母親が他人に犯される 漫画・小説 #13at EROCOMIC
母親が他人に犯される 漫画・小説 #13 - 暇つぶし2ch39:名無しさん@ピンキー
12/10/09 02:50:51.89 Kk0keqU7
「女」
思わず声が出そうになった。しかし出なかった。それは恐れのせいだ。
湯浴む母に向かって、どこからか声がかけられた。
生身の声ではない。間違いなく妖かしの声。
藤次は慌てて湯壷を見る。母もまた、声がしたほうに首を曲げていた。
「女」
もう一度声が聞こえる。しかし姿は見えぬ。
同じほうから聞こえたので、母いさはずっとそちらを向いている。
聞いた話ではこのあと「違う」と物の怪は言うらしい。
そのようになった時何が起こるのか。自分は母を救うためどのようにしたらよいのか。
藤次は覚悟して次の言葉を待った。「違う」という声を待った。
ところが。

「女」
三度呼ばれた時に、母は首を元に戻した。姿の見えぬ者の声がするのに、だ。
「また来たか」
そして藤次が聞いていた言葉とは違う声が聞こえる。「また来たか」と。
母はもちろん返事はしない。不思議なことに、強張っているが慄いてる表情ではない。
飛び上がってしまうほどの場であるはずなのに、母は何食わぬ顔で湯に浸かったまま。
「湯浴みしてるだけです」
小さく母は口を動かした。湯につけた手ぬぐいで首筋をゆっくりと撫でながら。
なぜ母はあの声を恐れぬのだろう。自分は猛りも失せひたすら震えているというのに。
「そうか」
また誰かの声がし、不思議なことが続く。湧く湯と母が動かす水音しか聞こえないはず。
なのにその湯壷から、ざぶざぶと誰かが進んでいく音が聞こえる。波は立たぬのに。
誰かいる。母が浸かる湯壷に、誰かいるのだ。
やがてそのざぶざぶとした音も消えた。しばらく音も止む。
しんとした湯壷。ゆっくりと肌に湯を滑らす母。
そしてその母が、「ふうう」と奇妙に長いため息を吐く。
藤次はしばらくぶりに母の顔を見た。ああ、あの顔をしている。
しだちから帰って来たばかりの、あの赤く火照った顔だ。


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