から望みそうになっていた。
「テ…ティム…まさか…それ…それってッ……」
「もうッ!ほっていてくださいッ!!それもこれも、リルカさんが付いてくるなんて言うからッ!!」
「なっ…ななな何よッ!!あたしがいなかったら隠れることも無理だったんだからあッ!!そうなったのはティムの責任でしょッ!!」
「もうッ!知りませんッ!!」
「何よッ!いい年してオモラシなんかしてッ!!肝心のいいとこあんたのせいで見逃しちゃったじゃないッ!!」
「オモラシなんかじゃじゃありませんッ!!」
「じゃあ何よッ!!」
「言えませんッ!!リルカさんの馬鹿ァッ!!」
滅多に癇癪など起こさないティムが、半べそをかいてリルカに当たる。当然かとも思えるが、やはりリルカには理解できないらしく。

339:大人のお勉強⑯
11/06/07 02:31:54.44 UhdCKb8t
いつしか取っ組み合いの喧嘩になってしまっていた。
「馬鹿じゃないもんッ!」
「馬鹿ですッ!テリィくんのことだってッ!全然気づいてないくせにッ!」
「どーしてあいつが出てくるのッ!!」
「だから馬鹿なんですッ!!」
ぽかぽかと殴るリルカに、ティムがマントを引っ張る。
その拍子に、リルカの持っていた手帳とペンが、天井の隙間から部屋に落ちてしまった。
「あッ!!」

 こつん、と頭に何か振ってきたのをブラッドは感じた。おまけになにか少し鋭いものが当たったような。
視線を移すと、カノンがその物体を捕まえており、まじまじとページをめくっていた。女の子らしい、可愛いピンクの手帳と星がついたペン。
「……待ち合わせは女の部屋で…焦らして誘って押し倒すべし……あとは野獣のように……」
読むうちにカノンの顔が引きつっていく。ブラッドの顔も同様だ。カノンがソナーを発動させて熱源を特定すると、彼女の体に仕込んだアームが火を噴いた。
「きゃああああああッ!」
「うわああああああッ!」
蜂の巣になって脆くなった天井が崩れ、リルカとティムは部屋に放り出されてしりもちをついた。
おまけにワイヤーが飛んできて、二人まとめて雁字搦めにされる。 
「……あ。」
仲良く縛られた二人の前に、大の大人二人が仁王立ちで立ちふさがる。二人とも高身長が余計に威圧感を与えていた。

340:大人のお勉強⑰
11/06/07 02:32:42.82 UhdCKb8t
眼帯が外れたはずのカノンはもうすでに眼帯を手早く装着しており、激しい怒りの炎を点した義眼が二人を見下ろしていた。
一方のブラッドは怒りの表情はなかったが、呆れと後悔の表情が見て取れた。頭に手を当て、やっちまった…といわんばかりだ。
「……お前達…これは、どういうことだ……?」
目の前で手帳を放り出され、リルカは目を泳がせて冷や汗をだらだらと流した。
「え、えーっとぉ、そのぉー……こ、これはお勉強というか……実地見学……?あは、あはははは……」
「ふうん。実に刺激的な実地見学だな。」
「でしょ?!も~カノンとブラッドったら、あんなに熱くなっちゃって…ねえ?」
「黙れッ!!!」
「ひいいいいいッ!!!」
カノンのブレードがシャキン、とせり出され、リルカは縮み上がった。
「……リルカ、頼むからもうこれ以上何も言わないほうが身のためだ。カノンを刺激するな。」
打ち捨てられた手帳を拾って中身をパラパラめくり、さらに頭を痛めるブラッドに、リルカの発言が追い討ちをかけてしまうッ!
「…で?なぜティムがいる?リルカはともかくお前も実地見学か?」
カノンの低い声に、黙っていたティムがびく、と身を震わせた。まずい。リルカさんにしゃべられたら……!
「ティ、ティムがッ!最初にカノン達のこと覗こうとしてたんだからねッ!!あたしはついてきただけだもんッ!!」
「---------ッ!!!!」
売った。仲間を、売った。一度ならず幾度も命をかけて守り信じた仲間を、リルカはそそくさと売った。
「ティム…お前まで……」
ブラッドの呆れた視線が痛い。そしてカノンの驚いた目がもっと痛い。
「……それは…本当……なのか?」

341:大人のお勉強⑱
11/06/07 02:33:38.29 UhdCKb8t
信じられん、と素っ裸で身構えるカノンはどうも官能的というよりはシュールな光景であった。
ティムは洗いざらい吐いてしまうことにした。ここで取り繕っても仕方が無い。
「みんな僕のこと、子供だって馬鹿にするから……コレットとキスもできないって……だから……」
うつむいてうなだれるティムに、カノンは少しこの少年が不憫であり、また微笑ましく思えてきた。そうまでして、背伸びがしたいのだろうか。
今のままでもう十分だというのに。
「だ、だからといってッ!人の情事を覗くのはよくないぞッ!!」
「はい…ごめん…なさい……もう絶対にしませんッ…」
「そ、それにだな、こいうのは、もっと大人になってするもので……」
「……まさかとは思うが……全部、やりとりを聞いていた……か?」
リルカの魔法の効果のことを伝えると、ブラッドとカノンは少しホッとした様子であった。
(二人とも、やっぱり喧嘩でも、してたの……?)
ティムは首をかしげていたが。あのやりとりはこの子供達に見せるべきやりとりではない。彼らにはまっすぐ育って欲しい。
特にコレットという野に咲く花のような少女と、慎ましい愛を育んでいるティムには。
「いいか?!今日見たことは誰にもいうんじゃないッ!…言ったらどうなるか…わかっているだろうな……?」
カノンの義手がくるくる回転しながらソナーが光る光景に、ティムとリルカは竦み上がった。頼まれても、言うものか。
「それと、ティム。」
こほん、と咳払いをしてカノンはティムに耳打ちした。
「……コレットとは…焦る必要はない……お前達にはまだ…時間がたくさんあるだろう?」
「…え…は、はい……」

342:大人のお勉強⑲
11/06/07 02:41:41.41 UhdCKb8t
スッと目を細めて優しい顔を向けたカノンに、ティムは不覚にもどきりとした。
思わず、裸身にも目がいってしまう。そういえば、彼女は今一糸も纏っていない状態なわけで……
「~~~~~~~~~ッ!」
ティムの顔がみるみる赤くなり、ズボンを必死で抑える。
「……おや?どうしたんだティム?お前ズボンが濡れ…」
「おっ…おやすみなさいッ!!!今日は本当にごめんなさいッ!!!」
顔から湯気を出しながら、ティムは足早に駆けて行ってしまった。途中ずっこけた音が聞こえたが、また慌しい音と共に彼の足音は遠くなっていったのだった。
「……さて、と。」
くるり、とカノンが残されたリルカに向き直る。
「えっ…ちょ、ちょっとッ!張本人のティムは無罪放免で何であたしは違うのッ!!」
リルカの手帳とペンをブラッドから掠め、カノンはメリッ!という音と共にリルカの手帳とペンを粉々に潰した。
「あーッ!……あたしの…手帳……」
「当たり前だろッ!……子供はさっさと寝ろッ!!」
「子供じゃないもんッ!!」
女の意地をかけた押し問答が始まり、きりがなさそうだと判断したブラッドはこっそり抜け出して帰っていった。
そして彼はしばらくはカノンやリルカの険悪な仲に辟易することになる。

余談だが、ティムがコレットから頬にキスを受けたのは、その次の日、ティムが昼寝に眠り込んでいる最中だった。


343:名無しさん@ピンキー
11/06/07 02:43:24.38 UhdCKb8t
終わり。
まだネタはちょいちょいあるけどこういのどう?とかあったらよろ。
個人的にアンテノーラとヴィンスのオッサンの関係が気になるが難しくて手が出ないw

344:名無しさん@ピンキー
11/06/07 03:14:50.05 jLtl6QnP
キテター!!!!
GJ過ぎる。

345:名無しさん@ピンキー
11/06/07 04:05:49.17 YKzojFgd
GJ!!
長らくありがとう!

346:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/11 11:14:06.51 G1wpvTFi
いやっふー!

347:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/14 13:28:51.15 LiVsV82I
ほっしゅ

348:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/20 23:28:15.45 q+r7qWcI
保守ッ!

349:名無しさん@ピンキー
11/06/26 12:12:58.77 PRmV2vHb
>343

カノンの裸が忘れられないティムを
カノンが優しく筆下ろしするも、青い性に味を占めて
逆にはまってしまうとかは?

350:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/27 01:38:14.08 PbQZ2bqP
>>349
その手もあったか。また悶々と練ってみるわ。
同じキャラばっかだから活性化のためにも他ネタも考えてみたいんだがね。

351:名無しさん@ピンキー
11/07/06 03:49:34.74 V2jwfDMK
保守ッ!!

352:名無しさん@ピンキー
11/07/16 14:54:47.12 LnwiJGgq
保守

353:名無しさん@ピンキー
11/07/30 14:58:16.98 CxQp3V15
保守

354:名無しさん@ピンキー
11/09/01 18:56:30.01 P5uSvolh
保守ッ!!

355:名無しさん@ピンキー
11/10/05 02:01:26.09 GeUj1DeY
「げげっげーげっげげーげげ」
「保守、と言っている」
「短っ!」

356:名無しさん@ピンキー
11/10/15 11:04:27.05 HXvEZ7+a
アシュリル好きな奴っていないのか?
一つもエロパロ無いじゃん

357:名無しさん@ピンキー
11/10/15 12:19:59.92 +/IH/mFZ
お前が書けよ

358:名無しさん@ピンキー
11/10/17 18:53:11.04 WtpFlefa
好きな人はいる
でも書ける人はいない

359:名無しさん@ピンキー
11/10/20 20:00:33.62 OV2LPE4d
正直アシュリル書くならマリナ死ぬしかないのがね……

浮気なんてリルカの押しがよっぽど強くないと、とてもとても……

360:名無しさん@ピンキー
11/10/20 22:36:55.78 YiNYLtcS
上のカノンSSみたいな
壊れアシュレーならできるな
性欲処理に使われ無残に初恋を穢され泣くリルカたん…ハァハァ…

361:名無しさん@ピンキー
11/10/28 02:32:39.27 VAdEWwu9


362:名無しさん@ピンキー
11/11/01 17:36:49.28 z4rTIptU


363:名無しさん@ピンキー
11/11/30 23:39:49.26 s0oPE4pa
ああああ

364:名無しさん@ピンキー
11/12/25 04:06:24.47 2g0vn9lO
あげ

365:名無しさん@ピンキー
12/01/09 23:36:15.97 UB5PdNO2


366:名無しさん@ピンキー
12/02/12 12:47:00.21 fL+ybxBx
今さらだが、2ndと3rdのドラマCDゲットー!

367:名無しさん@ピンキー
12/02/17 23:13:20.86 qVenLgJV
ほしゅ

368:名無しさん@ピンキー
12/02/18 23:20:40.00 0PZOZWYs
初WAに3rdを始めたらヴァージニアかわいすぎワロタッ!

369:名無しさん@ピンキー
12/02/22 13:08:24.33 SZMRAea4
>>368 終盤になるともっと可愛いあの子が出てくるよ

370:名無しさん@ピンキー
12/02/22 13:38:05.55 CA3hwR49
マヤ姐かマヤ姐のことなんだな
アチョーが可愛すぎて辛い

371:名無しさん@ピンキー
12/02/24 00:42:14.71 P53Zo1qR
マヤさんは主人公勢の男と全く絡まないのが悔やまれる
その点ベアトリーチェってすげえよな最後まで色気たっぷりだもん

372:名無しさん@ピンキー
12/02/24 18:21:04.87 WItM8XuI
ほほ

373:名無しさん@ピンキー
12/02/26 21:20:23.46 0TYQMGp5
クカカカカカカ……

374:名無しさん@ピンキー
12/03/16 20:07:25.01 5eSVfYxq
シェリーが女なら愛せたというのに……

375:名無しさん@ピンキー
12/03/16 21:20:56.46 rgVqApEn
ああ、うん、そうだね…
(シェリーって誰だ!?)

376:名無しさん@ピンキー
12/04/12 09:26:07.14 ELQzDfhu
age

377:名無しさん@ピンキー
12/06/09 11:12:15.30 rutJA3zz
おーい、ザックー、そろそろ起きろー

378:名無しさん@ピンキー
12/07/12 19:04:15.94 FrprZsaa
保守('A`)ヴァー

379:名無しさん@ピンキー
12/09/30 17:43:13.42 e6J9ZAqj
保守('A`)ヴァー

380:名無しさん@ピンキー
12/10/04 23:34:36.86 wKxEHAax
なにやってんだか

381:名無しさん@ピンキー
12/10/24 20:14:20.58 Lg0022i1
お宝いただき

382:名無しさん@ピンキー
12/12/28 21:34:47.64 AH2Fu3RK
今年こそWA2リメイクの正夢を見るんだ

383:名無しさん@ピンキー
12/12/29 01:22:11.31 PALHbfnA
そういってベアたんとチュッチュする淫夢を見るんでしょう…?

384:名無しさん@ピンキー
13/01/25 00:36:04.40 mBK5Wain
夢でもし、会えたら

385:名無しさん@ピンキー
13/01/25 00:57:50.66 g5ernbyA
素敵なことね

386:名無しさん@ピンキー
13/01/26 06:31:31.45 jlmOjrM+
あなたに会いたくて

387:名無しさん@ピンキー
13/02/04 13:54:08.00 H8a9qxvx
あるサイトの鍵パスがわからなくて協力して欲しいんだけど、
・「wa1_10_」+「ザックの年齢2ケタ」
・「wa1_17_」+「ザックの年齢2ケタ」
それぞれ半角9文字らしい。
本編はプレイした事なくてプレイ動画しか見たことないんだ…

388:名無しさん@ピンキー
13/02/05 11:37:36.11 XaTbbbMv
あと10年くらいROMれば

389:名無しさん@ピンキー
13/05/13 00:40:20.27 Puobc/4y


390:名無しさん@ピンキー
13/08/11 NY:AN:NY.AN pfWX8SDm


391:名無しさん@ピンキー
13/08/16 NY:AN:NY.AN wZd5qDYQ


392:名無しさん@ピンキー
13/08/31 NY:AN:NY.AN ijVg/Mxq


393:名無しさん@ピンキー
13/09/14 23:34:24.18 2PVMNrAV


394:名無しさん@ピンキー
13/09/16 02:24:43.29 xX03IrCY


395:名無しさん@ピンキー
13/09/16 02:26:03.59 xX03IrCY
セシリアの魅力に耐え切れず手を出してしまうロディ誰か書いて。

396:名無しさん@ピンキー
13/10/12 22:06:09.02 Jae9dwW4
初代さ
PSとPS2どっちが好き?

俺はセシリアの顔がジャイアンだけどFを推す

397:名無しさん@ピンキー
13/10/30 00:36:58.34 y/3gaCai
無印とアルターコードFってことか?
思い入れで無印、ジェーンの掘り下げでF

398:名無しさん@ピンキー
13/11/21 23:00:29.44 WAWF60yP
無印しかやってないけどとりあえず公式的にロディとセシリア、ザックとエルミナはくっつく方向だよね?
セシリアの世継ぎ問題とか、ロディの精液中で出されて水銀中毒にならないかとか
地味に気になる

399:名無しさん@ピンキー
13/11/22 00:03:42.36 edPL5N0x
公式カップルなのはザックとエルミナだけで
ロディの相手はプレイヤー次第という扱いではなかろうか。…建前は。
Fだとジェーン推しっぽい。5のそっくりさんイベントでもレベッカの最強武器引き換え券で優遇されてたしなー
こうやって建前と本音を使い分けるんだぜ。大人って汚ねえ

400:名無しさん@ピンキー
13/11/22 20:28:07.03 rM2SV3QZ
そうなのかー
無印だと夢魔ラフティーナイベントでセシリアの気持ちが確定、
その後ジェーンはちょっと譲ってマリエルはそもそもロディ争奪戦に参加する気なし、
で、セシリアがEDからアタック開始って感じだと思ってた
続編じゃジェーン押しなのか。Fでロディセシ要素増えたって聞いてたから意外

401:名無しさん@ピンキー
13/11/23 17:13:04.37 yPLkCYmd
ロディセシ要素も増えたけどジェーンも追加イベントがあるから。

402:名無しさん@ピンキー
13/12/15 05:07:25.56 P0wi7jcE
ここはエロパロ板だろ。

403:名無しさん@ピンキー
13/12/18 22:28:59.39 +YmyhZld
セシリアとジェーンとマリエルのエロシーンが、
書けたらいいのにな

404:名無しさん@ピンキー
13/12/20 00:37:23.60 +o2zlVz7
アシュレー(フォワード)「リルカ、フォワードに出てくれッ!!」
リルカ(バック)「嫌ッ!」
アシュレー「即答ッ!?頼むよ、さっきから敵の状態異常攻撃がキツくて、ブラッドなんか…」
ブラッド(フォワード)「俺がカブトムシだ、俺がカブトムシだ、俺がカブトムシだ…」
マリアベル(バック)「状態異常の重複で最早何が何だか分からないキマり方をしておるのう…」
リルカ「嫌ッたら嫌ッ!」
アシュレー「ちょッ……何でそこまで嫌なんだッ!?」
リルカ「……あんなところに触手があります。」
アシュレー「ええ触手があります。……ッて、いやいやいや、確かに気持ち悪いけど、そこまでじゃ…」
リルカ「嫌なものは嫌なのッ!何されるか分からないじゃないッ……その、エロパロ的に」
カノン(バック)「……確かに、フォワードに出た瞬間に拘束されたり、妙な液体を浴びせられたりしそうだな……その、エロパロ的に」
アシュレー「???何かメタな事を言われたような気がするけど……とにかくレストアかミスティックが欲しいんだけど」
リルカ「仙草アルニムか何かでいいじゃないッ!とにかくあんな怪獣にアレコレされるくらいなら、人格崩壊したアシュレーに無理やり奪われたほうがマシッ!!エロパロ的にッ!!」
アシュレー「な、何だかとんでもない事を言われてるような……(汗)。わかったよ、そこまで嫌なら……マリアベル、かわりにフォワードに出てステータスロック…」
マリアベル「お断りじゃッ、少しは察せ!このニブチンがッ!!わらわとて、こんな所で『らめぇ』だの『ひぎぃ』だの言わされるのは御免こうむるッ!!エロパロ的にッ!!」
アシュレー「さっきからその『えろぱろてき』って一体何なんだ?………わからない、わからないな……」
カノン「どうでもいいが、考え込んでる間にティムが大変なことになっているぞ。……その、エロパロ的に」
ティム「らめえぇぇぇぇぇ!!」
アシュレー「ああッ!?ティムッ!?」

リルカ「……なんかこー、腹が立つことに普通に需要がありそうよね…その、エロパロ的に」
マリアベル「まあ、昨今は男の娘なるジャンルもあるようじゃからのう…その、エロパロ的に」
カノン「ティムは犠牲になったのだ…その、エロパロ的に」

405:名無しさん@ピンキー
13/12/20 04:26:47.64 VbpovqAW
>>404
その、エロパロ的に……乙!

406:名無しさん@ピンキー
14/03/23 09:18:07.03 GLn43XjP
Pixivにユウリィのがあるじゃないか


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