11/04/29 16:56:49.63 be7HRbYE
「ふむ。でも、和姦の場合は合意だから背徳性がないんじゃない?」
「それはそれで面白い話なんですが、論文を書きたいわけじゃないんで。ただ、どんなエロ本でも、超えてはいけない
一線を超えるからこそ、エロが引き立つんです。」
「そうかなぁ。たとえば?」
「ヒロインと主人公が同級生の場合、二人が恋仲になれば後は和姦です。で、このまま二人であっさりセックスをしても
いいんですが、ヒロインがためらうと話がぐっと盛り上がります。『だって、私たちまだ高校生なのに』」
「いまどきいるかね、そんな純真な子」
「男はいてほしいと思ってますよ。そういう、堅い子が、最後には意を決して自分のために肌を許してほしい。」
「恥じらいながら」
「そうです。恥じらいも背徳感の原動力です。」
「そうかぁ?」
「肌を見せる事は恥ずかしいことだと言う、規範があるからこそ、裸になる事に恥じらいがあり、肌を許すことに恥じらい
が出ます。」
「う~ん」
「学園の場合、その背徳性の中に強い定型性が有ります。ある意味話が限定されるのですが、描かれるパターンの背徳性は
純度が高い。先生との恋なんてとんでもない。先輩に手を出すなんてとんでもない。後輩に手を出すなんてとんでもない。」
「わかるわかる。私の後輩にもしつこくアタックしてきたとんでもない子がいたよ。」
「…」
「まぁ、かわいいんだけどね。年上ヒロインが母性愛をくすぐられるのもわかるよ」
「…」
「さぁ、続き行こう!」
「…学園物は背徳性の純度が高いという話をしました。その理由に記号性を挙げる事もできます。」
「たとえば?」
「勝手なもので、男は音楽の先生と聞いただけで育ちが良く、品のいい先生を思い浮かべます。」
「フリルの付いたブラウスだ」
「そう。美術の先生なら、繊細な観察眼を持った静かな先生。保険医は白衣で生徒の話を聞いてくれる。古典の
先生は純潔で…」
「英語の先生はお堅いね」