11/06/16 00:09:50.12 dy9RvIhB0
「おい……立てなくなるくらい、滅茶苦茶にしてくれるんじゃなかったのかよ……」
灯りのないじめつく空気の中で、荒い息遣いとともに僅かに掠れた声が吐き出された。
汗ばむ肢体を惜しげもなく晒し、だらしなくシーツに投げだしているこの男の名前も素性も、俺は何も知らない。この男が俺の下で組み敷かれている理由もだ。
ただ一つだけわかっているのは彼の願望だけだ。
「俺のこと犯り捨ててくれない?」
たまたま入った飲み屋のカウンターで隣に座って目があった。ただそれだけのことだったと思う。真っ赤に充血した目が、最初は酔っていたのかと思っていたが、泣きはらしていたのだと気付いたのは、この部屋へ入るなり口を吸われた時だ。
明かりを点けることを嫌いシャワーを浴びることもせず、俺にしがみついたままベッドになだれ込み乱暴に自分のシャツを破り捨てた。
俺に男の尻に突っ込む趣味は無かったが、アルコールが程よく作用していたことと彼の舌使いが巧みだったこともあり、彼が望む行為へはスムーズに入れた。
売り言葉に買い言葉で、確かに立てなくなるまでしてやんよとは言ってはみたが、俺もそろそろ年か?むしろこの男の欲望に搾り取られて明日立てなくのは俺の方じゃないか?と自嘲気味になってみたり。
「……笑ってられる余裕あんのかよ……だったら手加減してねえで壊れるまで突き上げろよ……早く……」