11/07/24 17:21:28.37 EA3SwkzM0
ふんわりと盛り上がったオムレツに明良がナイフを入れると、中はとろりとした半熟。
ふと、視線を感じて顔を上げると、ほんの少し頬を染めて顔を逸らす薫の横顔が目に入った。
その理由を察して、苦笑しつつ目の前のオムレツを口に運ぶ。
「ん、うまい」
彼の一言で、薫の表情が明るくなる。
その事実に今度は明良が嬉しくなった。
「ありがとう」
「い、いいんだよ、別に。俺が作りたくて作ったんだから」
嬉しそうな笑みを噛み殺しながら、薫は忙しなくトーストを食べ始める。
今日は休日。
朝食が終わったら、素直じゃない恋人と一日の予定を立てよう。
そんなことを考えながら、明良は二口目のオムレツを口に入れた。