13/11/28 20:07:20.86 r8eoYTKX
62.
だがそんな願いは、あっけなく裏切られる。
「……そ、卒業した……戸井田くん、…とか…」
頭を殴られるような感覚があった。それは、俺の知っている名前だ。
そう。この春の卒業式に、母さんの手を握り締めて泣いていたあの卒業生だった。
─おばあのおかげで、仕事も決まったからよ。俺、頑張るわ。
不良だったが、母さんによって更生し、卒業式でその手を取って泣いていた戸井田。
母さんも目を赤くして、それでも凛とした態度のまま、戸井田を送り出していった。
傍から見れば、美しい師弟の別れの場面だった。だが、その裏で。誰にも見せない心の内で。
母さんはその生徒に欲情していたと、告白したのだった。
「ははっ。やっぱ、サカった年増女ってのはどうしようもないよな」
勝ち誇ったように杉浦は言う。
「で、その戸井田ってのをネタに、オナったことあるのか?」
「……は、い…」
わはっ、と杉浦がひときわ大きな笑い声をあげた。
「ひっでぇ教師もあったもんだ」
母さんは全てをあきらめたように、素直に杉浦の問いに答えていく。
誰にも一生見せるはずのなかった雌の部分を曝け出していく。
「そらよっ」
杉浦は満足したように、再び逞しい動きで腰を律動させ始めた。
「あ、あぁっ!」
母さんは、鋭い愉悦の叫びを噴き零した。
間違いなく待ちかねていたのだろう、杉浦の動きに合わせて自らの腰をうねらせる。