11/03/13 01:19:14.95
>>663
……欲のないやつだな。ま、時間はたっぷりあるんだから、追加を頼んだっていいんだけどな?
わかった、勝手にどこかにいったりしねぇよ…
約束する……どこに行くにも一緒だ。いろんな景色を見に行こうぜ、なぁ?
そうすりゃ、寂しいのもきっといくらかまぎれるさ。
(彼女の根本にある、そして一番何よりも怖がっていること…それの解消を願われれば)
(快く頷きながら、再び頭を撫でる。己を頼ってくれている嬉しさと、一抹の寂しさを覚えながら鬼の顔に笑みを浮かべ)
その理由を探すことこそが、人の生きる道よ。きっと見つかったときに、そう思うんだと思うぜ。
(するりと影のように腕から離れてしまった市。それを名残惜しげに見つめ…
(闇がなりを潜めたのを確認すると、あわてて立ち上がってふらつく市を支えて)
ああ、んじゃ、行くか……?
(城の中を、市を支えたまま歩いていき……何人かの子分は、市を見てはおびえた表情を見せるが)
(親分が大事そうに彼女を支えているのを見ると、畏怖の視線は、からかうような視線に変わっていたり)
(それを感じるとさすがに気恥ずかしいのか頭を掻き…そしてやがて湯殿までたどりつき)
ここが風呂だ。それじゃ、ここで待ってるからな?