11/10/12 10:02:08.95 GdPmsAvz0
俺の親友が死んだ。
彼は部屋でギターを抱えたまま、ギターのケーブルで首を吊っていた。
その傍には「俺は死にたい」と何回も書かれたメモが置いてあった。
「ああ、やっぱりか」と俺は思った。
彼は誰よりもネガティブな歌詞を書いて、それを歌っていた。
俺は彼の歌が好きだったが、他の連中は彼をあまりいい目で見ていなかった。
音楽サークルの中で彼はかなり浮いた存在で、人間関係でうまくいってなかったと思う。
当然、警察は自殺として処理をした。
それからしばらく経って、彼の49日にサークルの一部の人で歌を送ろうという話になった。
俺は彼の遺書に対するアンサーソングを作ろうと思った。
俺は親友をなくしてから空虚な毎日を送っていた。
そのせいか、気付いてみれば「俺も死にたい」とばかりノートに書き連ねていた。
彼が最後に押さえていたコードは何だっけ?
あの手の形は…ConGか。
今思えば、あれは遺書ではなく歌詞だったのかもしれない。
俺はそんなことを考えつつ、コードに合わせて歌ってみた。
その瞬間、意味がわかった。
俺はあいつのあとを追うことにした。