09/07/13 22:19:18 xz7iLE+I
朝、毒島がいない代わりに、今の季節に丁度良い厚さの羽毛毛布がきっちり掛けられていた。
いつもより目覚めがいいのは昨夜のお陰だろう。火渡は思い出して、良い目覚めがどん底に堕ちたと同時に怒りもわいた。
毒島の幼児体系から、まさか非処女という事はありえないという先入観。そのまさかだったとは。
意外ではあったが、ありえないこともないということで、火渡は自分を納得させた。『ヤりやがったのはどこのロリコンだ』と自分の事を棚に上げて思った。
その後すぐに二番底が火渡を待っていた。
中だしセックス。この世にこれほど男を歓喜させ絶望させるものはないだろう。
メイドバナナやパンチラ萌えなど、数多の卑猥な用語を並べたとしても中出しは別次元にあるものとして考えられるという説があってもおかしくない。なぜなら責任問題という政治にしか使わなそうな語とも関連性があるからだ。
火渡は昨夜を再度思い出す。自身に異常はなかった。むしろ泊めておいて手を出さない今までの方が異常だったのだ。
毒島も同意していたと解釈しているので、やったこと事態に罪の意識はない。
無理をさせたのは悪かったと反省をしているが。しかし、中出し。これには火渡といえど罪悪感と不安がのしかかっていた。毒島の生理について火渡は何も把握していない。
しかし『あの小学生のような体型で生理はまだだろう、今なら中だしし放題』と思うような悪人ではない火渡は頭をかかえた。
当の毒島は、既にひわたりよりも早く起き、朝食を作っておいてくれ、『今日はもう宿舎に直帰します。お邪魔しました』とのメモを残していなくなっていた。
直帰されたら何も聞けない上に、今日は2食も出前じゃねぇか。
不満と不安が交じりつつも、火渡は健康的な朝食をもそもそ箸をつけながら考える事にした。
毒島は休日に嫁のような事を十分やっている。掃除洗濯料理と。休日のみではあるが、嫁として何の不足もないだろう。
火渡は焼き鮭をほぐす間に『じゃぁ結婚してしまえばいいのではないか』と考えた。
その前に年齢の事を忘れていた。もちろん火渡は既に結婚が許される年齢だ。肝心の毒島はどうか。
現在どくしまは16歳にだったか。火渡はほぐした鮭を完食しながら「結婚できるな」と確認した。
婚姻届けに必要な、保証人について。火渡も毒島も知っている人間で、世話になった人がいいだろう。
そう考え、『同期の奴等とかその辺の適当な奴かな』とだけ脳みその隅に置いておくことにした。昨日の晩にも出ていたほうれん草のごま和えをつついた。
仕事について、給料にそこそこ安定性がある。『まぁ大丈夫だろう』と火渡は楽観的に考え、温かいご飯をかっこんだ。
妊娠してしまったことを前提として、あとの問題は出産だ。
毒島の休学は仕方ないとして、あの小さな体で人間1人を埋めるとは思えない。帝王切開というのは腹を切るが、術後痕が残るものなのだろうか。
痕が残るとしても見るのは自分だけなのだから大きな問題ではない。毒島の体を想えばそれが妥当だ。もし見た奴がいたら灰にする。
火渡は味噌汁を一気飲みして朝食を完食した。
〆
※一品食いは行儀が悪いので良い子はマネしないでね。
ちゃんと責任は負う火渡の話でした。お粗末さまでした。
>>426で火渡×毒島表記を忘れていました。すみません。