11/03/13 00:59:30.05
>>662
……うん。…そばに、いてね…?
(影に呑まれるように緩やかに収束していく闇が、黒髪の先に纏わりつく。
少女が得た安堵からか、触手のように伸びた闇が全ては消えないものの、その大半が地面の中に収まり)
…市の、望み……。
一緒にいたいの…ひとりはいや、寂しいのも、悲しいのも、もう……。
どこに行くのにも、置いていかないで…。
(奥深くを探ればまだ他にもあるかもしれない、ただ今真っ先に思い浮かんだ望みはそれだった。
溢れれば涙を拭う無骨な手を失いたくない、と。
芽生えた感情は過去を置き去りにしているためにか幼く、例え目の前の男でなくとも縋っていただろうが)
生きて、いて……。…市が、生き延びた理由…わかったなら、そう思えるの…?
(元親にというよりはただ虚空へと問いかけを発し、寄せていた身をするりと離すとふらふらとした足取りで出口へ向かい。
その光の中へ踏み出すと同時に、纏いついていた最後の闇も影の中に消えて)
……うん。湯殿、連れて行って…ね。
【…そうね、じゃあ、そうするわ…】
【……ふふ、鬼さん…市に攻められたいの?…ええ…したくなったら、するわ……】
【うん…お願いする、ね……】