ライトノベルキャラで抜こう! 7that EROPARO
ライトノベルキャラで抜こう! 7th - 暇つぶし2ch414:『cantabile』
11/02/10 20:20:09 a+edQAIY



   †††

 四ヶ月後。
バレステロスへと戻った私達は、沢山の人達に祝福されながら、結婚式を挙げた。
ウェディングドレスを着た私を見て、カルは、綺麗だと目を輝かせながら褒めてくれた。
教会で誓いを立て、リングを交換して、誓いの口づけを交わした。
そして、私達は『家族』になった。
そう。
私の中には、もう、新しい命が宿っている。
カルと初めてを共にした夜。
その時私は、彼の子供を授かっていた。
最初その事実を知った時、私もカルもとても驚いたけど、すぐに抱きしめ合って喜びをかみしめた。

415:『cantabile』
11/02/10 20:20:32 a+edQAIY




―カル。

あなたがいたから、私は生きる喜びを感じることが出来た。

あなたがいたから、私は恋という、素敵な感情を知ることが出来た。

あなたがいたから、新しい命を授かることが出来た。

そして今、あなたが側にいるから、私はこの先も歩いていける。

今まで本当にありがとう。

そしてこれからもよろしくお願いします。

私は。

クレア・アルバスは。

心から、あなたのことを。

カルエル・アルバスのことを、愛しています―

                               Fin

416:名無しさん@ピンキー
11/02/10 20:21:27 a+edQAIY
これで終わりです。
少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

417:名無しさん@ピンキー
11/02/19 21:35:43.94 aqmAp7KL
GJ!いい話だったよー

418:名無しさん@ピンキー
11/02/20 15:14:49.35 hcdrkRDD
今更だけど>>213の砂糖味の闇夜に萌えたわ、GJ!

ところでドラゴンクライシスのスレってない?
アニメ見て興味持ったんだけど、立ってないのかな

419:名無しさん@ピンキー
11/02/27 13:07:50.30 dTQJZq7I
ステルス解除、浮上!

420:名無しさん@ピンキー
11/02/28 22:40:16.23 MgvIE1Mw
ここで相談することじゃないんだろうけど、
現代魔法スレって落ちた?

421:名無しさん@ピンキー
11/03/01 00:17:37.50 8xH4/wNw
>>416
こんなところでこんな良作に会えるとは。
えちシーンもよかったけどそれ以上に始まる前の会話に萌えまくった。
GJ

422:名無しさん@ピンキー
11/03/07 23:18:51.73 5jSjWMuI
ほしゅ。

423:名無しさん@ピンキー
11/03/10 10:05:30.59 FakjV3HL
変態王子の横寺が筒隠妹と鋼鉄の王を姉妹丼で食するのは難しいか、、、

424:名無しさん@ピンキー
11/03/11 15:47:29.91 X59mBc5e
地震速報

425:416
11/03/16 18:32:21.33 HXeZt7i4
>>392-416の作者です。
保管庫への保管をしてくださった方、ありがとうございました。
ひとつだけお願いしたいことがあるのですが、
SSのページの頭に、「とある飛空士への恋歌」のネタバレが入ってる旨を
乗せて頂きたいと思います。
もしこのレスに気が付きましたら、よろしくお願いします。

426:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:26:35.59 65Lv+hwx
ファミ通文庫のB.A.D.繭墨は今日もチョコレートを食べる~以下のシリーズで書かせて頂きました。
四巻終了後の適当な時期を想定しています。

427:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:27:37.15 65Lv+hwx
「着替えを手伝ってくれないかい」
 繭墨が唐突に言い出した言葉は正気を疑うものだった。
「嫌です」
「君は薄情だね。ボクが困っているのに助けてくれないのかい」
「今まで一人で着替えていたじゃないですか。何で今更助けないといけないんですか」
 いつものややこしいゴシックロリータの服が実際にどういう構造をしているのか僕は知らない。
 繭墨はそれをいつも一人で着替えている。少なくともここにいるようになって、僕が知る限りずっと。
 それなのに今になってそんなことを言い出すのは当然ろくでもない理由に違いないのだった。
「ボクも体型が少し変化してきてね。最近一人で着ようとすると服を破いてしまいそうになるんだよ」
「チョコレートばかり食べているから太ったんでしょう。これを機に節制に努めて下さい」
「君は女性に対してとてつもなく失礼なことを言うね。増加したのは腰回りではなく胸囲だよ」
 当たり前のことであるはずなのに、それはひどく現実味の薄い回答だった。
 ふつうの女性に対する礼儀など気にするまでもないと一笑に付せば良かったのに、そのことの意味を考え込んでしまった。
 繭墨は少女だ。
 十四歳の。
 本当に聞いたとおりの年齢であるのなら、第二次性徴がきても当然おかしくない。来ていないとそろそろおかしい。
 でも普通の人間ならば普通のことであるはずのその事実は、繭墨の場合はひどく異常なことのように思えた。
 出会ったときの繭墨は少女で、これからもずっと少女でいるように錯覚していた。
 飾りの多いゴシックロリータは体型を隠すには優れているが、繭墨の身体にはさしたる起伏があるようにも見えなかった。
 なぜか、ずっとそのままであるように思っていた。
 その思いこみを、あっさりと粉々に破壊された。
「君は今かなり失礼なことを考えているだろう」
「いえそういうわけでは」
 我ながら説得力の皆無な返答だった。
「そんなわけだから小田桐君、手伝ってくれるね」
 後ろめたい返答をした心の隙をすかさず突いた問いかけに、僕は思わず頷いてしまっていた。
 悪魔だ。

 そこで、目の前を唐傘が舞ったような気がした。

 唾を飲み込む音が頭蓋に反響した。
 目の前の光景は退廃的で美しく、いつぞやの夢のように現実感が欠落していた。
 白が黒に映えていた。
 普段全身を黒衣に覆っているためか、繭墨の肌は抜けるように白かった。
 服の下から現れた肩から腕にかけての線はか細く、普段唐傘を自在に操ることが奇跡にように思えた。
 人間の肌というよりは、良くできた白磁を見ているようで、落としたら簡単に壊れそうだった。
 その儚さに、目を背けることができなくなる。
 細い体の線を視線がなぞる。
 自分の意志とは無関係に視線が泳ぐ。
 凝視せずにはいられない。
 繭墨の胸は、少女の膨らみをかすかに匂わせていた。
 これで服が着づらくなるなんて絶対嘘だとわかるほどに淡く、だが確かに。
 血の気のないその膨らみの先だけが、血を吸った桜のように紅かった。
 視線を釘付けにしたその果実がゆらりゆらりと動く。
 揺れるほどの膨らみではないから、繭墨が自分で動いていることはわかるのだけど、他のことが目に入らない。
 ただ耳だけは、これ見よがしな衣擦れの音を捉えていた。
 気がつけば、スカートも下着も靴下も脱ぎ捨てた裸身が目の前にあった。
 胸だけでなく、腕や腿も大人の成熟からはほど遠い細身は、青い果実どころか白い果実というべきだろう。
 だがそれ故に、怪しいまでに、危ういまでに美しかった。
 傷一つ、シミ一つとてない身体は、何かに傷つけられるということが一度でもあったのだろうか。
 以前渡された、ガラス球に入った血は、どこから流れたものなのだろう。
 あらゆる怪異をはね除けるその身体は、物理的な衝撃にはひどく脆いはずなのに。
 その完璧な身体に、二つだけ裂け目があった。
 その一つ、なだらかな腹部の上にある臍は、繭墨が母胎から生まれた人間であるということを申し訳程度に主張していた。
 説得力はまるでない。
 生まれたときから繭墨あざかだったという少女に、母親の乳を吸っていた時代があったということすら信じられない。
 果たして本当に母胎と繋がっていた痕なのかということすら疑わしい。
 そして、もう一つ、臍から下腹部を下った真下、身体の中心に、生々しい裂け目があった。
 繭墨の身体の奥深くへと通じているはずの、折り込まれたような、色の無い唇のようなそれは、血を流していない傷に見えた。
「傷と言えなくもないね。ここから流れた血で君を助けたこともあるんだから」

428:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:28:33.33 65Lv+hwx
 魅入られたように跪き、傷口に手を伸ばそうとしていた僕の心の中など完全に読みきって、面白そうな声が降ってきた。
 見下ろしているのか、見下しているのかわからない視線は、あざ笑うように歪んだ唇と相まって、凄絶な笑顔を形作っていた。
 ただ、咎める色がまったく無い。
「ここ……から」
 あのガラス球の中にあった血は、ここから流れ落ちたものだということか。
 その意味がわからないわけもなかった。
 いくつも作るわけにはいかないというのは、月に一度しか作れないからに他ならない。「どうしたんだい?」
 愉快そうな声は、飼い犬の躾をしているかのように優しかった。
「触りたいんじゃないのかい」
 おあずけをくっていた犬が主人の命令で動き出すときの快感とはこういうものなのだろう。
「は……い……」
 震える手を伸ばし、少女の傷口にそっと触れる。
 余分な体毛など一筋たりともなく、精緻な白磁そのもののような造形は、触ってみると不思議なくらいに柔らかい肉でできていた。
 繭墨の身体が、生きた人間の身体であることを、不意に理解した。
 生きた人間の、女の身体であることを。
 傷口の両側に指を当て、そっと広げると、今にも血が吹き出しそうなくらいに紅い入り口が覗いた。
 今なお不可侵であることを示す襞で狭められたそこは、繭墨の玲瓏な肌表とは正反対の、生々しい花弁のような美しさを漂わせていた。
 いつも繭墨が身に纏っているチョコレートの香りとは明らかに異なる、鈍く甘い匂いがした。
 その重い匂いは、吸い込んだ脳髄の芯から脊髄を貫いて下半身まで痺れるような甘さで染みわたってくる。
 どくり、と鼓動が心臓から下半身の一点に血液を送り込むとともに、腹の中で雨香が楽しそうに蠢いた。
 暗い情念を食って、喜んでいる。
 誰の情念か、考えるまでもない。この場には僕と繭墨しかいないのだ。
 他ならぬ、宿主であるこの僕が、雨香が大喜びするほどの、暗い情念に侵されていた。
 何をすべきか、何をしようとしているのか、今更のように自覚する。
「ここまで背中を押さないと駄目とは、君のトラウマもなかなか深刻だが、ようやくその気になったかい。それじゃあ始めたまえ」
 その言葉は、文字通り背中を押すようなものだった。
 半ば無意識のうちに立ち上がると、にこやかに微笑む繭墨の顔が間近にあった。
 身長の高い僕を見上げているはずなのに、紅い綱玉のように透き通る瞳は、僕を馬鹿にするように見下ろす気配でいっぱいだった。
 息がかかるほどの至近距離で、ここまでまじまじと繭墨の顔を眺めたことは初めてだった。
 わかっていたことだが、あまりにも、余りにも、人間の域から余るほどに、美しい。
 鮮やかな睫毛に彩られた紅い視線だけで人の心を蕩かすには十分すぎて、普段は血の気の薄い唇は誘うような唾液に紅く濡れていて。
 壮麗すぎる容貌に魅入られて、その引力にあらがえずに顔が近づいていく。
 キス同然の距離になっても、繭墨は瞼を閉ざすことなく、僕の顔を、もしかしたら脳を見据えていた。
 近すぎてピントが合わなくなった視界で、繭墨の左右の瞳がブレて、一つの瞳のように立体視される。
 瞳の迷宮に閉じ込められ、世界から隔絶されたような気配を覚えた瞬間、最後の躊躇いが霧散した。
 その紅い唇を食らうように唇を押し当てながら、たやすく折れそうなほどに細い両肩に手を掛けて、繭墨の身体を背後のソファに荒々しく押し倒した。
 肘置きに膝の裏を救われた格好になった繭墨は、ほとんど開いたことが無いはずの両足を合わせきれず、両膝の間に割り込んだ僕の身体を止められなかった。
「か……はっ」
 背中をしたたかに打った繭墨の口から珍しく漏れた苦悶の吐息を、余すところ無く吸い尽くす。
 繭墨の身体の中を巡ってきた大気が、僕の肺から全身を浸していく。
 チョコレートまみれの身体を巡ってきたというのに、その大気は菓子の甘さではなく、花のように甘かった。
 食欲にも似た本能的な衝動に駆られて、唇を貪り、間に舌をねじ入れて、ねぶるように味わった。
 そうしていると、押し込んだ舌に大量の液体が乗せられるように流し込まれ、僕は反射的にそれを飲み込んでいた。
「!?」
 飲み込んでから、考えるまでもなく、それが繭墨の唾液だったと知る。
 繭墨の血は神の血にも近しいと言われていたが、その唾液もれっきとした彼女の体液だ。
 そんなものを嚥下してしまったという事実がどれほど恐ろしいことか、今の僕ならわかっているはずなのに、そのことを考える頭が麻痺して、喉の渇きのようなものに駆られてきた。
 もっと欲しい。
 もっと味わいたい。
 もっと貪りたい。


429:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:29:44.74 65Lv+hwx
 唇から唇を離すと、顔といわず身体と言わず舐め始めた。
 汗をかく機能がほとんど無いと言っていた通り、塩気はほとんど感じられなかった。
 その代わりに、生々しい素肌の感触を舌先で余すことなく味わうことができた。
 首筋から肩にかけての線を、舌でなぞるように舐めても、傷一つ無い肌は滑らかで、すべらかで、もっともっと先へと味わいたくなってくる。
 左肩の丸みをこえて細い二の腕にたどり着くと、肌の下にある肉が堪能できる。
 舌で軽く押すと弾むような感触があり、その細さも、中に骨が入っていることが信じられないほどに柔らかい。
 不思議なほどに繭墨は抵抗一つせずに大人しくされるがままになっていた。
 腕の内側に舌を這わし、右手で左手首を掴んで上にあげさせ、腋の下へと鼻先を押しつける。
 そこだけはわずかに汗をかく機能があるらしく、かすかな塩味が舌をとろかす。
 最上の舌触りに、上品な味付けがされた天上の料理となっていた。
 唾液を飲み、汗を舐め、もっともっと繭墨の身体を味わいたいと渇きに駆られる。
 気がつけば、左手は、繭墨の左胸を押さえていた。
 そこには、極上の飲み物を供するはずのものがあった。
 淡く、小さく、乳房というにはあまりに不足していても、そこは繭墨が、もしかしたら次代の繭墨あざかに与えるべきものが溢れてくるはずの場所だった。
 今でも、それを吸えば出てくるのではないか。
 そう思わせるほどに、先ほどまでは大人しかった桜色の果実は、ほんのわずかに、先を尖らせていた。
 それは、舐めて、舐って、吸うためのものだ。
 境界さえわからない低い丘の膨らみを舐めて確かめながら、腋から口元を動かしていく。
 薄紅色の環のすぐ近くまで来たとき、間近でまじまじと見るために一時だけ口を離した。
 人の身体の造形であることが信じられないほどに、その場所は蠱惑的で、そこに喰いつくという原初の衝動を煽らずにはいられなかった。
 それがどれほど幼く、青いも同然の果実であっても、その衝動を止めることは不可能だった。
 涎を零れ落としながら、舌を思い切り伸ばす。
 本来なら純白の飲み物を溢れさせるはずの先端に何滴も液体がこぼれ落ちて、灯りを反射して目を焼くような光を反射させた。
 限界だ。
 顔から繭墨の胸に押しつけるように、その乳首に、むしゃぶりついた。
 唇で挟み、出るはずのないものを出せとばかりにねだり、思い切り吸い付く。
 欲しい、欲しい、欲しい、欲しいのに、出ない、出ない、出ない。
 吸い方がわからなかった赤子の頃にそうしていたように、何度も咥え直してみるが、当然出るはずもない。
 我慢できなくなって、思わず歯を強く立てた。
「ん……っ!」
 それまでどこを舐めてどういじくっても無反応だった繭墨の唇から、わずかに呻きが漏れた。
 感じたわけではなく単に痛かっただけだろうが、それでも、今弄んでいるのが人形じゃなくて繭墨の身体だと改めて実感する。
 そして、予期せぬことが起きた。
 歯を強く立てすぎたのだろう、桜色の突起の先端から、その桜色よりも遙かに鮮やかな、真紅の乳が滲むように溢れてきた。
 おそるおそる舌を伸ばし、舐める。
 いつぞやに飲まされた狐の血に似ているような気がしたが、その美味さは別次元だった。
 甘美だ。
 チョコレート漬けになっているはずの繭墨の身体から溢れたというのに、その甘さは少しもくどくなく、さわやかで、まろやかで、やわらかく、わずか一滴で舌先から口腔全体に溢れるほどの芳香で、甘く甘く脳髄をとろかした。
 母乳は血から作られると、どこかの雑学で見たような気がする。
 ならばこれは、本当の意味で、原初の乳をすすっているようなものだ。
 我慢できない。
 ルビーにも似た雫が形を整える前に、乳首に吸い付いて、今度こそ、思い切り吸い上げた。
 一滴でも脳をとろかすその血を、飲み込むほどに口にして、もう正気など保てない。
 いや、正気など最初から失っていたのかもしれない。
 赤子に戻ったかのように、貪欲に吸い尽くそうとする。
「ボクは君の母親になったつもりはないのだけどね」
 冷や水を通り越して、液体窒素でもぶっかけるような声が静かに響いた。
 子供返りした僕の痴態を楽しんでいるのか蔑んでいるのか。
 僕に蹂躙されている真っ最中だというのに、その瞳はどこまでも見下すものだった。
「やはり不能の君には赤子のまねごとが関の山というわけかい。それはそれで深刻だが仕方がない。せいぜい赤子のように泣きわめくことだね」
「誰が……不能だ……!」
 赤子返りしていた頭に妙な火が灯る。
 身体が中から燃えるように熱い。


430:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:30:58.11 65Lv+hwx
 以前から繭墨は僕のことを不能呼ばわりしていて、もはや聞き慣れた罵倒のはずだった。
 どこまで本気で言っているのかはわからなかった。
 密室の事務所に男一人女一人の環境にありながらまったく警戒していなかったところを見ると、本気でそう思っていたのかもしれない。
 確かに、不思議なことに、これまで繭墨に欲情したことは一度もなかった。
 心の中身は外道だからといって、常世離れしたその容貌と、艶やかに着飾った容姿に、少しくらいは情欲を抱いてもおかしくないのに。
 いや、そもそもだ。
 僕はいつから、女性に欲情しなくなった。
 勃つことは勃つが、機械的に抜いて処理を済ませるようになってどれくらいになる。
 振り返ってみれば、僕は果たして、静香にさえ欲情したことが一度でもあったか。
 あさとが何かしたのかと真っ先に疑ったが、そうなったのはあさとに会うよりも前のような気がする。
 だとすれば……、僕はもしかして、初めて、女に欲情しているのか。
 組み敷いて、抑え込んで、手の中に収めているこの美しい身体を、自分のものにしたくて仕方がない。
 繭墨が不能だと思うのなら、その間違いを身体で教えてやろう。
 乳を弄ぶのをやめて、その下へと指を這わせていく。
 下へ、下へ行き、たった一つだけ、繭墨の身体に刻まれた傷口のような割け目に、再び両手をかける。
 入れてやる。
 突っ込んでやる。
 引き裂いて、突き込んで、一生消えない傷を刻んでやる。
 ズボンの中では、これ以上ないというくらい堅く大きく膨らんだ肉の塊が、鼓動に合わせてひくついていた。
 その直接的な衝動を味わっているのか、雨香が再び嬉しそうに蠢いた。
 静香と僕の子供である雨香だが、どうやら浮気を咎める気はないらしく、むしろさっさとやれと煽るように腹を蹴った。
 ズボンとトランクスを破り捨てるように脱いで、露わにした肉の杭を右手で掴み、繭墨の傷口に位置を合わせて狙いを定めた。
 押し当ててみると、どう見積もっても、繭墨の割れ目の大きさは僕の膨らみきった亀頭より小さく、本当に入るかどうか疑わしいほどだった。
 しかもお互い、まったく濡れてもいない。
 だがいちいち愛撫などする余裕もなかったし、そんな優しいことをしてやるつもりもなかった。
 僕を不能だと思った繭墨が悪い。
 組み敷いたまま、亀頭の先端を繭墨の割れ目に押し当てたまま、両手で繭墨の両肩を押さえつける。
 逃がさない。
 泣こうがわめこうが、お前の身体は僕のものになる。
 あるいは、ここで繭墨が泣き叫んでいたら、僕は止まったのかも知れない。
 それとも、むしろ驚喜していたかもしれないが。
 どちらにしても、もう止まらないところまで来ていた。
「小田桐くん……」
 繭墨が最後に、感情の読めない声で僕の名前を呼んだ。
 その言葉を合図にしたかのように、僕は思い切り一切の容赦なく、自分の分身を繭墨の中に突き入れた。
「うあああっ……!!」
 紛れもなく、繭墨は堪えきれなかったらしい悲鳴を上げた。
 何か大切なものを無残に引き裂いた感触があった。
 引き裂いた後には小さく狭い感触が続き、そこへ無理矢理に押し込み、押し広げ、蹂躙する感触が続く。
 性交にあるような滑らかさは欠片もなく、刃を肉に突き立てて無理矢理に身体の中に侵入しているのと大差なかった。
 僕の肉にも締め上げるような痛みがたて続くが、それを凌駕するほどに素晴らしい天上のもののような達成感があった。
「あ……ああああああっ!」
 繭墨の身体が二三度跳ねた。
 白い喉がのけぞり、苦痛に染まりながらも美しい悲鳴をあげて、彼女は僕に串刺しにされた。
 そうして、傷口は、本物の傷となった。
 破瓜の血が僕の肉杭を伝って流れ落ちようとするのを、繭墨は悲鳴を上げた唇を食いしばり、上半身を僅かに動かして、手近にあったコップで人ごとのように受けた。
 繭墨あざかの破瓜の鮮血など、異能者にとっては百万の黄金よりも価値があるだろう。
 月のもので僕を助けたように、何かに使うつもりに違いない。
 しかし、そんな彼女の予定調和など、今の僕にはどうでもよかった。
 下半身で串刺しにしたまま、繭墨の両脇から背中に両手を回して抱きかかえた。
 いつも土台代わりに使われて走らされているので、これくらいのことは簡単にできる。
 そうとわかるくらい、何度も繭墨の身体を抱きかかえてきたことに、その時は違和感を覚えなかった。
 美しい早贄は自分の体重でさらに僕の杭を押し込まれ、痛みに耐えかねて背中を美しくのけぞらせる。
 真紅の雫が、突き出された胸の先端で鮮やかな宝石のように輝いていた。


431:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:31:55.25 65Lv+hwx
 そうして、押し込めるだけ押し込んだ。
 この小さい身体の中に、よくあれだけのものが入る。
 自分の肉杭が繭墨の内臓を裂いてしまったのかと思うほどに、不思議な光景だった。
 亀頭の先端に不思議な感触があり、繭墨の子宮の入り口にまで押し当てているのだと直感した。
 子宮。
 そうだった。
 破って入れることはただの過程だ。
 本当にやることは、この女体を孕ませることだった。
 そのために、神のようにさえ崇められる少女の胎内に、僕の精液をありったけ注いでやらなければ。
 細く狭く、まるで濡れていない少女の狭洞だが、破瓜の血で濡れて少しだけ滑りがよくなっていた。
 これなら十分だ。
 繭墨の身体を両脇で支えて、ぐいと一旦身体を持ち上げ、すぐに引き下ろす。
 繭墨の内臓を掻き出すかのように途中まで引き抜かれた杭が、すぐにまた一番奥まで叩き込まれることになる。
 それくらいは楽に出来るくらいに、繭墨の身体は軽い。
 一度、二度、三度と、生きた自慰道具のように繭墨の身体を上下させる。
 やがて、少女の身体は神ではなく人間らしく、最低限の自衛本能を働かせて潤滑液を分泌させ始める。
 並の強姦よりもひどいこの扱いに、快感など覚えてはいないだろう。
 打ち込んで快楽を貪ろうとする僕の動きを受け止めようと、せめてもの慰めで蠢動しようとする。
 そのけなげな精一杯の抵抗が、なおさら僕の快感を煽る。
 いつもならとっくに射精しているほどの状態なのに、繭墨の中が狭すぎて、なかなか解き放つところまでたどり着かない。
 早く到達したくてなお一層繭墨の身体を上下させ、それにカウンターでも撃ち込むように機械的に腰を打ち付ける。
 自分が杭の付属品になったように、がむしゃらに最奥を突く。
 彼女の身体を貪っているつもりだった。
 ほとんど無意識になりつつある寸前で、繭墨の表情に気づいた。
 苦痛にあえいでいるかと思ったのに、まったく違った。
 繭墨はまるで好物のチョコレートを噛み折る直前のような笑顔で僕に突かれていた。
 喰っているのは、繭墨の方なのか。
 咥えているのが上の口ではなく下の口だというだけで、彼女にしてみれば、チョコレートバーを味わっているようなものなのか。
 美味そうに涎を垂らしている下唇だけが、いつもの彼女らしくない。
 突いているのか喰われているのか、
 掻き出しているのか、逃げようとしているのか
 飲み込まれているのは身体の一部なのに、身体全体が繭墨の身体の中に飲み込まれているかのように感じる。
 腰を打ち付けて肉を掻き分けるときに、杭の先を生々しくしごかれる快感が、脊髄から全身を走って頭まで焼き切れそうだ。
 焼き切れてしまいたい。
 焼き切って、身体の中にあるものをありったけ全部繭墨の中に解き放ちたい。
 できることなら、全身を走る快感の通り、身体全部を繭墨の中に入れてしまいたい。
 その願望を満たしたいという灰のような願望が、ますます腰の動きを駆り立てる。
 奥へ、奥へ、もっと奥へ。
 繭墨の身体を犯し足りない。
 こんな狭いところじゃなくて、僕を弄ぶのならもっと広い部屋があるだろう。
 開けろ、開けてくれ。
 僕を、中に入れてくれ。
 突いて、叩いて、こじ開けようとして、この姿勢では足りないとわかって、繭墨の身体を再び背中からソファに押しつけ、彼女の両脚を掴んで持ち上げ、全体重を繭墨の一番奥の入り口に叩きつける。
「く……あ」
 文字通りの暴行にあえいだのか、繭墨の中の口があえぐように蠢動して、僕の全身全てである先端を、とどめのように嬲った。
「で……るっ……!」


432:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:32:50.48 65Lv+hwx
 焼き、切れた。
 溜めに溜めたものが猛烈な勢いで肉筒を駆け上がり、膨れあがった杭の先を爆発させて、繭墨の中にぶちまける。
 あの、繭墨の中に。
 今まで味わったどんな快感も遙かに遠く及ばない、天上まで突き抜けて身体が解放されるような達成感が脳髄と全身を焼いた。
 だがそのとき、吸い込まれたような気がした。
 繭墨の中の口は、好物のホットチョコレートでも飲み干すように僕が吐き出した熱いホワイトチョコレートを、さも好物であるかのように、ごくごくと飲み込み、胎の中へと収めていく。
 その嚥上する動きは、貫いているはずの僕の杭を搾り取るかのように摺動し、蠢動し、ついぞ記憶にないほどの回数長く、延々とした射精の継続を僕に強いていた。
「うあああああああああ!」
 10回か、20回か。
 気持ちいいなんてものを突き抜けた強烈な至幸感が、いったいいつまで続くのか。
 僕の身体からありったけの体液をホワイトチョコレートに変えて飲み込ませているようだった。
 天上まで突き抜けた開放感の果てに、この身全てが繭墨の子宮に飛び込んで跳ね回っている幼稚で原初の幸福感へとたどり着く。
 どれほど大量に注ぎ込んでいるのか、繭墨の細くなだらかだった下腹が、心なしか膨らんで見えるほどだった。
 止めることを許されない射精が続き、やがて視界が真っ白になって気が遠くなる。
 力尽きて、繭墨の身体の上に倒れ込む直前に、満腹までチョコを味わったような繭墨の笑顔が間近に見えた。
「ごちそうさま、小田桐くん。美味しかったよ」





433:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:33:44.88 65Lv+hwx

 目の前に、紅玉があった。
 一旦映像が頭に巡り、意識が再び遠くなってから、もう一度戻ってくる。
 紅玉だと思ったのは、繭墨の美しい両眼だった。
「ようやくお目覚めかい。君が肉布団で寒くはなかったが、さすがに重いよ」
 重い瞳をゆっくりと巡らせてみれば、僕は全裸のままの繭墨の上に倒れ込んでいた。
 肉布団とはよく言ったもので、繭墨の細い身体は手足の先まで僕にのし掛かられていた。
 しかし、慌ててどいて動こうにも、身体の中心が拘束されたように動かない。
 それは、ずいぶん萎えているはずの僕の男性器が、未だに繭墨の下唇にがっちりと銜え込まれていたからだった。
 どれほど狭く細い中を無理矢理にえぐっていたのか。
 入れたというよりも撃ち込んだようなものだ。
「繭さん……」
「なんだい」
……謝ろうかと考えてから、その思考を振り払った。
「いえ、なんでもありません」
 どう考えても、繭墨は最初から僕を嵌める気だった。
 嵌められた結果嵌めたわけだが、それで謝るのは癪だった。
 たとえ、言い逃れできないほど暴力的な少女強姦をやった後だとはいっても。
「そろそろどいてくれるかい。さすがに身体を流したいんだよ」
 汗をほとんどかかない繭墨でも、僕の汗をなすりつけていたようなもので、さぞかし不快なことだろう。
「わかりました……」
 まだぼうっとしている頭を振り回して覚醒させ、ぐっと腰を引いて撃ち込んだ杭の名残を引き抜こうとする。
 既に小さく閉ざされた繭墨の身体の内側を掻き出すかのように、ゆっくりと。
 離れるのが名残惜しい。
 繭墨の中にずっと浸っていたいという子供じみた衝動を振り払うように、力任せに腰を引く。
 絡みついていた繭墨の下唇が、残念そうに僕の下半身をようやく手放し、名残惜しそうな音を立てて抜けた。
 あれほどの暴行を受けたはずの割れ目は生々しく閉じて、処女であった先ほどまでと変わらないようにさえ見える。
 ただ、その上のなだらかな下腹だけは、ありったけ注ぎ込んだ感触が夢で無かったことを物語るように、淫らに膨らんでいた。
 それを証明するかのように、すらりと立ち上がった繭墨の内股を、白と紅が混ざった粘つく液がゆっくりと滴り落ちる。
 繭墨はそれを軽く指で掬って、上の唇にパクリと加えた。
 舌先でしばらく転がしてから、ごくりと喉を鳴らして嚥下する。
「苦いね。上で味わうと美味しくないよ、小田桐君。
 糖尿病患者の精液は甘くなるというから、君、いっそ糖尿病になってくれないか」
「いやです」
 断固としてお断りだ。
 食材になるつもりはない。
 大体、糖尿病になるとしたら僕より圧倒的にアンタの方が先だ。

 繭墨は身体を洗い流すと、水気を拭いただけで服も着ずにソファーに座った。
 精緻な少女体型を淫らに崩すように膨らむ下腹からは、もう白濁液が漏れてはいなかった。
 あの強烈な狭さと締まりで、子宮に飲み込んだ僕の精液をほとんど逃さないでいるらしい。
 さきほど滴り落ちたのは、僕が飲ませ損ねた、あるいは繭墨が飲み損ねたわずかな残りであったらしい。
 裸身で座る繭墨と、その傍で真っ白に燃え尽きて座り込んでいる裸の男……僕だ。
 いつもの事務所の光景が、それだけで異様すぎる。
 脚を優雅に組み、その間から割れ目をかすかに覗かせている様はそれだけで扇情的で、全身全霊を注ぎ込んだはずの僕の杭はまた立ち上がってきたが、それを打ち込むための身体がまともに動いてくれなかった。
「繭さんは……、なんでこんなことをしたんですか?」
 当然と言えば当然の問いは、異様な光景の中で酷く間抜けなものに聞こえた。
「何でとはまた妙なことを聞くね。理由なんて一つだろう」
「そんなに欲求不満だったんですか」
「ひどいね。それじゃあまるでボクが誰の男根でも受け入れるような淫売みたいじゃないか」
 確かに違う。ビッチもあばずれも逃げ出す、腐れ外道だ。
「君の男根ならば受け入れても構わないと思ったけど、他の男根を受け入れる気はさらさら無いよ」
「僕のだから、入れた、ってことですか」
 意外を通り越して疑わしい台詞だった。
 繭墨が僕に恋愛感情など抱くはずもない。
 そんなまともな思考回路が成立するような人間じゃないことはよくわかっている。
「ひどい疑い様だね。これでも君をその気にさせるために僕はかなりの力を使ったんだよ」
 力、というのは繭墨自身の異能の力だろう。
 いつもの自分じゃないとは思っていたが、やはり繭墨は僕を罠にかけたのだ。
「何しろ、君には性欲が無いからね、無いものを植え付けるには苦労したよ」

434:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:36:19.02 65Lv+hwx
 繭墨はまたとんでもないことを言った。
「バカにしないで下さい。僕が不能でないことは今証明してみせたでしょう」
「不能だよ。精神的には君は不能と言っても過言じゃない」
「繭さんが僕をどういじくったのかは知りませんけど、僕は中学のころから勃起も射精もしています!」
「確かに、君は生理的現象としては勃起していた」
 また何か不穏なことを言われた。
「僕のその……身体のことをよく知っているみたいですね」
「何を言っているんだい。君の男根など見慣れているよ」
「え?」
 何か恐ろしいことを言われたような気がした。
「裂かれた腹を治すときに服を着たままではできないこともあったからね。興奮状態で意識を失ったまま、男根だけが勃起していたこともあったよ」
 嘘ではないだろう。
 そもそもこういうことで嘘をつく繭墨じゃない。
 だがこれはもう、男として泣きたい。
「じゃあ不能じゃないってことはわかったでしょう」
「とんでもない。君は女を犯したいと思ったことが一度でもあるかい」
「犯したい、なんてそんなことは……」
「抱きたいでも入れたいでも孕ませたいでも、言葉上の表現はなんでもいいさ。とにかく、女の身体に欲情したことが無いだろう」
「そんな……」
 ことは、ない。とは、言えなかった。
 人並みに自慰もして、射精もしていたつもりだった。
 だけど、同級生の男子とはどうしても話が合わなかった。
 ヌード写真をやりとりし、付き合っている女との経験を自慢し、学校の女を品定めするような会話にはまったくついて行けなかった。
 だからこそ、そんなどろどろした感情から離れて、あさとと静香と過ごした時間は、僕にとってはかけがえのないものだった、はずだった。
 静香といえば、僕は、静香と交わったことはない。
 静香に欲情した、覚えも、……ない。
「兄上が言ったことの意味をボクなりに解釈してみたんだよ。兄上は、君だけが自分に何も望まなかったと言った。
それは特別なことだったんだよ。余りにも特別なことだった。まともな望みを持った人間なら、あの力の誘惑に耐えられるはずはない。だとすれば答えは自ずと導かれる。
君は、元より何も、望んでいない、欲望というものをまともに持ち合わせていないんだよ」
 愕然となった。
 繭墨と出会って、僕は様々なものを捨てて、それでも生きることを選んだはずだった。
 そうですらなく、僕は最初から、生きていること以外に、何も持っていなかったということか。
「自分で欲望を持っていない。だから人のため、人の望みのために動こうとする。
自分がもたない欲望を他人の欲望で埋めていたようなものだよ。
だからこそ、ここに来てからの君の活躍は縦横無尽になったのだろう」
 なんて、ことだ。
 この地獄に生きていくあの決意はなんだったのか。
 僕は最初から何も捨てていなくて、ここにたどり着いただけだったのか。
 こんな僕をかけがえのない者と思っていたあさとが、今更ながらに哀れに思えた。
 特別でもなんでもない。
 空虚で何も無い僕という影に囚われて、あさとは狂ってしまった。
 笑いたくなった。
 その笑いすら、精液を搾り取られた後の疲労でまともに顔が動かなかった。
「理解してもらえたかい。そんなわけで、僕も目的のためにかなり苦労したんだよ」
「目的?」
「君も頭が悪いね。いや、生物としての本質を最初から持っていないから無理もないのだけど、せめて一般常識として知っておくべきだろうに。性交の目的は詰まるところ、子供を作ることじゃないか」
 何だって。
 つまりそれは、繭墨は、妊娠するために僕と交わったということだ。
 繭墨が本気で計画して動いたのだとすれば、安全日である可能性はゼロだ。
 排卵日きっちり、もしかしたらもう受精して妊娠しているかもしれない。
 いや、繭墨のことだから、排卵さえ自分の思い通りに出来てもおかしくない。
 超一級の美少女を犯して孕ませたという暗い事実に一瞬だが黒い達成感を覚えたが、
その結論はこの歳で二児の父親になるというとんでもない事実だった。
「何を考えているんですか!腹の中の肉に振り回されるのは御免だと言っていたじゃないですか!」
 思わず叫びが口をついて出た。
 先日、本家が女としての機能を期待しているという話があったとき、
繭墨がそう言って全力で拒否していたことをよく覚えている。
「惜しくなったんだよ。君を失うのがね」
 繭墨の口から出たことが信じられない言葉だった。
 繭墨にとって僕の存在は、便利で面白い道具以上のものであるはずがなかったからだ。

435:「繭墨はホワイトチョコレートを飲む」
11/03/24 02:38:16.79 65Lv+hwx
「繭さん、……大丈夫ですか?」
「ずいぶん失礼なもの言いだね。もちろん正気だよ。でなくばここまでお膳立てを整えてことに及んだりはしない」
 それは確かにそうだろう。
「今回僕は自分の死を偽装したけどね、歴代の繭墨あざかは全て殺されてきているという話は覚えているかい」
 忘れられるはずもない。振り返れば繭墨と会ってからの日々がなんと鮮明なことか。
「だからボクも遠からず殺される。そうなると君の腹を治すことができなくなって、君は寿命まで生きられないからね。
ボクの後継を作っておく必要があると判断したんだ」
「後継?」
「繭墨あざかの娘が繭墨あざかであってもおかしくはないんだよ。元より繭墨の一族とはそういうものだ。
少なくともボクの娘ならば、繭墨あざかにはなれなくても、君を治す力くらいは持っているだろう」
 なるほどだが、しかしそれは結果であって目的ではない。ますますわけがわからなくなった。
「繭墨の一族は近親相姦を重ねて血を維持していたように、異能の力は、人から外れるほど発現しやすいからね。
ボクの娘の繭墨あざかが死にそうな歳になる前に、第二次性徴が出たところで、また君はその繭墨あざかを犯して娘を生ませるといい。
その娘が死にそうになったらまた犯して次の繭墨あざかを生ませればいい」
 繭墨は実に淡々と、およそ地上で想像しうる限り最悪中の最悪と呼べる非道にして外道にして鬼畜極まる所行を、僕に推奨した。
 反吐が出るなんて言葉を通り越して、言葉だけで思考が停止しそうだ。
「どうして……?」
 辛うじて口が動いた。
 繭墨が善意でそれを行うなどというたわけた幻想を抱けるほどお人好しではない。
 繭墨が僕に好意を持っているなどとキチガイじみた想像を抱く余地もない。
 繭墨は徹頭徹尾、自分が面白いかどうかを堂々と考える。
 それに対する回答は、明確だった。
「ボクのために生き、ボクのために死ぬようにと約束したはずだよ。
寿命を使い切ることなくさっさと死ぬなんて楽な道を君は選んだわけじゃないだろう。
それは、次にボクが生まれたときも、ということさ。
次も、君が傍にいた方が面白そうだからね。
ボクの娘、ボクの孫娘が子を孕めるようになったら速やかに次を作るようにしていけば、君の寿命が尽きるまでにあと四代か五代は稼げるだろう。
そうしていけば、初代から隔世遺伝でボクが生まれたように、何代か後にまた、真の繭墨あざかが君の前に現れて再会できることもあるだろう」
 紅玉の瞳が、楽しげに笑った。
「そうすれば、ボクは次も君を傍に置ける」
 地獄を抜けても地獄。
 地獄が死してもなお地獄。

 だがそれは、なんと甘美な地獄であることか。



 繭墨の妊娠が知れ渡ることにより、僕の周囲はその地獄もかくやという修羅場になるのだが、それはまた別の話だ。




436:名無しさん@ピンキー
11/03/25 21:21:19.28 Hpe6V0tm
>>426
雰囲気出てるなー
繭さんの動機が思いつかなかったが
そう来ましたか、GJ

437:名無しさん@ピンキー
11/04/18 00:08:52.30 DbYCchXo
GJ部

438:名無しさん@ピンキー
11/05/06 17:26:59.93 2b+f9tsK
原作知らんけど楽しめた。

……しかし、
「あそびにいくヨ!」「魔術師オーフェン」「オオカミさん」
「いちばんうしろの大魔王」「えむえむっ!」と作者の名前が入ってない
アニメ化した単発作品スレが結構あるけど、ああいうスレって
同じ作者の違う作品はこっちとあっちどっちの担当なんだろう?


439:名無しさん@ピンキー
11/05/10 18:33:49.69 xN2lSDwv
同じ作者繋がりの方がまだ読み手がいると思うんだが
速いスレならこっちに書いた方がいいとは思う

440:名無しさん@ピンキー
11/05/11 18:20:11.35 LWj6173k
ほす

441:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 00:58:00.80 tlwt6jRh
稲葉姫子がブラウスの胸元をはだけさすと、白磁のような滑らかな肌を際立たせる黒いブラジャーが覗いた。
文研部部室には八重樫太一が一人いるだけで他の部員たちは姿を見せてはいなかった。
つまり、今この部屋には太一と稲葉の二人きりということになり。
「お、おい稲葉! なな何やってんだよ!?」
そんな制止を気に留めることもなく、焦点の合わない目のままブラウスを肩脱ぐ。
そして腕と腰にブラウスを巻きつけたまま、稲葉は机の上に左膝を突いて身を乗り出してきた。
じっと稲葉が自分を見据えてくる。
目を合わすことができずに視線を外すと、目の前に垂れる二つの膨らみが―。
ってまずい、これは非常にまずいぞ。
机の上に四つん這いになっている稲葉は差し詰め女豹だ。
手を突いているから、必然胸が寄せられることになっていて……谷間が深く強調されていて目のやり場に困る。
ただでさえ稲葉姫子という人間はセックスアピールを感じさせる風貌をしているのだ。
「……お前も早く脱げよ」
予想だにしなかった言葉が発せられて、いよいよ事態が尋常ならざる状況に嵌まり込んだのだと自覚する。
太一があわあわと慌てていると、
「脱がなきゃできないだろ?」
女性にしては少々低めで芯の通った声が、この上なく艶っぽい雰囲気を醸し出した。
どくん、と自分の心臓がこれ以上となく、胸を内側から強くノックした。

442:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 19:59:07.69 tlwt6jRh
「ほら……」
頬を上気させてどこか陶然となっている稲葉が、太一の腕を掴んで自らの胸元に持っていく。
その手が胸に触れるか触れないかの瞬間、太一ははっとなって咄嗟に腕を引いた。
勢い余って太一は椅子ごと床に倒れかかる。
腕を掴んだままの稲葉も、太一に引きずり落とされるように覆いかぶさってくる。
太一は背面をしたたか打ち付け、その上に稲葉が遅れて落ちてきた。
鳩尾のあたりに、柔らかな感触。
衝撃に瞑っていた目を薄く開けると、稲葉がしな垂れかかる様に自分に乗っかっているのが見えた。
いつもは丁寧にくしけずられている黒髪は、僅かにぼさっとなっていて妙に艶めかしい。
上目遣いのまなざし、上気した頬、小さく輪を描いている唇―そして押し付けられている柔らかな感触。
長い睫毛に縁どられた切れ長の目が、月夜の湖面のように揺らめいている。
心臓が、一再ならず痛いくらいに鼓動した。

443:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 22:47:25.03 tlwt6jRh
どくどく、とビートを上げていく。
稲葉が触れている箇所がどんどん熱を持ち、敏感になってより鮮明に感覚が過敏になる。
太一の股間に重なっている稲葉の太ももを、下からぐいぐいと押し上げてしまい。

【――】

その時、太一の頭の中で判然としない音が鳴った。
まだ声になる前の、音。
とたんに太一の意識が紗がかかったように、薄ぼんやりとなった。
確かに意識はあるのに、その意識が体に働きかけてくれない。
なんだ、今のは―?
太一の情況を知りえない稲葉は、ゆったりとした動作で体を起こす。
自分の胸に軽い体重がかかる。
髪が頬に垂れ落ち、嫣然と微笑む稲葉はあだっぽい雰囲気をまとっていた。
「……なんだ、脱げないのか? なら…………アタシが脱がせてやろうか?」
言うや否や、稲葉は乱れた髪や服装を気にする風でもなしに太一のネクタイに手を掛けた。


444:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 22:52:03.40 tlwt6jRh
吃驚するほどいい手つきで、稲葉がネクタイを引き抜いた。
休む間もなく、その手がワイシャツのボタンを一つずつ外しに掛かる。
まずい、今すぐに稲葉を押し退けないと―。
頭の中では強く思うのに、体は意に反してまったく動いてはくれない。
ワイシャツがはだけられると、すうっと稲葉の手が太一の胸板に伸びてくる。
ひんやりとした手の温度に、思わず口から声が漏れる。
どうやらこの程度の自由は利くらしい。
「ふふ…………女みたいな声だな」
愉しむように、稲葉の手がさすってくる。
その分だけ、太一の息が荒くなり鼓動が速まる。
稲葉は太一の体表面を、まるで余す所をなくすように隈なく触れようとする。
もどかしさやこそばゆさが、太一を徐々に昂ぶらせてゆく。
おもむろに、稲葉が頭を傾かせて胸に耳をあてた。
すぐ眼前に稲葉の小さなつむじが見え、熱っぽい息遣いを胸につぶさに感じた。

445:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 22:56:09.85 tlwt6jRh
どうやら心臓の音を聞いているようだが、何のためにそんなことをしているのかは太一には見当もつかない。
稲葉はたっぷり時間を使ってから首をもたげ、吸い付くように太一の胸に口づけをした。
きつく吸われ、時折空気が破裂するように、ぢゅうぅっ、という音が立った。
口が離れると、そこにはいわゆるキスマークがくっきりと赤紫色に付いていた。
「……お前は、アタシのもんだ」
勝ち誇ったような笑い方はいかにも稲葉らしいのに、この時ばかりは背筋に冷たいものを覚えた。
四つ足のまま稲葉は顔を太一の鼻先に近づける。
「一度してるんなら、二度だって同じこと、だよな」
答える間もなく、唇が合わさった。
稲葉の唇が自分のものを挟み、甘く食まれている。
やがて、ねっとりとしたものが唇を濡らしていく。
稲葉の舌が唇を舐め回し、掻き分け、歯を割っては口腔に侵入してくる。

446:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:00:30.25 tlwt6jRh
生ぬるく肉厚な感触が、自分の持つものと触れ合った。
その先から、稲葉の舌が激しく動いて太一を絡め取っていく。
舐められ、吸われ、甘く噛まれ―。
太一は肯定も否定もできず、ただ人形のようにされるがままに横たわっていた。
自分を遥か上空から俯瞰しているような、それでいて意識だけは緊密にリンクしているような不思議な感覚だった。
長い長い、深い深い接吻が終わると、稲葉は唾液を糸のように引かせながら、勿体つけるように口を離した。
太一の口元は、稲葉の唾液でかすかに濡れていた。
すっとさっきまでの熱さが潮のように引いて、冷たい波が寄ってくる。
「……そんなに緊張するなよ。アタシが、きちんと手取り足取り教えてやるから」
のろのろとした動作で稲葉が後ずさる。
自分の胸を水平線に見ると、稲葉の頭がほとんど沈んでいく。

447:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:04:28.93 tlwt6jRh
自分の胸を水平線に見ると、稲葉の頭がほとんど沈んでいく。
カチャカチャとベルトの金具を外す音が聞こえて、太一は声を大にして制止の言葉を叫びたい衝動に駆られた。
だのに、衝動が喉に到達する前に、霞のように手触りがなくなって散り散りになって消え去る。
やめろ……稲葉…………やめろ。
心の声はむなしく、果然、稲葉には届かない。
ベルトが外されると、稲葉はぎこちない手つきでスラックスのボタンを外してチャックを下げ、カクカクとした動作で脱がしていく。
外気に太一のボクサーパンツが晒され、得も言われぬ羞恥心と稲葉に対する猜疑心が渦を巻いた。
一体、何を……?
―いや、心の奥では分かっているんだろう?
なん……。
―期待すらしているんだろう?
そ、んな……こと。
【声】は頓に明瞭になり、耳障りの悪い調子で太一にささやきかける。

448:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:06:56.74 tlwt6jRh
だしぬけに、股間に何かが当たる感触に襲われ、僅かな意識がすべてそちらに向いてしまう。
男の性……。
「……触れてもいないのに、もうこんなになってるのか」
どこか冷やかしからかうような口調が、普段の稲葉っぽくて倒錯的だ。
稲葉の手が太一のそそり立つモノを触診するように動く。
太一はと言えば、見えない分、余計に鋭敏になっているので、触れられただけでとっけもない劣情に身が震える。
「アタシが、腰砕けになっちまうくらいに、お前を惚れこませてやるよ……」
挑発するような言葉選びと言葉遣い。
常よりも湿ったような声に、否応なしに太一の体がそれを、無意識に待っている―。
稲葉がボクサーパンツの淵を掴み、一気に膝までずり下げた。
自分のモノが、恥ずかしいくらいに屹立し、天を向いているのがわかる。
遣る場のない羞恥が、太一を身悶えさせる。

449:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:09:47.61 tlwt6jRh
「……知識としては知ってはいるが…………こんなにとは、な」
さしもの稲葉も、初めて見る男性器にはいささかの戸惑いが隠せないらしい。
が、そんなことも束の間、稲葉はぎゅっと太一の剛直を握ってきた。
ほのひんやりとした稲葉に握られ、どうしようもなく反応してしまう。
びく、びく、と何度か脈打ってしまうほどに。
「……なにか、出てきたな」
稲葉がそれを凝視しているのが、手に取るように感じられる。
手が、一物を、上下にしごき始めた。
リズミカルに上下する手のひらに、太一はうめき声を上げることもできずにただ耐えるばかりだ。
先走りが多量に吐き出されて、稲葉の手が液汁を巻き込んで卑猥な音を立てる。
「気持ち、いいか…………?」
太一は何も答えられない。
「…………これじゃ、ダメなのか………………」

450:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:11:55.26 tlwt6jRh
消え入りそうな声で稲葉が言うと、一物の先端が一瞬、ぬるりとしたものに襲われた。
おそらく、太一は今までで一番顕著な反応を見せてしまったに違いなかった。
見えない行為は脳内で補完され、ときにその一歩先を妄想してしまう。
稲葉は弱点を見つけた獣のように、獲物の弱い部分を重点的に責め立てる。
濡れっぽい稲葉の息遣いが、敏感な部分で感じ取れる。
舌は先端や裏筋を丹念に舐め上げ、唇で挟まれたりしながら慰撫される。
稲葉の口唇奉仕に、太一の中で激甚な欲が逆巻いて【声】となって降りかかってくる―。

【やってしまえ】

決して抗えないような、強い、酷い、思い【声】―。
意識の中に漂っていた霧が晴れ、フェードインするように見当識がクリアーになってゆく。

451:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:14:43.69 tlwt6jRh
そうやって太一の中でむくむくと膨れ上がっていくのは、あまりにも原始的な欲求だった。
お預けを喰らった獣が、よしの合図とともに駆け出して獲物に食らいつくような、衝動的で動物的な命令だった。
太一はやりたくないと思っているのに、今度は体だけが意に反して動き出す。
上半身を起こし、目線を下げる。
股座では、稲葉が犬のような恰好で自分のモノを舐めていた。
こちらに視線を上げた稲葉と、ばっちり目があった。
黒目勝ちの眼が潤み、懸命に舌を伸ばして動かしている。
そんな稲葉姫子の従順で健気な行為を目の当たりにして―太一の自恃の砦が決壊する。
太一は稲葉を床に押し付けて、その胸に顔をうずめた。
自分ではBと言っていた稲葉の胸は、とても下から二番目の大きさとは思えない大きさと柔らかさを兼ね備えていた。

452:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:17:27.69 tlwt6jRh
稲葉は少し吃驚した様子だったが、暴れるでも拒絶するでもなく、太一の頭をぎゅっと胸に抱え込んだ。
稲葉は慈愛をベースとしたふるまいを見せているのに対し、太一のは原始的で烈しい独占欲を滾らせていた。
滅茶苦茶にしてやりたい……。
そんな非道な思考が、今や太一のすべてを支配していた。
ホックを外そうともせず、太一は稲葉の黒いブラジャーを引っ張る様に押し上げた。
形のいい膨らみが、速く上下していることに太一は言及することもない。
太一は先端を口に含み、空いた方の手でもう一方の乳房を弄ぶ。
舌で転がし、唇で吸い付き、歯で甘噛みする。
手で円を描くように揉み、乳首を抓んでは捻り、指先で突く。
汗の中にかすかな甘さを感じ、ますます太一は高まっていく。
逆にされるがままになった稲葉は、感じたことのない刺激に目を瞑って眉間にしわを寄せていた。

453:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:20:18.83 tlwt6jRh
ひとしきり胸を堪能したのち、太一はすかさずに稲葉のスカートに手を掛け、無理矢理に引き摺り下ろした。
上と同じ、シンプルで飾り気はあまり見られない、しかしだからこそ映える黒いパンツがまぶしいコントラストを醸し出していた。
稲葉は紅潮した顔を隠すように手で蔽った。
太一は稲葉の太ももを割り、秘部に顔を近づけた。
「…………太一」
切なげに、稲葉が声を漏らした。
それが呼び水になったのか、太一の行動がより激しいものになっていく。
まず、太一は下着の上から噛むようにして稲葉を刺激する。
つんと鼻を衝く濃密で凝縮された稲葉の香りが、太一をくらませる。
稲葉の股間と太ももの内側は、はっきりとわかるくらいに熱を持っていた。
太一は離れるのももどかしいといった様子で、顔を外さずにそのまま下着を力任せに脱がしにかかる。
尻から抜け、右足を下着から抜く。

454:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:23:45.12 tlwt6jRh
左の太ももと膝の中間あたりに、捩じれて丸まったパンツが引っかかっている。
むわっというほどに、稲葉の恥部は湿っていた。
恐る恐る太一が指先で触れると、濡れ光る糸になってたゆんだ。
ピチャピチャと淫らな水音に、稲葉の顔にもみじが散る。
いやいやと首を振っているのに気付かない太一は、さっき稲葉がしたように舌で茂みを掻き分けた。
「―ッ!!」
稲葉の悲鳴にならない悲鳴が、太一を余計に煽る。
舌はぷっくりと膨らんだ、乳首のような箇所を的確に捉えた。
執拗にそこを責めると、稲葉が面白いくらいに反応を見せる。
足先から震えがのぼり、太もも、腰、そして全身に伝播する。
稲葉は指を噛んだり、エビ反りになったり丸まったりと体勢を変えながら必死に堪える。
太一は膨らみの下―液体が滴っている割れ目に唇を当て、思い切り吸った。

455:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:26:33.66 tlwt6jRh
じゅるじゅるという音が響き、稲葉の太ももが反射的に閉じようとする。
太一は頭を両側から挟まれながらも、割れ目を舌で舐めていく。
たっぷりと舌で刺激し、顔を離して稲葉を見れば、ぐったりとした様子で大きく喘いでいた。
その姿を見て、太一はもっともっとしてやりたい衝動に駆られる。
太一は濡れそぼった部分に指をあてると、ゆっくりと中に入れていった。
「……ッあ!」
一本指が入っただけで、稲葉はじっと体を横たえて打ち震えている。
中に入った指を折り曲げると、怖いくらいに稲葉の体がびくんと動いた。
その反応を見て、太一はもう止まることを放棄した。
二本目の指を入れると、なけなしの息を吐き切ったかのように、稲葉が喘いだ。
声にならない声が喉からひゅうひゅうと伸び出して、浅い呼吸を何度も繰り返す。
太一は欲望の赴くままに指で稲葉を蹂躙した。

456:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:28:47.58 tlwt6jRh
深くまで指を突っ込み、そこで折り曲げると絶大な反応が返ってくることがわかると、太一は馬鹿の一つ覚えのようにそこばかりを刺激した。
ゴム風船を指で押しているような感じが、稲葉を見たことのない世界に導く。
「ぁっ……ああっ、んっうううっぁ」
普段の怜悧でいなせな稲葉の態度からは考えられない、甘く性的な声が響き渡る。
ひとしお強く指で中を押し上げると、
「――ッッッ!!」
大きく痙攣し、長く尾を引いて稲葉を胴震いさせた。
太一は指を引き抜くと、濡れに濡れた指を口に含んで味わった。
欲望はとどまるところを知らない。
優しさや相手のことを慮ることよりも、ただただ本能に任せて稲葉姫子という女を嬲りたかった。
太一は立ち上がると、横たわっている稲葉を膝立ちにさせた。
稲葉の眼前は、先走りを垂らして濡れている性器が突きつけられる。

457:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:30:52.40 tlwt6jRh
一瞬、こちらを見上げて、稲葉は意を得たというように舌を伸ばして先走りを舐めとった。
一物全体を隈なく、稲葉の舌が這っていく。
伏せられた目が、ちろちろと動く舌が、荒い息遣いが、太一を惑わしていく―。
太一は稲葉の頭を掴むと、小さく空いた口に自らのモノを捩じ込んだ。
「―ん、むうっ!?」
そしてそのまま、稲葉のことなどお構いなしに腰を打ち付ける。
「んっ、んぶっ、んむうううっ!!」
稲葉が太一の太ももを強く掴む。
息を求めて喘ぐ。
懇願するように首を振る。
それでも―八重樫太一の欲望は収まらない。
何回か腰を動かした後、太一が腰を引くと稲葉が盛大に噎せ返った。
「ごほっげほっ―ッおえっごほッ!」
嚥下できなかった唾液が、稲葉の口元や首元をべとべとに塗っている。
閉まりなく開けられた口で、浅く早く呼吸している。

458:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:35:10.26 tlwt6jRh
太一は稲葉の髪を手で梳きながら、またしても性器を近づける。
稲葉は目を伏せて、舌を伸ばして太一を慰撫する。
自発的に一物を咥え込み、稲葉は舌と唇を使って全体を刺激する。
頭が前後に動いて、快感が昇りつめてくる。
太一は稲葉の頭の後頭部に手を添え、ゆるやかに頭を寄せる。
深く咥え込まれる感覚に、太一の膝がガクガクと震える。
強く、速く、深く太一は突き入れる。
そのたびに稲葉は噎せ、涎を垂らし、決死の形相で耐え忍ぶ。
一物を引き抜くと、稲葉はその場にくずおれてげほげほと急き込んだ。
床には大量の唾液が落ち、二目とない様相を呈していた。
太一は稲葉の背後にまわり、その細っこい腰を掴んだ。
稲葉がのろのろと肩越しにこちらを振り返る。
眉尻が下がり、困惑を隠せないでいる。
太一は有無を言わさず、稲葉の膣に一物を宛がい、ゆっくりと沈めていった。

459:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:37:27.94 tlwt6jRh
稲葉は砂をかむように、床に顔をくっつけたまま身を震わせた。
声にならない悲鳴が、振動になって太一に伝わる。
腕と腰で着ているブラウスが、左足に引っかかっている下着が、あられもなさを際立たせていた。
全て入ると、稲葉は大きく痙攣した。
太一はそろそろと腰を引き、ゆったりと打ち付ける。
「―ああッ!!」
稲葉は休む間もなく、喉を酷使している。
太一がリズムに乗ってきたとばかりに、腰をテンポよく動かしていく。
そのたびに、形を変えて稲葉は声を上げ、身を捩り、反射的に太一から逃れようとする。
太一はそれを力で押さえつけて、犯すように稲葉と重なっている。
稲葉の腕を掴んで、状態を仰け反らせる。
すると、今まで当たってないところに当たったのか、稲葉の震顫の質が変わったように思えた。

460:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:40:34.95 tlwt6jRh
さっきまでは平行に突いていた腰を、僅かに上向かせ、天を衝くように突き上げてみる。
案の定、明らかに反応が異なっていた。
太一は胡坐をかくように地面に座り、稲葉の体ごと揺すって一物を刺激させる。
稲葉は首が据わっていないように、頭をふらふらと、太一の動くままに任せていた。
深く抱き込むように稲葉の肩に体重をかけてみると、大きく太ももが震えて口から声が漏れた。
絶頂に達したようだ。
太一は稲葉をこちらに向かせた。
稲葉の顔は涙に濡れていた。
火照った顔がみだりがわしくて、太一は口づけをした。
稲葉が太一に抱きつくように手を首に回し、脚はぐっと腰を捕らえた。
二人はそのまま絡み合うように体をゆすり、快感を貪っていく。
太一の欲望が背中から走り抜け、胴震いを起こさせる。
無意識のもっと奥で―抜かなければという強い自制が働く。

461:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:42:36.45 tlwt6jRh
絶頂に達する寸前で、太一は突き飛ばすように稲葉から離れた。
そうでもしなければ、足と手で抱きつく稲葉から抜け出せなかったのだ。
床に放り出された稲葉に、獣の欲望が否応なく降り注がれる。
太一から迸った精液は、尋常な量ではなかった。
それは稲葉を顔から腹まで、夥しいほどに凄惨に汚していった。
己の欲望を吐き出しても、まだ太一は止まらない。
太一は震える脚を鼓舞しながら、稲葉の唇に汚れた一物を持っていく。
稲葉は半ば放心状態で、それを口に含む。
最初に比べると洗練された舌遣いで、僅かに垂れる精液をも掬い取っていく。

もう、戻れない。
二人は非日常と非現実の網にからめ捕られ、ばらばらに壊れていく。
稲葉が、口に僅かに入り込んだ太一の欲望を、嫌な顔せずごくりと嚥下した。

462:ココロコネクト 八重樫太一×稲葉姫子
11/05/17 23:44:37.79 tlwt6jRh
長くなってしまってすいません。
以上です。

463:名無しさん@ピンキー
11/06/09 06:22:04.15 SV8okmy0
下がりすぎ上げ

464: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:50:41.50 DsxYn1q+
忍法帳が不安だけど投下。

だから僕は、Hが出来ない。
良介×キュール

465: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:51:12.87 DsxYn1q+
「んっ?」
 良介がなかなか帰ってこずにイライラしていると、リサラが開いたノートに文字が
浮かび上がってきた。初歩の初歩の術だ。
「『もう時間も無いので邪魔の入らない家で良介さんと初体験を済ませます
  探さないでください』って、キュール……!」
 バン! と机に手を突いて立ち上がり、リサラは走り出した。
 あまりにも単純なひっかけだった。

「良介さん……お願いします」
「キュ、キュール」
 キュールのまだまだあどけない顔と、紅いグロスのかもし出す大人の雰囲気の
コントラストに感動した良介は、いつの間にか頭をかいていた手をキュールの
背中に回し、自分から抱き寄せていった。
「あっ……」
 声ともいえないような、か細い吐息。
 キュールの目には涙がたまっている。しかし良介はそれを見ても、さっきまで
のように心が痛んだりはしない。
 美菜を助けたいという気持ち。そして、将来望まぬ相手とする位なら、という
条件付ではあるが、良介を始めての相手に選んでくれた嬉しさ。
 良介には、今のキュールはすべてが美しく見えた。唇が触れる一歩手前まで
近づいて見ると、また違ったよさがある。紅潮したきめの細かい肌、可愛らしい
鼻の形、伏せられた目蓋から零れ落ちる涙、戸惑うように震える、紅い唇。
(キュールってこんなに可愛かったのか)
 すべての女の子は宝だと公言してはばからない良介だが、女の子の顔だけを見て、
こんなにも感動したのは初めてだった。
 吸い寄せられるように、キュールと唇を重ねる。
 むにゅ、と柔らかく受け止められた唇と唇が、確かな温かみを伝えてきた。
「んっ……」
 キュールは身体をこわばらせ、しかし身じろぎもせずに唇を押し付けてくる。
 その瞬間、黒く冷たい手が良介の中に伸びてくる感触があった。

 ―邪魔するな。

 殺意とでも言うべきか、魂の奥底から湧き上がる力をその手にぶつけると、確かな
手ごたえとともに嫌な気配は遠のいていった。
(キュールとファーストキスできてめちゃくちゃうれしい。嬉しいけど……キュール

が緊張したままじゃ、心から楽しめないよな)
 しおらしいキュールもそれはそれで非常に良い、とは思いつつ、無性にいつもの
ような憎まれ口をたたくキュールが恋しくなった。
 背に回していた手に力を込めて、キュールを抱き寄せる。四つんばいでキスして
いたキュールが、バランスを崩して体重を良介にかける姿勢になった。
「ん、ちょっと、良介さ、んむっ」
 突然の行動に驚いたキュールが、唇を離して上目遣いに良介の表情をうかがう。
良介の腰、まさに今膨らんでいるところにキュールがぺたんと女の子座りをした。
 昨夜の夜這いの姿勢の再現だ。今日のキュールは白のレースの下着に、なんと
ガーターベルトをしている。
「絶景……」
「もう、馬鹿なこと言わないでくださいまし」
 寝そべって再び感想を述べる良介に、顔を真っ赤にして目をそらしながらキュール
がつぶやいた。

466: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:51:46.71 DsxYn1q+
 良介は身体を起こし、優しく、卵が割れないくらいにふんわりと、目の前の女の子
を抱き寄せる。
「あ、こういうの対面座位って言うんだよな」
「な、何のことだか、キュールにはさっぱりですわ」
 今度は自分から前に進んで、キュールと身体を密着させた。
 ふにゅん。
 と、唇とは別種の柔らかさをもった、制服越しのおっぱいの感触が返ってきた。
「あんっ」
「うおおおおっ……!」
 ほんの少しの力で、おっぱいが形を変える、その瞬間。キュールがあげたなまめか

しい声に、良介は震え上がった。
「キュ、キュール、今の声すっごい良かった。も、もう一回聞かせてくれないか?」
 言われたキュールは、さっき自分がどんな声を上げたかを自覚させられ、ついに
両手で覆って顔を伏せてしまった。
「ダ、ダメ……恥ずかしい……」
 普段の元気のよさが信じられないほどに、可憐な少女の仕草。
「か……かわいい……」
 今度は良介が涙を流す番だった。感動の涙を。
 顔を隠してしまったからキスは出来ないが、そんなことは些細な事だと思える。
 こんなに可愛い女の子が、自分の腕の中に居る。それだけで胸がいっぱいになる
程に、良介は幸せだった。
「キュール」
 精一杯の愛を込めて、名前を呼んでみる。ぴくりと肩が震えた。俯いたままのキュ

ールは、実はとても無防備でもある。何せ両手で自分の視界をさえぎっているから、
言ってみればソフト目隠しプレイ状態だ。
 顔と同様真っ赤になった可愛らしい耳に、良介はついばむようなキスをした。
「ひゃっ!?」
 驚いたキュールが手をどけて、顔を上げる。
「美少女の小さくて可愛い耳にキスできる日が来るなんて……感動だ……」
「きゃっ、んっ、くすぐった……」
 むずがるように良介の唇から逃れようとするキュールだが、その抵抗も形ばかり
だった。普段だったら死神の力を使うまでも無く突き飛ばされているだろう。
 つまり、今の良介は形だけ嫌がる女の子とじゃれ付く権利を得ているのだ。
「はは、ごめんごめん」
 堪能したのでいたずらはここまでにしておく。
「もう、良介さんはこんな時くらい真面目になれませんの?」
 グロスを引いた大人な唇を尖らせて文句を言うキュールは、先ほどよりはいつもの
調子を取り戻せているように見えた。
「真面目だって。しおらしいキュールも最高に可愛いけど、やっぱ俺はいつもの
キュールと初体験したいからな」
「…………」
 ハッと目を見開いた後、キュールが無言で抱きついてくる。良介は何か言うべきか

迷ったが、やっぱり何も考え付かなかったので深く抱きしめあってキュールの髪の
匂いをかぐことにした。
 当たり前だがリサラと同じシャンプーのにおいがする。そしてなんだか甘い匂い。
こういうのをミルクのような、と言うのだろうか。
(別に牛乳っぽくはないけど。でもなんか落ち着くいい匂いだ……)
 キュールの緊張もほぐれてきたことだし、良介はついに制服の上着のすそから
そろそろと手を侵入させた。

467: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:52:16.87 DsxYn1q+
 ぴくりと震えたが、キュールは良介の首に回した腕だけを残して、上半身を離す。
一応抱き合ってはいるがその気になれば胸も揉める体勢だ。
(キュ、キュールのOKサイン……! って口に出したら雰囲気壊れそうだな)
 さすがに良介も緊張してきて、手が震えないようにするので精一杯だった。すでに
下着がすべて取り払われているキュールの上半身は、全く頼りないほどに良介の手を
素通りさせていく。あと1センチで下乳に触れると言うところで、良介は確かにおっ

ぱいの放つ体温を感じた。
 これが、人生で初めてHなことをする合意の下に触れるおっぱいだ。
 感動とともに感触を脳裏に刻もうと、精密機械もかくやの滑らかな微速前進を開始
した。
 ふるん、という至高の感触。
 たゆん、までは行かない大きさ。
 ぷるん、とは行かない若さゆえの硬さ。
 しっとりと汗をかき、良介の両手に吸い付くように納まった二つの宝玉は、奇跡の
弾力でしっかりと存在を主張していた。ほんの少しずつ両手を上下させて感触を堪能
する。
「んっ……」
 思わずもれてしまった、というようなか細いキュールの声。
「大丈夫か? 俺、痛くしちゃってないか?」
「え、ええ……むしろ、優しすぎて、変な感じが……はぁん……」
 少しずつ、少しずつ、両手の振幅を大きくしていくと、キュールの口から悩ましげ
なため息が漏れた。表情からも力が抜けて、寝ぼけているようなとろんとした目をし
ている。ついに色っぽいを通り越してエロいの領域に入ってきたキュールの表情を、
良介はまじまじと見つめてしまった。
 もっともっと、キュールをとろけさせたい。
 《グラム》が乗り移ったかと思う位に強いその衝動が、表面に力となって現れない

ように必死に押さえ込む。キュールに痛い思いをさせることだけは絶対に嫌だった。
 下から胸を持ち上げたり下ろしたりしている両手の親指の位置をそろそろとずらし
キュールのおっぱいの頂点を目指す。はりのあるおっぱいから不意に柔らかい部分に
触れ、ついに乳輪に指がかかったことを知る。さすがの良介といえど、そこで一瞬
指を止めてしまった。といっても臆したとかではなく、
(つ、ついに……女の子の、ち、ちく……に!)
 脳の血管が切れるかと思うような興奮とともに親指を5ミリずらすと、指先にくり

くりと気持ち良い感触が返ってきた。
「あっ、あああんっ!」
 胸全体を揺さぶるのをやめて、乳首に集中する。既に充血して硬くなっているのが
はっきりと分かった。痛くしないよう細心の注意を払って、いじると言うよりは表面
をなでるようにキュールの乳首をもてあそんでいく。
 リサラの乳首をいじった時の自分は配慮に欠けていたな、と良介がちらりと思った
その時。
 ギリ、と首筋に痛みが走った。何事かと思ったら、キュールが首に回した手で、
良介に爪を立てたらしい。
「他の人のこと、考えないでくださいまし……今は、キュールのことだけを……」
 乳首を弄られて気持ちよくなっているキュールの顔に、嫉妬と、すがるような好意
の色が混じる。良介は一瞬で頭の中からリサラを追い払うことに成功した。
「分かった。キュールのことだけ考える。キュールだけを見る」
 恥ずかしさのあまり、ぎゅ、ときつく目をつむったキュールに再度キスをする。
同時に今度こそ制服の上を脱がせて、上半身を裸にした。さっきまで良介の手でもん

でいたキュールの胸が目に飛び込んできた。

468: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:52:49.68 DsxYn1q+
「ん……キュールの乳首、ぴんって立ってるな」
 ムードを大事にしようとしても所詮は良介、「感じている女の子の胸」を間近で
始めてみるこのシチュエーションに、どうしても目が吸い寄せられてしまった。
「だ、だって……良介さんの触り方が、やらしいからですわ」
 顔を真っ赤にしながらも、キュールは胸を隠そうとはしない。良介の首の後ろで両
手を握り、隠そうとするのに耐えていた。エッチな心に応えようとしてくれていた。
 何度目になるか分からない感激をかみ締めつつ、ならばと遠慮なく口を胸に持って

いく。キュールは良介の意図に気づいてびくんと大きく震えたが、上のほうを向いて
耐えることにしたようだった。
(っていうか、この体勢、む、胸が……視界いっぱいに広がってっ!)
 エッチなDVDでおなじみの乳首を吸うという行為が、いかに至福のものであるかを
行為の前から思い知る。満足してしまいそうな自分を奮い立たせて、震えるその胸に
むしゃぶりついた。
「あっ、ああああんっ!」
 れろれろと舌で乳首をこねくり回すと、今までとはまるで違う、熱くとろけた声を
出してキュールがのけぞった。
 良介の中の何かが切れた音がして、辛抱たまらんとばかりに吸っていないほうの
胸をもみしだく。手のひらの中心で乳首を転がしてやりながら、今度はきつく吸って
やった。
「ひぃんっ! りょ、りょうぅぁあああっ! ひゃぁああんっ!」
 舌でビンタするように乳首をはじきながら、もう一方でダイヤルを回すかのように
乳首を親指と人差し指の間でくりくりと転がす。
 柔らかい胸に顔をうずめているという幸せもさることながら、良介は今までに感じ

たことの無い種類の喜びを感じ始めていた。
(キュールが、俺の舌と指でこんなに乱れてくれてるなんて……)
 女の子を悦ばせる、という喜び。
 上下の歯の間に置いた乳首を、舌で優しくはじいて歯にぶつける。
「こんなっ、だめ、ひゃめえぇぇ!」
 一際大きい反応とともに、ぎゅっときつく抱きしめられたかと思ったらくたりと
キュールの身体から力が抜けてしまった。
 ちゅぽん、と名残惜しくも乳首から口を離すと、キュールは眠るように、夢見る
ように浅く目を開き、口からはよだれが一筋垂れている。
 これはどう見ても、
「イッ、ちゃった?」
 さっきから股間がむずむずしてしょうがない。キュールの痴態を鑑賞しただけで
発射してしまうというのはさすがに情けないので、気を張ってこらえる。
「はぁ……はぁ……」
 垂れたよだれにも気づかず、うっとりと遠くを見るキュールをもう少し眺めていた

かったが、よだれのがあごにかかりそうだったのでまずは舐め取った。
「きゃっ、あ、え? 良介さん、何を……」
「キュールのよだれ、ご馳走様でした」
 にらみながら、ドンと胸をたたかれる。普段ならともかく、イッた直後の女の子に
される仕打ちとしてはむしろご褒美だった。
(キュールの胸ってこんなに敏感だったのか)
 厳密にはまだ初体験ではないが、もうこれからはキュールのことを以前のようには
見れないだろうな、と良介は思った。しばらくは顔をあわせただけで前かがみになっ

てしまいそうだ。
 前かがみどころか外気に触れる前に暴発しそうなエクスかリバーを、キュールの
勝負下着にあてがう。生々しい女の子の体重を感じて、限界を超えていきり立ち
始めたそれを、ついにジッパーをおろしてゴソゴソと取り出した。

469: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:53:21.28 DsxYn1q+
「~~~~!」
 キュールが声にならない悲鳴を上げて、真下のそれを見る。やってみて初めて
分かることだが、良介もかなり気恥ずかしかった。
「キュ、キュールも、その……」
 脱いで、という三文字が、テンパってしまってなかなか口に出来ない。まごまご
しているうちに真っ赤なままのキュールがそそくさと脱いでしまった。努めて冷静に
なろうとしているその表情を可愛いと思いつつも、髪と同じ色の柔らかそうな茂みに
目を奪われ、かあっと頭の奥が熱くなった。
 何より凄いのは、その茂みと良介のエクスカリバーがファーストコンタクトを果た

しているということだ。サラサラだがちくちくするその聖域の芝生を感じ、本気で
射精しかけた。
「キュール……あの、キュールの……そこ、舐めていいか?」
 勇気が足りずに名称をいえなかったものの、キュールはこくりと頷いてくれた。
ずっと首に絡み付いていた腕がはずされ、仰向けに倒れこむキュールの背中を良介が
支える。ついでにずっとしりもちをついていた良介も身体を起こし、今度はキュール
の前に良介が四つんばいになった。
 その眼前には、芝生と湖がある。
 そう、水をたたえた穴があった。
 自分の手で、口で濡れさせた美少女の性器という今世紀最大のファンタジーを眼前

にして、良介は自然に顔をそこへ近づけていった。むわっと蒸れた、ほのかに甘酸っ

ぱい匂いで頭がいっぱいになる。甘く感じるのはキュールの元の体臭で、酸っぱいの
は、まさにそこの匂いだった。
「良介さん、やっ、やっぱり、その、恥ずかしいので、無しに……」
「ふーっ。ふーっ。すぅーっ、はぁ、すぅーっ、はぁ」
「キャーッ! ちょっと何臭いを嗅いでますの! そんなの恥ずかしすぎますわ!
や、やっぱり、だめっ…ふぁあああんっ!
 だめ、だめぇ! あぁっ! んんぅ、ひあっ! やっ、そこ、クリ、はっ……
コリコリしちゃ、やめっひゃうぅうううんっ! ちゅーちゅーすうのも、らめ、
ひゃめぇええっ、はうぅんんっ、あなのなか、したでかきまわされたら、キュール、
もう、もうっ!」
 一心不乱に舐め続けた。気づけば口の周りはキュールの汁でベトベトになっており
顔を上げてキュールの表情をうかがってみると、可愛らしい舌を外に出してびくんび

くんと震えている。どうやらキュールはエロ漫画並みに感度がいいらしい。
「こ、こんにゃの、れっはい、おかひいれすわ……」
 ろれつが回らず身体も思うように動かせないのか、ひくひくと四肢を痙攣させなが

らキュールがつぶやいた。確かに、初めてこんな目にあったら戸惑いもするだろう。
 だが良介もさすがにキュールが落ち着くまでまっていられなかった。年下のくせに
エロ過ぎる娘と、一刻も早く繋がりたいという思いで頭がいっぱいだった。
 四つんばいから身を起こして、手足で2歩も這ってやれば、キュールのとろとろに

なった顔が真正面に来る。鑑賞もそこそこに、跳ねあがろうとするのを手で押さえて
キュールの一番大事な部分と良介のたぎりにたぎった雄の部分を触れ合わせた。
 くちゅ。
 本当にそんな音がして、ゾクゾクと背筋に快感が走る。今にも暴発してしまいそう

になるのを歯を食いしばって全力で耐えながら、必死に入り口を探り当てた。
 思い切って下の方から探し始めたのが功を奏して、穴の部分にエクスカリバーの
切っ先が引っかかってくれた。
「キュール……行くぞ」
「…………良介、さん。優しくして、くださいまし」

470: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:54:04.37 DsxYn1q+
 かすかな怯えの気配を、脚をさらに広げることで振り払ったキュールに、もはや
遠慮など出来るはずも無かった。鈴口だけが埋まっていた状態から、ぐぐっ、と
腰を押し出して熱くぬかるむ女の子の一番大切な宝物に、お互いに人生初めて手を
かける。ぷち、と何かがはじけるような感触とともに、ずるずると熱い肉の中に良介

は飲み込まれていった。
 射精した。
「あっ、ぐっ、はあぁ、ちょ、とま、とまらねー……」
 赤ちゃんのように、あるいは先ほど乳首を吸っていた良介のように、キュールの膣

がうごめいて精を搾り取る。あまりの快感に腰がガクガクと震え、射精が止まらない

ままにどんどん奥へ飲み込まれる。
 一番奥に届いて、まだ良介の射精は収まらなかった。もう考えることが出来ない程
の快感に、目の前の女の子に抱きついてすがりつくことしか出来ない。情けないな、

とちらりと思うがそれも一瞬で射精の快感にかき消され、精液で精液を洗い流す様な
激しい射精を、キュールの一番奥に放つためにエクスカリバーを根元まで埋め込み、
ぴったりとキュールに抱きつく。
 2分以上はそうしていただろうか、ようやく長すぎる射精が終って、しかしまだ萎

える気配さえ見せない聖剣が、柔らかい肉壁の感触を理解できるようになってきた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」
 荒い息がどちらのものなのか、まだ意識が朦朧としている良介には判別がつかない

が、キュールはボーっと天井を見つめながら、力なく微笑んでいる。うっとりと余韻

に浸っているかのようにも見えたが、良介にとってはどうでも良かった。キュールの

表情を見ただけで、またガチガチに硬くなってしまったからだ。
 遅ればせながら、良介が前後運動をしようと腰を引き始めた。引くごとにぷちゅ、

ぷちゅ、と肉ひだが名残惜しそうに離れていくせいで一度だけで射精しそうになった

が、さっきまで大量に出していたおかげか、半こすりで射精するのは避けられた。
なんとか亀頭だけが埋まっている状態まで戻し、今度は遠慮なく腰を前に進める。
 ばふっ、と拍手をしようとして失敗した時のような、肉と肉の打ちつけられる卑猥

な音を立てて、良介とキュールの恥骨がぶつかり合う。
「お゛ほぉぉおおっ!」
 キュールが奇声を上げた。たっぷりと3秒は初ピストンの感触に浸ってから、ハッ

と我に返って、信じられない、と言う風に首を振る。
「う、嘘ですわ……キュールが、あんな、声で……」
 酷く混乱しているのか、目尻からは既に一筋の涙が溢れていた。
(こ、これは……!!)
 エロい。
 かわいい。
 いじめたい。
 啼かせたい。
 突きまくりたい!
 エクスカリバーの先端に、再び激しい力が宿る。
「キュール、ごめんもう我慢できない。もっと俺にエロいキュールを見せてくれ!」
 今度は素早く腰を引き、亀頭をこする膣の快感をもろに食らって、良介はまた射精
した。だが既に思い切り中に射精しているのに今更気にすることでもない。構わず、
射精しながら動き続ける。
 抜き、挿し、抜き、挿し、抜き、挿し。
 今日まで童貞だった良介に、テクニックも何もあったものではないが、とにかく
キュールの中のコリコリした部分を探して、そこをこするように何度も動き続けた。
「お゛、あ゛、あ゛、あ゛っ、ひぃ、ぐっ、ほぉぉっ、ん゛ん゛ん゛ん゛ーー!」

471: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:54:39.54 DsxYn1q+
 抜き差しするうちに、どんどん水音が粘っこいものになっていく。一突きごとに
良介の精液があふれ出し、マットの上に水溜りを作っていた。キュールの身体からは
完全に力が抜けてしまって、仰向けになってカエルのように手足をぺたんとマットに
くっつけるような体勢で、良介のピストン運動を受け入れている。
 キュールの表情は先ほどまでのとろんとしたものではなく、眉根を寄せて、歯を
食いしばって、激しい快楽を受け入れていた。桂井と言うよりはフクダーダだな、
とエロ漫画鑑賞家たる良介がキュールが聞いたら殴ってくること間違いなしの感想を
思っていると、膣のうごめきがさらに激しくなった。
「ん゛ーーーー! ん゛ぅぅぅぅぅう!」
 歯を食いしばって叫んでいてもどこと無く可愛らしいのは、キュールに対するひい

き目だろうか、と妙に冷静に考えつつ、何度目か分からないキュールの絶頂にあわせ
一番奥でまた射精した。



「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
 終ったあとは気まずい、と言う話は純愛系エロ漫画の中ではよく見るが、良介は
そんなでも無いかな、と思っていた。
 と言うのも気まずいと思える余裕も無く、キュールを腕枕して寝そべっているだけ

でなんだかとても幸せで、今が何時なのか、とかここがどこなのか、という事さえも

忘れてしまいそうなほどだ。結局脱がなかった制服が肌に張り付いて気持ち悪いが、
腕にかかるキュールの頭の重みの心地よさで帳消しだ。
「……はぁ。もう、良介さんったら酷いですわ」
「えっ? な、なにが」
「なにが、じゃありませんわ。キュールにだって分かりますわ、その……こんなに
注がれたら、すぐ子供が出来てしまうということくらい」
「うっ」
「……ま、分かっていてキュールのほうから誘ったのだから、それ自体は仕方ないに
しても。……もしも、できちゃってたら」
「…………責任、とるよ」
「……! なっ、なに、を」
「責任取る。どこまで出来るかわからないけど。その時は、キュールを俺のお嫁さん
にして、キュールの傍から離れない。一生支える」
 ばっ、と突然キュールが身を起こし、いそいそと服を着始める。
「あっ、あれっ、どうした、キュール。そんなに急いで」
「良介さんの世迷言に付き合ってたらお姉様が帰ってきてしまいますの。それとも
良介さんはこの場面を見られたいんですの?」
「い、いや、でも……」
 あっという間に着衣を整えて、見た目だけは普通になった。
「ホラ早く撤収しますわよ。キュールはもう自分の教室に戻りますから、それじゃ」
 やけに早口で、しかも鼻にかかった声でそういうと、キュールは体育倉庫から出て

行ってしまう。なんだか展開についていけずに、良介も前を仕舞って外に向かって
歩き出した。
 と、外に出て行ったはずのキュールが入り口から顔を覗かせる。
 満面の笑みで、
「さ、一緒に行きましょう良介さん! ……責任、取ってもらいますからね」
 逆光になる良介からは分からない、少し赤くなった目をして。


472: ◆NQZjSYFixA
11/06/10 01:58:12.93 DsxYn1q+
終了。フゥゥーー…… 初めて……じゃないが……
忍法帳下で投稿しちまったァ~~~~~♪
でも想像してたより、なんて事はないな。

まあそれはともかくキュールちゃんペロペロ
挿絵の枚数とクオリティはさすがの桂井よしあきなのでぜひ買ってみてください。

473:サクラダリセット ケイ×春埼
11/06/10 01:58:50.09 RI5cWmSG
「春埼―君が隠し事をしているのはわかるよ?」

今まさに捕食される小鹿のように震える春埼を
ベッドに横たわらせながらケイは春埼に、そう声をかけた。

「はい、わかっています」

ケイに話せない様々な感情を飲み込んで、春埼はケイにそう答える。
柔らかな拒絶。
しかし、それでも春埼はケイをその身に受け入れようとした。
ケイに求められたのならば、けして断らない。そう決めた。
春埼にとっては、未来視をもつ恋敵・相麻菫に、
何度となく邪魔されたケイとの初めての夜なのだから―。

おずおずと、震える唇が触れ合い。
次第に唾液を交わすような激しい口づけへと移っていく。
その頃には、理性など役にたたないモノに成り果てていた。




「―…んっ」

ビュクビュクと、ケイのペニスが痙攣する。
桜色に美しく上気した春埼のナカに、ケイは精液を送りこむ。

春埼の初花を手折り。
ケイは避妊を拒み、半ば恣意的に中出しをして、
M字に開かせた春埼の白い脚の中心の性器から、自分の性器をズルリと引き抜いた。
白く温い体液が春埼の尻からポタポタとシーツに零れ落ちる。
それを確認して、初めての行為に恍惚とした心ここに有らずな体の春埼に
ゆっくりと、ケイは顔を近づける。
その耳元で―囁いた。

「―春埼、リセットだ」





474:サクラダリセット ケイ×春埼
11/06/10 01:59:44.43 RI5cWmSG

「―春埼、リセットだ」





次の瞬間にはケイは、ケイが春埼を初めてベッドに誘う前のセーブ地点に戻った。
いつもの喫茶店のテーブル。
バニラアイスと、まだ熱いコーヒーを手に、向かいあって座っている。
記憶を思い出して、ケイは何事もなかったかのようにコーヒーをテーブルに置き、
かわりにバニラアイスのスプーンを手にした。
スプーンひとすくいの冷たいアイスは、ケイの思考を冷やして、すぐに舌の上で溶けて消えた。

何も知らず、まだ無垢で純潔のままの春埼は、
綺麗なガラス玉のような瞳でケイを見る。
ごく自然に、かつ事務的に、現在の時間を述べる―。

ほんの一瞬前まで、ケイに抱かれて健気な痴態を見せていたとは思えない、
絶対的なまでの無垢さと清純さをたたえていた。

春埼の無垢。純潔。清らかさ。
それらを、ケイは失われることが惜しく思っている。
処女の春埼を。
絶対的に清らかな存在を。
ケイは満足するまで。納得するまで。或いは、飽きるまで。
大事に取っておきたいと思う。
そうして。初めての夜は、幾度も。
繰り返し、繰り返し、飽くことなく繰り返えされる。

春埼はその記憶を保たずとも、ケイは既に春埼の体と、その声と、その痴態のすべてを熟知している。
心も体も無垢なまま、春埼はケイの情人も同然だった。


春埼―僕は、君のことを誰よりよくわかっているつもりだよ?



【END】

475:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/10 02:02:17.43 RI5cWmSG
>>472 投下がかぶってしまった。
悪気はないんだ。すまない。

476:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/10 09:23:24.02 9uohWxDM
なかなか趣味がよろしいですなー

477:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/10 23:10:03.02 a4O4agLg
さくら荘のペットな彼女とかマテリアルゴーストのって探してるのだが既出でない?

478:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/11 02:10:01.86 9hbkq6t5
保管庫には無いみたい。

479:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/11 17:42:15.09 O7PUtenE
>>475
GJ
設定を上手くつかっててかなりよかった

480:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/16 21:03:55.45 7XeT8x6D
雨の日のアイリス読んだんだけど、検査のシーンヤバい。短いけどエロい。

481:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/23 21:14:53.14 OU0pgSx0
GJ!

482:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/26 01:36:57.17 tOdxeuW+
どうも。このスレのカキコは初めてになります。
ここって、1に反せず、かつ2~6に挙がってないラノベのエロパロなら、なんでもOKなんですかね?
すごくマイナーですが、「魔よりも黒くワガママに魔法少女は夢を見る」のセレ×ソル(て言うか瑠奈×此菜)の百合を書いてみようかと思うのですが。
やっぱり、
 「お互いに初めて同士を奪い合い」、
 「決戦後に和解した好敵手」で、 かつ
 「クラスメイトになる前から運命の出会いをしていた」
なんてふたりは、チュッチュッラヴュラヴュするのが運命だと思うんだ。

483:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/26 21:24:10.48 840ICHQ+
>>482
その通りなんですが、マイナーだとそのぶん元ネタ判らないので反応薄い、ということも。
未読の人にもわかるよう、キャラの容姿とか関係なんかの記述もあったほうがいいかもです。
ハードル高めですが頑張れー。

484:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/27 01:43:58.71 7ocMexTr
>483
ありがとうございます。巧く出来てる自信はありませんが、とりあえず書き出してみました。
-------------------------------------------------------------------------
ファミ通文庫「魔よりも黒くワガママに魔法少女は夢を見る」二次創作
『黒白の夜想曲』(前編)

 それは、奇しくも「逢魔が刻」とも呼ばれる時間帯。
 繁華街から住宅街へと街並みが移り変わる、ちょうどその境目辺りにある寂れた雑居ビル。テナントの半分近くが放棄されたそのビルの屋上に、豹頭の異形が胸を押さえ、荒い息をつきながら立っていた。
 「なぜだ!? 貴様、魔に属する者でありながら、我に─この地獄の大総裁たるオセに、何ゆえに刃を向ける?」
 異形の者─悪魔オセが憎々しげな視線を向ける先には、ひとりの少女が佇んでいた。
 年の頃は16、7歳というところだろうか。銀色の長い髪と真紅の瞳が印象的な美少女だ。その身にまとっているのは、ゴスロリ─いわゆる黒ゴス系をベースにふんだんに赤いフリルやリボンで飾られた装飾過多なミニドレスだが、少女の可憐な風貌にはよく似合っていた。
 ただ、右手に死神の得物のような禍々しい黒い刃の鎌を持っているのが不似合いなようであり……その癖、まるで月影が実体化したような少女の妖しい雰囲気には、この上なくしっくりくるようにも思える。
 「お生憎様。あたしは、魔族じゃなくて人間─あんたらが言うところの霊族よ」
 「人間、だと? 脆弱な霊族の分際で、この大総裁オセに……」
 「そのお偉い大総裁サマなら、勝手にこの世界"霊界"に来ることがルール違反だってことは百も承知してるはずよね。不本意だけど、この世界に侵入して来る魔族と神族の処罰……って言うか、処刑を任されてるのよ─あたし"達"」
 少女の台詞が終わるのとほぼ同時に、豹頭人身の悪魔は背後から棒状の何かに貫かれる。
 「ガ、ハッ! こ、この力は……神族の……」
 「そうですね。神族の力の籠った"ゲイアサイル"で傷つけられては、あなた方魔族にはさぞかしお辛いでしょう」
 見れば、いつの間にかオセの背後には光輝く棒、いや槍と思しきその武器を手にした少女が立っていた。
 こちらの少女も、また非常に美しかった。白いドレスと波打つ金色の髪、碧い瞳といった、黒衣の少女とは対照的な色彩と清廉な空気をまといつつ、その一方でどこか彼女と通じる気配を感じさせる。
 強引に身をよじり、白の少女の持つ槍を己が体を引き離したオセだったが、既にその身を支える気力も尽きたのか、ガクリと床に片膝を突く。
 「魔族と言えど、苦しめるのは本意ではありませんし」
 「そうね、ちゃっちゃと殺っちゃお、ソルインティ」
 「ええ、わかりましたわ、セレンディアナ」
 ふたりの少女が呼び合うその名を耳にして、オセは猫を思わせるその琥珀色の目を大きく見開いた。

485:黒白の夜想曲
11/06/27 01:44:42.19 7ocMexTr
 「ば、馬鹿な! それでは貴様らが、あの「救聖皓輝」と「慟哭屍……」
 言い終る前に、黒衣の少女の鎌が悪魔の豹頭を縦に両断する。
 「─悪いけど、その呼び名、あたしキライなの」
 「あらあら……」
 いきなり不機嫌になった黒衣の少女セレンディアナの様子にクスクス笑いながら、白衣の少女ソルインティもキッチリ残った悪魔の身体を眩い光で焼き尽くす。
 「ふぅ……これでお仕事完了、ですわね」
 「ええ。ナイスタイミングだったわ、ソル」
 セレンディアナの称賛に、頬を染めるソルインティ。
 「いいえ、それもセレンが巧みな話術でオセの気を引いて下さればこそ、ですわ」
 甘えるように相方の少女の胸に身を寄せるソルインティを、セレンディアナはごく自然な仕草で抱きとめつつ、その金色の髪を指先で梳る。
 優しい手つきで髪を梳かれる感覚にうっとりしながら、目を潤ませたソルインティは、想い人の耳元で囁いた。
 「あの……今晩はこのままウチにいらっしゃいませんか? 今日は両親は留守にしていますので……」
 「ん、わかった。お邪魔するわ」
 一見、ごく平静にそう答えつつ、セレンディアナもまた恋人の耳元に唇を寄せる。
 「─久しぶりに朝まで可愛がってあげるから」
 ふたりの少女の顔が赤く染まっていたのは沈みかけた夕陽の残照に照らされたからだけではないだろう。

 * * * 

 あたし─望月瑠奈こと「魔法少女セレンディアナ」と、クラスメイトにして(色んな意味で)ライバルでもあった陽守此菜こと「魔法少女ソルインティ」が、どこからどう見ても百合な雰囲気漂うカップルになってるのは……まぁ、「色々あったから」としか言いようがない。
 最大のキッカケは、魔界からオロが帰って来て3日程経った頃、あたしが憧れの機織先輩に、きっぱりすっぱりフラレたから、かしら。
 ─まぁ、確かに、「町中で魔法少女、それも主人公のライバルっぽい黒い方のコスプレしてるうえに、ガチレズだという噂まである後輩の少女」と付き合おうと思う男は少数派だろう。
 噂には多分に誤解が混じってはいるのだが、人間は風評と言うものを無視できない生き物だ。先輩が引いてしまうのも無理はないし、責める気はない。
 とは言え、中学時代からの片思いの相手に、こうもアッサリ振られると、元気が取り柄のあたしでも、さすがに少なからず落ち込む。
 そして、そんなメランコリック一直線のあたしを励まし、支えてくれたのが、誰あろう、恋敵であり魔法少女としても敵対関係にあったはずの陽守だったってワケ。
 いや、実はその少し前─ブーネ戦のダメージから立ち直って学校に復帰したあたりから、
陽守の雰囲気が随分変わってたんだけどね。
 あたしと陽守は、以前はお互い本来顔を合わせるとツンケンする犬猿の仲とも言える関係だったはずなんだけど、互いに「魔法少女」という秘密を共有しているうえ、ブーネの陰謀に一致団結して立ち向かったせいか、何だか「仲間意識」みたいなものが芽生えて来たのよね。

486:黒白の夜想曲
11/06/27 01:45:32.29 7ocMexTr
 ……わかってるわよ。単純な仲間意識(それ)だけじゃないってことは。
 その時点では「あたしと陽守がデキてる」という噂は、根も葉もない(と言いきれないのがまた微妙だけど)デマだったんだけど、少なくとも陽守の方は、その頃からあたしを随分と意識するようになってたみたい─恋愛的な意味で。
 あたし? あたしは……まぁ、その、素直になった陽守のことは予想以上に好印象だったし、恥ずかしそうな様子なんかは正直可愛いと思ったのも事実、かな。
 し、仕方ないでしょ! 事件の最中は色々テンパってたけど、改めて思い返してみると……。

 * * * 

 「セレンディアナッ!!」
 横殴りの衝撃を受けて、あたしは彼女ともつれ合うように数メートルも転がった。
 「大丈夫ですか、セレンディアナ」
 彼女─ソルインティが、身体を起こしながら、心配そうにあたしの目を覗き込んでくる。
 「う、うん……ありがと」
 じくり、と、ソルインディの背中に回した手に、熱く滑る感触。
 ハッとしたあたしが何かを言うより早く、ソルインティは立ち上がる。
 「かすり傷です。それより、しっかりなさって下さい」

 …………

 ソルインティが身を隠すコンテナの隣りに、あたしも駆け込む。
 「セレンディアナ……?」
 きょとんとこちらを見返して来る彼女を、あたしは強く抱き寄せる。
 「え……!?」
 「─ごめん、我慢してね」
 彼女が聞き返す暇を与えず、あたしは詰め寄るように顔を近づけて─唇を、奪った。

487:黒白の夜想曲
11/06/27 01:45:54.99 7ocMexTr
 ソルインティは、一瞬驚きに目を見開いたものの、すぐにその瞳は焦点を失い、とろんと瞼が落ちてくる。
 チュッ……と湿っぽい音を立てて唇が離れると、あたしの唇から彼女の半開きの口へと、細い唾液の糸が垂れて光る。
 あたしはそのまま唇を首筋に這わせ……一気に歯を突き立てた!
 途端に彼女の身体がビクンと跳ね、柔らかな場所貫かれる痛みに呻きを漏らす。
 「っ!? せ、セレン、痛……! やっ……はぁ、ふぅ……ん……」
 微かに声を上げて抵抗していたソルインティの身体から、みるみるうちに力が抜けていく。
 しばらくして、あたしのなすがままなになった彼女からあたしは唇を離し、口の周囲の血を拭う。
 彼女の腰に回していた手を緩め、やさしくその身体を床へと横たえる。
 口腔内に広がる生命の味と満足感。恍惚と悦楽が、あたしの脳を痺れさせ、子宮を疼かせていた。

 …………

 「ソルインティ、大丈夫?」
 あたしは駆け寄り、彼女の元に屈み込みながら聞いてみた。
 彼女は緩慢な動きでこちらを向くけど、返事はない。
 まだ、ダメージが残っているのかと思ったけど、そういうわけじゃないみたい。
 何だかもぢもぢしているソルインティ。首を押さえる指の隙間からは、まだ止まっていない血が流れ、彼女の純白の衣を染めている。
 あたしは熱に浮かされているような彼女の潤んだ瞳を覗き込みながら、自分の心臓が早鐘のように激しい鼓動を刻んでいるのを感じた。

 …………

 「ソルインティも修復が必要だろう。此菜、ステッキを」
 ミサキの言葉に、陽守は弱々しく頷くと手の中のそれをミサキに返す。
 それを受け取ったミサキは、そっと陽守の肩を押した。彼女は、眉を落としミサキを仰ぎみると─やがて振り切るように目を伏せ、あたしが差し伸べた手に向かって足を踏み出す。
 そして、あたしの手を取ると、そのままあたしの胸に額をぶつけるように飛び込んできた。誰にもその泣き顔を見られたくないと言わんばかりに。
 あたしは、胸をキュンと締めつけられるような感覚に襲われながら、黙って彼女の頭を撫でてあげるのだった。

 …………


488:黒白の夜想曲
11/06/27 01:46:28.67 7ocMexTr
 「痛っ……!」
 陽守は顔をしかめて、右手の指を見ている。
 「どうしたの?」
 「いえ、指を引っかけて切ってしまったみたいで……」
 「え!? ちょっと見せてみなさい」
 「あ、いえ……」
 彼女の声を無視して、あたしは引ったくるように右腕を掴んで引っ張る。
 金具か何かのせいだろうか。大怪我ではないけど、結構深く切れてしまったらしい。血が溢れて珠になり、見る見るうちに赤い流れとなって滴り落ちる。
 あたしは陽守の指に唇を近づけ、傷口にそっと吸いついた。
 「っ……る、瑠奈さ……」
 「いいから。ほら、こっちにも垂れてる。制服についちゃうわよ」
 手の甲を伝って袖口まで流れている血の雫を舌で舐め取る。
 くすぐったそうに吐息を漏らした後、彼女はあたしの頬にもう一方の手を優しく当てる。
 そのままの姿勢であたし達はしばし見つめ合った。
 あの夜の記憶が─陽守の柔らかな唇の感触が脳裏に甦る。

 * * * 

 「うぼぁーーーー!」と思わず脳内で奇声を発してしまう。
 こうやってよく考えてみたら、あたし、此菜=ソルインティとフラグ立て過ぎだ。
 失恋の事がなくても、あたしと此菜はおそらく遠からず今みたいな関係になってたんじゃないだろうか。
 「ま、まぁ、いまさらよね」
 それに、あたしとしても今のふたりの関係に不満があるわけじゃないのだ。

489:黒白の夜想曲
11/06/27 01:47:09.31 7ocMexTr
 教室であたし達の噂がヒソヒソ囁かれている時、毅然とした態度で「ええ、その通りです。私と瑠奈さんは恋人同士ですけど、それが何か?」と此菜が宣言してくれた時は、恥ずかしいのと同じくらい嬉しかったし。
 不思議なもので、あたし達が「関係」を公に認めると、意外な程悪い噂は聞こえなくなった。
 どうやら「魔法少女とそのライバルが、一期の途中ないし終盤で和解し、以後親友になるのがお約束」─という噂が流れたみたい。そう言えば「天元少女スパイラルななな」とか「フレッシュ! プラナリキュア」とかでも、そんな流れだったっけ。
 「もっとも、あたしと此菜は親友と言うより恋人なんだけど」
 「? 何かおっしゃいました?」
 あたしの独り言に、此菜が振り返る。
 「あ、ううん。なんでもないわよ」
 たぶんちょっと締まりのない笑みを浮かべていたであろう顔を、あたしは慌てて引き締める。
 「じゃあ、お邪魔しまーす!」
 此菜に招き入れられて、あたしはちょっとした豪邸である陽守家に足を踏み入れた。
 今夜は、久しぶりに彼女と共に過ごせる夜と言うことで、自分でも少なからずワクワクしているのがわかる。
 いやいや、焦るなあたし。思春期の男子中学生じゃあるまいし。
 そう思いつつも、自然と視線が此菜の華奢なうなじに引き付けられてしまうのは……うん、恋人なんだもん、仕方ないわよね。
 それもこれも、こんなに魅力的な此菜が悪いッ!
 「きゃっ! る、瑠奈、さん……」
 あたしは辛抱しきれずに、背後から此菜の身体を抱きしめてしまうのだった。

-後編につづく-

──────
#以上で、状況説明パート終わり、後編はHパートから始まる予定です。

490:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/27 10:08:33.07 LgCs3tpm
本屋で「魔ママ魔」の表紙見て、ジャケ買いしてしまった俺、参上!
↑のSSをフォローしとくと、原作の概要は↓こんな感じ。
「悪魔オロに騙されて強引に魔族側の魔法少女・セレンディアナにされてしまった女子高生、瑠奈。ブツブツ言いながらも、最近、人間界(この話では霊界と呼ぶ)で多発している「連続魔族殺害事件」の謎を追う。
 事件の犯人が神族側の魔法少女・ソルインティだと判明するが、しかし、彼女達の後ろで暗躍する存在が……」
 てなカンジかな。
自分も文中の随所に混じるエロユリ展開にwktkしてたクチなので、後編のエロに期待したい。

491:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/28 00:27:31.73 usa8lR8T
おー、なかなか雰囲気いいですな。
原作読んでないので後編までに買っておこう。

492:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/29 20:45:43.93 uYPavWIE
あげ

493:黒白の夜想曲
11/06/30 01:56:32.42 jEDBOYN0
#続きをがんばって書いてみました。

『黒白の夜想曲』(後編) 

 あたしが初めて此菜と「そういう関係」になったのは、奇しくも初めてふたりで組んで「仕事」をこなした日の夜のことだった。
 「仕事」と言っても、アルバイトとかパートとか家事手伝いの類いではない。
 あたしたち人間の世界─霊界(この呼び方は、いつになっても慣れないのよね)に、不法侵入してきた魔族や神族に退去勧告をして、それに従わない相手を「殺す」こと。
 まったく……どこの世界に、そんな物騒な魔法少女がいるって言うのよ!
 とは言え、実のところ此菜─ソルインティはあたしと出会う以前に数体の魔族を葬ってるし、あたしだって、初めて幻身した時に白狼を消し炭にして以来、赤毛男やガブリエル、さらにはブーネに至るまでこの手にかけているのだ。
 だから、いまさら「魔族/神族と戦って殺す」ことに対して怖気づいた……というんじゃないと思う。そりゃあ、花も恥じらう乙女としては、切った張っただの、殺す殺されるだのの物騒な単語とは極力無縁でいたいけど、こればっかりは仕方ない。
 あたしたち─セレンディアナとソルインティは、「それ」を選んだのだから。

 オロから遅れること5日目にして、ソルインティのパートナーたる神族のミサキが、此菜のところへ戻って来た。それ自体は別にどーでもいい。
 けど……。
 あたしたちは、その時、決断を迫られたのだ。
 ひとつは、これまで通り、セレンディアナが神族を、ソルインティが魔族を、それぞれ狩り続けるというもの。
 この場合、もしふたりが出会ったときは、敵同士として(政治的な判断から、相手を殺さないよう手加減することが条件とは言え)戦うことになる。
 いくら八百長の出来試合だとは言え、あたしも此菜も、友達─ううん、「大切な人」と戦うことは真っ平御免だった。
 だから、必然的に選べるのは、もうひとつの方の道。
 魔界と神界の上層部から任命された特使として、霊界に侵入する神族と魔族を倒すこと。
 やってる事自体はさして変わらなくても、ふたり共に戦うことで負担が軽くなるし、何より互いに刃を向けなくていいというのは、精神的に格段に楽だ。
 欲を言うなら、そもそも魔法少女自体を辞退(シャレじゃないわよ!)させて欲しかったけど……それは、まぁ、無理みたいだったし。
 それに……2人組で黒白の魔法少女だなんて、「プラナリキュア」の第1期とか、「スパイラルななな」の第2期みたいで、ちょっとイイかも、なんて思っちゃったことは、ここだけの内緒だ。


494:黒白の夜想曲
11/06/30 01:57:10.93 jEDBOYN0
 で、ふたり揃っての初出動のあと、多少は戦いに慣れたとは言えいかんせん実戦経験の少ないあたしを気遣って、此菜がウチに来て泊ってくれることになったのだ。
 ─まぁ、それは単なる口実で、本当は一緒にいたかっただけって線も否定できないけど。
 だって、晩御飯とお風呂(残念ながら、別々に入った)のあと、あたしの部屋でおしゃべりしてる時も、ベッドに並んで腰かけてピトッとあたしにくっついてくるし、あたしが肩を抱いても全然抵抗しない(むしろ嬉しそうだ)し……。
 あたしはあたしで、初めての「任務」が終わって緊張が解けた反動か、なんだかすごくエッチな気分になっていた。
 そんな状態で、こんな間近に美味しそうな此菜の体温を感じたら、我慢できるはずないじゃない?
 だから、そのまま彼女のこと、抱きしめちゃったの(テヘッ♪)

「その、私、なにぶん初めてですから……」
「大丈夫、優しくするわ」
あたしは唇をそっと此菜の額に押し当て、そして離す。
 実のところ、あたしだって異性はもとより同性とだって「そういうコト」をするのは初めてなのだ……一応、兄のコレクションで「予習」はしてきたけど。
 じっと此菜の顔を眺めていると、此菜がねだるように目を開いた。
 「ん……」
 此菜の唇が、おずおずとあたしの唇に押し付けられる。
 一度だけ重ねたことのあるそれは、柔らかくて暖かく、そしいて優しい感触だった。

 ─ん……ちゅ……

 此菜の唇がぎこちなくあたしの唇をついばむ。
 あたしは、自分から舌を差し入れた。
 「ん! あむ………んんぁ♪」
 此菜が、戸惑うような、それでいて嬉しそうな呻きをあげる。
 (かわいい♪)
 あたしは、逃げる此菜の舌を追いかけ、自分の舌を絡めた。
 舌を愛撫していると、だんだん此菜の声が甘く蕩けてきた。
 「ん……んく、んんっ!」
 溢れてくる此菜の唾液を音を立ててすする。
 それが恥ずかしいのか、此菜が微かに身を震わせ、顔を背ける。
 「うふふ……こ~ろな♪」

495:黒白の夜想曲
11/06/30 01:57:47.94 jEDBOYN0
 ─チュッ!

 プニプニした柔らかい頬に、ついばむような優しいバードキスを落とす。それだけで、此菜の顔に嬉しそうに一層赤く染まるのがわかった。
 (ああ、此菜……喜んでくれてるんだ)
 好きな人の喜悦を確認しただけで、ゾクゾクするような快感が、あたしの背筋を駆け抜けた。
 あたしは、此菜と深く唇を重ねながら、自分の唾液を彼女に飲ませる。
 「る、瑠奈さ……んんぁ……あぁ」
 それだけで、此菜はまるで酔ったようなポーッとした瞳であたしの顔を見つめている。
 「あたしのキス、どう?」
 「その……よく、わかりません。あ! も、もちろん嫌というわけではないんです。むしろ、どちらかって言うと、その……」
 自分が何を言いかけていたのか悟った此菜は、あわわと口を閉じる。
 (ああ、なんて可愛いんだろう……)
 もう、あたしは自分の気持ちを偽ることはできそうになかった。
 「此菜……大好きよ」
 そう、あたしが耳元で囁くと、此菜の顔はこれまで見た中でも一番の笑顔になった。
 「あ……ハイッ! 私もです」
 
 三度唇を重ねた後、あたしは此菜をそのまま自分のベッドに押し倒した。
 「ちょ……いきなりですの?」
 此菜に貸したピンクのパジャマを手早く脱がせる。此菜が恥じらっているうちに、あたしも自分の部屋着を脱ぎ、互いに下着だけになっていた。
 「せ、せめて、スリップくらいは……」
 「うふふ、ダーメ。不許可よ」
 不思議だ。クラスメイトなんだから、これまでも体育の着替えの時なんかに下着姿くらい見たことはある。
 それなのに、場所と状況が違うだけで、どうしてこんなにドキドキするんだろう。
 「も、もういいでしょう……そんなに見ないでください」
 「あら、いいじゃない。女同士なんだし♪」
 じっくりと、此菜の下着姿を観察する。
 「でもぉ……」
 此菜の抗議を封じるように、あたしは此菜の口内を舌で蹂躙する。
激しく舌を絡めながら、あたしの左手の指が此菜の背中を上から下へゆっくりと滑り、右手は慎ましやかな曲線を描く左胸を下着越しに包み込む。
 僅かに掌に力を入れると、 此菜は短く声を上げ、口を開いたまま切なげに喘いだ。

496:黒白の夜想曲
11/06/30 01:59:09.32 jEDBOYN0
「あぁぁ…や……め…てっ……ふぁっ!」
しばらくして、あたしは口を離すと、そのまま此菜の滑らかな頬をなぞり愛らしい耳たぶに口付けた。
 此菜は僅かに身をよじって悶えるが、構わずあたしは熱い息を耳に吹きつけ、舌先で耳のくぼみをなぞっていく。
「はぁ……はぁ……瑠…なぁぁあぁぁっ!!」
此菜は快感を堪えるように身を捩り、小さく声をあげている。その様子に昂ぶる心を押さえつつ、彼女が身を捩って背中を見せたのに乗じて、あたしは責める先を耳朶から首筋、そして背中へとゆっくり移行していった。

 ─ちゅぷ……ん……ちゅ、ちゅっ……

あたしの唇が、舌先が、指が、此菜の肌に触れる。その度に、此菜は恥ずかしさ(そして多分気持ち良さ)から声を上げまいとしてシーツを噛み、身を固くしている。
 「んんっ……」
 (あーあ、我慢は身体に毒だと思うけど……)
 だって、我慢すればするほど、逆に快感をより意識することになるのだから。
 その証拠に、程なく此菜の身体は小刻みに痙攣し、愛らしい朱唇からすすり泣くような声が漏れてしまう。

ひとしきり背中を責めた後、息を荒げてグッタリしている此菜を仰向かせると、あたしは再び首筋に唇を這わせた。甘い吐息が此菜の口から漏れる。あたしはゆっくりと唇を首筋から鎖骨へ、そして可憐な胸のふくらみへと這わせていった。

 「じゃ、ブラ取るね?」
 「ちょ、ちょっと待って下さい。あ、あの……私、そんなにスタイルが良くないので……」
 確かに、基本的に目と髪の色が違うだけのあたしとセレンディアナとは違って、此菜はソルインティの時に比べるとひと回り小柄で幼い体つきをしている。
 でも……わかってないなぁ。だからって、あたしがそんな此菜のことを嫌いになるわけがないじゃない。むしろ、そんな此菜が可愛くてたまらないのに。
 あたしは、此菜に馬乗りになったまま、器用に片手でホックを外して、彼女のブラジャーを剥ぎ取った。
 「わぁ…やっぱり、此菜の肌って白くて綺麗。それに、おっぱいの触り心地もよさそう♪」
 思わず呟きを漏らしながら、両手で優しく壊れ物を扱うかの様に此菜の胸に触れる。
 「あ、あン…いきなり……あっ……」
 此菜の胸を揉みしだくうちに、少しずつマシュマロみたいなふわふわした様なその感触の虜になる。
 掌だけでは飽き足らなくなったあたしは、やがて無意識の内に乳首を口に含んで、赤ちゃんみたいに吸ってみたり舌先で転がしてみた。


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