11/04/25 08:53:37.69 GYn9rYGv
>>244
「そうそう、作者が一番やっちゃいけない事を言い忘れてた」
「え、どんな事? 教えて教えて」
恭子は身を乗り出して聞いてくる。俺は得意になって答えた。
「読者の事を考えない、これは絶対に駄目だよ」
具体的に言うなら説教臭い作品なんかが該当する。読者は「誰もお前の説教なんか聞きたくねーよ」と思ってしまう。
他にもある。例えば、まともな物を書く実力がない人間が他人に書き方を教えていたらどうだろう。
それこそ滑稽の極みだ。「誰がそんなもん読むかボケ」と言われ、嘲笑の対象にしかならない。読者の気持ちになって考えればすぐわかる事だ。
「ふーん、奥が深いのね」
「うん、なのにそういうミスをするバカが世の中にはいるんだよ」
「信じられない。死ねばいいのに」
奥は恭子と声を合わせて爆笑した。