13/07/09 NY:AN:NY.AN uf4VPqsf
古本スレが落ちて、ここが一番しっくりきそうなので(一応専スレがある作家だから>>1には反するかもしれんが)
先日、ブックオフで田沼淳一の「私は許されない姉」を購入
書院の文庫ナンバーは「0928」、発行は1999年12月10日、表示定価は外税で本体価格486円、つまり名実ともに「1コイン」
この14年間の書院文庫の値上げを改めて実感、ちなみにブックオフ価格は300円
問題はお話の枠組みなんだけど……
美人女教師が、生徒の姦計によってマゾ調教されて種付けSEXを強要されていく
そこに登場する、美少年の教え子が「鈴木優」
え? これって狂愛学園(2005年11月発行ハードX)と同じじゃね?
最初は発売日から「許されない姉」がプロトタイプかと思ったけど、「狂愛学園」の原型の「千里先生エロスの旅」の初出がSM秘小説1997年3~7月号連載だったことを考えると、むしろ「許されない姉」をリライト、リメイク版と見るべきか
そういう時系列を踏まえて読み直すと、中盤からヒロインの真の想い人(種付けSEXの相手)に実弟を配したのは、エロスの旅との書き分け差別化を狙っていたことのかなぁ、と
ただ、実弟の登場があまりにも唐突で、登場した途端、最初の誘惑相手の鈴木優の存在感がなくなっていくのは、なんだかなあ……
強引に姉弟相姦モノに切り替えたせいでお話の焦点も惚けて、結末も収まりがいいとは思えない出来
おそらく田沼自身にも「許されない姉」が失敗作だった自覚があったのでは
そこで、「許されない姉」の姉弟マゾ調教パートを切り取って膨らませたのが「美姉弟【狂った絆】」(2004年10月)になり、一方、実弟パートを削って、エロスの旅を大幅加筆する形で「狂愛学園」になった、そんな読み解きができそう
但し、「エロスの旅」「許されない姉」「美姉弟」「狂愛学園」は登場人物の造形や属性、配置、さらに個々のエロシーンにはあまりにも類似点が多いから、田沼の引き出しの少なさも感じてしまう
その中で敢えて一作というなら「狂愛学園」かな(ハードX二段組だから、冗長でクドイ描写も目立つけど)