桜蘭高校ホスト部 5at EROPARO
桜蘭高校ホスト部 5 - 暇つぶし2ch87:名無しさん@ピンキー
08/01/07 18:26:21 R+AM7fZo
パラレルはアリ?

88:名無しさん@ピンキー
08/01/07 23:01:04 tMvxCwbC
>>87
投下してみれば?
あ、カプとかNGワードとか忘れずにね

89:名無しさん@ピンキー
08/01/08 23:21:31 Ne3m3jfW
スク水ハルヒマダー(・∀・)?

90:名無しさん@ピンキー
08/01/09 16:35:54 Phhj30/y
ハルヒのスク水着た殿で我慢しなさい!

91:名無しさん@ピンキー
08/01/09 19:22:44 wUNlLMu+
ちょっと思いついたんだけど
ハルヒのお母さんが死んだ理由はなんかなとか考えて
若くして死んでるから、癌か何かかなとか思って
んじゃ、ハルヒにも体質が遺伝してるかもとか考えて、

末期癌に冒されたハルヒが悲しむ環を慰める為に…、

自分には絶対無理なので誰か代わりに書いてくれ

92:名無しさん@ピンキー
08/01/09 19:37:07 0zyFVliA
>>91
恋愛映画に死んでしまう恋人とかが人気になるね
セカチューとか恋空☆
そういえばハルヒ母死んだ理由気になる!疑問に思った事無かった;
その設定見てみたい!!

93:名無しさん@ピンキー
08/01/09 20:07:35 HBV2SgyM
ゴミついてますよ

94:名無しさん@ピンキー
08/01/09 20:17:55 btwCby+/
>>90
バカー!想像しちまったじゃまいかーW
おまいのせいでスク水環が頭の片隅から離れないYO!

95:名無しさん@ピンキー
08/01/09 20:33:21 kLP5NLW9
>>90
スク水環ハァハァ……
って言うと思ったか!(・∀・)ゴルァ!!

96:名無しさん@ピンキー
08/01/10 15:01:10 YT543a6x
二人の身長差は28cm。ハルヒサイズのスク水着たら色々やばいような…
というか、ハニー以外の部員が着たら漏れなくお宝くっきり、おいなりコンニチハ…((( ;゚Д゚))))

97:名無しさん@ピンキー
08/01/10 16:26:34 aq5RAlrn
「ハルヒこれ!スク水着てーv」
「ヤですよ…変態ですか」
「え~…あっそうだ!俺も着るから恥ずかしくないゾ☆おそろいだぞー?」
「ちょwww着るなwww」

な流れで着そうな気も…w

98:名無しさん@ピンキー
08/01/10 23:20:16 q5+Mc8am
>>96
それはそれで、なかなか趣深いですなw

99:名無しさん@ピンキー
08/01/11 01:03:11 5b6MgkFV
>>96
まさに放課後電磁波クラブ

100:名無しさん@ピンキー
08/01/12 01:14:29 yKpLzc/8
本スレの流れでご飯3杯はいける

101:名無しさん@ピンキー
08/01/14 02:12:52 sreJKl4R
女体化ハニー×モリ

102:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:06:02 ejv9ZalE
環×ハルヒ←光で、環ハルと光ハル未遂あり。
苦手な方はスルーもしくは「タイセツナトモダチ」をNGワードでお願いします。

103:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:07:36 ejv9ZalE
「…ふ、…ぁん…んぅぅっ…」
その日の部活が終わってしばらく経った薄暗い第三音楽室に、
湿った音と吐息交じりのくぐもった声が響いている。
入り口から死角になった衝立の陰、一番奥のソファの上で、ハルヒは環に抱かれていた。
彼のたっての希望で、今日はロングの鬘と中等部のセーラー服を身に付けたままという姿だ。

二人が付き合い始めて、一ヶ月あまり。
お互い自覚するまでが長かった反動か、結ばれるのにそれほど長い時間はかからなかった。
ひと月前に環が付き合い始めたことを早速鏡夜に報告したとき、
混乱を避けるために他の皆にはしばらく秘密にした方が良いと言われたので、
二人の関係が変わった事を知るのはごく少数の人間だけである。
それだから、普段は極力今までどおりに過ごし、休日のデートとお互い用事のない部活後に、
こうして恋人同士の時間を過ごしていた。

「…ぁ、はぁ…ふ、ああぁっ…!」
ハルヒは、身をくねらせて喘いだ。
下から激しく突き上げられるたびに、環の膝の上で華奢な肢体が揺れる。
彼が好む、向かい合って体を密着させた体位は、互いの鼓動と熱をより感じさせる。
最初の何回かは苦痛を伴った行為にもようやく慣れ、
ハルヒは快感に悶える自分に少し戸惑いながらも、環に愛される悦びを感じていた―。


一方そのころ、人影も疎らな南校舎の廊下を走る光の姿があった。
帰りの車内で部室に携帯ゲーム機を忘れてきたことに気付き、急遽引き返して取りに行くところだ。
馨は明日でもいいだろうと言ったが、今プレイ中のRPGの続きが気になるからと、
彼を車内に残し、一人で校内に戻ってきたのだ。

部室の前に着いてドアを開けようとすると、鍵がかかっていた。
部活が終わってしばらく経つのだから、さすがに皆帰ったかと思い、
鍵穴に部員に一本ずつ渡されている合鍵を挿し込み、中に入る。
光のゲーム機は入り口に近いテーブルの上にあったので、すぐに見付かった。
あまり馨を待たせては可哀想なので、それをポケットに入れてさっさと戻ろうとしたとき……。

「……ぁ…ん……」
不意に部屋の奥から聞こえた声に、光は振り返った。
「………?」
無人だと思っていた部室内に、自分以外の誰かがいる。
それを確かめるべく、逸る好奇心を抑えつつ、そろりそろりと声のした方に近寄っていく。

入り口から死角になった一番奥の席で、人影が揺れていた。
ソファの上で抱き合う、高等部の男子と中等部の女子。
乱れた制服と吐息から、二人が何をしているのか分かる。
よほど夢中になっているのか、二人は自分に気付く様子もない。
長い髪と相手の腕に阻まれて女子の顔は見えないが、もう一人の顔は確認出来る。
……光は、自分の目を疑わずにいられなかった。
もしもここが部室ではなく相手が見知らぬ人物だったなら、たいして心も騒がなかっただろう。
だが、少なくとも男子の方は光の非常によく知る人物で……。


104:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:09:04 ejv9ZalE
―ど、どういうことだよ?!何で殿が中等部の子と……?!!
光の知る彼は、無自覚ながらもずっと前からハルヒに好意を寄せているはずだ。
そんな彼が、皆の知らないところで見知らぬ中等部の女子といやらしい事をしている。
今まで築かれたイメージが崩壊し始め、訳の分からなさに頭の中が混乱していく。
酷くいけないものを目撃してしまった気がして、光は彼に気付かれぬように後ずさった。
―み、見なかったことにしよう!馨を待たせてるし、早いとこ戻って……。
そう思って踵を返したとき、環に抱かれている女の子が大きく嬌声を上げた。

「…あ、あぁぁっ、た…環先輩、そこ…もっとしてくださ…ぃぃっ!」
聞き覚えのある声だった。
そして、今一番聞きたくない愛しい人の声だった。

光が反射的に振り返るのとほぼ同時に、二人が体勢を変えた。
それによって、今度は彼女の顔がよく見えるようになる。
上気した頬とトロンとした瞳、半開きの唇からチロリと覗く濡れそぼったピンク色の舌。
初めて目にしたハルヒの恍惚の表情は、ゾッとするほど艶めかしく、
それ故に光の胸をきつく締めつけた。
どうにも居た堪れなくなって、声を漏らしそうになるのを必死に抑えて入り口に向かう。
「や、はぁん、ああっ…、だ…め、たま…先輩ィィッ!」
その間にも聞こえるハルヒの喘ぎ声に耳を塞ぎながら、何とか部屋を脱出して鍵を掛け直すと、
光は一目散に廊下を駆けていった。


「どうしたんだよ、光?顔が真っ青だけど……」
車に戻った光の様子を見て、馨は訝しげな顔をした。
彼に先ほど部室で見た光景を話してしまいたかったが、心配をかけては…と思い、ぐっと堪える。
「…い、いや。何でもないけど、…ほら、人がいない校舎って何か怖いじゃん?」
「そう、それなら良いけど……」
適当にごまかすと、馨はそれ以上追求してはこなかったが、
まだ少し腑に落ちないという顔をしていた。
やはり双子だけあって、彼を欺くのは難しい。
それでも何とか心の内を探られまいと、無理に明るい表情を作って、
ポケットからゲーム機を取り出す。
「…さ、さてゲームの続きしよ。もうすぐ中ボスなんだよネー!」
わざと大きな声で喋りながら、電源をオンにしてゲームを始める。
しかし、夢中なふりをすればするほど、反比例するかのように内容はちっとも頭に入らなかった。




105:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:10:27 ejv9ZalE
帰宅すると、光は今日はゲームに熱中したいからと言って馨のお茶の誘いを断り、
普段はあまり使われていない客用寝室に閉じこもった。
一人になると途端に、部室で見た光景が脳裏に甦ってくる。
激しく求め合う二人、自分以外の相手によって引き出されたハルヒの艶めいた声と表情……。
以前の短気な自分だったら、あの場で騒いでいたかもしれない。
心を落ち着ける特訓をしておいて良かった。
……と、そこまで考えて頭を振る。

―僕が心を落ち着ける訓練したり本を読んだりして頑張ったのは、
 いつかハルヒに告白するためだった。…だけど、その間に二人は……!
相当鈍いと思っていた二人が、自分の知らないうちに自覚し合って関係を進めていた。
慣れた感じから察するに、今日が初めてというわけではなさそうだ。
いったい、いつ頃から付き合っている…?

これまでの事を、思い返してみる。
最初は、環が一方的にモーションをかけているだけで、ハルヒは相手にしていないと思っていた。
だけど、メイに彼女もまんざらでもないのだと言われて……。
それからは、二人が一緒にいるのを見たりハルヒの口から環の話を聞いたりする度に、
イライラするようになった。
彼女のことで馨と喧嘩して、自覚して、仲直りして……。
そうしているうちに、いつの間にか彼女は環を前にすると、動揺したり頬を染めたりしだした。
…でも、先月あたりから彼女の彼への態度が柔らかくなってきたように思う。
そこまで考えて、光は唐突に気付いた。
丁度その頃から、環は“おとーさん”だの“娘”だの言わなくなっている。
きっと、二人はその頃に付き合い始めたのだろう……。

―…そうか、そうだったんだ!どうして今まで気付かなかったんだよ?!
そこで、自分以外の部員はどうなのかと考えてみる。
…おそらく、環の親友である鏡夜は知っているだろう。
もしかしたら、二人にまだ関係を口外しないようにアドバイスしたのも彼かもしれない。
そうだとしても、不思議と勘の鋭いハニーとモリが気付いている可能性は高いし、
ひょっとしたら馨も……?

―これじゃ、気付いていなかった僕が一人でバカみたいじゃんか!
そう思うと、次第に黒い感情が渦巻いてくる。
皆への不信感。
環に対する嫉妬。
そして、ハルヒへの複雑な思い……。

どうして、ハルヒに選ばれたのが自分ではなく環なのだろうか?
自分だって、彼女のことが好きなのに……!
恋愛事に鈍感な彼女のことだから、未だに自分に想われていることにも気付いていないだろう。
傍に居ても何らかのスキンシップをとっても、全く意識してくれないくせに、
好きな相手には別人のように艶っぽい顔を見せる彼女。
そんな彼女の姿を見たくなかった、…見なければ良かった。
想いを伝えて断られるよりも、ずっと残酷な失恋の仕方……。
辛くて、苦しくて、どうしようもなく胸が痛い。

気の済むまで一人で泣いてから、平静を装って馨と一緒に夕食を摂った。
食卓に並んだシェフの自慢のメニューの数々。
いつもと変わらぬはずなのに、今日は全く味がしない。
入浴してもベッドに入っても癒されぬまま、光は眠れぬ夜を過ごした―。



106:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:11:28 ejv9ZalE
夜が明けて……。
出来ることならサボってしまいたかったが、馨に心配をかけないために、無理をして学校に行った。
しかし、ハルヒの姿を目にすると、どうしても昨日の出来事を思い出してしまい、
授業に殆ど集中出来ずに半日が過ぎた。

今日は午後から二、三年生の進路説明会で、一年生は一時間早く授業が終わった。
馨が日直の用事で忙しかったので、一人きりで教室を出ようとすると、
後ろからハルヒがついてきた。
「光、これから部室?それなら、一緒に行こうよ」
昨日の光の行動に気付いていない彼女は、いつもと同じように屈託なく話しかけてくる。
断るわけにもいかずに、仕方なく一緒に廊下を歩くことになった。

南校舎まで来たとき、ハルヒが第三図書室に寄っていいかと聞いてきたので、従った。
校内にいくつかある図書室の中でも目立たない場所にあるそこには、他に誰も居らず、
今の時間は司書も席を外しているようだ。
黙ってついて行くと、ハルヒはフランス文学の棚の前で立ち止まり、目当ての本を探し始めた。
「へー。ハルヒって、フランス文学とか読むんだ?」
つい、そう言うと、彼女はにっこりと笑って答える。
「うん。この前環先輩に昔読んだ名作の話を聞いてから、興味が湧いて……」
そのまま、彼女は楽しそうに環の話を続けた。
相変わらずの可愛らしい笑顔に、胸が高鳴る。
でも、その笑顔が自分に向けられたものではないと思うと、すぐに苛立ちに変わった。
胸の奥で燻り続けていた嫉妬の炎が一気に燃えさかり、感情を抑えられなくなる。

「…ハルヒ。嬉しそうに殿のこと話すの、やめてよ!」
口を付いて出た言葉に、ハルヒが困惑する。
「…ご、ごめん。ひょっとして、何か気に障った?」
「何か、じゃないよ!…ハルヒはいつもそうやって、殿のことばかりじゃないか!」
たじろぐ彼女を前に、光は声を荒げていく。
「僕だって、…僕だってハルヒが好きなのに、ハルヒは気付きもしない!!
 …分かる?僕の前で殿のことを話すのが、どんなに残酷かってことが!!」

「……ひ、光が…自分のことを?!」
いかにも、告白されて初めて知ったというようなハルヒの表情。
それを見て余計にイライラを募らせた光は、彼女を近くの壁に押し付け、頬に口付けた。
「……やっ!」
突然の事にハルヒは身じろぎ、眉根を寄せる。
そんな彼女を冷ややかに見下ろしながら、光は言った。
「…ハルヒは、変わったよね。前は僕や馨に同じ事されても、平然としてたくせにさ」
「い、以前は自分も恋愛とかよく分かってなくて…。だけど、今は……」
「ふーん。今はもう殿と付き合ってるから、他の男にキスされると困るってヤツ?」

「……知ってた…の?」
ハルヒは大きな目を瞬かせて、光を見上げた。
僅かに朱を帯びた彼女の顔に、昨日見た痴態が重なる。
「…知ってたというか…、昨日忘れ物を取りに戻ったときに偶然見たんだ。
二人が…してるところをさ!」
「…え?!で、でも、そんな……!」


107:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:12:22 ejv9ZalE
光は真っ赤になってうろたえるハルヒの隙を突いて押し倒し、その上に馬乗りになった。
じたばたと足掻く彼女の華奢な両手首を、片手で器用に床に縫い止める。
「二人とも夢中で、僕に気付かなかっただろうけど…。どんなに僕がショックだったと思う?
 聞きたくなかったよ、殿に甘えるハルヒの声なんか!」
言いながらハルヒの上着のボタンを外し、シャツの上から乱暴に胸を弄る。
「や、やだ!やめてよ、光っ!どうして、こんな事…」
光は彼女の抵抗をあっさりと受け流し、指に力を込めた。
シャツ越しに胸の先端の突起を押し潰しながら、激情をぶつける。
「…ねぇ、ハルヒ。どうして殿なのさ?何で…何で僕じゃダメなんだよっ!?」


「くぅっ……」
ハルヒは堪らず、顔を顰めた。
力任せに揉みしだかれ、敏感な部分が下着と擦れて悲鳴を上げる。
いつも環にされているのとは違う、優しさの欠片もない愛撫は、痛みしか感じない。
時折、興奮しすぎた彼に激しく弄られる事はあるが、現在光にされている一方的な行為は、
官能の痺れに変わることはなかった。

「…どうして答えないのさ?やっぱり、体に訊くしかないみたいだね……!」
と、光はハルヒのベルトとファスナーを寛げ、ショーツの中に指を侵入させる。
「ダ、ダメ!これ以上は、もう……!」
ハルヒは身を捩って光の束縛から必死に逃れようとするが、彼はびくともしない。
大切な友達だと思っている彼も男なのだと初めて意識すると、体がひとりでに戦慄く。
光の指が肉芽を弄り、乱暴に擦ってくる。
「っ、うぅ……ッ!」
いきなりの強い刺激は刺すような痛みしか与えず、ハルヒは呻いた。

そんな彼女の様子に構わず光は秘裂を探り、膣口に指を押し当てる。
「ハルヒが、いけないんだ!…ハルヒが、僕の気持ちに気付いてくれなかったからッ!」
「い…嫌っ、…く、…ぅあああぁっ!」
光の指が一度に二本突き入れられ、強引に奥へと進んでいく。
初めての事ではないとはいえ、全く濡れていない場所を抉じ開けられる痛みに、堪らず声を上げた。
「ひ、光!お願い、やめて…痛い…ッ!」
「…ふーん、これ位で痛いわけ?昨日は、指なんかよりずっと太い殿のモノを奥まで飲み込んで、
 あんなに悦んでたくせにさ!」
冷ややかにそう言い放ち、光は更にもう一本指をねじ込んで荒々しく律動させる。
「ぁ…ぐっ……!」
ハルヒは、痛みに柳眉を歪めつつ彼を見上げた。
―このままでは、光に犯される……!
そう思うと、胸が凍りつく。

大声で助けを呼び続ければ、叫びを聞いた誰かが来てくれるかもしれないが、
そうすれば光との友情を永遠に失うだろう。
だが、彼の為すがままにしていれば、それよりもずっと大きなものを幾つも失う。
どうして、こんな事になってしまったのか。
彼の言うように、彼の気持ちに気付かぬまま環と結ばれた事が罪なのか。
環との恋愛と光との友情を両立していけると思っていたが、それは不可能なのか。
幾つもの疑問が、脳裏に浮かぶ。


108:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:13:24 ejv9ZalE
光が自分に思いを寄せている事は意外だったが、それでも自分にとって彼は大切な友達で、
それ以上にもそれ以下にもなりえない。
彼の表情は怒りに満ちているのにどこか哀しげで、ハルヒの心を締め付ける。
体の痛みと、彼の想いに応えられない痛み。
それが綯い交ぜになって、ハルヒは涙を溢した。
「やだ…、こんなの嫌だよ、光……。光のこと、大切な友達だと思ってるのに、こんな……!」
涙が絶えず溢れて、次第にすすり泣きになっていく。


身を震わせてすすり泣くハルヒを見て、光は鋭い刃物で貫かれたような衝撃を覚えた。
思わず彼女の中から指を引き抜き、その身を解放して後ずさる。
―…ち、違う!僕はハルヒのこんな顔を見たかったんじゃない!
 ただ、笑ってほしかった。僕の傍で笑ってほしかったのに、どうしてこんな……!

ハルヒの怯えた表情と苦しみの声が、フラッシュバックする。
このままハルヒを犯しても、彼女の心が自分のものになるとは限らない。
……むしろ、離れてしまうだろう。
それなのに、嫉妬のあまり間違った事をしていた……。
馬鹿な事をしてしまった自分を、ハルヒは許してはくれないかもしれない。
そう思うとどうしようもなく涙がこみ上げてきて、光は項垂れた。

ようやく自由になったハルヒは、泣きながら衣服を整えている。
「…ぁ……」
そんな彼女に声をかけようとしたが、喉の奥が乾いて上手く発音出来ない。
「…ハ、ハルヒ。その…、ごめん……」
唾を飲み込んで何とかそう言うと、ハルヒは小さな声で答えた。
「…自分こそ、ごめんね……」
「ハッ、ハルヒが謝ることなんか…!…悪いのは、全部僕なんだから……!」
光の言葉を遮るように、ハルヒは首を振る。
「他の誰かに想われてるなんて知らなかったから、光の気持ち…考えたことなかった。
自分の鈍さで人を傷付けてるって、もっと早く気付けば良かった……」

「ハルヒは…僕を許してくれないよね……?」
そう言ってから、自分でもよくそんな馬鹿な事を尋ねられたものだと思う。
昨日彼女と環の情事に遭遇して、自分の想いが叶わなかったという事実を受け止めきれず、
嫉妬の炎を燃やした。
彼女の鈍さが、そして自分を愛してくれないことが罪だと思い、どす黒い感情をぶつけた。
そして間違いを犯しかけた自分を、誰が許すというのだろう……。

しかし、ハルヒの答えは意外なものだった。
「…いいよ。ただし、二つだけ約束してくれるなら」
「約束……?」
「うん。さっきの事忘れるから、光も忘れて。…それと、これからも友達でいてくれる?」
「そんなことで、いいの?僕は、ハルヒに酷い事したのに……」
頷く彼女は、もう泣いてはいなかった。
光が今更ながらハンカチで頬に残る涙を拭ってやると、微かに笑って小指を差し出す。
「はい、約束!」
光は言葉を返す代わりに、彼女の細い小指に自分の小指を絡ませた。


109:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:15:31 ejv9ZalE
「…あのさ、良かったら教えてくれない?ハルヒがどうして殿を好きになったのかを」
図書室を出て部室へ向かう階段を上りながら、光はハルヒに尋ねた。
クールな彼女が正反対な環に惹かれた理由が、どうも今ひとつ分からなかったからだ。
その問いに、彼女は少しはにかみながら答える。
「…最初は、暑苦しくてお節介で、自分にはついていけないテンションの人だと思っていたよ。
 でも、少しずつ先輩の事情を知ったり、人がなかなか出来ない事をやれるすごい人なんだって、
 分かったりしていくうちに、尊敬する相手になって、それがいつしか恋に変わっていったんだ。
 …気付くまで、随分と時間がかかっちゃったけどね……」
そう言って幸せそうに微笑むハルヒは、ドキッとするほど眩しく見えた。

自分が見たかったのは、そんな彼女の表情なのだと思う。
たとえ、それが自分に向けられたものでなかったとしても……。
そしてハルヒの言葉から、光は自分と馨がホスト部に入部を決めた時の事を思い出していた。
―…ハルヒを譲るのはちょっと悔しいけど、結局殿には敵わないよなー。何だかんだ言って、
 僕だって殿のこと好きだし……。

光は苦笑して、ハルヒの肩に腕をまわした。
「ねえ、ハルヒ。僕はこれから応援することにしたからさ、殿と幸せになるんだよ。
 そんなことはないと思うけど、もし他のヤツを好きになったら怒るからネッ!」
と、彼女の頬を軽く抓る。
「イタタッ、やめてよ光!分かったからっ!」

「それと、もう一つ約束。…いつか、僕にハルヒよりもずっと好きな子が出来たら、
 応援してくれること!」
「……うん、約束するよ。光は、自分の大切な友達だもんね」
光とハルヒは、互いに笑って指きりをした。
気が付けば、部室はもう目の前である。
二人は頷き合うと、一緒にドアを開けた……。


何事もなかったかのように部活の時間を終えて帰宅した後、光は馨に告げた。
「僕、ハルヒに告白したんだ。でもさ、断られたよ……」
「……えっ?!」
突然の告白に、馨は顔色を変える。
「昨日から様子がおかしかったのって、ヤッパリ…?あれほど、まだ早いって言ったのに…」
「ハルヒは、先月から殿と付き合ってるんだってさ。馨は、知ってた?」
その問いかけに対し、馨は申し訳なさそうに答えた。
「…ごめん。はっきりとじゃないけど、少し前から何となくそうなのかな…とは思ってた。
 だけど、光の気持ちを考えると言えなくて……」

「そっか。でも僕、これからは友達としてハルヒを応援することに決めたから、
 馨も協力しない?」
そう言うと、馨はますます驚いた。
「ひ、光!ハルヒのこと、もういいワケ?!何か、あっさりしすぎじゃない?」
光は、自嘲的に肩を竦めてみせる。
「正直、知った時は辛かったよ。何で僕じゃないんだよって、ハルヒに詰め寄った。
 …だけど、ハルヒに泣かれるより笑顔のほうがいいって気付いちゃった。
 だから、身を引くことにしたよ。完全にふっきれるまでは、ちょっとかかりそうだけ……」
言い終える前に、馨に優しく抱き締められた。
彼の腕が震えていることに気付いた光は、そっと抱き返す。
「…もういいよ、光。無理しないで、辛かったなら泣いていいから!」
「やだなー、そう言う馨がもう泣いてるじゃん……」
言いながら、次第に瞳が潤んでくるのを感じる。
そのまま二人は、しばらくの間静かに涙を流した。



110:タイセツナトモダチ
08/01/14 21:16:25 ejv9ZalE
「…ところで、友達としてハルヒを応援って言うけど、具体的に何すんの?」
「んー、この先ハルヒが殿との事で悩んだり困ったりしたら、力になるとか……」
気の済むまで泣いた後、光と馨は紅茶を飲みながら話し合っていた。
「それじゃ、ハルヒに困り事が出来るまではどうしようか?」
「そりゃー、決まってるでショ!」
馨の問いに、光はニマリと笑ってみせた。
すぐに全てを察した馨は、彼と同じ表情になる。
「分かった!ハルヒを射止めた果報者を、今まで以上にからかって遊ぶ!!」
「そー、その通り!」
しばし笑った後、二人は遅くまで悪戯の計画を立てて盛り上がった……。


その翌日。部活の営業が終わると、光と馨はこっそりとロッカーから環の鞄を取り出した。
当の本人はそれに気付かず、離れた所で鏡夜と談笑している。
これ幸いと鞄を開け、二人はネタになりそうな物を求めて中を漁った。
拍子抜けするほどあっさりと、“お宝”が幾つか見付かる。
「…ちょっと、これどう思う?」
「うっわ、それキツイって!…これもすごくない?」
…などと小声で囁き合っていると、いつの間にか後ろに環が立っていた。
「おまえら、人の鞄を勝手に漁るのはやめろと、何度言ったら……!」

怒りの形相で腕を組み、環は声を荒げる。
「だいたい、おまえらは常識が足りなさすぎるぞ!今日という今日は許さんっ!」
そんな彼の前で、二人は全く物怖じせずに鞄から取り出した物を広げた。
「今どき交換日記してるような人に、常識とか言われてもネー…。しかも、何これ?
 ハルヒは一枚ずつなのに、殿だけ毎回何枚も書いちゃってるし!」
「ギャハハハ、このデート計画表って何?分刻みのスケジュールって、ありえなさすぎ!」
笑いながら囃し立てられ、感情の起伏の激しい環は早くも肩を震わせる。
彼が追いかけて来ることを見越して、二人は逃げる準備をした。

「……えーと、これはどういう状況ですか?」
買出しから戻ってきたハルヒは、追いかけっこをしている三人を見て首をかしげた。
「いつもの事だろう。今更気にする必要があるか?」
「それは……、そうですね」
鏡夜に言われて頷いた後、ハルヒは、楽しげにふざけている光を見て静かに笑った。

そこに、光と馨が近寄ってきて話しかける。
「ハルヒ。この後、家で一緒に英作文のレポートやらない?」
「いいけど、作文って普通は一人で書くものじゃ?」
「いいじゃん、おいでよ。友達同士で一緒にやったほうが楽しいって!」
「よーし!それでは、皆で行こう。ハルヒは休憩の時に食べるお菓子、何がいいかにゃー?」
当たり前のようにちゃっかり会話に入ってきた環を、光と馨が冷ややかに見つめた。
「何言ってんの?友達同士で宿題したいなら、殿は鏡夜先輩とすれば?」
「そーそー。ハルヒの“友達”じゃない人は、来ないでクダサーイ!」

……それから、以前よりもエスカレートした双子の悪戯は、しばらくの間続いた。
傍から見れば騒がしい光だが、そんな彼を見たハニーとモリは、
ひとまわり大人になったと言って頷き合っていたという……。




111:名無しさん@ピンキー
08/01/14 22:37:35 Pi1Aotv/
GJ!

112:名無しさん@ピンキー
08/01/14 23:44:45 r2FLi3MS
GJ
光せつないな…でもオチが明るくてよかった

113:名無しさん@ピンキー
08/01/15 00:46:05 8HFAZRhC
乙!!いいねいいね
行為目撃シーンでいたたまれなくて先を読み進めるのがためらわれた
これはヘタレ鏡夜以来だ…w
図書室でのやりとり切なすぎ
環以外の相手で原作準拠でエロだとどうしても切なくなるなー

114:名無しさん@ピンキー
08/01/15 20:33:49 5OtbAKkJ
光の嫉妬でハルヒにあたる所は切なすぎたけど、
その後の光と馨のやりとりに感動しつつ、
最後の殿にイタズラする双子はいつも通りだけど、大人になったって所が良かった!
いい話しだった!!

115:名無しさん@ピンキー
08/01/15 22:34:22 n/av/nyh
GJ!!
最後が明るくて、読んだ後も後味良かった!

116:名無しさん@ピンキー
08/01/16 20:36:46 T4fHj4ak
ハニー先輩とモリ先輩がラストをビシっとまとめてくれた!
GJ!

117:名無しさん@ピンキー
08/01/17 15:27:44 tKulUVvP
一途なハルヒとか失恋を乗り越えて頑張る光とかイイ!
でもタマハル純愛話のあとにこれ読むと、余計切ないね・・・

118:名無しさん@ピンキー
08/01/21 21:24:30 Stex5250
ほしゅ

119:名無しさん@ピンキー
08/01/23 02:51:44 VsRbkBhT


120:名無しさん@ピンキー
08/01/23 02:58:58 0s7loxOx


121:名無しさん@ピンキー
08/01/23 03:11:55 Bp+j++Tv
(^Д^)笑

122:名無しさん@ピンキー
08/01/23 09:08:20 CUvlaVoG
切ねぇ…(/_;),

123:名無しさん@ピンキー
08/01/23 16:51:24 QOa4ouEZ
ハルヒが環を責める話も読んでみたいな

124:名無しさん@ピンキー
08/01/23 17:07:54 Bp+j++Tv
>>123、それは無理なんじゃない?

だって主人公の設定がツンツンで、何に関しても無頓着だしv
まぁ、ハルヒみたいな人じゃないと環先輩みたいな人のお相手なんて出来ないと思うからOKなんだけどね♪
環先輩ってうざいもんね~(褒め言葉ですv)

125:名無しさん@ピンキー
08/01/23 19:17:55 suS8fPz3
でも最近のハルヒは恋に気付いて、前ほどツンで無頓着でもなくなってきてる。
前に2回目以降のHしてくれない環にハルヒから迫るSSがあったけど、
そんな感じのハルヒ攻めならアリだと思うよ。
性格無視したドSハルヒなんかだと違うけど・・・。

126:名無しさん@ピンキー
08/01/24 02:52:05 h8r+YGeW
環がMっぽいわりに、ハルヒにS要素があんまないからな…
ハルヒは素でドSっぽい鏡夜・ハニー・馨との絡みが浮かびやすいかも。

あるとしたら天然ハルヒのなにげない一言一言に
環がいちいちショック受けて、一人言葉責めみたいな感じになるとか…
環の要望で縛ってあげていた淡白ハルヒが急用で持ち場放棄、
ハルヒが帰ってくるまでスリルを味わいながらMを満喫とか…
きめえwww


127:名無しさん@ピンキー
08/01/24 13:29:05 IoCkRRmc
環が設定したライトSMごっこに付き合わされるハルヒとか…?
「えーと…縛られてこんなに勃起しているなんて、環先輩は本当にいやらしいですね」(環の書いた台本読んでるだけ)
「ああっ、もっと俺を罵ってくれ。ハルヒ女王様ッ!」(一人でノリノリ)
「自分の中に入れたいですか?…ふん、こんな変態○○○には足コキで十分ですよ」(超棒読み)

……ねーよ(・3・)

128:名無しさん@ピンキー
08/01/25 01:31:22 C8WuG0ti
初恋ラブのせいで一人エッチを始めるハルヒ…
「え…っと、確か裸でこういう体位のまま…んぎあああΣ◇☆※〒」


129:名無しさん@ピンキー
08/01/28 20:50:07 tRkc41Yj
>>127わらたw

ハルヒと殿だとエロもギャグ調になるな

130:名無しさん@ピンキー
08/01/28 23:58:15 a6a3XRBL
緊縛放置プレイ環ハルヒ

ぐるぐるぐるぐるぐる
「はい、環先輩、朝までおとなしくしててくださいね。ではおやすみなさい」
「ハ、ハルヒィ~…これ俺の想像とちょっと違う…」
「…zZZ」
「!!!…ハルちゃんは寝付きいいなぁ…あはは(;∀; )」

131:名無しさん@ピンキー
08/01/30 21:27:06 XnM4HO0L
環は腐っても仏国紳士だからね。
エスコートは完璧、愛撫もねっとり長めだと予想。
フランス仕込みなら足の指まで舐めてくれるはず。

132:名無しさん@ピンキー
08/02/02 18:19:09 utr6aLfS
本誌でハルヒが貧乳気にしたのって初めてだっけ?

133:名無しさん@ピンキー
08/02/02 22:11:54 NbUsbuKg
貧乳を気にしたのは今月初めてじゃないか?
メイちゃんが着替えさせてる背後からこっそり環が見るわけ…ねえよ(笑)

134:名無しさん@ピンキー
08/02/03 22:05:22 Q1rRYAIx
ないとは思うが、実は布団を敷き終えた環にメイちゃんが
「買出しに行ってくるから、それまでにハルヒの着替えと汗のふき取りしといて。
あ、ハルヒにはあたしが着替えさせたって言っとくこと!」
とか頼んでたとしたら、おいしい&メイちゃんGJ…とかちょっと妄想した。

135:名無しさん@ピンキー
08/02/05 18:23:11 c9XtYgIv
過疎age

136:名無しさん@ピンキー
08/02/07 01:00:22 zUYVWyWT


137:名無しさん@ピンキー
08/02/07 01:11:49 JutpSFPp


138:名無しさん@ピンキー
08/02/08 00:43:46 6A4mLiQ6
環の頭の中はおフランス仕様なんだろうか?

外人さんは日本語下手な方がモテるって話を聞いて唐突に気になった

139:名無しさん@ピンキー
08/02/08 15:15:37 Q1u8gCwM
今はそこらの日本人以上に日本人ぽいだろうが、日本に来たばかりのころは
ふと気付くとフランス語で考えてたり、咄嗟に口走ることも少しはあったんじゃまいかと予想

つーか、もしもエロパロのセクロスシーンのフィニッシュで
「うっ…ハルヒ!好きだ、ハルヒッ!!」とか言いながらイクとこが、
「オ~ゥ、ハルヒ!ジュ…ジュテーム、モナムールゥッ!!」だったら、どんな神作品だろうがコーヒー吹くよww


140:名無しさん@ピンキー
08/02/09 00:46:16 Kd0MSMRs
>>139
wwww

141:名無しさん@ピンキー
08/02/09 01:24:05 3BPdHOaA
>>139
ちょww本当にコーヒーふいたwww

142:名無しさん@ピンキー
08/02/11 18:49:41 RsjASeOf

 

143:Tears of Spring
08/02/12 02:15:50 je/ajsAt
環×ハルヒです
エロなしです
その割に長いです。すみません。

144:名無しさん@ピンキー
08/02/12 02:40:54 iAB5h3rD
よろしく~ww

145:名無しさん@ピンキー
08/02/12 02:53:47 4az+oaf9
お待ちしてますw

146:名無しさん@ピンキー
08/02/12 07:27:10 sJrmiwzv
あ、あれ?>>143さんは?待ってるのだが…

147:名無しさん@ピンキー
08/02/12 17:40:55 w0W41vCm
これは?携帯だけだけど
URLリンク(courseagain.com)

148:Tears of Spring①
08/02/12 18:53:51 je/ajsAt
すみません!
昨日寝落ちしてしまいました…あと追加注意でこの前の環×ハルヒの続きという設定でお願いします。




「はぁっはぁっ…この服…めんどくさい…」

200X年-月-日
9:00 ○△駅 噴水前 集合

ただでさえ足の遅いハルヒは彼女なりの精一杯で休日の人混みのなかを走っていた。走りにくいであろう白いレースのワンピースを着て。そう、なぜなら環から昨日渡された予定表の集合時刻が目前に迫っていたからだ。
「はぁっ…はぁっ…た、環先輩…おはようございます…」
「おおっおはようハルヒっ!!今日も一段と可愛いなっ!その清楚なワンピースがそこまで似合うのは世界中を探してもハルヒぐらいなものだよ!
さあ今日の空を見たまえ!まるで我々の初デートを…おっといけない!あと5分で電動機関車なるものが駅に到着してしまう!!行くぞハルヒ!」

環は会って早々そう言い放つと、猛烈な勢いで自動改札に駆け込んでいった。

「はぁ…ところで先輩…切符…」

大好きなハルヒとデートできるという興奮と喜びのあまり30分も前から待っていた環には、もはやハルヒの声は届いていなかった。
ビーっビーっビーっビーっビーっビーっビーっビービービービー!!
けたたましい音が辺りに鳴り響く。どうやら自動改札機のセンサーが作動してしまったらしい。
休日の駅舎内の視線が、金髪の、青い瞳で、背の高い、顔立ちの整った、世界一(ハルヒが今まで会った中で)のお馬鹿さんに集まるのがハルヒには分かった。

「!!??ななななっ!!??ハ、ハルヒぃぃっ!このゲートはいったい何を判別するものなんだ!?いったい俺のどこが、どこがいけないというのだぁっ!?」
「…お客さぁん…切符を買ってもらわないと…」
「きっぷ?きっぷとはホテルのボーイなどに…」
「すみません。環先輩、はい、これ。」
自動改札機に切符を入れると、今度は素直にゲートが開いた。
「す、すまないハルヒぃぃっ!!!!今日はすべて俺がぁっ!」
「いえ、お気になさらずに。切符代ぐらい自分に払わせて下さい(というかそれぐらいしか払えないし)」
出来ることなら他人のふりをしてこの場から逃げ出したいぐらいだったが、ここまできてしまったなら、腹をくくるしかない。そう思い直し、環に切符を手渡した。
「電車の乗り方も知らないのに一人で突っ走らないで下さいね(恥ずかしいから)」
「ハ、ハルヒがそんなに言うのなら、て、手を繋がないことも無いぞ…」
「(またこんなときに…)いいですけど(一人で迷子になられても困るし)」
ハルヒが心ではこんな事を考えているとは露知らず、小首を傾げて見上げる瞳に早速ノックアウトされている環であった



149:Tears of Spring②
08/02/12 18:58:42 je/ajsAt

「…ハ、ハルヒ!!では、さっそく…」
ハルヒの華奢な、それでいてしなやかな手にそっと触れる。普段水仕事をしているせいだろうか、環は心なしか荒れているような気がした。其処がまた環の心をくすぐる。
ええぃと思い切ってギュッと握ると優しく握り返してくれる。
…どっきんどっきんどっきんどっきんどっきんどっきんどっきん…
「環先輩…」
「な、なにかな?」
「そんなにドキドキしないで下さい。自分までドキドキが伝わってきますから…」
「そそそんな、お、俺はドドドキドキなぞっ!」
「あ、あと、」
「んんっ?」
「電車…とっくに行っちゃいましたよ?」
「ぬうわぁにいぃっ!?」
ガ―――( ̄□ ̄;)!!―――ンっ


9:07 予定失敗。



150:Tears of Spring③
08/02/12 19:02:13 je/ajsAt
――――――
一方その頃…

「ツーか、なんだかんだ言って、上手くやってんじゃん、殿とハルヒ。」

双眼鏡を目にあて光がつまらなそうに言った。

「おててつないで楽しそうだねぇ~」
「……そうだな」

同じく双眼鏡を目にあてたハニー先輩と彼を肩車したモリ先輩がそれに応える。

「まあ計画は上手くいっていないようですが」

5人の手には環お手製の『環andハルヒのドキ☆ドキ初デート計画表』があった。
「でも鏡夜先輩どうやってこの計画表手に入れたのサ?」
「ふ、愚問だな。俺は環の『親友』だぞ?あいつが自分から見せてきたに決まっている。この俺に自分の計画の不備を指摘してほしいと言ってきたから協力してやったまでのことだ」
「「さすがー」」

双子が気のない拍手をしていると、ハニー先輩が声を上げた。

「あ、ねえねえ次はさくら遊園地に行くらしいよお~いいなあ遊園地、僕らもいきたいねえ~」

鏡夜が怪しく光った眼鏡をすり上げる。

「では、そろそろ移動することにしましょうか」

「「「さんせ~っ!」」」

151:Tears of Spring⑥
08/02/12 19:27:36 je/ajsAt
――――――


さすがに休日なだけあって、園内は家族連れやカップルで賑わっている。手を繋いで歩く母と子、息子を肩車した父親、ハニー先輩を肩車したモリ先輩…

「…ってエエエッ!?」
「どうかしましたか?」
「い、いや、なんでもないよ…」

(い、今のは見間違いだ、ままままさか…こんな庶民遊園地にあの人たちがいるはずがない!きっと幻覚だ!そうだ、そうに違いない!)
環は頭をブンブンと振って自分に言い聞かせた。

…それから環は急にキョロキョロして挙動不審になり、どう見てもなんでもなくはない様子。
ハルヒは少し気になったが、環がなんでもないと言い張るのでしつこく聞くのも気が引けてあきらめた。

(どうしたのかな?一人で抱え込まなきゃいいんだけど…)

「そ、それよりハルヒ!初めはアレに一緒に乗ろう!まさに俺のためにあるような乗り物じゃないかっ!?」

彼が指差したのはそう、
ファンシーな音楽の調べに合わせて、白馬や馬車がゆっくりと回転する『メリーゴーランド』であった。

「…はぁ…」
「の、乗りたくないのか…?」

捨てられた子犬のような目で環はハルヒを見つめる。もう目の縁には涙がたまっていて、今にもこぼれ落ちそうだ。視線をなんとか反らしても、結局どちらが負けるかは明らかだ。

「いいですけど…」
「本当か!?じゃ、じゃあ…あの白馬にしよう!青い瞳の!」

環はすぐに目を輝かせ、まっ白い身体に額に大きな角が生えた、空想上の生き物、ユニコーンを模倣した乗り物を指差した。

「えっと…じゃあ自分は…」
「何言ってるんだ?ハルヒは俺と一緒に乗るに決まっているだろう!?」
「ハァ!?ちょ、ちょっと待って下さい、一緒にって、馬車とかじゃなくて、あの馬に…?」
「無論!カップルというのは一頭の馬に跨がり身を寄せあって愛を確かめあうものだ、とある雑誌に書いてあった!」

(どんな雑誌だ…)

心の中でツッコミを入れてみたものの、自分の恋心に気付いたのも、メイから借りた雑誌によるものなので、あながち嘘呼ばわりするわけにもいかなかった。


152:名無しさん@ピンキー
08/02/12 20:56:53 je/ajsAt
>>151
訂正
Tears of Spring⑥
→Tears of Spring④
でした。すみません。

153:名無しさん@ピンキー
08/02/12 21:32:36 5VV8uEmA
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )

154:名無しさん@ピンキー
08/02/12 21:49:05 Za3TaOJb
ニヤニヤ展開&環のおバカさがいい(゚∀゚)!!
続きを期待してます

155:Tears of Spring⑧
08/02/12 22:22:33 je/ajsAt
――――――


「ハルヒっ!!」
「なんですか、もう追っかけてこないで下さい!」

自分でも、こんなの子供がすることだって解っている。…けど、あの人といると自分も子供になってしまう。言いたいことを抑えられない。昔は感情的になることなんてなかったのに。

それは、変化の証なのだろうか、それとも…

不意に腕を掴まれ背後から抱き締められる。広い胸を背中に感じる。
あったかくて、優しい胸。
「…っ離して下さい!」
「嫌だ」

そう言うと環はハルヒの首もとに頭を寄せた。吐息が首にかかる。

「ごめん、ハルヒ。俺あの時とにかく少女を助けることで頭が一杯で…」
「…知ってます」
「しかも馬車の中にハルヒのこと置き去りにして…」「そうですね」
「…俺は、俺は……俺はなんて最低な男なんだあああ!!!!!!」

頭を抱えふらっと地面に膝まづいた挙句、例のポーズでシクシクと泣き出してしまった。


「………環先輩は最低なんかじゃないですよ?」
「へ?」

環の目の前にしゃがんでハルヒは続ける。

「人間思いで優しくて、どんなときでも全力で本気で…」
「ハル…」
「…私の尊敬する、たった一人の大切な先輩です」

その笑顔はまるでそう、春の日差しのようにあたたかで、桜のように美しかった。環は今までのどんな時よりも強く、強く、ハルヒを抱き締めた。

「環先輩…苦し…」
「ハルヒ……俺は…誰かをこんなに愛しいと思ったことはない……!!」

ハルヒは自分の頬が染まり、胸の鼓動が早くなり、体温が上がるのが分かった。そしてそれは環も同じだということにも気付いた。

もう目は反らせなかった。

「…愛してる……」



156:Tears of Spring⑨
08/02/12 22:28:04 je/ajsAt
――――――


その頃の光&馨…

「殿たちどこいっちゃったのかなー?」
「さすがにちょっとやり過ぎちゃったもんネ」
「高速回転のメリーゴーランドで殿を酔わせてハルヒを幻滅させる予定だったのにー」
「ま、殿にちょっと怪我させたのは悪かったケド、他に怪我人出なかったんだし良かったんじゃない?」
「だよね、殿はハルヒを一人占めした罰だよ」
「じゃあそろそろ飽きたし帰ろっか!」
「あれ、あの人影は……ハニー先輩!モリ先輩!」

肩車からおんぶに変わった二人組がこちらに気付いた。

「あ、ヒカちゃんカオちゃん!」
「…」

「先輩たちは何してたの?」

満面の笑みでハニー先輩は答えた。

「あのねーあっちでケーキ食べ…」

「「アアもう分かった」」

呆れ顔で二人は声をそろえた。

「じゃあもう僕ら帰るから、鏡夜先輩にあったらヨロシクー」
「うん、じゃあねえ~♪」

肩を並べて帰る二人を見送って二人も出口へと向かっていった。

「なかなか今日は面白かったねえ~」
「…ああ」
「タマちゃんとハルちゃんも仲良しになってたしねえ~」
「…そうだな」
「僕もあのメリーゴーランド乗りたかったなあ~」
「…遠慮しとく」
「一体鏡ちゃんは、どんなことを企んでたのかねえ~」
「…さあ、それは次回のお楽しみだろう…」
「それもそうだねえ~」


こうして部員たちの休日は過ぎていくのであった…


【おわり】


157:名無しさん@ピンキー
08/02/12 22:37:01 je/ajsAt

最後まで読んで下さった皆様ありがとうございました。
訂正や描写不足など、お目汚しすみませんでした。
ご指摘等々頂けたら嬉しいです。

158:名無しさん@ピンキー
08/02/12 22:38:10 b6Wt2NS0
乙です!初デートにニヤニヤしました。

ところで、この前の続きというのは本誌ですか?それとも>>41~のSSの?
それと、⑤~⑦がとんでませんか?


159:名無しさん@ピンキー
08/02/12 22:48:06 EF4vJ3go
④~⑦までがないんだと思うよ?>>158

160:名無しさん@ピンキー
08/02/12 23:47:58 je/ajsAt
>>158
>>41~のSSの続きです…
すごく話が飛んでしまっていました…たぶん投下ミスだと思います。抜けてる所を投下し直した方がいいでしょうか…?

161:名無しさん@ピンキー
08/02/13 00:07:08 uM2/o1bc
>>160
抜けてるとこだけ投稿でいいと思います

162:名無しさん@ピンキー
08/02/13 00:15:15 mCcxeCdp
じゃんじゃん投稿してv >>160

163:Tears of Spring④
08/02/13 00:35:45 X5kjyTsK
訂正はなかったものとして(⑥として)読んで下さい。


――――――
一方環たち…


9:30 さくら遊園地 到着


「いってらっしゃいませ、環坊ちゃま、ハルヒお嬢様」
「おお!」
「あ、ありがとうございました!」

バタン、と運転手がドアを閉める。

「なんとか計画通りにさくら遊園地に着いたぞっ!」

(結局車か…)

「ん?ハルヒなんか言ったかにゃー?」
「いえ…わざわざ送っていただいて」


爺の車で送ってもらった2人は『☆Welcome☆さくら遊園地』と書かれた、カラフルでなんとなく安っぽい入口の前にいた。
賑やかな音楽やキャーという叫び声がここにいても聞こえてくる。

「さあハルヒどこから乗ろうかっ?今日はハルヒの好きなのに乗り放題だぞっ!」
「えっと…あまり自分はこういう所に来たことがないので…環先輩が乗りたいのからどうぞ」

実の所、ハルヒは今日という日をかなり楽しみにしていた。
もちろん環との初デートということもあるが、母が亡くなってから、父は休日返上で仕事に励み、たまの休日に、父が遊園地などに誘っても、父の疲れを子供ながらに気遣い、家で過ごすことが多かった。
そのため遊園地に来たことは片手の指で数えても足りるほどしかなかったのだ。

「よーしハルヒ、何事も経験だからなっ!今日は全部の乗り物を制覇するぞっ!」
とお決まりのポーズをとってなんだかすごく目を輝かせている。

ああ、馬鹿だけど、どんなことにも、どんな時でも、この人は全力で本気なんだな、と改めてハルヒは感じた。
自分には簡単には真似できない。きっと、だから環と一緒にいたいのだ。

今の胸の疼きは自分の胸から。いや、きっと始めからそうだったのだと思う。

「はい、行きましょう環先輩」

「あ、ああ!行こう!」
(な、ななななんだ!!その超絶的な可愛さは!!!!)

二人はいつのまにか手を繋いで、騒がしい音楽と人混みの中心へ向かっていった。





164:名無しさん@ピンキー
08/02/13 01:48:03 uM2/o1bc
5と7も楽しみにしてるよ

165:名無しさん@ピンキー
08/02/13 14:02:13 bj2ANe8D
環ハルデート編キター!
41の続きってことは同じ職人??

166:名無しさん@ピンキー
08/02/13 15:53:40 ZmYmomQo
続き楽しみです。遊園地♪
あ、この連載(?)が終わったらわたしもパロ書き込んでいいですかね。
モリ×ハルヒで。

167:Tears of Spring⑤
08/02/13 16:33:02 X5kjyTsK
――――――

またまた一方…

さくら遊園地特別駐車場
リムジン内


「崇~!僕あれ乗りた~いっ!すごく壊れそうでスリリングだよ~?」
「…まて、光邦」

高級リムジンの窓ガラスにピタッと張り付いてハニー先輩がねだっている。

「…で、どうする気ナノ?鏡夜先輩」

「そんなに焦らなくても大丈夫だよ。敵は勝手に自滅してくれるだろうからね」

「「フーン」」

双子はなにやら不満そうな表情で顔を見合わせる。かと思うと双子の目つきが変わった。

「そんなのつまんないよネー?馨」
「自滅を黙って待ってるダケじゃネー?光」

元々見てるだけなど耐えられるはずもなく、特に光は環とハルヒが密着する度に憤りを露にしていて、それは誰の目から見ても明らかだった。
双子のスイッチが入ったようだ。

「「じゃー僕らは単独行動とらせてもらうことにするヨ☆」」

「どうぞご自由に」

「じゃあ僕らも遊びにいこ~♪」
「……じゃあ」

バタン、とドアが閉まり車内には鏡夜(と運転手)だけが残った。


「これであとは」
ここまできてしまえば環の計画を皆にばらしたのがばれた所で、もはや変更などできないだろう。
それに鏡夜がそんなことをしたと環が知ってもどうってことはない。弱味なら鏡夜は余るほど握っている。
(…ま、休日にハルヒと二人きりでデートしようとした代償さ。)

「あとは、本人たち次第というとこか?」

フッと不敵な笑みを浮かべ、彼も人混みの中へ混じっていった。


168:名無しさん@ピンキー
08/02/13 16:35:42 X5kjyTsK
携帯の調子が悪いです…
PC欲しいよう(ハルヒ並?)

169:Tears of Spring⑦の1
08/02/13 16:43:14 X5kjyTsK
――――――

「は、恥ずかしいです…環先輩」

ハルヒは環の膝の上に乗って首にしがみついている。
「何も恥ずかしがることなどないさ…見てごらん、皆の目線はハルヒに釘付けだよ」
「自分は…環先輩にだけ見られていればいいです…」
「ハ、ハルヒィィィ!!」


環の脳内劇場【終】
――――――

「なーんちゃって~…ってあれ、ハルヒ?」

ハルヒは一人で妄想に耽っている環を置いて、すでにメリーゴーランドに乗り込んでいた。

「先輩、早くしないと動いちゃいますよ?」
「……」

ハルヒが選んだのはピンクのカボチャの馬車だった。ちょっと天井は低いが向かい合って座ることができるようになっている。

「『今日はハルヒの乗りたいのに乗り放題』って言ったの環先輩じゃないですか」

身体を横に向けたまま不服そうに顔だけをこちらに向ける環にハルヒが反論する。

「う、うむ…確かにそうは言ったが…」

少し俯いたハルヒが言葉を続ける。

「それに、他の人に余り見られたくないし……(恥ずかし過ぎ)」
「ご、ごめんよハルヒぃぃ!!!!そんなにハルヒが嫌だったなんて…!!!!」
「ちょ、こんな狭い所で動いたら危ないっ!」
「!?痛っ!!!!」

ゴンッという鈍い音とともに天井に頭を思いっきりぶつけた環が、ハルヒの方へ倒れてくるのをハルヒが支えようとした瞬間、ガコン、とメリーゴーランドは動きを止めた。
…と同時にメリーゴーランドとは思えない速さで逆回転を始めた。


170:名無しさん@ピンキー
08/02/13 18:27:00 riYT8v/a
>>165
違うんじゃないか?文体も話の辻褄あわせかたも全然違うし
>>166
別に好きに投稿すればいいよ、ただしカプシチュの注意書きは必須で

171:Tears of Spring⑦の2
08/02/16 17:36:40 9L4nqlNK
「うわあっ!!」
「なな、なんだ!?」

ハルヒは逆に環の胸に飛び込んだ状態になり、意識をとり戻した環はハルヒを抱きとめ、猛スピードで逆回転するメリーゴーランドに目を白黒させていた。

「い、一体なんなんだ…」
「…分かりません…」
「このままじゃ…外は、馬には子供が乗っていなかったかっ?!」
「!!!!」

二人が馬車の窓から身をのり出し見てみると、環たちの前の馬にはまだ4、5才ぐらいの少女が必死に馬にしがみついていた。

「お…母さ…」

「なつきっ、なつきっ…!!!!」

少女の母親はメリーゴーランドの入口に決死の形相で詰め寄り、なんとか中に入ろうとしていたが、係員に止められていた。
他の係員はこの謎の現象の原因を突き止めようと必死なようだが、原因を突き止めそうな気配はない。

「ハルヒ…待ってて」
「えっ!?環先輩っ!!??」

こういう時の環先輩の表情は、いつもと違って妖力みたいな、有無を言わせぬチカラがある。そして何故か本当にできると思わせるチカラが。
こういう時の自分はただ見てるだけで、すごくもどかしい。
自分にも何かできることはないのだろうか。自分も何かしたい。役に立ちたい。
「環先輩、自分も…」
「ハルヒはここで待ってろ!!」

普段は決して見せないような剣幕でそういい放つ。
そして環はエンドレスジェットコースター(音楽付)のような状態になっているメリーゴーランドの馬車の屋根によじのぼり、そこに取りついている銀色のポールを掴んだ。



172:Tears of Spring⑦の3
08/02/16 17:42:16 9L4nqlNK
「なつきちゃん!今お兄ちゃまが助けにいくぞ!」


屋根の上は何かに掴まっていないと振り落とされそうな勢いで、同じような状況の少女はもうすでに限界が近づいていた。


「…っきゃあぁぁっ!」
「なつきちゃんっ危ない!」

少女が馬からずり落ちた瞬間、環は少女の方に飛び込み危機一髪の所で抱き止め、そのままの勢いで転がり柵にぶつかった。

「環先輩っっ!!!!……もうっ、早く止まってよおこの変なメリーゴーランドっ!!!!!!!!」

そうハルヒが叫んだ途端、それが聞こえたかのようにメリーゴーランドは速度を落とし止まった。
ハルヒは係員や野次馬を掻き分けて環の元へと駆け寄る。

「環先輩!環先輩!大丈夫ですかっ?」
「ハルヒ…?良かった、無事だったか…」
「それはこっちのセリフです!!!!…もう…なんでそんな…」

ハルヒの大きな瞳からはそれに負けないくらい大粒の涙が溢れだしている。
「…ハ、ハルヒ?どうして泣いているんだ?ど、どこか痛いのか?そそそそれなら早く手当てを…」
「…どうして…自分には…ひ、一人で無茶するな!とか、もっと周りに頼れ!とか言うくせに…環先輩はズルいです……もう、知りませんっ!」

ハルヒはすっくと立ち上がり、そのままスタスタと歩き出してしまった。
そんなハルヒを追って環も歩き出す。



173:名無しさん@ピンキー
08/02/16 17:46:49 9L4nqlNK
>>143です。
不足追加分貼り終わりました。優しい対応ありがとうございました。

174:名無しさん@ピンキー
08/02/17 16:10:43 bTJ35Rqz
GJ!ありがとう!おもしろかったよ!

175:名無しさん@ピンキー
08/02/17 16:58:19 frk0oQmp
しかし今度はパソコン買ってから投下してね

176:名無しさん@ピンキー
08/02/17 23:18:14 M/2B9skf
>>175
やっぱりダメですよね…
頑張ります…

177:名無しさん@ピンキー
08/02/18 00:33:10 ghY3QyfG
別にダメじゃないよ!>>176

パソコン買うのもお金とか色々手間かかるんだし、そんな事よりもネタ思いついたらじゃんじゃん気にせず投稿してよ。
続きとかあったら楽しみにしてるぜv

178:名無しさん@ピンキー
08/02/18 01:12:48 4/wfKPn5
携帯投下でも、許されるレベルとそうでないレベルってのがある。

179:名無しさん@ピンキー
08/02/18 04:23:48 A4HcK/Pw
携帯とかレベルとかが悪いんじゃないよ。
ルールというかモラルがちょい問題かも。

180:名無しさん@ピンキー
08/02/18 18:32:42 WycbMGGv
モラルですか…具体的にどうしたら良いでしょうか?

181:名無しさん@ピンキー
08/02/18 19:10:00 Pu5iWb2P
>>180
レベルやモラルは良く分からないけど、パソ携帯関係なく気になったのはここかな

* 一回で全部投下出来ない場合は最後に「続く」「今日はここまで」と書いてくれないと、
どこで感想つけていいのか戸惑うし、それで日が空くと、これで終わり?と思ってしまう

* あなたが前の環ハル作者でないなら、他人のネタを使うんだから事前にひと言聞いても良かったのでは?
承諾なしだと、本人もびっくりするだろうし、それを読んだ人が勘違いしてしまうかも…

…まあ、もし次に書こうと思ったときは、そのあたり気をつけてください。頑張れ!

182:名無しさん@ピンキー
08/02/18 19:28:27 WycbMGGv
おっしゃる通りです…すみませんでした。
次から気を付けます!
ご指摘ありがとうございました!

183:名無しさん@ピンキー
08/02/18 21:13:12 DVYgNEL9
もう投下しないでくれ。

184:名無しさん@ピンキー
08/02/18 22:17:50 MDGtA9b0
結局前の作者とは別人なんだよね?それってどうなの?
残念だけどもう来ないで欲しい。ていうか絶対20才以上じゃないでしょ。

185:名無しさん@ピンキー
08/02/18 22:55:43 16/zRDjb
まあまあそうピリピリしなくてもいいのでは?
まあたしかに未成年だとあれだが・・
一回言えば次回からは気をつけるだろうし
そんな事より萌えるシチュエーションの話でもしようぜ!

186:名無しさん@ピンキー
08/02/18 23:01:12 gHCnlMMj
182が永久にこのスレからいなくなるならどうでもいい

187:名無しさん@ピンキー
08/02/19 08:36:17 yjwcO6au
ところでさ、エロパロ読んでると妙に印象に残る台詞ってない?

自分は何故かたまに、モリの「よっこらセックス」思い出す…

188:名無しさん@ピンキー
08/02/19 08:40:05 S8PluHS4
は・・・初めて聞いたぞ、その台詞・・・
何かすごい台詞だな・・

189:名無しさん@ピンキー
08/02/19 15:33:40 cJvZ8V0C
たしかモリがむっつりでエロ本のこと考えてるやつだよね? <よっこらセックス
セリフといえば殿のエロセリフはよくこんなの思いつくなーっての多くね?
「お前の中で俺のキノコを栽培させてくれ」とか
「ハルヒの花園の扉を俺の禁断の鍵で開きたい」とかイカスw

190:名無しさん@ピンキー
08/02/19 22:31:22 dVXDp7HZ
殿だからこそ言える台詞だよなw

191:名無しさん@ピンキー
08/02/19 22:32:31 fxJympu1
きもい

192:名無しさん@ピンキー
08/02/19 23:11:32 S8PluHS4
さすが殿!うざいねw(褒め言葉w)

193:名無しさん@ピンキー
08/02/19 23:53:04 PE+SkkjA
部員のパンツの呼び方の話題で
モリ「…ズロース」
にツボった

194:名無しさん@ピンキー
08/02/20 17:04:02 mKv69Zwx
言葉攻めされるエロが読みたい
恥ずかしい言葉言わされて恥辱にもだえるのとかちょっと萌えるんだが・・・

195:名無しさん@ピンキー
08/02/20 21:32:15 Xb4ywYJj
殿が言葉責めされるパターンしか思いつかんな

196:名無しさん@ピンキー
08/02/20 21:40:29 FInqyNm9
いや、殿はハルヒの言葉でバカ落ち込みはするけど、Hの時の言葉責めは殿がしてそう。
殿って元々フランスにいたから結構恥ずかしい言葉でハルヒを責めていると思われ。
普段は真っ赤になるくせに、Hの時はかなり激しい言葉で攻めてハルヒを翻弄するんだよ(*´Д`*) {萌えだね~

197:名無しさん@ピンキー
08/02/20 22:34:54 1zbpRVqo
言葉責めなら双子か鏡夜しか考えられない…

198:名無しさん@ピンキー
08/02/21 00:46:48 /rIUzqUX
さっき受信した電波は

ハルヒに言葉攻め系のAVを見せる(下準備)
→ハルヒゆでだこ状態
→そのAVそのままの言葉で言葉攻めえち開始

自分の頭の中では相手は鏡夜でした。
「ほら、どこを触って欲しいのか言

199:名無しさん@ピンキー
08/02/21 00:50:15 /rIUzqUX
>>198です。変なところで送信されてしまいすみません。

「どこを触って欲しいのか言わないとわからないだろう?」
ってにっこり笑う鏡夜と、真っ赤な顔して泣きそうなハルヒ。

誰か書いてくれ。

200:名無しさん@ピンキー
08/02/21 01:21:05 t1+OMQGg
いいなあそれ

201:名無しさん@ピンキー
08/02/21 02:08:45 xknxQg4M
何となく鏡夜は自分では淫語を言わずに相手に言わせて喜ぶイメージ
「いやらしく濡れているここは何だ?言ってみろ!」みたいな

で、環は相手が赤面するようなことを自分が言うイメージだ
「ハルヒの●●●●、凄く濡れているぞ。ほら、こんなにいやらしい音がする…」てな感じで

202:名無しさん@ピンキー
08/02/21 02:55:50 fsmSSR4i
激しく同意w!! >>201

俺の場合、環ハルヒ派だから是非とも環先輩にハルヒといちゃこらして欲しいww(笑)

203:名無しさん@ピンキー
08/02/22 20:26:36 7zgp8H+a
ハルヒが調教される話で、10レスくらい。
鏡夜×ハルヒとれんげ×ハルヒがありますが、恋愛ではありません。
設定としてハルヒは環と付き合っています。
内容として、激しい言葉責めと卑語の強要、アナルへの異物挿入、
拘束、失禁、女同士の絡み等ありますので、苦手な方はくれぐれも注意。

204:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:27:55 7zgp8H+a
「…あ、あれ? ここは……?」
ハルヒが目を覚ますと、そこは見知らぬ石造りの部屋だった。
やたらと声が反響することから察するに、どうやら地下であるらしい。
自分のいる場所からは中身が見えないが、大きな棚とクローゼットが一つずつ。
対面する壁と天井には鎖と手枷が付いていて、傍には木馬のような物が置いてある。
それらは全て真新しい物だが、全体的な雰囲気はどこか、
先日テレビで観た映画に出てきた拷問部屋に似ていると思った。

そこまで考えたところで、唐突に自分の格好に気付く。
身を包んでいるのは、家を出た時の普段着とダッフルコートではなく、淡い色合いのドレス。
下着は着けていないらしく、お尻の辺りがスースーする。
そして、身動きが取れぬように、奇妙な形の寝台に両手足を拘束されていた。
寝台横のサイドテーブルの上にファイルらしき物が置かれていて、表紙に自分の名前が書いてあるが、
その中身を確かめることも出来ない。

今日あった事を思い出してみる。
朝食と洗濯の後、スーパーの朝市に行くために家を出た。
その後黒塗りの外車が近付いてきたところで、記憶が途切れている。
 ―いったい、誰が何のためにこんな事……?!
何者かに誘拐されて勝手に着替えさせられたかと思うと、ハルヒの体は不安と羞恥に震えた。

…とその時、前ぶれもなく扉が開いた。
ややあって、黒髪の若い男が部屋に入ってくる。
長身を黒いマントに包み顔の半分を羽仮面で覆った姿は、マスカレードを彷彿とさせる。
 ―うぅっ、関わりたくないタイプの変な人だ……!
ハルヒが呻いていると、彼は不敵に笑ってマントを翻しつつ、悠然と近寄ってきた。

「ふふふ…。やっとお目覚めか、ハルヒ」
聞き覚えのある、それでいて意外な声に、ハルヒは耳を疑う。
「…その声は、鏡夜先輩っ?!」
「鏡夜か…、確かに現世ではそう呼ばれているな。だが、今の俺は魔王と呼ばれるのが相応しい」
鏡夜は、仮面を外しながらそう言った。
「……は?!」

口を開けて呆然とするハルヒに、鏡夜は一方的に話を続けた。
彼が言うことには、三ヶ月ほど前に突如前世の記憶が戻ったらしい。
前世での彼は既に滅んだヨーロッパの小国の貴族で、魔王の二つ名を持っていたという。
最初は彼がふざけているのかと思ったが、いたって真剣そうな様子から察するに本当らしい。

「…それで、何のために自分にこんな事を?」
「フッ。前世での俺は、裏で趣味と実益を兼ねた仕事をしていてな。
現世でもそれを始めてみただけのことだ」
「仕事…って、どんな?」
ハルヒの質問に、鏡夜は平然と答えた。
「この部屋を見て、分からないか? 他の貴族の依頼を受けて、
女性を依頼主の注文どおりに調教する仕事に決まっているだろう?」
「…ちょっ! 調教って…じ、自分をですかっ?!」
鏡夜は無言で頷き、懐から取り出したリモコンのスイッチを押した。
それを合図に、寝台の両足を拘束する部分が変形していく。
瞬く間にハルヒの両足が大きく広げられ、M字に固定された。

205:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:28:57 7zgp8H+a
「婦人科の診察台を改造した物だ。よく出来ているだろう」
と、鏡夜はドレスの裾を捲り上げていく。
次第に下着を着けていない秘所が露になり、ハルヒは声を震わせた。
「…だ、駄目です! 自分は、その…環先輩と……」
「俺を誰だと思っている? おまえが環と付き合っている事くらい知っているぞ。
眠っている間に一応この器具で確かめさせてもらったが、中々いい具合に開発されているようだな」
鏡夜はクスコを手にし、ニヤリと笑った。
「た、確かめたって……」
ハルヒの顔が、羞恥に染まる。
鏡夜は医療用の薄い手袋を嵌め、彼女の秘所に棚から取り出した薬品を塗りつけていく。
ヌルヌルとした液体が敏感な場所に塗布され、初めこそヒヤリとしたが、それはすぐに熱へと変わった。
俄かに体が熱を帯び、薬品を塗られた部分が疼きはじめる。
「やっ…、何ですかこれ? か、体が熱い……!」
「媚薬入りのローションだ。これを使えば処女でも堕ちることが、既に実践済みだ。
…まあ、おまえのここは既に開発済みだが、一応な」
「実践済みって…、まさか自分の他にも……?!」

ハルヒの問いに答える代わりに、鏡夜は彼女の膣口に指を這わせた。
ローションと蜜で滑るそこに指を挿入し、二本、三本と増やしていく。
「…っく、ううぅ……」
愛しい人以外の指が初めて挿入される嫌悪感に、ハルヒは眉根を寄せた。
しかし媚薬の効果か、彼女の秘所は鏡夜の指の動きに反応し、意に反して収縮しはじめる。
鏡夜が埋没させた三本の指を緩やかに抜き差しながら、弱い部分を探ってきた。
膣内の最も感じる部分に指先が触れるたびに、少しずつ熱い疼きが襲う。
ハルヒは一方的に与えられる快感に身じろぎながら、それでも声を漏らすまいと必死に堪えた。

「ふふふ、凄い締めつけだな。おまえのここは良い具合だと、環も言っているだろう?」
「…し、知りませんっ!」
鏡夜の視線から逃れるべく、ハルヒは顔を背けた。
「それに、感度も良いらしいな。分かるか? ここがどれほど潤っているか」
と、鏡夜はわざと大きな音をたてて膣内を撹拌する。
淫らな水音が地下室に響き、ハルヒの羞恥心を煽った。
「そ、それは鏡夜先輩が変な薬を塗ったからです。じ、自分は、感じてなんか……」
「そうか? この音は、とてもローションだけの湿りとは思えないが……」
冷酷そうに笑うと、鏡夜はハルヒの秘裂から指を抜き、傍らにあったファイルに文字を書き込む。

「…あのー、そのファイルって何ですか?」
ハルヒは、恐る恐る先ほどから気になっていた事を尋ねてみた。
「こういうビジネスにも信用は大事だからな。調教の経過をレポートとVTRで、
依頼主に報告する必要がある。ちなみにこの部屋には、三台のカメラが仕掛けてあるぞ」
そう言われて、ハルヒは反射的に部屋の中を見回したが、巧妙にカモフラージュされているらしく、
カメラの位置を確認することは出来ない。
「…さて。他に質問がないなら、そろそろ調教を始めるとするか」
鏡夜はファイルをサイドテーブルに置き、向き直る。
その表情は、ハルヒの知る『クールで計算高く、だけど内面は優しい先輩』ではなく、
これから自分の身に起こる事を想像した彼女は、小刻みに震えた。


206:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:29:50 7zgp8H+a
 ―い、嫌だ! 環先輩以外の人に犯されるなんて……!
ハルヒがギュッと目を閉じて体を硬くしていると、鏡夜が言う。
「安心しろ。俺は、依頼主の許可なく商品に手をつけるつもりはない」
「…そ、それじゃ、一体どんな事を?」
「これから俺がおまえに施すのは、卑語の教育と…ここの開発だ」
鏡夜はハルヒの秘所から蜜を掬い取り、後ろの窄まりに塗りつけた。
「やぁっ……!」
予想外の所に触れられ、ハルヒの体が跳ねる。
「や、止めてください! そんな所…汚いです……」
「報告どおり、ここは殆ど手つかずか。なるほど、調教のしがいがあるな……」

「…報告? …そういえば、鏡夜先輩はさっきから依頼主って言ってますけど、
一体誰が自分の調教なんて頼んできたんですか?」
「知りたいか?」
ハルヒは静かに頷く。
このまま調教されて、誰とも知らぬ依頼主に引き渡されるよりは、
せめて事前に相手の名前くらいは知っておきたいと思ったのだ。
それに、やたらとその相手が自分の性的な事情を知っているらしい事も気にかかる。
ややあって返ってきた答えは、意外なものだった。
「おまえの調教を頼んできたのは、環だ」
「……はぁぁっ?!」
ハルヒは、鳩が豆鉄砲を食らったように固まった。

「…ど、どういうことですかっ?! だ、だって環先輩は自分の……!」
ハルヒは激しく動揺し、しきりに首を動かした。
確かに環なら自分以上にハルヒの体を知っていようが、どうにも腑に落ちない。
 ―だ、だって環先輩はいつも優しくて…そりゃ、たまには変な事したがるけど、
 まさか、鏡夜先輩に自分の調教を頼むなんて…!

「先日、環がおまえとの事で相談に来てな。いやらしい言葉を言わせてみたいし、
出来れば後ろにも入れてみたいが、拒まれたと言うから、話を持ちかけてみた」
ハルヒは、最近環とした時の事を思い出した。
そういえば、彼が唐突に下品な言葉を使ってきた事と、前戯中に少しだけアナルを弄られた事がある。
嫌だと言うとすぐに止めてくれたが、その後彼は少し落ち込んでいたように思う。
「そ、それで?」
「最初は躊躇っていたが、説得してみたところ、本番なしを条件に三百万で承諾してくれたぞ」
鏡夜は、さも愉快そうに笑った。
 ―…あ、悪徳商売だ……! 信じられない!
鏡夜が環を言葉巧みに篭絡するさまが、あまりにも容易に想像出来て、ハルヒは溜息をついた。
ここから帰ったら、環には、悪徳商売の手口に引っ掛からないようにする方法を、
厳しく教える必要がありそうだ。
「アナルの開発にはコツがいるからな。どうせならば、ろくに解しもせずに突っ込まれるより、
気持ちが良いほうが良くはないか?」
「そ、それは、そうですけど……」

「…ということで、調教を続けさせてもらおうか。力を抜け、ハルヒ!」
と、鏡夜は再びハルヒの蕾に触れた。
ローションを塗り付けながら指先でなぞり、少しずつ窄まりを解しにかかる。
「…ひぁぁっ、い、嫌……っ」
「言っておくが、おまえに拒否権はないからな」
ハルヒは必死に身を捩り、不浄の門への刺激から逃れようとしたが、
四肢を拘束されているためにそれもままならない。

207:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:30:46 7zgp8H+a
そうして耐えているうちに、ふと異変に気付いた。
鏡夜の手並みか媚薬ローションの効果かは分からないが、触れられている部分を中心に、
じわじわと熱い疼きが広がっていく。
嫌で堪らないのに体から力が抜けていき、彼の指の動きに身を委ねてしまう。
「や…、んぅぅっ、く…ふぅっ…」
ハルヒは目尻に涙を溜めながらも、抑えられない喘ぎを漏らしはじめていた。

「気持ち良いか、ハルヒ? アナルが物欲しそうにヒクついているぞ!」
「…き、気持ち良くなんて…ぁぁあっ…!」
鏡夜の指が菊門を突付き、徐々に中へと入り込んでくる。
秘裂を弄られるのとは似て非なる奇妙な感覚に襲われ、ハルヒは身を震わせた。
「い、やぁぁ…!」
鏡夜は第二関節の半ばまで入れた中指を一旦引き抜き、ハルヒが安堵の息を吐くと同時に、再び挿入した。
今度は拍子抜けするほどスムーズに、指の付け根まで飲み込んでしまう。
そのまま緩やかに抜き差しされると、自然と声が漏れ出した。
「…んっ、だ…めです、あぁ…そんな…っ」
本来排泄に使われる器官を弄ばれる嫌悪感と、抗えない熱と疼きに翻弄されつつある背徳感。
そんな感情に苛まれつつ、ハルヒは与えられる新しい快楽に身悶えた。

しばらくそうしていると、不意に鏡夜が指を抜いた。
「……えっ?」
「どうした? 指を抜かれて寂しいのか?」
「そ、そんなこと……」
言いかけて、実は少しだけそう思っていた自分に気付いてしまい、頬が紅潮する。
そんなハルヒの蕾に、指とは違う何かがあてがわれた。
「さて。次は、アナルで達する事が出来るようになってもらおうか」
そう言って、鏡夜は指よりも少し太めの細長い器具を菊門に挿入していく。
「…くぅっ…、な、何ですか…これっ?!」
「アナル用のバイヴだ。最初は細いものから始めて、それに慣れたら徐々に太くしていくぞ。
いずれは、ここに環のものを受け入れられるようにする必要があるからな」
ハルヒは咄嗟に環の男性器を思い浮かべ、身震いした。
「むっ、無理です! あんなのが、お尻に入るわけないじゃないですかっ!」
「今更、何を言っている? それに、初めてセックスした時も同じような事を言ったそうだが、
結局は平気だったのだろう?」
「でも、慣れるまでは結構大変で…って、何故それを鏡夜先輩が知ってるんですかっ?!」
「前に環から聞いたが、何か?」
平然と答えながら、鏡夜はバイヴを更に奥まで挿入する。
異物を受け入れる感覚と、親友相手とはいえ何でも話しすぎる環への憤り―、
ハルヒは二重の意味で肩を震わせた。

やがて、バイヴを根元近くまでハルヒの菊門に収めてしまうと、鏡夜はリモコンのスイッチを入れた。
低いモーター音とともに、緩やかな振動とうねりがハルヒを襲う。
「あぁっ…、ん、んんっ!」
指で弄られた時とは少し違う刺激、それが次第に快感へと変化していく。
「どうだ? 初めてアナルにバイヴを入れられた感想は?」
「こっ、これくらいなら…何とかっ、平気ですっ…!」
「そうか。では、これではどうかな?」
鏡夜は、ニヤリと笑いながらアナルバイヴの動きを強くした。


208:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:31:35 7zgp8H+a
途端に、それまでと比べ物にならないほどの強い刺激に襲われ、ハルヒは目を白黒させる。
「ぁ、ああ、か…はっ!」
バイヴの突起と括れた部分が腸壁に食い込み、回転を加えた振動が腸内と菊座を陵辱する。
肉壁ごしに刺激を受けた秘裂が収縮し、溢れ出した新たな蜜が菊座をつたっていく。

「んっ、うあぁ、お、お腹が苦し…は…ぁんっ!」
ハルヒは低く呻きながら、激しい快感と圧迫感に耐えた。
玩具の与えてくる快楽に身を委ねてしまえば少しは楽になれるのだろうが、
アナルで達する事は性器でのそれの何倍も恥ずかしいという思いが、頑なにそれを拒む。
しかし、彼女の菊座を貫いているバイヴは、非情にも理性を剥ぎ取っていく。

ふと顔を上げてみると、鏡夜と目が合った。
無言でハルヒの痴態を眺める彼の瞳は実に冷酷で、無機質なカメラのレンズを思わせる。
その視線から、今の彼にとっての自分は可愛い後輩ではなく商品であるのだと悟ったハルヒは、
言い知れぬ虚無感に苛まれた。
だが、それでも痴態を見られていることに変わりはなく、彼女は恥辱に震えた。

そうしているうちに、バイヴの動きがもう一段階強められた。
既に限界の近いハルヒを更なる刺激が襲い、なけなしの理性を吹き飛ばす。
「ぅ…あ、あっ、い…や、そんな、だめぇ…んああああぁっ!」
激しく身を捩りながら、ハルヒは絶頂を迎えた。

ややあって玩具の振動が止まり、体の力を抜いた瞬間、彼女を別の震えが襲う。
「…きょ、鏡夜先輩、これ外してください。で、でないと……」
体の奥から湧き上がる耐え難い欲求に身じろぎながら、力なく懇願するが、
鏡夜は意地悪なはぐらかしをした。
「何だ? バイヴを抜いてほしいのか?」
「ち、違います! 手足のベルトで…ぅ、くぅぅっ…!」
震えるハルヒの菊座から玩具が一気に引き抜かれ、排泄感にも似た悦楽と顫動が急襲する。
その刹那、彼女に決壊がおとずれた。
僅かに漏れ出した迸りに気付いて下腹部に力を入れようにも、弛緩した体は容易に言う事をきいてくれず、
秘裂から黄金色の液体が堰を切って放出される。
それは瞬く間に石造りの床を汚し、寝台傍の排水溝へと飲み込まれていく。
「ふふふ、余程溜まっていたらしいな……」
「…い、いやっ! み…見ないで、見ないでくださいぃぃっ!!」
耳を塞ぎたくなる恥ずかしい水音と、失禁するところを他人に見られ、
あまつさえVTRに収められているのだという耐え難い恥辱―。
「あぁぁぁ……!」
ハルヒは猛烈な眩暈を感じ、排泄を終えると、弱々しい悲鳴とともに脱力した。


「……ぅ…ん…」
しばらくして意識を取り戻すと、先ほどとは違う服装と体勢で拘束されていた。
うつ伏せで腰を高く上げ、大きく開脚した屈辱的なポーズで、
白いビスチェとガーターストッキングだけを身に着けている。
淫らな格好で放置されたハルヒの脳裏に、気を失う前の出来事が浮かんだ。
鏡夜にアナルを調教され、そこで達したうえに人前で失禁した事を思うと、涙が溢れそうになる。
気丈な彼女だが、先ほどの事は相当に応えていた。
 ―今まで、環先輩の“何事も経験”という言葉を受けて色々な事にチャレンジしたけど、
 こんな経験は、いらない…。早く家に帰りたい……。


209:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:32:56 7zgp8H+a
扉が開く音に振り向くと、鏡夜が一人の少女を伴って戻ってきた。
彼と同じ漆黒のマントを纏った少女は、仮面で顔を隠しているがどこかで会った事があるような気がする。
「…気がついたようだな。さあ、調教を再開しようか」
「…い、嫌です! 自分は、もう……!」
「言ったはずだ、おまえに拒否権はないと!」
鏡夜は涙ながらに訴えるハルヒの頤に手をかけ、強引に自分の方を向かせた。
そして、傍らに立つ少女に仮面を外すように促す。
「ハルヒ、紹介しておこう。彼女には少し前から、俺の助手をしてもらっている」
露わになった少女の顔を見たハルヒは、思わず声を上げた。
「れ、れんげちゃんが、どうしてここに?!」
「うふふふ、鏡夜様にスカウトされましたのよ!」
そう言って、れんげは蠱惑的な表情で鏡夜を見た。

鏡夜が言うには、彼が趣味と実益を兼ねたこのビジネスを始めて間もなく、れんげ本人が、
SM同人誌の参考のために自分を調教してくれと言ってきたらしい。
そして、一通り教えた後に彼女が手伝いをしたいと言うので、許可したのだそうだ。
彼女は責めも受けも女同士の絡みも、なかなか器用にこなしてくれるので、重宝しているという。

「鏡夜先輩、れんげちゃんは自分のことを…?」
「ああ。おまえの調教が決まった時に、性別を話してある」
「鏡夜様から聞いた時はビックリしましてよ。でも、こうして淫らに拘束された姿を見ていると、
女の子のハルヒくんも責めがいがありそうで、結構そそられますわね!」
れんげは、愉悦に満ちた笑みを浮かべた。
その表情は、今まで見たことのない淫靡さを含んでいる。
これから二人がかりで責められるのかと思うと、ハルヒは俄かに背筋が寒くなった。

「…さて、ハルヒ。次は、セックスの時に自然と卑語が言えるようになってもらおうか」
鏡夜はハルヒの頬に乗馬鞭を当てつつ、れんげに目配せをした。
それを合図にハルヒの背後に回った彼女が、剥き出しの秘裂にローションを塗りつけていく。
最初の物と違って媚薬は含まれていないようだが、既に一度達して敏感になっている体は、
僅かな刺激で反応しはじめる。
「ひ、ぁぁんっ……!」
「ハルヒくん…いえ、ハルヒさんは敏感ですのね。素敵ですわ…」
れんげは身じろぐハルヒの秘裂を弄り、更に快感を引き出してしていく。
「やっ、あ…はぁん、んぅ!」
彼女は肉芽と秘裂の襞を絶妙な強さで擦り、的確に弱い所を責めてくるが、
決してその指を内部に侵入させてはこない。
焦らすような彼女の指技に、ハルヒは早くも追い詰められていった。

「ハルヒ、今弄られて気持ち良くなっている場所は、どこだ?」
鏡夜が唐突に問う。
「…そ、それは……」
「おまんこですわ!」
代わりにれんげが発した直接的な言葉に、ハルヒは顔を赤らめた。
「……だ、そうだ。おまえも言ってみろ」
「…い、言えません……!」
目を閉じて頭を振るハルヒの首筋に鏡夜は乗馬鞭を押し当てて、高圧的に言う。
「言えと言っている! どうしても言えないというならば…、きついお仕置きが必要か?」
彼は手首の返しだけで鞭を唸らせた。
その音に萎縮し、ハルヒはおずおずと口を開く。
「…お、おま…んこです…」
消え入りそうな小声で初めて口にした言葉は、彼女を更に紅潮させた。


210:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:33:51 7zgp8H+a
「では、れんげくんに弄られて、おまえのそこはどうなっている?」
「そ、それは…その……」
言いかけて、口を噤むハルヒ。
無論彼女とて、自分の秘所がどうなっているかくらい分かっているが、
どうしても未だ気恥ずかしさが先にたってしまう。
少しの間そうしていると、鏡夜は再びれんげに目配せをした。
「ハルヒさんのおまんこは、既にはしたないほど蜜に塗れておりましてよ。
…ヒクヒクといやらしく蠢いて、早く何か挿入してほしくて堪らないみたいですわ!」
「…と、いうことだが、どうだ?」
鏡夜は、ハルヒの頬を鞭先で軽く突付きながら返事を促す。
「……そ、そうです…」
ハルヒは口惜しそうに頷いた。

「…やれやれ。こんな調子ではいつになっても進まないから、少しやり方を変えてみるしかないな」
と、鏡夜はマントを翻しつつ、ハルヒの背後に移動した。
彼は両手で乗馬鞭を撓らせながら、冷徹な顔で言う。
「ハルヒ。俺の質問に全て答えられたら褒美をやるが、拒んだ場合は、おまえの柔肌にこいつが飛ぶ。
…まずは、環としているところを想像しろ。最近は、どこでどんな風に抱かれた?」
「……えぇっ!?」
意外な言葉に慌てるハルヒの秘所に、鞭の先端が当てられる。
今の鏡夜ならば本当にやりかねないと感じ、彼女は必死に思いを巡らせた。

「…み、三日前の夕方に自分の家で…しました。環先輩が、自分の手料理を食べたいと言って……」
そこで言葉を休めて頬を染めたハルヒの秘裂に、鏡夜の鞭先が食い込む。
彼は何も言わず、目の動きで先を促していた。
「りょ、料理を作っている途中…我慢できないと言われて、台所に立ったまま…後ろから……」
「……それで?」
「その後、布団の上であそ…お、おまんこを舐められて…、合計で三回しました。
…台所で後ろからされた後は、向かい合って…あれは、正常位っていうんですか? 
さ、最後は、何て名前かは知りませんけど、片足を抱えられて…横から環先輩のあれが……」
独白しながら、ハルヒは徐々に不思議な昂りを感じていった。
鏡夜とれんげの前で痴態を晒しながら、自らの秘め事を語っている。
強制されているのに、恥ずかしくて堪らないのに、奇妙な胸の疼きに支配されていく。

「…ほほう。ところで、環のあれとは何だ?」
鏡夜が訊ねながら、鞭先で秘所を弄ぶ。
先ほどまでの愛撫で充血した肉芽に触れられるたび、ハルヒは腰を小刻みに震わせた。
「…っ、はぁっ! …そ、それは、んぁぁっ……」
「答えろ!」
「ぁん…お、おちんちんです…ひ、あぁぁっ!」
ハルヒが自ら発した言葉を聞き、鏡夜は満足気に頷く。
「おまえは、それをここに咥え込むのが好きなのだろう?」
「は、はい! …好き、で…すぅっ……!」
「良い表情になってきたな…。どうされるのが気持ち良いか、言ってみるがいい」
「…じ、自分の…おまんこの奥を、環先輩の大きいおちんちんで擦られる…のが、好きですっ!
とても…気持ち良くてっ、いつも何度もイッてしま…って、ん…ぁぁぁっ!」」
そう答えるのと同時に鞭先が少しだけ膣口を穿ち、ハルヒは恍惚の吐息を漏らした。


211:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:34:35 7zgp8H+a
そのまま鏡夜はその部分を焦らすようになぞりつつ、更に問う。
「ふふふ。おまえのここが、物欲しそうに涎を垂らしているぞ。どうしてほしい?」
「ほ、欲しいです…、ぁあん、おまん…この中、擦られたい、です…っ!」
少し前まで恥ずかしがって頑なに拒んでいた卑猥な言葉を口にしながら、ハルヒは切なげな表情で喘いだ。
 ―…くくく、ようやく堕ちてくれたようだな……。
そう思い、鏡夜は嗜虐的な笑みを浮かべた。

「ハルヒ、おまえにご褒美をやろう……」
鏡夜はハルヒの四肢を拘束するベルトを外し、れんげに目配せをする。
れんげは大きく頷き、勢いよくマントを脱ぎ捨てた。
その下から現れた彼女の肢体は、黒いエナメルのボンデージに包まれている。
「ふぅ…、ハルヒさんが鏡夜さまの見事なお手並みで堕ちていくさまを見ていたら、
れんげ興奮してしまいましてよ……」
そう言って、れんげは棚からペニスバンドを取り出し、装着していく。
「……っ!」
彼女の股間から伸びる男性器を模した玩具に、ハルヒは釘付けになった。
それは、奇しくも環のそれと同じくらいの大きさで、いけないと思っても目を離すことが出来ない。

ハルヒがゆっくりと唾を飲み込むのを、鏡夜は見逃さなかった。
「…どうだ? あれが欲しいか?」
ハルヒが、切なげに潤んだ瞳で交互に鏡夜とれんげを見る。
「欲しいなら自分で股を広げて、入れてくださいと懇願しろ。そのために、拘束を解いてある」
「…そ、そんな……!」
ハルヒは、もどかしそうに両足を擦り合わせた。
そんな彼女の耳元で、鏡夜が囁く。
「…言わなければ、ずっとこのままだぞ……」

しばし視線を彷徨わせた後、ハルヒはのろのろと腰を上げ、拘束されていた時と同じ姿勢をとった。
次いで己の股間に指を這わせ、ゆっくりと秘所を左右に割り開いていく。
「…じ、自分の中に…ください……」
「あら、どこにどうしてほしいのか、もっとはっきり言わないと分かりませんわよ……」
れんげはハルヒを一瞥し、わざと股間の玩具を見せつける。
「じ、自分のおまんこに…それを入れて…、中を擦ったり…かき回したりしてほしいですッ!!」
「…鏡夜様、これでよろしくて?」
「ああ。いいだろう、望みどおりにしてやれ!」

鏡夜の言葉に頷き、れんげはハルヒの秘所に擬似性器の先端をあてがった。
そして、充分すぎるほどに濡れた秘裂に、ゆっくりと突き入れていく。
「は、ああぁぁ……っ!」
秘裂が押し広げられ、胎内が異物で満たされていく感覚に、ハルヒは身震いした。
愛しい人の生身の逸物でないと分かっていても、焦らされた末の挿入に溜息が漏れる。
やがて律動が始まると、ハルヒは断続的に嬌声をあげはじめた。
「…あ、ぁあんっ、そこ…いぃ、ひ、あああぁ!」

「すっかりご満悦のようだが、どうだ? もっと良くしてほしくはないか?」
蕩けた目をして喘ぐ彼女に、鏡夜が訊ねた。
「は、はい…、もっと…してほし…ですぅ、あぁっ!」
「…と、いうことだ。こいつをプレゼントしてやれ!」
鏡夜は、ハルヒの秘所を責めているれんげに、サイドテーブルの上にあった物を渡す。
それを受け取った彼女は、いささか嗜虐的に微笑んだ。


212:調教師・鏡夜~夢現の魔王~
08/02/22 20:35:37 7zgp8H+a
「うふふ。淫らなおまんこと一緒に、こちらも犯してさしあげますわ……!」
れんげはそう囁き、ハルヒの菊座にアナルバイヴを突き立て、徐々に押し込んでいく。
その刺激に、ハルヒは眉根を寄せて身じろいだ。
「…い、嫌っ! お尻は、もう…許して……っ!」
「駄目ですわ…。そんなに可愛らしくお尻を振られても、誘っているようにしか見えなくてよ…!」
「…く、ぅんっ、あああぁぁ!」
ハルヒが悲鳴じみた声をあげた。
初めて同時に二つの穴に異物を受け入れた圧迫感が、彼女を襲う。
更にれんげは容赦なくアナルバイヴのスイッチを入れ、次いで律動を再開した。

「やっ、だ…めぇぇ、そんな一度にされた…らっ、お、おかしくな…るぅぅっ!」
敏感な粘膜を両側から責めたてられ、ハルヒは意識を失いそうな熱と快楽に喘いだ。
秘裂の奥への激しい突き上げと、直腸を抉るような振動。
熱さと苦しさ、喘ぎ続ける事による喉の渇き。
それなのに、体は更なる悦楽を求めて貪欲に揺れ動く。
朦朧としながら視線を彷徨わせていると、不意に傍らに立つ鏡夜と目が合った。
サディスティックな笑みを浮かべながらファイルに書き込みをしている姿を見ていると、
今の彼にとって、あくまで自分は後輩ではなく商品なのだと再認識させられる。
調教されてあさましい姿を晒している自分を見ても、彼の心は痛まないのだろうか。
…いや、むしろ自分が思い通りに堕ちていくほどに、彼は調教師としての悦びを感じるのかもしれない。

そして調教が完了した後、自分はどうなっているのだろう。
環に抱かれる時に自分から菊座への挿入をねだり、
恥ずかしげもなく卑語を連発するのようになってしまうのだろうか。
彼が嬉々として自分を抱くのか、変わりすぎたと嫌悪するのか分からないが、
どっちにしろ何かを失ってしまうような気がする。
そんな考えを過ぎらせながら、ハルヒは激しい恥辱と快楽の渦に飲み込まれていった。

「ハルヒさんのいやらしい声を聞いていると、れんげとっても興奮しますわ…!
…ほら、気持ち良いでしょう? 気持ち良いとお言いなさいっ!」
れんげはサディスティックに言い放ち、よりいっそう激しくハルヒを責めたてる。
「あ、あぁっ、い…いぃですっ、おまん…こもお尻の穴も、気持ちい…ひ、いいぃぃっ!!」
秘裂をかき回されながら菊座の玩具を抜き差しされ、ハルヒは絶叫に近い嬌声とともに果てた。
しばし痙攣した後くたりと脱力した彼女から、れんげがバイヴとペニスバンドを抜くと、
トロリとした蜜が大量に零れ落ちていった。

「…ご苦労だったな、れんげくん」
呼びかけに応じ、れんげは満足気な笑みを浮かべて鏡夜のほうを向く。
「どういたしまして。それにしても、ハルヒさんは今まで調教した子の中で一番萌えでしたわ~!
…ところで、この後はどうなさいますの?」
「まずは、しばらく休ませてやれ。この後はもっときつい調教が待っているからな……」
言いながら、鏡夜は棚からひと回り大きい玩具や浣腸器などを取り出して、サイドテーブルに並べる。
そして、恍惚の表情のまま横たわるハルヒを一瞥し、口元を綻ばせた。
自らが調教を施した相手が快楽に堕ちていき、淫らに開花するさまを見る事が、
調教師としての至上の悦び……。
そうして作り上げた“商品”に慈しみを感じながら、嗜虐と愉悦の火を点す。

ハルヒの受難は、まだしばらく続きそうだった―。



213:調教師・鏡夜~夢現の魔王~(終)
08/02/22 20:37:38 7zgp8H+a
*

「……という恐ろしい夢を見てしまったわけだが、どうすればいいのだろうか?」
鏡夜の部屋のソファーに腰掛けた環は、ひととおり話し終えた後で頭を抱えた。
「何というか…、おまえにはそういう願望があるのか?」
「な、ないと思いたいが……」
「…“現世は夢、夜の夢こそまこと”という言葉を知っているか? 意外とその夢がおまえの本心で、
普段表に出ている感情が偽りなのかもしれないぞ」
鏡夜が言った言葉に、環はますます不安な表情を浮かべる。
彼はしばし考え込んだ後、再び口を開いた。
「…じ、実は、たまに少しだけ、ハルヒに猥褻な言葉を喋らせてみたいと思う事がある…。
も、もしや、あの夢は俺のあさましい欲望の表れではっ?! …ど、どうしよう、
やはり俺は変態なのかぁぁっ?!!」
環は、いつもの傍から見たら実にくだらない葛藤に苛まれはじめた。
それを見ていると、次第に苛立ちがこみ上げてくる。

「知るか! …そんなに気になるなら、ハルヒとする時にでも試してみればいいだろう?」
「……し、しかし、ハルヒに変態だと思われたら、困る…!」
「…それでは、本当にどこぞの調教師にでも頼んでみるか?」
鏡夜が意地の悪い笑みを浮かべると、途端に環は顔色を変えて否定した。
「それこそ冗談ではないぞっ! 俺以外の人間に可愛いハルヒのあんな姿やこんな姿を見られるなんて、
考えるだけで眩暈がするではないかっ!」

呆れた独占欲に溜息を吐き、鏡夜はなおも言い募ろうとする環の腕を掴んだ。
「おまえがどんな夢を見ようがどんな変態的欲求を持っていようが勝手だが、
生憎と俺も毎回付き合っていられるほど暇じゃないし、
続きは家で悩むなりハルヒに相談するなりしてくれないか?」
「そ、そんな…鏡ちゃん冷たい……」
「何とでも言え。…それはそうと、おまえの夢の中で俺は前世が魔王の調教師か。
なるほど、普段おまえが俺にどんなイメージを抱いているか、よく分かった気がするぞ……!」
そう言って自分を強引に部屋の外へと引っ張っていく鏡夜の背後に、環は魔王の幻を見た気がした。

環を帰した後で、鏡夜は徐にポケットからリモコンを取り出した。
そのボタンを押すと同時に本棚が動き出し、地下へと続く階段が出現する。

「…しかし、環の夢には驚いたな。半分だけとはいえ、一瞬ばれたかと思った……」
ゆっくりと階段を下りながら、鏡夜は一人ごちた。
 ―正に、夜の夢こそまことといったところだな。…しかし環のあの様子では、
 残りの半分はありえないか。ハルヒを調教するのも、少し面白そうだとは思うが……。

鏡夜は地下室に辿り着くと、壁のモニターを見た。
そこには、別室でれんげが現在のターゲットである二年の女生徒に鞭を振るう様子が映し出されている。
「…やれやれ、まだ手首の返しが甘いな。どれ、今日は俺が直々に調教するとしよう」
そう呟いて漆黒のマントを身に着けながら、彼は徐々に冷酷な調教師の顔になっていった―。

―END―


214:名無しさん@ピンキー
08/02/22 21:36:12 p7FsK4GW
投下乙です!
夢落ちでほっとしたというか、何か残念というかw
なんしかGJでした

215:名無しさん@ピンキー
08/02/22 22:58:31 HTL9FdZE
GJ
何となく鏡夜はその内本当に環を言葉たくみに丸め込みそうだと思った
しかしエロいな鏡夜…

216:名無しさん@ピンキー
08/02/23 20:13:34 qtgQ+M+n
GJ!!
鏡夜恐いよ鏡夜

217:名無しさん@ピンキー
08/02/24 15:00:31 Dp5U6+5S
ハルヒが環とのエロ内容言わされる所、興奮した(;´д`)

218:名無しさん@ピンキー
08/02/25 02:38:52 x6/dYARl
GJ☆
いつも淡白なハルヒが乱れるのは萌えるねー!!
職人様ありがとう

219:名無しさん@ピンキー
08/02/26 00:17:30 MFiNlbwM
抜いた
言葉攻めいいね。ブラックなオチもいい!

220:名無しさん@ピンキー
08/02/26 15:34:18 mx2EZKrj
ダーク系スキーなので大変美味しゅうございました
欲を言えば3Pシチュも見たかった

221:名無しさん@ピンキー
08/02/29 19:46:20 TH2eiNvP
ハルヒは環先輩に調教されてほしい!

まぁ、環先輩の場合は自分がフランス育ちだからハルヒが真っ赤になる淫語使って、それでハルヒに淫語を慣らしていそう。
ハルヒも初めは恥ずかしがっているけど、男性と付き合うのは環先輩が初めてだからそれが普通なのかな?って思ちゃうと思われ。
無意識同士の淫語の会話は萌ぇ~(*´Д`*)

誰か環ハルヒの小説おねがい~。

222:名無しさん@ピンキー
08/02/29 22:13:56 ov19aKQX
>>221
板年齢に達してから来てください(精神年齢含む)

223:名無しさん@ピンキー
08/02/29 23:39:04 fagErZJm
関係ないが今月の環=亀で亀頭を連想してしまったよ……

それはともかく、ハニ先輩誕オメ!

224:名無しさん@ピンキー
08/03/01 01:16:07 FH4v64mG
>>223
なんという俺・・・

そうか、29日はハニー先輩の誕生日か
すぎてしまったけどおめでとう

225:名無しさん@ピンキー
08/03/01 02:17:22 w+HsoNJx
じゃあ、ハルヒは初恋ラブのエロシーンに感化されて亀の頭のように反り返った殿ちんこ想像か、
実は実際に見たかということでw

226:名無しさん@ピンキー
08/03/01 20:27:49 QLEqXRhs
温泉で光と環にアンアンされてしまうハルヒを想像したのは自分だけみたいでつね

227:名無しさん@ピンキー
08/03/03 04:27:28 hZgY3YLi
環ハルヒの神・職人さん Please カモン!!

228:名無しさん@ピンキー
08/03/03 18:28:48 lyt0pA6M
神ではないけれど、環ハルヒ投下。
結構バカップルというかバカな内容の為、そういうの受け付けない方はスルー推奨でお願いします。

229:お殿様とムニュムニュ1
08/03/03 18:29:46 lyt0pA6M
とある休日の午前中、浴衣姿の環は恨めしそうな顔でホテルの窓辺に佇んでいた。
外は土砂降りの雨で、容易には止みそうもない。
ハルヒと恋人同士になって、数ヶ月。
最近とみに忙しくなってきた彼にとって、今日は久しぶりに彼女と丸一日デート出来る休日だ。
当初の予定では、十時にカフェで待ち合わせてお茶を飲んでから動物園に行って、
お昼はハルヒの手作り弁当、夕方まで楽しんだ後でホテルのスイートで夜景を見ながら食事、
更にその後は二人だけの秘密の時間…となるはずだった。
しかし動物園に向かう途中で激しい雨に降られてしまい、ずぶ濡れになった二人は、
仕方なく予定を切り上げてホテルに退避したのだ。

「くっ!今日のために照る照る坊主も用意したし、降水確率も小まめにテェックしたのに……」
外れた天気予報を恨んでも雨は一向に降り止まず、環は溜息をついた。
「…この調子じゃ、動物園は無理そうですね」
脱衣所で着替えていたハルヒがいつの間にか戻ってきて、同様に溜息をつく。
少し残念そうな顔を見た環は、申し訳ない気持ちになった。
「ごめんな、ハルヒ。楽しみにしていたのにこんな事になってしまって」
そもそも今日のデートは、もう何年も動物園に行っていないという彼女を楽しませようと思い、
立てた企画だった。
それを伝えた時の、楽しみにしているという言葉が嬉しかったのだが……。
いかに財力に物をいわせようが、天気ばかりはどうしようもない。

「動物園には、晴れた日にまた行けばいいじゃないですか、環先輩が謝ることないです。
 …それより、もうすぐお風呂が沸きますんで、どうぞ」
ハルヒはそう言った後で、少しだけ身を震わせる。
着替えて髪を拭いたとはいえ、冷えた体に熱を取り戻すまでには至らない。
それは環も同じだったが……。
そこで、環はこの部屋を予約した時に浮かんだ考えの一つを、思い切って提案してみることにした。

「ハルヒ、一緒にお風呂に入らないか?」
「……えぇっ!?」
ハルヒは環の唐突な言葉に戸惑い、口元に手を当てた。
「そ、そうすれば一緒に温まれるだろう?それに、日本では古来から一緒のお湯に浸かって、
 裸の付き合いをすることで、より親睦を深める習慣があるとかないとか……」
「は、裸の付き合いと言われましても……」
その言葉から咄嗟に別の“裸の付き合い”を思い出してしまい、ハルヒは頬を染めた。
そっちの方ならば、既に何度もしている。

―やっぱり、今日もお風呂の後でするのかな……。
どうしても意識してしまい、そのまま頬を紅潮させて押し黙っていると、
次第に環の目が潤んできた。
「……ハルヒは、俺とこれ以上親密になりたくないのか?そ、それなら無理にとは……」
「べ、別にそういう訳じゃないですけど……!」
哀しげな顔でその場に蹲ろうとする環を見かねて声をかけると、途端に彼は明るい表情になった。
いつもながら、萎れかけた花が一気に花開くかのような彼の変化には、別の意味で感心する。


230:お殿様とムニュムニュ2
08/03/03 18:31:16 lyt0pA6M
「よーし、ハルヒ。それでは、二人きりのバスタイムといこうではないかっ!」
環の潤んだ瞳は、甘い罠。
それを見てしまうのは、自ら罠にかかるということ。
今までの付き合いで痛いほどそれが分かっているのに、いつも結局絆されてしまうのは何故だろう。
―これも、惚れた弱みってやつなのかなぁ……?
意気揚々と浴室に向かう環に腕を引っ張られながら、ハルヒは小さく溜息をついた。

「それにしても、どうしてここ和室なんですか?」
浴衣の帯を解きながら、ハルヒが問う。
二人がいる部屋は、最近オープンしたばかりの須王系列ホテルのスイートルームで、
何故か和風の造りだった。
環が言うには、日本文化を楽しみたい外国人向けに、
いくつかあるスイートの半分を和室にしてあるのだという。
結構好評らしいが、スイートルームといえば洋室のイメージを懐いていたハルヒは、
少しだけ違和感を感じた。

「初めて京都に行った時、檜風呂に感動してな。忙しくてなかなか旅行には行けないが、
 たまにはハルヒとこういう所で寛ぐのも悪くないと思ったのだが……」
「そうですか。自分もどちらかといえば、畳の部屋のほうが落ち着きます」
「それに裸の付き合いをするなら、和風のお風呂のほうが良いからな!」
環は微笑んで、無駄に瞳をキラキラさせる。
その視線に射抜かれたような気がして、ハルヒは胸を高鳴らせた。
今更ながら妙に意識してしまい、尚且つこれから一緒に入浴するという気恥ずかしさから、
浴衣を脱ぐのに必要以上に時間をかけてしまう。
環が先に浴室に行った後も、彼女はしばし脱衣所で躊躇していた。

檜風呂はなかなかに立派な造りで、藤岡家のそれの二~三倍の広さはある。
ハルヒはタオルでしっかりと体を隠しながら現れ、
湯船に浸かった後も、なるべく環から離れて身体を硬くしていた。
「ハルヒ、こっちにおいで。一緒に温まろう」
「じ、自分はここで良いですっ」
彼女の上擦った声から心情を察して、環は緊張を解しにかかることにした。
こんな時どうすれば良いのかと考え、以前観た時代劇のセリフを思い浮かべる。
「ハルヒはいつまでも恥ずかしがりやさんだな、もう生娘でもあるまいに。…さぁ、近う寄れ!」

「だっ、誰がそうしたと思ってるんですか!」
環のセリフに、ハルヒは憤慨して拳を振り上げた。
彼と付き合いだしてから、そして結ばれてからしばらく経つ。
ハルヒが行為に慣れてきてからというもの、彼は毎回何かしら新しい事を取り入れてくる。
今回一緒に入浴したいというのも、そういう事なのだろう。
いつも結局は、何事も経験という気持ちと彼への想いで受け入れているが、
それでもやはり恥ずかしい。
……などと考えていると、いつの間にか環がそばに寄ってきた。
僅かな抵抗を嘲笑うかのように背後から抱き寄せられ、彼の膝の間にすっぽりと収まる体勢になる。
「ほーら、これならそんなに恥ずかしくないだろう?」
「す、少しは……」
そう答えながらも、ハルヒは余計に鼓動が速くなるのを感じていた。

しばらくそうやってお湯と環の腕の温もりを感じていると、不意に昔の事を思い出した。
「……まだ小さかった頃、父や母とよくこんなふうに一緒に入浴してたんですよ。
 それで、百まで数えたり背中を流し合ったりしたなぁ……」
「いいな、それ。何か羨ましいぞ」

231:お殿様とムニュムニュ3
08/03/03 18:32:20 lyt0pA6M
そう言う環を見て、ハルヒは思った。
子供の頃父親と離れて暮らし母親も病弱だったという彼は、恐らくそういう経験もないのだろう。
肉親とのスキンシップには到底敵わないかもしれないが、
もし自分がほんの少しでも分け与えてあげられたら……彼は喜んでくれるだろうか。
気恥ずかしさに慣れ、充分に身体が温まってから、ハルヒは環に尋ねてみた。
「……あの、環先輩。良かったら、お背中流しましょうか?」
「何ィィィッ?!」
突然の申し出に、環は頬を染めた。

最近のハルヒは以前に比べると積極的になったとはいえ、
彼女が自分から環に奉仕したいと言い出す事はめったにない。
どのような心境の変化かは分からないが、嬉しい誤算に環は小躍りしそうになった。
抑えきれない妄想が浮かび、胸が高鳴る。
「遠慮しないで、たまには自分に甘えてくださいね?」
そんな彼の様子を恥ずかしがっていると勘違いしたのかハルヒが発した言葉が、拍車をかける。
「ハ、ハルヒがそう言うなら、お願いしようかな!」
声を上擦らせながら環が湯船から上がると、ハルヒもそれに従った。

ハルヒは環を椅子に座らせ、スポンジを泡立てた。
そして、失礼しますと言ってから、彼の背中と腕を洗い始める。
―環先輩の背中って、やっぱり広い…。それに、腕も意外と逞しくて……。
スポンジを動かしながら、ハルヒは環に抱きしめられている時の事を思い出した。
いつもこの腕に抱かれ、この背中に腕をまわしているのだと思うと、鼓動が速まる。

「…はい、綺麗になりましたよ」
ドキドキしながら洗い終えると、環が無粋な事を言った。
「……ありがとう、ハルヒ。ところで、前は洗ってくれないのか?」
「そ、それは自分でお願いします!」
ハルヒが顔を赤らめてスポンジを渡すと、環はいささか不服そうに自分で洗い始めた。

やがて、自分の身体に付いた泡を流し終えてから、環が言う。
「よし、次は俺がハルヒを洗ってやろう!」
「…じゃあ、お願いします」
ハルヒが彼に代わって椅子に腰掛けると、環は任せておけと言い、泡立てたスポンジを手に取った。

ハルヒの華奢な背中と、すべらかな肌の感触。
それを楽しんでいるうちに、環は胸の高鳴りと疼きを感じていった。
堪らず指先を彼女の胸元に滑らせると、ハルヒの身体がビクンと震える。
「ちょっと、環先輩!そこは背中じゃないですよ!」
「ハルヒがあまりに可愛いからな、こっちも特別サービスだ」
調子に乗って、環は泡を付けた掌で彼女の乳房を弄り始めた。
「…あのー、それってただ揉んでいるだけでは?」
「いや、ちゃんと洗っているぞ?おっぱいは繊細な部分だからスポンジだと傷付くかもしれないし、
 素手のほうが良いだろう?」
「そ、そんなことないですってば!」
ハルヒの抗議を跳ね除け、環は胸への“洗浄”を続ける。


232:お殿様とムニュムニュ4
08/03/03 18:33:13 lyt0pA6M
そうしているうちに、ある事に気付いた。
「…ハルヒのおっぱい、最初に触った頃よりも少し大きくなっていないか?」
「…ああ、それでしたら、最近下着がきつくなってきたので計ってみたんです。
 案の定少し成長していたので、この前からBカップにしましたけど……。
 やっぱり、揉まれると大きくなるって、本当なんですかねぇ?」
―…び、Bカップ……!俺に揉まれて、ハルヒのささやかなおっぱいが、
 Bカップになったというのかァァァッ!!Aカップのハルヒも可愛かったから、
 少し残念な気もするが、この場合重要なのは揉まれて大きくなったという事で……。
ハルヒが何気なく言った言葉に、環は翻弄された。
興奮を抑えきれなくなり、欲望のまま彼女の胸を本格的に揉みしだく。
「よ、よし!俺がもっと大きく育ててやるから、任せておけ!」
「あぁっ、駄目ですってば!こんなところで……!」
ハルヒはそう言って環を窘めようとしたが、執拗に揉みしだかれ指先で先端を愛撫されるうち、
次第に吐息を乱れさせていった。

「…おっぱいを洗った後は、こっちも綺麗にしなければなるまい!」
しばらくハルヒの胸の感触を堪能した後、環は泡を纏った掌を彼女の股間へと滑り込ませた。
「…っ、ぅぅ……」
敏感な部分を環の指が這いまわるこそばゆさに、ハルヒは声を殺して耐えた。
しばらくして身体にお湯がかけられ、終わりかと思うも束の間、
今度は泡を付けない状態で再びそこに触れられる。
「ちょ、ちょっと!もう洗い終わったでしょう?」
「いや、どうせなら中まで綺麗にしたほうが良いと思わないか?」
環は屁理屈を言いつつ、後ろからハルヒの秘所を弄り始めた。
「なっ、中は別に…ぁ、ぁあ……」
陰核と秘裂を同時に責められ、ハルヒは身じろいだ。
逃れることもかなわず、彼女の弱い所を知り尽くしている環の指技に次第に追い詰められていった。

環はハルヒの秘裂の奥まで指を挿し入れ、激しく抽送を繰り返す。
そうすることで愛液が掻き出され、淫猥な音をたてる。
「あっ、あぁ…はっ、ぁん!」
「凄いなハルヒ、こんなに濡れているぞ……!」
環は頃合を見て、一旦引き抜いた指を喘ぐハルヒの眼前に見せ付けた。
そこには彼女の愛液がたっぷりと纏わり付いて、妖しげな光を湛えている。
「やっ、環先輩の意地悪……」
恥ずかしげに俯いたハルヒの唇をなぞり、口腔内に二本の指を侵入させると、
彼女は少しだけ躊躇ってから、舌を絡ませてきた。

ハルヒは、口中に挿し入れられた環の指を舐りながら、次第に胸の高鳴りを感じていた。
何度か彼の白濁を飲んだ事はあるが、自分の愛液を舐めさせられたのは初めての事だ。
初めて口にしたそれはヌルヌルとしていて、不思議と気分を昂揚させる。
そのまましばし淫靡な気分に浸っていると、環が口腔から指を抜き、身体を密着させてきた。
背中に彼の熱いモノがあたり、それが硬くなっている事に気付いたハルヒは、
昂揚した気分のままに問いかける。
「環先輩の、凄く熱くなってます。……良かったら、この間みたいに口でしましょうか?」
「うーむ…。それも魅力的ではあるが、今は違うほうの口が良いなぁ……」
と、環は再びハルヒの秘裂に指を這わせた。
その言葉の意味する所を悟った彼女は、顔を赤くしてうろたえる。
「そ、それでもいいですけど……。アレはあるんですか?」
「任せるがいい!こんな事もあろうかと、密かに用意しておいたのだ!」
と、環は自慢げにどこからか避妊具を取り出す。
「もー!それって、最初からお風呂でするつもりだったって事じゃないですかっ!」
ハルヒは頬を染めたまま、環にくってかかった。

233:お殿様とムニュムニュ5
08/03/03 18:34:09 lyt0pA6M
そんなハルヒの追及を笑って受け流し、環は背後から彼女を抱きかかえた。
そして、濡れたままの秘裂に屹立した自身を宛がう。
「…や、やっぱり部屋に戻ってからの方が良いと思うんですけど……」
「いや、しかし何事も経験だと思わないか?」
「こんな時にそれ言うの、ずるいです…っ、ぁあんっ!」
ハルヒは尚も言葉を続けようとしたが、それを遮るように熱く怒張したもので秘裂を擦られる。
「ちょ、ちょっと…ぁ、やぁあ…んっ!」
次第に彼女の声が艶めいてきた事を確認した環は、耳の裏側に舌を這わせた。
そのまま焦らすように自身を擦りつけながら、耳朶や首筋の敏感な部分を丁寧に舐め上げていく。
絶え間ない甘い疼きに襲われ、ハルヒはただ嬌声をあげて身悶えるしかなかった。
「……ハルヒ。まだ抵抗があるならば、やめても良いぞ?」
最早彼女に抵抗する余裕がないのを知りつつ、環は耳元で囁く。
「お、お願いします…っ…もう、焦らさないで…くださ…ぃ!」
もう限界が近いらしく、ハルヒは瞳を潤ませて続きを哀願した。

「…あ、ああぁぁぁっ!」
焦らされてヒクヒクと震える秘裂に環自身が挿入されていく感覚に、ハルヒは身じろいだ。
既に限界が近かったところへの刺激に堪えきれず、最奥まで到達するとほぼ同時に身体が痙攣する。
「入れただけでイクなんて、ハルヒは本当に可愛いなぁ……」
それを感じ取った環が、そう言いながら律動を開始した。
気をやったばかりのところを果敢に突き上げられ、ハルヒは再び喘ぎはじめた。

「やぁっ、だめ…たま…き先輩ぃっ!」
「ハルヒ、凄いぞ!前を見てみろ」
環に促されて顔を上げたハルヒの目に飛び込んできたのは、壁に取り付けられた鏡だった。
そこには、自分達のあられもない姿が映し出されている。
「分かるか?ほら、ハルヒのあそこが俺の逸物を咥えて、こんなに蜜を溢れさせているぞ。
 真っ赤になって喘ぐいやらしい表情も、可愛いおっぱいも全部写っているだろう?!」
興奮した環の実況が、余計に羞恥心を煽った。
彼がハルヒに隠語を強要する事はめったにないが、
このように自発的に紡ぎ出された言葉を聞かされるほうが、よっぽど恥ずかしい。
それが無意識なのか、ハルヒの羞恥心を煽るために計算されての発言なのかは分からないが、
いつしか、そういう言葉なしでは物足りないと感じるようになりつつある。
環との行為を重ねるたびに、心も身体も彼に慣らされていく……。
嫌ではないのだが、この恥ずかしさだけはどうにかならないものかと思った。

「あ…あぁ、見ないでください……っ」
鏡に映し出される痴態と、互いの接合部分から聞こえる淫靡な湿音。
そして何よりも突き上げられるたびに生じる強い快楽の渦に、ハルヒは飲み込まれていく。
「や…、はぁあっ…ぁあああんっ!」
しばらくして、秘裂の奥に環の熱を感じながら、ハルヒは二度目の絶頂を迎えた。
最初のそれよりも深い悦楽に酔いしれ、彼女はいつしか意識を手放していた……。




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