12/07/28 05:43:51.37 cf5tlGMv0
●竜二と救命艇
①
心『皆さん、申し訳ありません!』
英莉『申し訳ありませんで済むはずがないでしょ!あなた、この状況を一体どうしてくださるおつもり?』
心『本当になんと謝っていいのか・・・』
竜二『まぁまぁ落ち着けよ英莉。別に心が豪華客船を沈めたわけじゃないだろ』
英莉『そうかも知れませんが、この方が商店街の福引でこの船旅のチケットを当てて、わたくし達を旅行に誘わなければ、今
こうして、遭難することもなかったはずです!』
心『本当に申し訳ありません・・・』
麻耶『事故が起きてしまったことは、もうしょうがありません。うまくこの救命艇で脱出できただけでも、よしとしましょう。
とりあえず今は、救助を待ちましょう』
詩弦『あの・・・成美さん。先程からご自分の手元をチラチラと見てらっしゃいますけど、なにか気になることでも
有るんですか?』
成美『いえ、大したことではないんですよ。先日、少し爪を切りすぎていて・・・』
竜二『流石はアスクレピオスの才媛、神宮寺成美様だ!この状況下で深爪を気にするとはな!』
成美『それは最上級の褒め言葉と受け取っておきますね(私が方位磁石を隠し持っていることは、誰にも知られたくないわ)』
詩弦『痛っ・・・』
竜二『どうかしたのか姉さん』
詩弦『た、大したことじゃないんだけど・・・。客船が傾いた時に、体を支えるために壁についた手が・・・。今頃になって
痛みが出てきたみたい』