11/06/13 18:43:55.57 8gSKAiIr0
段ボールから一際ファンシーな封筒を手に取りぶんぶんと振る。もうその手には乗りません。
「僕はかわいい女の子より今はあなたの方が気になるんです。」
「へぇっ??!」
おじさんがなんだか目を白黒させている隙に手を伸ばして引き出しを開け封筒を奪う。
「だっ!!ちょっ!待てバニー!!」
おじさんが机に乗り上げて僕の方へ来た。そんなに嫌なのか。ますます気になる。
「ちょっとタイガー!子供じゃないんだから!!」
「返せ!俺のファンレターだぞ!!」
「おじさんが隠すのが悪いんですよ。」
肘でおじさんの顔を押しながら封筒を開ける。
中から手紙と、一枚の印刷物が出てきた。
「やめろっ!!見んなって!!」
「『ワイルドタイガー様 相変わらず僕はあなたが好きです』……男性の名前ですね」
「っだぁああああああああ」
「…!」
印刷物を見て、絶句した。
「見るなって言ってるだろお!!」
呆然としていたらおじさんに取り返された。
「おじさん…今の…」
「ぁあっ忘れろ!」
忘れられるわけがない。
そこに映っていたのは、あられもない姿のおじさんだった。
元の写真は見た事がある。
確か昔ワイルドタイガーの旧スーツがビリビリに破れた時があった。
敵によってではなく、崖から滑り落ちたか何かの自損事故だ。
翌日の新聞はこぞってそれを笑いの記事にしていた記憶がある。
もっとも、僕が見たいのはそんな記事ではなく、わずかでも手がかりになるような犯罪者の記事だったから、邪魔でしか無かったけれど。
その写真がCGで合成され、色々足してあり…とても卑猥な物になっていた。
470:兎→虎3 4/5 ◆dU4hlANcIg
11/06/13 18:44:46.87 8gSKAiIr0
…強烈だな…
「送り主は男性…でしたよね?」
「ああああーーー忘れろっ忘れろっ」
「何度か貰ってますよね?いつもこんな感じなんですか?詳しく話してください。」
「う…いいじゃんおじさんの事なんて気にすんなよバニー」
「おじさんの事が気になるのは僕の勝手ですよ。とやかく言わないでください。」
「あんたたち!そろそろトレーニングの時間よ。」
「あっそう?!トレーニングの時間だって!!おじさん先行ってるぅーー!!」
「ちょっと、どうせトレーニングなんてしないくせに逃げないでください!」
封筒を持ったままトレーニングルームに向かうおじさんを追いかける。
脚で僕に勝てるわけないのに。
階段を駆け上るおじさんを捕まえようと手を伸ばした途端、足を滑らせたおじさんが落ちてきた。
ちょうど伸ばしていた腕でダイレクトに支える。
「……何度お姫様抱っこさせたら気が済むんです?まったく。まさかあなたが僕のお姫様なんですか?」
「!…ぅるせぇよ…降ろせっ」
おじさんの頬が赤くなる。嫌味が効いたみたいだ。
「おじさんが逃げるからいけないんですよ。」
「お前が追いかけるからだろうが!いいから降ろせよっ」
「逃げませんか?」
「逃げてねぇよ。走るだけだ」
「じゃあ降ろしてあげません。早く詳しく話してください。」
「だっ!!」
トレーニングルームまでそのまま歩く。おじさんが足をばたつかせた所で、僕にとってはいい運動です。
しっかり封筒を抱きしめたままもう二度と見せないという態度だ。
「お前なぁ…誰にだって、話したくない事の一つや二つあるんだぞ。」
471:兎→虎3 5/5 ◆dU4hlANcIg
11/06/13 18:45:35.08 8gSKAiIr0
僕は話したのに。話したくない事を話したのに。
あれ、なんで話したいと思ったんだろう…
「…おいバニー?聞いてんのか?」
おじさんだから
この人なら
そう思っている?
「…おーい…無言で見降ろされてもアレだぞ…ぁーあと、とりあえず早くトレーニングルームに行こうぜ!
あとできれば降ろしてほしい!!」
おじさんの茶色の目がキョロキョロする。
この人はなんなんだろう。
なんで僕はこの人に自分を知ってもらいたくて、この人の事をなんでも知りたいと思うんだろう。
「あなたはなんなんですか?」
「やっぱり俺のお願いとか聞いてないよねー…あーそう…」
おじさんは不思議だ。
この人は一体、僕の…何?
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
兎はあの顔で王子様キャラを装っているにもかかわらず、こういう事に関しては
自分がとんでもない行動でとんでもない言葉を口走っていると気付いていない
新ジャンル『無自覚スーパー攻め様』だと思っております。
472:風と木の名無しさん
11/06/13 20:40:38.52 GYkwmpAg0
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )しんげきのきょじん 団長×兵士長です
この部屋に入ってくる時,彼は決まって青白い顔をしていた。
夜の闇の中で足音を殺し,ゆっくりと扉を開ける。
懺悔をする罪人のように。あるいは,処刑を待つ殉教者のように。
初めて来た夜,彼は酒に酔ってひどく荒れていた。
真夜中の訪問者に戸惑う俺を睨みつけるように見上げ,
男はいけるかと乾いた声で尋ねてきた。
―さぁ,経験がないからやってみないとわからない。
酔っ払いの戯言だと思い,俺は軽くあしらった。
気難しい部下の珍しい姿に,微笑ましいとすら思ったはずだ。
しかし,それは大きな誤りだった。
彼が俺の夜着の胸元をつかみ,強い力で引き寄せた。
そのまま首筋に噛み付かれて,ようやく彼の行動の異常さに気付いた。
―おい,一体どうしたと言うんだ。
肩を掴んで引き離すと,彼が俺の手を払った。
―あんたが俺をここに連れてきたんだ。こんなところに!
彼の目は,暗く燃えていた。後悔,憎悪,絶望。
全てが織り交ざり,血の気のない顔の中で,瞳だけが異様な光を放っていた。
473:風と木の名無しさん
11/06/13 20:42:14.36 GYkwmpAg0
その日の夕刻,一人の兵士が死んだという報告があった。
異形の怪物に脚を喰われ,多くの血を失い,震えながら息を引き取ったという。
将来を期待された青年だったので,俺も名前は知っていた。
その兵士は,彼にとって初めての部下だった。
光る目を見て,俺は全てを理解した。
潔癖な彼が,なぜ自制を忘れるほど酒を飲んだか。
俺を責める口振りで,なぜ自分を傷つけるようなことを望むのか。
最強と呼ばれるにはあまりにも繊細な心を持ちあわせる部下に,何と声をかければい
いか俺は迷った。
「哀れむならアイツを哀れめ」
彼は吐き捨てるように言った。
―左手の癖が抜けていない,あんなグズは連れて行けない。
出兵前の訓練で,彼は断言した。それでも戦闘人数の確保のためだと他の者に説得さ
れ,半ば無理やり押し通す形で参加させることが決まったのだ。
彼は,俺が彼を拾い,兵団に入れたことを詰った。
それは司令官クラスの者なら皆知っている事実だ。
しかし,彼が真に責めているのは俺ではない。
兵士を戦地に連れて行った自分自身に,我慢できないのだ。
―俺がアイツを連れていったんだ。あんな危険な場所に。
悲痛な叫びが聞こえるようだった。
474:風と木の名無しさん
11/06/13 20:44:19.50 GYkwmpAg0
俺から手を伸ばしたのか,再び彼が噛み付いてきたのか,もう思い出せない。
小柄な体を抉じ開ける様にして抱いた。
ときおり跳ねる腰を宥めるように撫ぜた。
最後まで,お互い一言も声を上げなかった。慰めも赦しもそこにはなかった。
ただ白い背中を眺めながら,涙を流さずに泣くのだなと思った。
その夜から,彼は俺の部屋に訪れるようになった。
裁いてほしいのか,罰してほしいのか,俺は尋ねない。
強くて脆い部下の,唯一の逃げ場を奪う気にはなれなかったからだ。
今朝,婚約したばかりの女性兵士が命を落としたという。
彼はまた来るだろう。唇を噛んで,拳をきつく握り締めて。
本当は自分がどうしたいのか,俺はわかっている。
同時に,それが不可能なことも,誰より深く理解している。
だから今夜も,俺は彼を抱く。
―俺がお前を連れてきてしまった。こんな場所まで……。
言えない言葉を飲み込んで,不毛な夜を繰り返すのだ。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) 改行失敗しました…読みにくくてすみません
475:ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×弱気吸血鬼6 1/6
11/06/13 23:54:14.58 /fP4/mYV0
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )感想ありがとうございます!嬉しいです!!
とは思ったが、この、天敵であるはずの人間の腕の中で静かに眠りかけている気の弱いヴァンパイアにはそれができるかどうか。
「くつろいでる最中に家の中で殴りつけるのだけはよしてくれよー」
ケラケラと笑ってみせる。
優しいその声に、夜桜はバルドを見上げた。
だがすぐにバルドの胸に顔をうずめた。
「…そんなことしない…、まだまだバルドと話もしたい、暮らしたいし、
人間の生活にいつまでいられるとかわからないけど、その本に書かれていた二人のように、いつまでも…仲良く…。仲…」
と、途端に声が小さくなった代わりに、寝息が聞こえた。
「おい、夜桜、よざ…おお、寝てる」
完璧に眠っている。
軽く、夜桜の額に口づけをしてみた。
灯籠の明かりを静かに消すと、そのままバルドも眠りに入った。
そういえば、誰かと一緒に寝るのは久しぶりだ。
結構心地いいものなのだと改めて認識する。
朝目覚めたが、夜桜は夜行性のせいか、起きる気配がないので、布団に彼を寝かせたまま、バルドは風呂に入ることにした。
湯船につかると、温かいお湯によって体も起きる。
(そういえば夜桜ずっと風呂入ってないな)
腹や胸や腕には無数の傷跡があり、今までどれほど戦ってきたか思わせるものがある。
筋肉は隆々としていて、逞しい。
それに女受けしそうな顔立ちで英雄ときたら、宿を訪ねてくる女も後を絶たないわけである。
(なんだっけ、ヴァンパイアはニンニクと水とサンザシと十字架と銀が苦手?)
苦手なもの多いなあと思いながら、湯船から出て、バスローブを着こむ。
476:ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×弱気吸血鬼6 2/6
11/06/13 23:56:15.27 /fP4/mYV0
食事を作るべく台所へ向かう。
バルドはガルズヘイム人だが、食事は日倭のものが好きだ。
特に甘いものが好きで、ケーキよりも饅頭が大好物だったりする。
(夜桜は饅頭食ったことないんだろうなー)
食事を作りながら、饅頭を一個頬張った。
「味噌汁にー、あ、やべ、味噌がなくなる。タイガーバターもなくなる。白飯炊いてー」
ごそごそと棚を漁ったところに、気配がして振り返ると、眠そうな顔をした夜桜が立っていた。
瞼をこすりながら、近づいてくる。
「早いじゃん、おはよう」
味噌を取り出すと、台所に置いた。鍋はすでにお湯を沸かしている。
「…もう一度…、もう一度したい」
「あ?どうした寝ぼけてんの?」
「…!あっ、わっ、私は、いや、その」
「?」
何をあわてているのか、夜桜は顔を真っ赤にして、たじろいだ。
「なんか変だけどどうしたんだよ」
「その…夢を見て…」
「夢?」
どうも夢で変なものを見たらしいのはわかったが、とりあえず朝食できるまで待っていてくれと、夜桜に頼んでちゃぶ台の前に座らせた。
「お前飯食えるっけ?この三日間何も食ってないけど平気なの?」
ちゃっちゃと用意するが、作った飯の量は一人分。これを分けることになるが、あとは茶菓子で腹を満たせば問題ない。
が、ヴァンパイアという種族は血しか飲まない。ので、夜桜はいらないと首を振った。
それより気になるのが、顔を赤くして今にも湯気が出そうなくらいに、下を向いている夜桜だ。
やっと茶と白飯とたくあん、味噌汁を用意すると、朝食が始まった。
「なんだよ、どうしたよ?」
「名前、ありがとう」
477:ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×弱気吸血鬼6 3/6
11/06/13 23:58:33.40 /fP4/mYV0
「これくらいどうってことねーし」
もしゃもしゃとたくあんを食らう。
相変わらず低姿勢の彼に、バルドは気にせず相手をしていた。が、どうも様子がおかしい。
「夢…、私はおかしいのかもしれない」
「なんの夢見たの」
「私が眠りにつくかつくかないかの時に、額に唇の感触がした。悪くないと思ったが、これは…、夢だと思うのに、先ほどから熱が止まらない」
思わず箸でつかんだたくあんを落とした。
ぺたりと音がして、たくあんはちゃぶ台に落ちた。
「…あんだって?」
「その、正直よくわからないけど、…よくわからないんだ。夢の中ではバルドは私の額に、キスして。これが欲求なのだろうか、そうだとしたら私はおかしい」
昨夜、こっそりと口づけしたことを夢だと思い込んでいるらしい。
たくあんを拾い上げると、白米の上に乗せた。
「…夜桜ってさ、女とやったりとかはしないの?」
「え」
「いや、何そのウブな反応。今どき人間でも珍しいぜ。だから、女とやらしーことしたことあんの?」
耳まで真っ赤になる夜桜に、確信した。
経験が全くないのだと。
「あっ、あるわけ…、二百年生きてきたけれど、そんなことあるわけないっ」
「二百年!?」
ある意味すごい。
味噌汁を飲みながら、すっかり真っ赤になった夜桜を見つめた。
(二百年生きてきて孤独で寂しい女経験なし。うーん、むしろ長生きしたからこそ寂しがり屋なのか?)
478:ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×弱気吸血鬼6 4/6
11/06/14 00:00:46.39 /fP4/mYV0
「よ、よく考えれば昨日もおかしかった!!バルドの腕の中で熟睡してしまうなんて、ヴァンパイアだったら普通しない、しないのに、私は変なんだ。
確かに私は寂しがり屋かもしれない、けれど、誰でもいいだなんて思ってない。話せる相手は、バルドだと楽しいし、私のことも気遣ってくれるところもあるし。
平気で添い寝までしてくれるなんて、私に全く警戒していない。そのせいか、やけに心が許せる」
素直にすべてを話す夜桜に、ちょっとしたいたずら心が芽生えた。
彼は自分を妄信している状態で、恋愛か友情かわからなくなってきているのだろう。
もちろん恋愛だなんてバルドも夜桜も軽く考えていない。
バルドはともかく、夜桜は全く経験がないうえに、恋愛すらろくにしたことがなかった。
「よっし」
飯をすべて平らげると、バルドは夜桜の顎をつかんで引きよせた。
目の前にバルドの顔がある状態で、夜桜はとても驚いているようだった。
「賭けしよう、賭け」
「賭け?」
「その感情が恋愛なら俺の勝ち、その感情が一時の気の迷いなら俺の負け。俺が勝ったら家事全てお前にやらせるし、
頼みも何でも聞け。ただし一カ月な。俺が負けたら、お前の好きなこと何でもしてやるよ。こっちも一カ月な。
答えが出るまで一週間待とう。どうだ?」
しばらく考え込んで、一週間の間に答えが出るものなのかと思った。
確かに一時の感情なら、熱はすぐにさめるだろう。
さめなければ、どうなるのだろう。
ぐるぐると考え込んでいるうちに、夜桜はすっかりパニックに陥った。
「大丈夫、手出しはしないから、な、無理やり抱いたりなんかしないしない」
「ほ、本当か?」
479:ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×弱気吸血鬼6 5/6
11/06/14 00:02:49.70 /fP4/mYV0
「ああ、でもまー、これくらいなら」
と、唇が唇に軽く触れた。
それが何を意味しているのか、一瞬思考が固まった夜桜はわからなったが、唇が離れた時、思いっきりバルドを突き飛ばした。
バルドは柱に頭をぶつけたが、すぐに起き上がって笑って見せた。
「!!!!!!」
「いてて。まあ、まだ俺に気があると決まったわけじゃないもんね、そりゃ拒否するよな」
「別にそんなことはどうでもいい!かっ、賭けとやら、乗ってやろう。ただし一時の気の迷いだ、これは、間違い…ない…と思う…よ!」
だんだん最後のほうに行くにつれ、言葉が弱々しくなっていくが、夜桜はその賭けに乗ってしまった。
何せ恋愛をしたことのない夜桜が、経験豊富なバルドに勝てるはずがなかった。
直感もかなりあるバルドには、もう答えはわかりきっているというのに、悩む姿が面白くて、ついつい意地悪をしてしまった。
(でも…夜桜が、俺に恋愛感情があるとすりゃ面白いよな)
そう、面白い。
嬉しいじゃなく、面白いのだ。
夕方になると、バルドは街に買い物に出かけてしまった。
調味料と食糧がないからだという。
ついていくと言ったのに、目立つと悪いからと、夜桜は連れて行ってもらえなかった。
当然だ、ヴァンパイアが街に出没したと分かれば、警備員が九人は余裕でやってくるだろう。
バルドならそれくらい蹴散らすことはつらいことではないが、夜桜のためによくないと判断してのことだった。
夜桜は、暮れていく空を見つめ、自室兼物置の布団の上で、体育座りをしていた。
まだ心臓がバクバクしている。
ファーストキスなのに、それをいともたやすく奪われてしまった。しかも、まだ好きだとも決まっていない、人間の男に。
480:ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×弱気吸血鬼6 6/6
11/06/14 00:04:50.91 /fP4/mYV0
いいや、そんなことはどうでも良かった。
ただ、口づけという行為が、好き者同士ですることを知っているがゆえに、バルドがふざけてやったのか、それとも何か意味があるのかとずっと考えてはため息をついた。
(一時の感情なら…私の勝ちだ。何をしてもらおう。ずっと話を聞かせてもらおうか。それともどこかに連れて行ってもらおうか。異世界にも行きたいし、
特にロマールは行ってみたい。この世界の街すべて案内でも楽しいかもしれない。…うん、そこら辺だ。まず人間のように冒険に出たい)
特に血を吸ってやるとか、こき使ってやるという感情はない。
当然血を吸わないと生きていけないが、四日ほど前に十分吸血したばかり、あと一カ月は吸わなくても平気だ。
一緒に遊んでもらいたい。一緒にいてもらいたい。一緒に異世界に冒険に出たい。一緒に、ずっといたい。
(寂しい)
ごそ、と、バルドの部屋を訪れて、敷きっぱなしの布団に寝転がった。
バルドの匂いがして心地いい。昨日寝たときの安心感を思い出した。
(あんなに心地よかった眠りは初めてだ)
それから夜まで、バルドは帰ってこなかった。
もちろん酒場で久しぶりに会ったなかま友人たちとたまたま飲んだだけであるが、ずいぶん待たせてしまったと反省しながら手土産を持って家に帰る。
がらがらと豪華な家の戸をあけ、大きな声を出した。
「おーい、ただいまー」
しん、と、大きな屋敷からは何も声が上がらなかった。
「夜桜ー?」
自分の部屋に戻ると、なぜか布団の上で夜桜が爆睡していた。
とても心地よさそうな顔をして寝ている夜桜の寝顔はとても無垢で、可愛らしい。
(本当にヴァンパイアなのかなー、なんかとのハーフなんじゃねーの?)
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )レインの回より短くします。レイン覚えてくださってありがとうございます!!
481:風と木の名無しさん
11/06/14 10:16:14.36 smwiSFO9O
自分でサイトでも作れば?
482:風と木の名無しさん
11/06/14 10:30:21.93 Qisrttmg0
>>481も作ってそこに愚痴でも書けば?
483:風と木の名無しさん
11/06/14 14:31:59.78 gbXthSdDO
481ウザいよ
楽しみにしてる人いんのに
484:風と木の名無しさん
11/06/14 16:15:16.84 K2J4GXo/0
いやでもさすがに連投し過ぎのような
このスレだけで、5/28、5/30、6/3、6/5、6/11、6/13と6本
しかもだいたい2日開け
トリップくらいはつけた方がいいと思う
485:風と木の名無しさん
11/06/14 16:19:13.77 ACNsg2zS0
>>481-484
相談・議論等は避難所の掲示板で
URLリンク(bbs.kazeki.net)
>>1くらい読もうぜ。
486:風と木の名無しさん
11/06/15 00:46:26.43 /2clqGL5O
>>484
いつから長編駄目傾向になったんだか
つか調べてるとかキモい。掲示板池
487:風と木の名無しさん
11/06/15 10:41:46.22 Z5p3z2Vv0
>>486
いつからも何も、昔の方が長編の連投はフルボッコだった
488:風と木の名無しさん
11/06/15 14:26:00.30 WAwnHgYh0
傾向はわからんが、眺めてて、文句言われてるから駄目なのかな~と
思うと、なんかが長文連投でも文句言われてなくて、誰か特定の個人が
気に入らないと文句言うのかなぁって見てた。
489:風と木の名無しさん
11/06/15 15:00:53.43 MsCNh7U40
同じ書き手が、同じカプで、多レス、間隔を空けない投下、←これが2スレほど続く
と、だいたい叩かれる。自サイト作ってそこでやれ、と。
公共の設備を占領して、「公共の設備だから自分が使っても問題ないだろ」と言うのと似ている。
490:風と木の名無しさん
11/06/15 15:29:06.78 XbpOpqwSP
そんなに長編がNGなら、読み切り推奨とか書いとけばいいじゃん
このままじゃなんのためのスレなのかわかんないよ。
491:風と木の名無しさん
11/06/15 16:06:43.04 UO8uls2G0
相談・議論等は避難所の掲示板で
URLリンク(bbs.kazeki.net)
492:風と木の名無しさん
11/06/15 17:00:17.53 gK3PQ1L40
この誘導って意味あるんかね
493:風と木の名無しさん
11/06/15 17:20:42.72 zsJRH+Rz0
読み専だけどまったく占領されてるなんて感じないよ
494:風と木の名無しさん
11/06/15 17:56:40.05 nhObPh4S0
気にせず投下すればいい
廃れるより投下が多い方がずっといい
ただしケチ付けられないようにID付けてくれ
495:風と木の名無しさん
11/06/16 09:16:53.91 11Sl1o8j0
擁護レスの方が不快な言葉遣いなのが・・・
ジャンルそのものの心象が悪くなるから気をつけた方がいいよ
496:風と木の名無しさん
11/06/16 10:44:31.93 Q1C+9iFT0
避難所にて投下代行等について検討中
ご意見のある方は、是非
URLリンク(bbs.kazeki.net)
497:風と木の名無しさん
11/06/16 12:44:26.97 mtVABCsIO
ところで、もうすぐ新スレの季節ですね。
申し訳ない事に私は建てられる状況ではないので、可能な方にお願いしたいです。
長編はたくさんあるけど、今までの様子からすると意見が出るのは投下感覚が短い物だけのようです。
これを機に長編投下は「一週間空ける」とか明確なテンプレを決めるのもいいかもしれませんね。
498:風と木の名無しさん
11/06/16 15:22:36.44 yYZkQZBYO
>>397
それだったら空ける日を一日二日にしてトリップ徹底の方がいい
499:風と木の名無しさん
11/06/16 15:38:07.74 /JKJVE2m0
テンプレ2
_________
|┌────┐|
|│l> play. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
∧∧
( ,,゚) ピッ ∧_∧ ∧_∧
/ つ◇ ( ・∀・)ミ (` )
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| ┌‐^───────
└───│たまにはみんなと一緒に見るよ
└────────
_________
|┌────┐|
|│ロ stop. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
ピッ ∧_∧
◇,,(∀・ ) ヤッパリ ヒトリデコソーリミルヨ
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| |
└────────┘
500:風と木の名無しさん
11/06/16 15:39:00.40 /JKJVE2m0
誤爆です
失礼しました
501:風と木の名無しさん
11/06/16 15:41:55.61 /JKJVE2m0
というわけで次スレ
モララーのビデオ棚in801板65
スレリンク(801板)
502:風と木の名無しさん
11/06/16 18:13:53.74 gW+ar76UO
乙!
503:風と木の名無しさん
11/06/17 00:10:17.33 iDzPwOULO
スレ立てにくい状況の中>>501おつあり
長編も短編も、興味があれば読む、興味なければヌルー
いままでもそうしてきたし、自分はこれからもそうするし
そんな訳で字書きさんたちにはこれからも良質な萌えを期待
いつも萌えをありがとねえ、これからもよろしくねえ
504:風と木の名無しさん
11/06/17 00:47:25.72 9YPCEN1rO
君が好きだった
だから無防備に向けられた君の背にためらいなく刃を突き立てた
君は振り返ることもなくあの暗い井戸に落ちた
水道が引かれ使われなくなった裏山の井戸
板で蓋をし重り石を乗せてしまえばきっともう二度と開けられることはない
冷たい石の井戸の側面に頬ん寄せる
石の隙間から冷えた空気がわずかに漏れてくる
君の苦しげな声も
助けを求めているのか?私への呪詛の言葉が?耳を寄せた
“あい……し……てる……”
なんだって
“……愛して…る”
誰を
“愛している”
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
鮮明になる言葉近くなる声
刺され井戸に落とされ閉じ込められ
それをした男に愛を囁くこの男はなんだ!人ではないのか?
私の愛した人は井戸で変容したのか
それともあの人は井戸に落ちてはいないのか
どちらにせよ今ここに閉じ込められているモノは人ではない化け物だ
逃げなくては逃げろ逃げるんだ
そして逃げた脱兎の如くに
それっきりあの井戸には行かなかった
長い年月の後死を前にして私はひどく穏やかだ
妻と子供たちとその伴侶、たくさんの孫たち
ああなんて……
「愛している……」
その瞬間あの井戸が脳裏に浮かぶ
全てを理解し私は苦しみと後悔の中生涯を閉じた
505:風と木の名無しさん
11/06/17 00:52:38.64 u4lNLr110
なんぞ?
506:風と木の名無しさん
11/06/17 01:02:44.97 4dPfdfRGO
>>504
山に井戸…?
湧水を樋で引いてくるとかじゃなくて?
507:風と木の名無しさん
11/06/17 09:52:18.80 c6i0fPXq0
飲用なら井戸の方いいんじゃ?
放射能で閉鎖されちゃった某村も、ある意味山に井戸。
508:風と木の名無しさん
11/06/17 15:24:25.15 WFUoyQgn0
テンプレもないし、タイトルもない
どっかからのコピペなんじゃないのか
509:オリジナル 1/3
11/06/17 18:14:20.25 Uh3230jCO
>>501乙
埋めがてら、中途半端に書いたものを供養させて下さい。
オリジナルで高校生
演劇部女装中男子×サッカー部
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「長い髪に、…ほら、パンツも女物なんだよ」
恥ずかしげにはにかみながら、裾を摘んで持ち上げられたスカート。
その下にはスラリと伸びた白くて細い脚。
全体的に透けていて、レースの縁取りがされた三角の生地。
サラサラのプラチナブロンドが頬に当たる。
サランだかなんだかいう材質の、腰まであるカツラ。
化粧で目鼻立ちのくっきり強調された顔。
瞼まで突き刺しそうに伸びた睫。
赤い唇。
華奢な作りの体。
絢爛豪華な鹿鳴館スタイルのドレス。
レースのパンツ。
パンツからちょっとはみ出てる金玉。
舞台の最奥の控え室。
全員着替えが終わって、役者、音響、大道具、クラスのみんなは荷物をごっそり持って、緞帳付近でてんやわんや。
そんな中、テーブルに押し倒されたメイドのオレと、シンデレラの意地悪な姉2。
周りは現代の脱ぎ散らかされた制服と校舎。
劇の最初に延々シンデレラを罵倒する、そこそこ台詞があるコイツと、「おかえりなさいませ」の一言だけで笑いを取る為の出落ちのオレ。
硬質な美人の意地悪な姉2が誰かと、文化祭前から騒然となった数日前が懐かしい。
それが今、何故こうなった。
世界観が滅茶苦茶だ。
「おま…、遊んでる場合じゃないだろ、本番もう…」
「意地悪な姉なら一人居れば十分」
そういって笑ってみせる顔は、そこらの女子よりよっぽど綺麗で可愛い。
シンデレラは、クラスで一番可愛い当馬子よりも、こいつがした方が似合ってたろうに。
510:オリジナル 2/2
11/06/17 18:19:33.42 Uh3230jCO
その意地悪な姉2が、オレの質素な紺のメイド服の裾へと手を入れ腿を撫でる。
ついでにパンツまで引き下げにかかる。
ちょっと待て。
こんな冗談シャレにならない。
「ちょ、マジで」
「あー、やっぱり受井っていい筋肉してるよな。サッカー部だろ?毎日走ってるもんな」
明らかにパンツと部活は関係ないし、何故強引に脱がしにかかるのか。
「パンツと部活関係ねぇだろ」
「知ってる」
いつもは無臭の癖に、部活帰りには偶に化粧品の良い匂いもして、女子みたいに細いと思っていた攻山。
その肩を押し返して、案外ちゃんと育った男の骨格だと知った。
舞台に立つとき以外は猫背で俯き加減で小さいイメージだったのに、抱き合えばそう変わらない身長だとも今知った。
「みんな、お前の長台詞…待ってるの」
「知ってる」
演劇部万年色白貧弱で大人しい攻山を、からかうために作られた、それはクソ丁寧に長い長い長台詞。
全部間違えずに言えるか賭の対象になってる。
5分以上ある台詞を、一度も咬んだり間違えないくらい舞台好きなんだろう?
「好きだよ」
心の中を見透かされたような言葉。
舞台以外でそんな台詞をいう奴だったのか。
ヌルリと自分の舌へと攻山の舌が重なる。
今日の舞台、初めて攻山へ賭けたのに、本人居なきゃ掛け金どうなんだ?
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンガオオクリシマシタ!
511:風と木の名無しさん
11/06/17 20:36:10.26 cikai9vD0
梅がてら、サイトと逆カプになってしまったのをっと。仮面ライダー大図 腕パン
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
どうしてこんなことに-AGは呆然とベッドに押し倒されていた。
何も悪いことはしていないハズだ。アソクの気に障ることをいった覚えもやった覚えもない。
グリード相手だからと人間相手よりちょっとは、キツいあたりをしたことはあるかもしれないが
それがどうしてこのようなことになるのか、ちょっと意味がわからない。
仕事が終わって部屋に入ってきて、なんだか知らないが急に押し倒された。
ベッドに頭を打ち付けて、文句を言おうとした口をアソクにふさがれる。
舌先まで入ってきて抵抗する前に、ぐいぐい攻め立てられてよくわからなくなる。
舌先が触れる部分全部が熱い。どうにかなってしまいそうだ。
おとなしくやられる気はないのだが、アソクに睨まれるとそうもいっていられない。
何度か抵抗を試みたが、ギロッとあの目に睨まれて身動きがとれないのだ。
正直男相手にナニとか個人的にかなりどんびきなのだが、
あの瞳でじっと見つめられると、抵抗することがまるでいけないことのように思えてしまう。
それぐらい威圧する勢いでのしかかってくる。なにより下手に抵抗すると刑事さんの身体に
なにかあったらとついつい自制してしまうのだ。
「AG」
名を呼ばれて顔をあげる。にぃっと笑うアソクと目があった。
「俺以外のことを考えるな」
グリード、欲望そのものの名を持つだけあってアソクが欲望をむき出しにすればそれだけで気迫がある
。
圧倒的な王者の瞳だ。これは逆らえそうにない。
「・・・アソク、ちょっと」
「うるさい!」
俺、何されるの?とわかりきったことを聞こうとして止められる。アソクの手がばさばさとAGの服をたく
しあげる。
512:風と木の名無しさん
11/06/17 20:37:50.73 cikai9vD0
「面倒だ」
アソクが長いツメのついた手をAGのシャツにひっかけようとした瞬間だけAGは抵抗した。
「うわああ、ストップ!!ストップ!脱ぐから!脱ぐからッ!!やめて、やぶかないで!」
最後の方はほぼ悲鳴だった。金のないAGにとって服はかなりの生命線だ、安いとはいえ気に入った服を
破かれてはたまらない。
「チッ」
舌打ちしてアソクが手を止める。グリードの姿をしていた手が元にもどった。
「その気になったか」
「いや、そういう・・」
「なに!」
「いえ、ハイ。ソウデス」
もう脅しだよ、これ・・・。半分泣きそうになりながらAGが一枚一枚服を抜いて畳んでいく。
「ア、アソクは?」
まあ自分だけ脱がしてどうこうするわけでもないので聞いてみると仕方なさそうに脱ぎ始めた。
「うん・・・いやわかってた」
そういうことなんだろうなあと思う。他の女のところに行かれても面倒だし、自分が相手をして我慢すれば
誰かが救われるのだ。そうに違いない。前向きに考えろ!と自分を奮い立たせるが。割合絶望的な気分になってくる。
少なくとも男に抱かれる趣味はない。この状況をどう逆転すべきか、アソクの顔を見るがいいアイデアなど出てきそうにない。
その間もアソクはバサバサと服を脱ぎ捨てている。
「おい」
「あ、はい・・」
睨まれてシャツをぬぎ、ズボンを脱ぎ、パンツ一枚になる。そういえば初めて刑事さんにあったときもパンツ一枚だったなと
どうでもいい思い出に浸りたくなった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンガオオクリシマシタ!
ここまで書いて「おれはしょうきにもどった!」つづかない。
513:風と木の名無しさん
11/06/17 23:09:50.19 0Asxadt/0
>>510
GJ!大好物です。
続き待ってます。
514:風と木の名無しさん
11/06/18 02:44:51.15 gytRPGXc0
>>512
その欲望、これで解放しろ…GJ
つ○
515:風と木の名無しさん
11/06/18 04:36:53.50 h7PY7fu8O
日本語崩壊しすぎ
もっと読ませる文章を書け
516:赤ペン先生と僕
11/06/18 08:30:28.66 XtRvzlXBO
赤ペン先生!句読点をお忘れですよ!
つ。。
ついでに埋め。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマス!
「日本語が崩壊しています。それに、読者を引きつける工夫が足りませんね」
眼鏡の細いブリッジを右手中指で押し上げながら、冷ややかな眼差しをレンズ越しから頂戴する。
「どこら辺が悪いんでしょうか?」
狭い教卓を挟んで、たった一人の放課後の授業。
二人きりで向き合うには、教室はあまりに広すぎる。
赤ペン先生が文字通り赤ペンを取り出し、400字詰め原稿用紙にサラサラと淀みなく色を足す。
白い原稿用紙の上を縦横無尽に赤が走る。
繊細な文字を書き出す、赤ペン先生の指は綺麗だ。
「まずは、起承転結の起。恋愛短編には長すぎます。ファンタジーやら、時代物なら背景の説明は必要でしょうが、現代ですから一々日常の説明など不要でしょうね」
原稿用紙の最初の頁。半分近くが赤で消されていく。
まぁ納得。
一つ頷いて先を促す。
「次に承。ここで始まるのは、…主人公の恋愛対象者が…その、男性に見えるが、主人公は女性だろうか?短編ですから、読者に迷いを与えるのはよくありません」
「男です。どちらも。だってこれ、小説じゃなくて私小説ですから」
赤ペン先生がギョッとした目でこちらを見る。
目が合えば、視線を逸らして口ごもる。
そんな様子につい唇の端があがる。
「好きです。酷評しか貰えなくても、斜め読みされても、いつも見てくれるアナタが好きです。だってアナタだけが、僕の読者で、アナタが見てくれる事が僕の喜びですから」
先生、顔赤いよ?
先生の指が震えた文字を原稿用紙に書く。
20点。
ちょっと吹く。
「脱赤点まで付き合って下さい」
517:風と木の名無しさん
11/06/18 08:46:21.68 XtRvzlXBO
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンガオオクリシマシタ。
書き忘れてました。
赤ペン先生怖いよ、赤ペン先生。
518:風と木の名無しさん
11/06/18 19:51:19.68 yxHCeIKq0
棚といいめざしといい、こういうのパッと書ける人素敵だな
519:風と木の名無しさん
11/06/18 22:59:32.92 kqsg0d9I0
やべーちょっと萌えたw
520:風と木の名無しさん
11/06/18 23:46:06.01 38T62foFO
>>516
拍手
521:風と木の名無しさん
11/06/18 23:52:17.36 5Ey6AFBp0
ヤバイ赤ペン先生テラ萌えスw
522:風と木の名無しさん
11/06/19 00:43:03.41 l7CZPc1eO
>>516
句読点?句点じゃなくて?
荒らしを挑発してんなヴォケ
語彙力無さすぎる
523:夢幻 1/2
11/06/19 02:09:42.11 krLLdKGFO
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマス!
×麺 若磁界×若教授 エロ有りと言うかエロしかない。
なんとなく映画を見に行って、腐の屍になって帰ってきた勢いだけで書いたので
おかしい所があると言う自覚はあるが、どうかご容赦を。
ベッドのヘッドパイプがうねり、両の手首に絡みつく。
本来無機質なそれが自分の意を汲み、生き物のようにうねり、相手の抵抗を封じ込めるように
きつくきつく締め付ける。
途端咽喉をせり上がる苦鳴。
しかしそれと同時に無理矢理開かせた足の間に沈めた腰を穿つように突き上げてやれば、その声には
すぐさま違う色が混じった。
真面目だけれどけして初心な訳ではない。
それなりに快楽を知り、それゆえに拒絶するよう打ち振られる汗ばんだ眼下のダークブラウンの髪を、
自分は綺麗だと思う。
うっすらと上気する肌も、含みきれず口の端を伝った唾液に濡れた唇も。
そして何より交わるこの気持ち良さに、あぁこれは夢だと笑った。
夢だ。夢でしかない。でなければ自分は彼にはもう触れられない。
明るく、自分に揺るぎない自信を持ち、寛容でありながらそれでも残酷なまでに傲慢な彼は、
こんな仕打ちを受ければ自分の精神をズタズタにするくらいの激情はきっと持ち合わせている。
それとももしくは、最後に残ったプライドで彼は最後まで自分を憐れんで見せるだろうか。
膝裏に手を掛け、開かせた足を強くベッドのシーツに押し付けながらより深く身を進める。
欲望の赴くまま揺さぶりを激しくすれば、悲鳴とも喘ぎともつかない呼気と共に唯一自由になる
膝から下の足が躍った。
それにも自分はこれが夢だとの自覚を強くする。
伝え聞いた現実。彼の足はもう動かない。
それを彼はあの時「君のせいだ」と断罪した。
そして決別と言う名の解放をこの手に握らせた。
だから、自分は己の道を行くしかない。
524:夢幻 2/2
11/06/19 02:13:31.12 krLLdKGFO
幻を抱きながら思う。
憎しみと言うには甘すぎて、未練と言うには永遠すぎる。
こんなふうに頭も身体も彼でいっぱいになるのは今だけ、夢の中だけだ。
目が覚め無粋な鋼で覆わなければ、自分の意識はきっとすぐに彼に見つかり繋がれる。
もっともそうなった時、自分がこんな事を考えていると知ったら、あの男のあの清廉ぶった顔は
どんなふうに歪んで見せるだろうか。
穢らわしそうに眉をひそめるか、裏切られたとばかりにあの深いアクアブルーの瞳に傷ついた色を浮かべるか。
無性に知りたくなり、組み敷いた彼の顔を覗き込もうと身を深く折る。
途端、跳ね上がろうとする身体は力任せに抑えつけ、膝から離した片手で無慈悲に髪を引けば
強引に上向かされた唇が不意に何かの形を象った。
『……工リ…ック…』
微かに紡ぎ零された音はただの名だった。
しかしそれはこの地上で、もはや彼しか呼ぶ事の無いだろう自分の名でもあった。
その響きは苛立たしくも、愛おしい狂おしさを伴い、自分の胸に鈍く疼く痛みをもたらす。
あぁ、彼への想いはこんな夢の中ですらパラドックスに満ちていて…しかしその甘い泥に溺れる事は
もう自分には許されない。
だから口元に皮肉げな笑みを浮かべ、彼の真実も自分の真実もすべて捩じ伏せるように、
「…チャーノレズ…」
この時自分も彼の名を呼び返すと、その唇に深い口づけを落とした。
それがこの夢幻に終わりを告げる事になろうともうかまわない。
そうなる事はきっと自分だけの……罪に対する罰だった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンガオオクリシマシタ。
とにかくグルグルする想いを吐き出したかった。梅に役立てれば幸い。
525:「力の代償」1/6
11/06/19 04:03:26.87 9GGahMxg0
稲妻拾壱 必殺技の背景に出てくる魔人×10番
注意!人外との絡みでエロです。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
『強くなりたいか?』
豪炎寺が、己の心に直接呼びかける声を聞いたのは、沖縄でひとり、新必殺技の特訓をしていた時だった。
『お前に、力を貸してやろうか?』
その声は、いぶかしむ豪炎寺に、再度囁きかけた。
「・・・誰だ?どこにいる?」
『ココだよ』
その声と同時に、豪炎寺の足元から、陽炎のような炎が立ち上り、見る間に見上げるほどの火柱となった。
揺らめく炎は、やがて仁王像に似た形をとり始め、激しく燃え上がる炎の中に立つそれは、まさに「炎の魔人」であった。
『お前が望めば、いつでも儂の力を貸してやろう・・・ただし、条件がある』
「条件?」
突拍子も無い申し出に、豪炎寺は眉根を寄せて問い返した。
確かに、今、新しい力は欲しい。もうすぐチームに合流できるが、エイリア学園に勝つには、新しい必殺技が必要だった。
魔人が、その力と引き換えに豪炎寺に求めたものは、彼の生気。
『つまりは、精液、スペルマよ』
容易い事だろう?と、魔人は笑った。
その笑みに邪悪なものを感じながら、豪炎寺は承諾した。新しい、強い力を得るために。
それ以来、豪炎寺が爆熱ストームを放つたびに、魔人が現れるようになった。
試合中には、彼に力を貸すために。
そして、その日の夜には、その代償を受け取るために―。
526:「力の代償」2/6
11/06/19 04:04:00.71 9GGahMxg0
+++++
蒼い月明かりが、宿舎のベッドで眠る豪炎寺を薄く照らしている。
すべてが寝静まった深夜。
豪炎寺の微かな寝息だけが、静かに響く室内に、ふと、小さな炎が灯った。
眠る豪炎寺の足元で、わずかに揺らめいたそれは、瞬く間に部屋の天井に届くほどの、巨大な魔人の姿になった。
「・・・来たか」
炎の気配で、深い眠りの底から呼び覚まされた豪炎寺は、目を閉じたまま、胸のうちで呟いた。
炎の魔人は、ゆっくりと豪炎寺に近づいていく。
『今日の報酬を、貰いに来たぞ』
低い声が、豪炎寺の頭の中に響く。
「・・・ああ」
未だ目を開かずに、豪炎寺は答えた。
魔人の放つ炎が、豪炎寺を覆っていた布団を弾き飛ばす。
きちんと着込まれたパジャマの裾から、魔人の燃える手が、その下の、日に焼けていない白い素肌へと伸びる。
実体を伴わない魔人の炎は、熱くはなく、火傷もしない。
しかし、豪炎寺は、全身が焼けるような感覚に包まれていた。
これから、魔人にされることを思うと、心の底から湧き上がる嫌悪感で、総毛立つ。
「く…っ」
だが、耐えねばならない。
これは、自分と魔人とが交わした契約なのだから。
豪炎寺は、ぎり、と奥歯を強く噛んで、乱れそうな呼吸を理性で押さえつけた。
527:「力の代償」3/6
11/06/19 04:04:59.10 9GGahMxg0
「力の代償」3/6
さわさわと豪炎寺の肌を這う魔人の手は、いつしか数条の赤い炎の筋となって、鍛えられた体躯の方々へと伸びていった。
すでに豪炎寺のパジャマの前は肌蹴られ、下着はズボンごと脱がされてしまっている。
ほぼ全裸に近い格好で、ベットの上に仰向きで横たえられた肢体を、口元に狡猾な笑みを湛えた炎の魔人が、ゆらゆらと赤く
ゆらめきながら、覆いかぶさるようにして、見下ろしている。
豪炎寺の全身に纏わりついた無数の小さな炎は、それぞれが的確に、この引き締まった体が感じやすいところを探し出しては
ちろちろと細かく蠢き、そこへ甘い刺激を与え続ける。
耳たぶを擽る炎は、時折生暖かい熱気を吹き込ませて、耳の穴の奥までを弄り、首筋では微かに燃える炎が、豪炎寺にまるで
羽毛で撫で擦られているような感触を呼び起こさせる。
「くぅ・・・っ・・・」
硬く両目を閉じたまま、快感を振り払うように、かぶりを振っても、炎による責めは止むことはなく、どころか、豪炎寺の
反応を楽しむかのように、徐々にその動きを強めていく。
小さく丸まって柔らかなスライム状の塊となった炎の一部が、豪炎寺の鎖骨に吸い付いて、所々に紅い痣を残していく。
燃えるように揺らぎながらも、なぜか粘性を持つそれは、数個に分裂して散らばり、肘や膝の裏、脇腹、手足の指の間など
皮膚の柔らかいところに吸い付いては、同じように薄紅い痕を残していく。
「んっ・・・んっ・・・」
吸い付かれる度に、ピリッとした弱い電流が走るような痛みが走り、その後、そこを舐めあげるようにぬるぬると蠢く刺激に
豪炎寺の理性が、少しずつ蕩かされていく。
息があがって大きく上下する両胸の、薄桃色の乳首で蠢動する炎は、時々その姿を細く伸ばし、その小さな突起に絡み付いては
強く引っ張りあげて、豪炎寺が甘い愛撫に慣れる事がないように仕向ける。
「くっ・・・ぅ、っ・・・は、あっ・・・」
こんな、人外のものにいい様に玩ばれて、それでも感じてしまう自分が嫌で、なんとか声を抑えようとするものの、こう全身の
性感帯を同時にいたぶられては、どうしようもなかった。
528:「力の代償」4/6
11/06/19 04:05:31.07 9GGahMxg0
それに、この行為を受けるのは今夜が初めてではない。今までも、さんざん、魔人によって全身に快楽を与えられ、体の奥底から
湧き上がる愉悦を教え込まれた豪炎寺の体は、以前よりもずっと敏感になってしまっている。
その証拠に、心ではどんなに嫌悪しようと、炎の愛撫に豪炎寺の体は従順に反応し、その中心では、紅潮し張り詰めたペニスが
浅ましくも透明な先走りの汁を垂らしながら、更なる快楽が与えられるのを待っている。
ぴくぴくとひくつくソコへ、吸い寄せられるように、豪炎寺の左右の内腿に張り付いていた二つの青白い炎が、両足の付け根を
ぐるりと一回り撫で付けてから、焦らす様な緩慢な動きで、ねっとりと絡み付いていく。
「あぁっ!」
炎の触手が一番敏感な所に触れた途端、背筋を走った強烈な快感に、豪炎寺の閉じられていた目は大きく見開かれる。
涙に潤んだその両目には、己を犯す魔人の、満足そうな笑みが映っていた。
ペニスに絡んだ二つの炎は、それぞれに意思があるかのように、艶かしく蠢きだした。
竿の部分全体を包むように絡んだ炎は、適度に締め付けながら、リズミカルに上下に擦り上げ、亀頭へと這い登ったもう一つの炎は
ぐりぐりと押さえつけるような円運動を繰り返す。
「あぁぁっ!・・・あっ!ああっ!!」
最早、嬌声を抑えることができなくなった豪炎寺が、全身を震わせる。
すぐにでも、射精にまで導かれそうな刺激を与えられて、未だ達しないのは、豪炎寺の意思ではない。
ペニスの根元に張り付いたもうひとつの炎が、尿道を強く押さえつけて、精子を塞き止めているからで、出したくても出せない衝動に
豪炎寺の腰が、我知らず、誘うように揺れる。
「あぁ・・・んっ・・・・・・あぁぁ・・・っ」
豪炎寺の嬌声に、泣いている様な、媚びる様な色が混じる。
年齢にしては精悍な顔つきが、快感に歪む。
『まだまだ、だぞ・・・』
冷酷な魔人の声がすると同時に、豪炎寺の両足に絡んでいた炎が、ぐいと持ち上がり、大きく股を開かせた。
「ぁ、やっ!」
豪炎寺は反射的に足を閉じようとするが、かなう筈もなく、膝を曲げてM字に足を開いた恥ずかしい格好で固定される。
529:「力の代償」5/6
11/06/19 04:06:19.26 9GGahMxg0
開かされた双丘の中心で固く窄まったアヌスへと、数条の炎の筋が伸びる。
細長く伸びたそれは、1本、また1本と、窄まりを解すかの様に入り込んでいっては、入り口の辺りで細かく蠢いている。
「ぅ・・・。くっ」
少しでもその快感から逃れられるように、豪炎寺は、また目を閉じて、顔を背けた。
閉じた瞼から、一筋の涙が滑り落ちて、シーツに小さな染みをつくった。
「・・・ん、・・・っん、ん・・・っ」
最後には6本にまで増やされた炎の触手は、暫く入り口を浅く出入りしていたが、豪炎寺の喉の奥からくぐもった嬌声が聞こえ始め
括約筋が少し緩んできたのを感じると、一斉にぐいと外側に動き、アヌスを無理矢理広げさせた。
「あっ!」
びくりと豪炎寺が体を震わせると、そこへ圧倒的な質量と固さを持った塊が押し付けられた。
「ひっ・・・や・・・っ・・・ぁ」
恐怖と羞恥で全身を固くする豪炎寺の頭の中に、魔人の嘲笑が響く。
『なにを怖がる。お前の体には傷ひとつ付かんぞ?』
そう、実体では無いので傷は付かない。しかし感触はある。
狭い所を無理やり押し広げられて、内側へと入ってこられる異物感と人外のものに犯される嫌悪感で、豪炎寺は心で悲鳴を上げる。
ただ、その先にある快感を教え込まされた豪炎寺の体は、心ではどんなに拒絶していても、なんなくそれを受け入れていく。
『ほほぅ、いい具合になってきたではないか』
どこか嬉しそうな魔人の声が、豪炎寺の羞恥心を煽る。
『ココが、好いんだろう?』
豪炎寺の直腸に入り込んだ塊が、ぐりっと前立腺を押し擦る。
「ああぁっ!!」
ペニスで感じるのとはまた違った快感が、豪炎寺の全身を走った。
熱く硬い炎の塊が、直腸の内部で強弱をつけた蠕動を繰り返し、豪炎寺を射精とは別の絶頂へと誘う。
前立腺での快感を十分に味あわせるためか、ペニスに纏わりつく炎はその動きを止めている。
ただ、豪炎寺の全身を嘗め回す炎は、絶頂への後押しとなるように、容赦なく彼を責め立てていく。
530:「力の代償」6/6
11/06/19 04:07:14.89 9GGahMxg0
「あっ!あっ!・・・ああっっ!」
興奮で大きくなった前立腺を、何度目かに強く擦られた瞬間、絶頂の波が豪炎寺を襲った。
脳髄を焼くような快感に、意識を飛ばしてしまいそうになった豪炎寺を、魔人の声が呼び戻す。
『さぁ。これからだ』
次の瞬間、先ほどまで止まっていた、ペニスに纏わり付いた炎が、淫らに動き始めた。
「うっ!…はっ・・・っ・・・ぁ・・・は・・・っっ」
まだ絶頂の渦から戻りきれない豪炎寺は、畳み掛ける快感に翻弄されて、息もできない。
竿を扱かれ、亀頭を擦られ、睾丸までも揉むように刺激されて一度は引いていた射精感が、またせり上がって来る。
全身を震わせて反応する豪炎寺の頭の中で、また魔人の声がした。
『ずいぶんと、気持ち良さそうではないか』
その声は嘲笑うようでもあり、また心底嬉しそうでもあった。
(・・・違う!)
声にならない声で、豪炎寺は叫んだ。
(気持ち・・・良く、など・・・!)
こんな、セックスとも呼べないような行為で、全身を弄られて、気持ち良いなどとは思いたくなかった。
たとえ、体が、その快感に反応してしまっても。
クックックと魔人の笑い声が響く。
『強情な事よ。まぁ、それも良い。・・・では、頂こうか』
豪炎寺のペニスを扱く炎がその動きを増し、と同時に、アヌスに入ったままだった塊も、ぐりぐりと前立腺を押し付ける。
「はぁっ!ああぁっ!ああああっっ!」
大きく体を仰け反らせた豪炎寺のペニスから、白い精液が爆ぜた。
「あっ!・・・あっ!」
一度の射精では満足できないのか、炎の責めはすぐに止むことは無かった。
達っしても達っしても果てが無いほどの快感の中で、最後の一滴まで搾り取られる。
赤い炎の中に、何度か放たれた精液は、蒸発するように全て消えていった。
531:「力の代償」7/6
11/06/19 04:09:59.06 9GGahMxg0
頭の中が真っ白になる程の快楽の渦中で、豪炎寺は、ふわりと全身が浮いているのを感じた。
空中に浮いた体は、燃え盛る魔人の手中にあった。
(この浮遊感は・・・)
同じだ、と豪炎寺は思った。
試合中、魔人の力を借りて爆熱ストームを撃つ時の、あの高揚感と浮遊感。
(俺は、もう、この手の中から逃れられないのだろうか・・・)
豪炎寺の頬を、また涙が伝い落ちる。しかしその雫さえも、彼を包む業火の中に消えていくのだった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
代行者より連絡と謝罪;
テキストの分量を見誤り、途中からナンバリングが一つ多くなってしまいました。
失礼いたしました。