12/05/17 16:10:13.48 hpu7dSFO0
同じ主君に仕える攻めと受け(歳の差あり)
受けの人格や言動を攻めは密かに好いていたが、
受けの父は主君の兄弟が当主になることを望んでいた一派の一人で
主君に忠誠を誓っている攻めはそれを知っている
そこだけが攻めの中でしこりとなり、受けを愛することが出来ずにいた
受けは主君と同い年で、幼い頃は大人や昔から主君の側近であった攻めの目を盗んで
受けの兄弟と共に遊んでいた、幼馴染と言っても良いほどの仲だった
主君が受けとその兄弟を側に置いたのもそのためである
当然攻めはもちろん周りの側近達はその事を知らないため、受けに対しては辛辣にあたる
主君が互いの交友関係を周りに言おうとするたびに受けはそれを頑なに拒否する
そんなことをしたら主君の立場が悪くなります、かつて貴方を排斥しようとした男の
息子と親しくしていたなどと知られたら何と言われるか…と
そしてある戦を終えた後開かれた会議の中に、受けとその兄弟がいない事に気づく攻め
側近たちも気づいて無断欠席とはなんたる無礼か、と嘲笑するがそこに主君がぽつりと
「あいつは死んだ」と呟く
「部下も護衛も無しに相手の陣へ奇襲を仕掛けて死んだ」「私が頼んだのだ」
「誰も連れていこうとはしなかった」「ただ兄弟二人で戦い死んだ」「…昔のように、お前たちの目を盗んで」
「だからこそこの戦に勝てたのだ」「必ず帰ってくると、そう言っていたのに」
そこで全てを打ち明ける主君と呆然とする攻め
そこで初めて受けへの想いが溢れだすが、どこにも行き場はない
自分の知らないうちに相手が死んでるっていうシチュエーションが好きだ