母親が他人に侵される 漫画・小説 #14at EROCOMIC
母親が他人に侵される 漫画・小説 #14 - 暇つぶし2ch22:多部聡の憂鬱 ◆pQBymCKmbj68
13/02/05 09:50:22.95 yeZsTy0i
36.
俺はその日、家に帰らなかった。母さんと顔を合わせることは、とても出来そうになかった。
学校でその後の時間をどうやって過ごしたのかも、良く覚えていない。
とにかくすべてのことに、現実感がなかった。
もちろん、無断で帰宅しないというわけにはいかない。
夕方の7時を過ぎた頃、俺は出来るだけ平静を装い、家に電話を入れた。
少しの発信音の後─母さんの、声がした。
「聡?どうしたの」
いつもと変わらない母さんの声だった。そのことは逆に俺の胸を鋭く刺した。
数時間前まで、学校であれほど淫らな行為に耽っていたというのに。
まるで何事もないように振る舞う母さんは、とても遠い人のような気がした。
「今どこなの?もう晩ごはんも出来てるよ」
「─母さん」
「うん?」
「今日、ちょっと安田の家に泊まっていいかな」
俺は、口裏を合わせてもらったクラスの友人の名を出した。
「安田くんの?」
「うん。蒼風祭の企画のことで、ゆっくり話そうってことになってさ」
「…そうなの?安田くんのお家にご迷惑にならない?」
「大丈夫だよ。ちゃんと話をしてくれてるから」
「わかった。でも、せっかく晩ごはんも作ったのに。今度からはもっと早く言うのよ」
「…うん。ごめん」
そんな会話の後、俺は電話を切った。
実際に安田の家に行く気はない。今は一人になりたかった。
そして俺は地元から少し離れたターミナル駅前のネットカフェへと足を向けた。
オープンの1席を借り、リクライニングに身を沈めて、俺は漸く深い息をついた。
ネットカフェのほどよい暗さに、やや救われた気持ちになる。
隣席であっても互いには無関心なこの場所が、今は有難い。
PCを起動させるわけでもなく、照明すら付けず、俺はただじっと目を閉じていた。
自分の中で、どう整理をつけていいのか分からない。
だが、そんな中で俺は少し、微睡んだようだった─


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