11/03/10 01:03:25.50 PHxxer3gO
>>1乙です。
半生注意。映画「緑蜂」より、社長と助手。やっぱり恋人未満。
二回に分けて投下します。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
退社後の自宅で、深夜のパトロールの前に腹ごしらえをしようと相棒に持ち掛けると、今夜は約束があると断られた。
「約束ってなんだ。俺は聞いてないぞ」
「ブリシト、一昨日会社で言った筈だぞ。水曜の夜は予定があるから、パトロールは無しにしようって」
「そうだったっけか?覚えてないな」
「真面目に聞いてなかったんだろ。君はあの時、レ/アのお尻に気を取られていたからな。とにかく今夜はダメだ」
秘書の名を口にした相棒に、俺は疑惑を抱いた。以前にも友達に会うとか言って一人で出かけたが、この野郎実は俺の美人秘書と、こっそりデートを楽しんでいたんだ。
「力ト-、誰と会うんだ。またトニーって奴か?」
「……いや、トニーじゃないよ。昔の仕事仲間」
「仕事って、ああ、車の」
「そう、修理工場の。久しぶりに一緒に飯を食おうって誘われてね」
秘書とのデートの時に使った架空の友達の名前を出すと、相棒はほんのちょっと動揺したようだった。表情は変わらないが、長時間一緒にいるせいか何となくわかる。
仕事仲間と会うという言葉には嘘はなさそうだが、それでもやっぱり疑ってしまう。
「とか言って女に会うんじゃないのか、力ト-」
「いや、男ばっかり。四人で来るって言ってた」
「……お前、けっこう友達いるんだな」
そりゃいるよ、と相棒は呆れたように言ったが、こいつが友達といるとこなんて見たことがなかったから、俺には意外だった。
公私問わず俺とくっついて行動してるんだから、まあ当然と言えば当然なんだが。
「ふうん。そいつらとどこで飯を食うんだ?」
「言ってもきっとわからないよ、君が行くような店じゃないから」
決めつけられたのがおもしろくなく、なおも問い質すと相棒は店の名前を口にしたが、確かに聞いたことのない店だった。
「な、わからないだろ。もう行くよ、時間に遅れそうだ。じゃあな、また明日」
「ああ、また明日」
ヘルメットを被った相棒は愛車に跨がり、エンジン音を唸らせて颯爽と屋敷を後にした。