13/07/12 NY:AN:NY.AN F/7FQaJZ0
2,3週間もうスラに夢中だというのにずっと規制かけられてた上に
ここは閑古鳥ですか…
885:風と木の名無しさん
13/07/18 NY:AN:NY.AN sqnQrEI/0
若殿の寝顔萌え
886:風と木の名無しさん
13/07/18 NY:AN:NY.AN 93KPvLsa0
難民のスレは既にないのか
887:風と木の名無しさん
13/07/19 NY:AN:NY.AN tD/lABJRO
>>888
それをつっつくファルコにも萌え
若殿様は攻っぽいのに誘い受か
888:風と木の名無しさん
13/07/19 NY:AN:NY.AN 2Lk1WK/b0
誰もいない
スラの翻訳うpしちゃおうかな
889:風と木の名無しさん
13/07/31 NY:AN:NY.AN A9CoOLho0
規制されて伯爵お誕生日おめでとうも言えなかった…
誰もいないしスラの翻訳うpります
Differing Points of View(『異なる視点』)
それなりに長編、しかもかなり凝った構成で、シナリオ1、2と2部構成の上、
さらにシナリオ1も「泥棒」「ネオナチ」「ロシア人」の3部構成になってます
そのうちのシナリオ1「泥棒」のみ以下訳出します
890:風と木の名無しさん
13/07/31 NY:AN:NY.AN A9CoOLho0
Differing Points of View
Scenario One The Thief, The Neo Nazi, And The Russian
THE THIEF
複数の声。
ドリアンがゆっくりと意識を回復して最初に気付いたのがこれだ
った。次に来たのが痛み。動こうとしてみたが、椅子にくくりつけ
られており、両手は後ろ手に縛られて動かせなかった。しかも猿轡
と目隠しもされていた。捕縛者は、いかなるチャンスも残してはい
なかった。
「おい、気がついたぞ」
泥棒が頭を上げて体を起こすのに苦労していると、声のひとつが
笑いながら言った。
「ちょうど間に合った」、別の声が答えた。
ドリアンはこの声がハンス―明らかに偽名だが―と名乗った
男のものだと気がついた。こいつが彼を罠に陥れ、捕らえさせた男
だった。美術品収集家と会うはずだったのが、ネオナチにぶち当た
ったというわけだ。次にわかったのは、スキンヘッド集団のせいで
彼の生命が風前の灯になっているということだった。
「あのお方にお見せしなくちゃな」とハンスが言っていた。
ドリアンは部屋の反対側にあると思しきドアが開くのを聞いた。
聞いたことのない声が漏れて来た。ドアが閉まり、新たな声の主が
話した。
「きみたちは、彼が無傷だと言ったと思ったが」と新来の人物は非
難めいた口調で言ったが、これはロシア語だった。これまでのとこ
ろ、誰もがドイツ語で話していたのだ。
ドリアンは心臓が跳ねあがるのを感じた。くそ、KGBだ! いっ
たいいつからネオナチと取引するようになったんだ? 彼はロシア
語は非常に堪能というわけではないが、何を言っているかは十分に
わかった。
「ホモ野郎は、何も障害が残るわけじゃありませんよ、チェーホフ
さん」とハンスは応えた、「ちょっと暴れたもんでね」
ドリアンはその気取った口調を聞いた。残忍なサディストめ。奇
妙なことに、彼はドイツ語で話し続けていたが、新参者はロシア語
しか話さないのだ。おそらく彼のドイツ語は自分のロシア語と同じ
程度なのだろう。
「金は持ってるか?」とハンスが訊いた。
「承知の通りだ」とチェーホフが答えた。
891:風と木の名無しさん
13/07/31 NY:AN:NY.AN A9CoOLho0
ドリアンは身を固くした。私は売られるのか? ネオナチに捕ま
るのも御免だが、動産よろしく売り払われるなんて、泥棒貴族の美
意識に反することだった。ブリーフケースか何か、固く重いものが
机の上に置かれたどすんという音が聞こえた。ロックが外れ、蝶番
がきしむ音に続き、ハンスが満足げなうめきを漏らすのが聞こえた。
いったい私をいくらで売ったんだ、ネオナチ野郎は?
「やつの足の縄をほどけ」とチェーホフが命じた、「おれはこいつ
を運んでは行けない」
「やりたきゃ、やってみな」と知らない声が応じた、「蹴られるぜ」
これを聞くとドリアンは笑みを漏らさずにはいられなかった。一
か所から別の箇所へ移動させられる間に、彼は捕縛者どもの一人に
狙いすましたひと蹴りを股間にお見舞いしてやったのだ。報復は控
えめに言っても不愉快なものだった。彼が意識を失った理由でもあ
ったから。
「カマ野郎の蹴りなんぞ屁でもない」とチェーホフは冷ややかに答
えたが、その声は話すにつれ近づいてきた。
ドリアンは、誰かが突然彼の足首のロープをほどき始めたので、
飛び上がった。この機会に外に飛び出ようとするのは、おそらく賢
明ではないだろうと考えた。特に室内に何人いるのかが把握できな
いうちは。
突然、ドアが叩きつけられるように開き、パニックになった声が
叫んだ、「ハンス! 建物がNATOに包囲されている!」
「なんだって?」ハンスは喘いだ。
室内の人間たちが窓に殺到して大騒ぎになった。ドリアンは、し
かし、ロシア人が彼の傍から動かなかったことに気づいた。
「ホモ野郎のあとをつけて来たに違いない!」誰かが怒鳴った。
「NATOは、ホモの民間泥棒になど一顧も与えんさ」と、チェーホフ
は冷たく答えた。
「こいつはNATOの外部契約者の一人じゃないか!」と、エルンスト
が英語で言い張ったが、アメリカ英語のアクセントは紛れもなかっ
た。彼はすぐに間違いに気づき、ドイツ語で繰り返した。
「この馬鹿なヤンキーめ、そいつをどこで聞いたんだ? NATOはこ
のホモをインターポールに引き渡すことしか考えてはいないぞ」
「この共産主義者め!」と、ハンスは鋭く非難した。「貴様が奴ら
をここまで案内したんだな!」
892:風と木の名無しさん
13/08/01 NY:AN:NY.AN UHt86CHw0
連投規制がつらすぎます
「何を勘違いしてる、このケチな芋野郎め。NATOはおれを追ってき
たんだ。おれが奴らのエージェントの一人を連れ出したことでまだ
動揺しているのさ」
「NATOの誰かを殺しでもしたってのかい?」ハンスは、嘲るように
鼻を鳴らし、「鉄のクラウスをでも?」
ドリアンは、彼のそばに立った男がタバコに火をつけ、あたかも
その情報を明かすべきかどうか考えるかのように、答えを引き延ば
すのを聞いた。そして心臓がとび上がるのを感じた。
「そうだ」
部屋は、畏れに静まり返った。
「鉄のクラウスを殺したって?」ハンスはほとんど恐怖しているよ
うな調子で言ったが、それはすぐに怒りに置き換わった。
「そして、貴様はあいつの部下全員をここに案内して来たってわけ
だ! このくそ忌々しい馬鹿が! 貴様はプロだと思ってたのに!」
次の瞬間、ドリアンには何が起こったのかわからなかった。誰か
が銃に手を伸ばしたに違いなく、というのも次に彼が知ったのは、
チェーホフがサイレンサーを付けているために非常に静かな音で武
器を発射したからだった。彼は2連発で合計8発の素早い発射音を
聞いた。この男は、プロだ。2発ずつで心臓を撃ち抜いた、間違い
なく。
ドリアンは、4人が死体となって倒れ、そしてロシア人が机の上
の書類を取り上げるのを聞いた。何らかの情報を得るまでだけが、
一連の任務だったのだ。彼は私には何の関心もない。チェーホフが
自分の銃に弾丸を充填している音が聞こえた。7連発の銃に8発。
絶対にプロだ。それを私の少佐にもやったのか、この共産主義者め。
突然、男は彼の傍に戻り、口から猿轡をはずした。
「助けを求めて叫んだりするなよ」と、ドリアンを自分の方へ引っ
張りながら言った。
893:風と木の名無しさん
13/08/01 NY:AN:NY.AN UHt86CHw0
鉄のクラウスについて聞かされ、ドリアンはこの男への戦意をす
っかり喪失しておとなしく立ち上がったが、痛みにすくみ上った。
歩くのも簡単ではなさそうだった。
「さあ来い」チェーホフはぶっきらぼうに言って彼の腕を取って連
れて行った。ドリアンはこの第二の捕獲者に連行される覚悟を決め、
ドイツ語で話しかけた。
「きみが誰であれ」、と、彼は静かに言った、「私はそんなに早く
は動けないよ」
「どうしてだ」
ドリアンは掴まれた腕がややきつく締めつけられたような気がし
たが、それは必ずしも脅しを意味しているようではなかった。
「音が聞こえる危険をおかして、彼らは気が狂ったように私を蹴っ
た。何度も。あいつら、それを楽しんでたのさ」、きみにしたとこ
ろで、それは多分同じだろうね。
一瞬、沈黙があった。
「やはり奴らを殺しておいてよかったな」
ドリアンは、この返答に言葉を失うほど驚いた。部屋から通路の
外へと引っ張られて、彼はおとなしくロシア人についていった。何
やら声が聞こえてきたが、傍にいる男は速度を緩めなかった。彼ら
がエレベーターに達するまで、彼は安定したペースで動いた。
ああ、この男は冷徹だ。私を次の犠牲者にするつもりか? ある
いは私をどこかに届けるために支払いを受けているのか?
エレベーターに乗りこんだちょうどその時、彼らが出て来た事務
所の方向に爆発音のようなものが聞こえた。爆弾か? 爆弾をあそ
こに残してきたんだな?
「誰か、そのくそいまいましいロシア人を止めろ!」
火災報知器が建物中で鳴り響き始め、遠くのほうで声が叫んだ。
ドリアンは、コーナーに突然押し込まれた。それから、ドアが完
全に閉まるまで、彼は素早い発砲音を聞いた。一瞬後、ロシア人は
ひとりごとを言っているようだった。それに対する返事が聞こえた
ので、ドリアンは男が無線装置を持っているに違いないと気づいた。
「ターゲット捕捉」、チェーホフはそっけなく言った。
894:風と木の名無しさん
13/08/01 NY:AN:NY.AN UHt86CHw0
多分今日はここまででまた連投規制来ると思う
「そこは安全ですか?」返事はドイツ語だったので、聞いているド
リアンを当惑させた。
「そうだ。建物内には他の民間人は一人もいない。作戦を開始しろ」
ドリアンは、押し込まれたコーナーでさらにへたり込んだ。この
男は、NATOを罠にかけようとしている。KGBは自分たちをネオナチと
偽装しようとしており、鉄のクラウスはもう彼らを止めることもな
い……。
「準備完了しました」と、無線の声は言った。
「進めろ」と、ロシア人は答えた。それから彼はドリアンに言った。
「気を引き締めろ、素早く行くぞ」
ドリアンが彼の言うことの意味を尋ねる機会もないまま、エレベ
ーターが足の下で急速に落下して行き、何階降りたかもわからない
うちに、がたついて停止した。彼は床の上でうずくまったままでい
た。カチッという音とともにドアが開くのを聞いた。チェーホフは
開くのに鍵を使ったに相違ない。ロシア人が外へ出て、ドリアンは
別のエレベーターが開くのを聞き、また別の音がカチッと鳴るのを
聞いた。彼は、このフロア上のすべてのエレベーターをロックして
いる。NATOは、あそこで罠にかかってしまう!
1分後に、ドリアンは、チェーホフが戻ってきて泥棒の傍に座る
前に、無線装置でまた色々な命令を下しているのを聞いた。ドリア
ンは背を向け、壁側に顔を向けた。もしきみが私を連れて行くつも
りなら、引きずって行けばいいよ。驚いたことに、足をつかんで引
きずって行く代わりに、ロシア人は彼のそばに跪き、両手の捕縛を
ほどいていた。
「私を殺すつもりかい?」ドリアンは苦々しく尋ねた、「私が逃げ
ようとしていたと言って」
一瞬の間があった。
895:風と木の名無しさん
13/08/02 NY:AN:NY.AN KCAHNWG50
続きです
返答は、英語で返った。
「この馬鹿もの。まだおれが誰だかわからんのか?」
ドリアンは聞き慣れた声に飛び上がり、目隠しを急いで外した。
そして、少佐が帽子の下から長い黒髪を引き出しているのを見つめ
た。少佐はほとんど楽しんでいるような表情で彼の顔を見ていた。
「少佐……」彼は息を吸い、「きみ……生きて……私は……」
彼は頭に手を当てた。心はぐらついた。嬉しくて膝の力が抜け、
座り込んでいた。
少佐も座り込み、壁に背中を預けて煙草に火を点けた。それから
目に見えて狼狽しているドリアンに1本差し出した。
「部下があいつらを処理したら、おまえを病院へ連れて行かせる」
ドリアンは、ぼんやりとうなずいた。そして、少佐が作戦を監督
するために去って行かないことに気づいた。代わりに泥棒のボディ
ガードの役をしているようだった。
「きみは私のあとから来たよね」と、彼はまだ自分自身それを信じ
られず、ついに言った。「きみは私の販売価格について交渉して、
それを払った」
「あれは贋金だ」
―きみはいつだって私の夢を現実で打ち壊してくれるよ。
「そりゃ、きみが私のために高い支払なんかするわけないよね」、
ドリアンは苦々しく言った。
「ないな。持ち込んだケースごと事務所を吹っ飛ばしたんだ」と、
少佐は簡潔に答えた。
896:風と木の名無しさん
13/08/02 NY:AN:NY.AN KCAHNWG50
「きみがあそこに追って行った情報を得たという事実自体を破壊し
て、ね」
「おれはなんの情報も追ってはいなかった。NATOが、おれがここで
していると思ってたことが何であったとしてもな。あの馬鹿どもが
実際に何を持ってたとしても、そいつは棚から牡丹餅だった、とい
うのが事実だ」
ドリアンは目を瞬かせた。
「きみ、情報を追って来たんじゃないのか?」
「いや」
「じゃあ、きみは私を追ってきた? わざわざ?」
「そうだ」
でも、きみはまだお尻を隠してるよね、だから誰もそれが本当の
理由であるとは思わないさ。
「なぜ?」と、ドリアンはあてつけに尋ねた。
少佐はちょっと考え込んで座っていたが、静かに言った。
「おまえがいないと、人生がはるかに面白くなくなるからな」
ドリアンは、この返事にびっくりした。きみは、いったい私に何
を言おうとしているんだ、少佐?
「それが、唯一の理由かい?」
少佐は、彼をしっかりと見た。「今のところはな」
なぜならきみは私が向こう見ずだと思ってるからだね、違うかい?
ドリアンは深いため息をついて、頭をドイツ人の肩にもたれかけ
た。彼は少佐が緊張もせず、身を離しもせず、怒鳴りつけもしない
ことに驚いた。きみ、私にこれを言わせたいんだろう、違うかな?
「少佐」と、ドリアンは静かに言った。「どんな無茶なことを言っ
たりしたりしたとしても、私は、きみの経歴を危うくするようなこ
とは、未だかつてしたことはない」
少佐はわずかに向き直って、目の前の男の顎の下に手をかけ、打
撲傷を負った顔を持ち上げると、その目を覗き込んだ。
「一度も、か?」
「もちろんだよ。きみを愛してるよ」
一瞬の間。
「ああ。畜生」
ドリアンが驚いたことに、少佐は、突然彼の唇に優しくキスした
のだった。
---
以上です
897:風と木の名無しさん
13/09/05 23:23:00.70 wYUlv7ng0
連載再開後の翻訳ってまだないの?
スラにQが全然登場しないのはそのせいなのか
あんなに美味しいキャラなのに
898:風と木の名無しさん
13/09/23 00:21:03.73 IcY1cx1GO
やっと噂の百合ップルを見たお
ロドリゲスお姉様と呼ばせて下さい…
899:風と木の名無しさん
13/10/27 13:34:50.91 yotKf42V0
ファルコ、マティアスがあそこまでロドリゲスに心酔するきっかけのエピソードを知りたいなぁ。
900:風と木の名無しさん
14/02/16 01:44:52.41 VRTe/BLL0
hoshu
901:風と木の名無しさん
14/03/10 22:56:13.95 0k+tHPZa0
埋め埋め病を自粛して保守
902: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+1:3)
14/03/12 08:50:07.71 YvzjnqHf0
hoshu
903:風と木の名無しさん
14/04/03 19:56:07.42 aebnGdLz0
イタリアのまずいコーヒーなんか飲めるか!ネスカフェがあったろうが!
保守
904:風と木の名無しさん
14/06/06 12:33:06.19 Ne8hyorR0
保守
王の城おめ