12/07/14 13:22:26.98 m44tKElb0
サルベージ
851:風と木の名無しさん
12/07/14 20:24:23.99 pnVjzRVe0
>>847
コミックス揃えた?
852:風と木の名無しさん
12/08/02 19:59:16.68 OC8auHos0
保守。
35周年メモリアルブックの情報が飽田のサイトに出てたが、
カラーイラストはどのくらいのるんだろうか。
画集にも未収録なのを全部のせてくれるなら、2079円といわず
いくらでも買うよ。
過去スレでも何回も話題になってるひざまくら絵と、カレンダーの
イラストだったらしい少佐トップレス絵がみたひです。
853:風と木の名無しさん
12/08/03 10:40:17.82 qC8fqjVp0
▲速報 現在集団ストーカー実行中▲
市原警察署生活安全課の創価警官名言集
「俺のおかげで家から出れなくした。俺の手柄だ!」
「昼間は市役所のパトロール隊を使う。夜は消防団を使う。」
防犯パトロールと称する近所の創価学会員が
中学生を口実にした何年にも渡る誹謗中傷行為や人権侵害行為について
市原警察署生活安全課の創価警官の指導でやってあげているんだと発言したことについて
「指導じゃない、パトロールをお願いしてるだけだ。俺の責任じゃない!」
いくら創価学会員が集団で誹謗中傷を繰り返しても
調べれば何の前科もない事くらいすぐわかるのに
創価学会員の発言に根拠のない点については完全無視
帰化人の創価学会員が当たり前のように警官になれてしまう狂った世の中
これを十数年にわたって養護・支援・援助している警察署長は、やっぱり同じ在日なのでしょうか?
854:風と木の名無しさん
12/08/04 18:59:37.93 3lEZOD3v0
過去ログ読むとすごく盛況だったけど、みなさんどこにいらしたのかすら‥
>>852
イラストたくさん載るといいよね。楽しみ。
855:風と木の名無しさん
12/08/05 14:51:27.43 irhkXwlQ0
自分の黒髪サド目萌えの原点はきっと無名の端役…
懐かしさのあまり記念保守
856:風と木の名無しさん
12/08/13 02:20:08.99 yWXpnXd70
自分は嫁入り道具に文庫工口イカそろえたよ。ない生活考えられない。
家にあるのは姉妹のなので持ち出せない…(姉も妹も嫁に行ってるけどな!)
>>855
7み先生でハマりましたが、自分の1番好きなチ工一ザレは端役です…全てが素敵すぎる!
857:風と木の名無しさん
12/08/13 02:26:10.86 yWXpnXd70
上げてしまいました…すみません!
858:風と木の名無しさん
12/08/20 11:55:37.01 7kAd6aJD0
メもリあルブックの表紙ってウェディングケーキ入刀にしか
見えない件
859:風と木の名無しさん
12/08/20 23:54:15.66 GX2y0VXl0
メモリアルブック、たしかにケーキ入党…
少佐が(吐き気をもよおさずに)あんな冷静にケーキを持って立ってるなんて、
あれはもう覚悟(何の?)を決めたからですよね。
なんにせよ、発売が楽しみだ!
860:風と木の名無しさん
12/08/21 03:17:37.40 4tF7qheg0
メモリアルブック楽しみすぎてとりあえず単行本の読み返しを始めた
サバドリもいいんだよなー
クラドリ前提のが大好きでスラでよく読んだ
861:風と木の名無しさん
12/08/23 10:35:40.07 0Kd0FRuY0
サバドリは、計理士君がパリスの審判の贋作を
売りつけに行く番外編が、すごく萌えた。
ドリがサバに相場値段で贋作売ったときに絶対なにかあっただろ。
862:風と木の名無しさん
12/08/26 22:07:42.05 cBuZ831e0
皇帝円舞曲のラスト、結局ふたりは一緒に踊ったのか踊っていないのか気になる…
863:風と木の名無しさん
12/08/26 23:43:31.85 JDr5tNye0
今の少佐ならなにか理由があったらふつうに踊ってくれそうだけど
あのころのの少佐はわからないところが男心を擽るロマンですなぁ
864:風と木の名無しさん
12/09/19 10:57:32.96 aRBx/7K90
目盛アルブック入手
対談で、少佐と伯爵の身体的接触が最近多いと
書かれていてワロタ
そんなの意識したことなかった
865:風と木の名無しさん
12/10/03 23:30:28.93 Z2TyKzdm0
178Pの少佐とZ君の入れ替わりに激しく萌えた。
やっぱり神だわ…
866:風と木の名無しさん
13/01/15 23:00:28.60 H0ksjp6S0
マティアスのあまりにもロドリゲスラブっぷりに驚いたw
867:風と木の名無しさん
13/01/16 19:35:24.12 hofiWVhi0
過去スレ読んだ。スラ話で盛り上がってた頃が羨ますぃ。
868:風と木の名無しさん
13/01/16 20:41:08.51 c49BPsK70
ロドリゲスもかなりおかしいw
コマの隅っこで抱き合ってるのには笑った
869:風と木の名無しさん
13/01/16 23:11:06.13 +RXHq3rw0
マティアスはとうとう半裸のマッチョ美声年の幻を
真っ昼間から見るようになってしまって…
870:風と木の名無しさん
13/01/23 18:01:47.44 8EGcLl6j0
>>868
あの二人は百合百合しいw
ドンちゃんとファルコは普通に男らしく
別れてたのに、この差は何。
871:風と木の名無しさん
13/01/23 19:02:01.64 lmAUi5VP0
ロドリゲス男らしいのにマティアスといると百合になるね確かにw
872:風と木の名無しさん
13/01/24 18:20:21.11 rjBFrI210
なんでだろうねw
ロペスも相変わらずキスマーク妄想しててワラタ
なんというか…まだカスティリアが平和だった頃だよね(涙)
873:風と木の名無しさん
13/02/17 09:27:05.37 j2OwPEQf0
今月はピコたん( ^ω^)prprな内容だった
何を言ってるのかわからねーと思うが読めばわかる
874:風と木の名無しさん
13/04/02 23:40:42.28 lgtYrL3m0
保守
875:風と木の名無しさん
13/04/16 23:43:52.37 y30GkO6/O
少佐スピンオフ発売記念age。
10年ぶりくらいに読み返して初めて少佐の下まつげの繊細さに気づいた。
先生の愛を感じるわ。
発売記念原画展でじっくり観察してきます。
876:風と木の名無しさん
13/04/19 13:57:11.64 KQQVrv7O0
>>875
少佐の髪がなびいてて
ああ少女漫画中の少女漫画だと思った>間弾の車種
877:風と木の名無しさん
13/04/29 01:59:22.75 9ilpQKr+0
ログ遡って今更スラ読んでるんだけど
今まで自分は完全に少佐派だと思ってたのに、読み進めるうちに
元気に動いてる伯爵が出てこないと読むペースが下がりまくることに気がついた
少佐は魅力的すぎるけど、それ以上に伯爵がいないと寂しすぎる
878: (1)父王あぼーんで泣きじゃくる双子の弟を慰めてる内に、一線越えたとこからスタート (2)白クマ宰相に色仕掛け。双子の弟も協力 (3)異母弟にくら替えした弟にお仕置き。密偵は見た!? (4)アラビアナにて、異母弟の愛妾の兄ゲット!太くて長いアレでぐっさり (5)誇り高い従兄弟もつまみ食い (6)妹が忠実な家令を横取りしようとしたけど、断固阻止
879:風と木の名無しさん
13/05/30 09:30:15.99 /LsoMO1mO
>>881の続き
(7)老宰相を寄ってたかって追い詰めて、美味しくいただきますた
(8)↑の息子もゲットしたが、リバウンド後でちょっとorz
(9)ギャラリー付きで、異母弟&妹の元旦那を同時にいただいた所がクライマックス
(10)公衆の面前で死刑執行人&国爾尚書を掻っ攫う
(11)性悪な方の弟を漸く仕留めましたとさ。めでたしめでたし
~カステラ屋エンリケ疑惑編・完~
アホでごめん
880:風と木の名無しさん
13/05/30 10:10:31.58 /LsoMO1mO
(追記)
・1~3だけ読むと弟が毒婦みたいだけど、奴は本当に善良な男だったのよ
・白クマ宰相は王子様に失恋直後だったんでイチコロ
・愛妾の兄とは着衣プレイで、事後にひんむく辺りがマニアック
・従兄弟はパジャマ姿が萌えだろ萌え!
881:風と木の名無しさん
13/06/02 10:44:12.83 Itcb96sA0
24年組近辺作品を801思考で語るスレ(801サロン)
スレリンク(801saloon板)
882:風と木の名無しさん
13/06/18 11:38:19.80 Y/y4IikbO
今回はアルヌルフがヒロインか…
>>881
税金の父&カリスマ傭兵の篭絡もお願いしますw
883:風と木の名無しさん
13/07/07 NY:AN:NY.AN vNGk8azdO
ホモホモ演劇集団のシリアス版は洒落にならんネチネチドロドロだ……
とアルカサルスレを見て考えていたら、リア王@イブがだんだんアルフォンソ父ちゃんに見えてきてしまった(巻き毛と顎ヒゲ)
思わず自分を殴りたくなったが、この場合ファザコン王様と双子兄が父親まっしぐらで
双子弟が命拾いする展開なのかもw
884:風と木の名無しさん
13/07/12 NY:AN:NY.AN F/7FQaJZ0
2,3週間もうスラに夢中だというのにずっと規制かけられてた上に
ここは閑古鳥ですか…
885:風と木の名無しさん
13/07/18 NY:AN:NY.AN sqnQrEI/0
若殿の寝顔萌え
886:風と木の名無しさん
13/07/18 NY:AN:NY.AN 93KPvLsa0
難民のスレは既にないのか
887:風と木の名無しさん
13/07/19 NY:AN:NY.AN tD/lABJRO
>>888
それをつっつくファルコにも萌え
若殿様は攻っぽいのに誘い受か
888:風と木の名無しさん
13/07/19 NY:AN:NY.AN 2Lk1WK/b0
誰もいない
スラの翻訳うpしちゃおうかな
889:風と木の名無しさん
13/07/31 NY:AN:NY.AN A9CoOLho0
規制されて伯爵お誕生日おめでとうも言えなかった…
誰もいないしスラの翻訳うpります
Differing Points of View(『異なる視点』)
それなりに長編、しかもかなり凝った構成で、シナリオ1、2と2部構成の上、
さらにシナリオ1も「泥棒」「ネオナチ」「ロシア人」の3部構成になってます
そのうちのシナリオ1「泥棒」のみ以下訳出します
890:風と木の名無しさん
13/07/31 NY:AN:NY.AN A9CoOLho0
Differing Points of View
Scenario One The Thief, The Neo Nazi, And The Russian
THE THIEF
複数の声。
ドリアンがゆっくりと意識を回復して最初に気付いたのがこれだ
った。次に来たのが痛み。動こうとしてみたが、椅子にくくりつけ
られており、両手は後ろ手に縛られて動かせなかった。しかも猿轡
と目隠しもされていた。捕縛者は、いかなるチャンスも残してはい
なかった。
「おい、気がついたぞ」
泥棒が頭を上げて体を起こすのに苦労していると、声のひとつが
笑いながら言った。
「ちょうど間に合った」、別の声が答えた。
ドリアンはこの声がハンス―明らかに偽名だが―と名乗った
男のものだと気がついた。こいつが彼を罠に陥れ、捕らえさせた男
だった。美術品収集家と会うはずだったのが、ネオナチにぶち当た
ったというわけだ。次にわかったのは、スキンヘッド集団のせいで
彼の生命が風前の灯になっているということだった。
「あのお方にお見せしなくちゃな」とハンスが言っていた。
ドリアンは部屋の反対側にあると思しきドアが開くのを聞いた。
聞いたことのない声が漏れて来た。ドアが閉まり、新たな声の主が
話した。
「きみたちは、彼が無傷だと言ったと思ったが」と新来の人物は非
難めいた口調で言ったが、これはロシア語だった。これまでのとこ
ろ、誰もがドイツ語で話していたのだ。
ドリアンは心臓が跳ねあがるのを感じた。くそ、KGBだ! いっ
たいいつからネオナチと取引するようになったんだ? 彼はロシア
語は非常に堪能というわけではないが、何を言っているかは十分に
わかった。
「ホモ野郎は、何も障害が残るわけじゃありませんよ、チェーホフ
さん」とハンスは応えた、「ちょっと暴れたもんでね」
ドリアンはその気取った口調を聞いた。残忍なサディストめ。奇
妙なことに、彼はドイツ語で話し続けていたが、新参者はロシア語
しか話さないのだ。おそらく彼のドイツ語は自分のロシア語と同じ
程度なのだろう。
「金は持ってるか?」とハンスが訊いた。
「承知の通りだ」とチェーホフが答えた。
891:風と木の名無しさん
13/07/31 NY:AN:NY.AN A9CoOLho0
ドリアンは身を固くした。私は売られるのか? ネオナチに捕ま
るのも御免だが、動産よろしく売り払われるなんて、泥棒貴族の美
意識に反することだった。ブリーフケースか何か、固く重いものが
机の上に置かれたどすんという音が聞こえた。ロックが外れ、蝶番
がきしむ音に続き、ハンスが満足げなうめきを漏らすのが聞こえた。
いったい私をいくらで売ったんだ、ネオナチ野郎は?
「やつの足の縄をほどけ」とチェーホフが命じた、「おれはこいつ
を運んでは行けない」
「やりたきゃ、やってみな」と知らない声が応じた、「蹴られるぜ」
これを聞くとドリアンは笑みを漏らさずにはいられなかった。一
か所から別の箇所へ移動させられる間に、彼は捕縛者どもの一人に
狙いすましたひと蹴りを股間にお見舞いしてやったのだ。報復は控
えめに言っても不愉快なものだった。彼が意識を失った理由でもあ
ったから。
「カマ野郎の蹴りなんぞ屁でもない」とチェーホフは冷ややかに答
えたが、その声は話すにつれ近づいてきた。
ドリアンは、誰かが突然彼の足首のロープをほどき始めたので、
飛び上がった。この機会に外に飛び出ようとするのは、おそらく賢
明ではないだろうと考えた。特に室内に何人いるのかが把握できな
いうちは。
突然、ドアが叩きつけられるように開き、パニックになった声が
叫んだ、「ハンス! 建物がNATOに包囲されている!」
「なんだって?」ハンスは喘いだ。
室内の人間たちが窓に殺到して大騒ぎになった。ドリアンは、し
かし、ロシア人が彼の傍から動かなかったことに気づいた。
「ホモ野郎のあとをつけて来たに違いない!」誰かが怒鳴った。
「NATOは、ホモの民間泥棒になど一顧も与えんさ」と、チェーホフ
は冷たく答えた。
「こいつはNATOの外部契約者の一人じゃないか!」と、エルンスト
が英語で言い張ったが、アメリカ英語のアクセントは紛れもなかっ
た。彼はすぐに間違いに気づき、ドイツ語で繰り返した。
「この馬鹿なヤンキーめ、そいつをどこで聞いたんだ? NATOはこ
のホモをインターポールに引き渡すことしか考えてはいないぞ」
「この共産主義者め!」と、ハンスは鋭く非難した。「貴様が奴ら
をここまで案内したんだな!」
892:風と木の名無しさん
13/08/01 NY:AN:NY.AN UHt86CHw0
連投規制がつらすぎます
「何を勘違いしてる、このケチな芋野郎め。NATOはおれを追ってき
たんだ。おれが奴らのエージェントの一人を連れ出したことでまだ
動揺しているのさ」
「NATOの誰かを殺しでもしたってのかい?」ハンスは、嘲るように
鼻を鳴らし、「鉄のクラウスをでも?」
ドリアンは、彼のそばに立った男がタバコに火をつけ、あたかも
その情報を明かすべきかどうか考えるかのように、答えを引き延ば
すのを聞いた。そして心臓がとび上がるのを感じた。
「そうだ」
部屋は、畏れに静まり返った。
「鉄のクラウスを殺したって?」ハンスはほとんど恐怖しているよ
うな調子で言ったが、それはすぐに怒りに置き換わった。
「そして、貴様はあいつの部下全員をここに案内して来たってわけ
だ! このくそ忌々しい馬鹿が! 貴様はプロだと思ってたのに!」
次の瞬間、ドリアンには何が起こったのかわからなかった。誰か
が銃に手を伸ばしたに違いなく、というのも次に彼が知ったのは、
チェーホフがサイレンサーを付けているために非常に静かな音で武
器を発射したからだった。彼は2連発で合計8発の素早い発射音を
聞いた。この男は、プロだ。2発ずつで心臓を撃ち抜いた、間違い
なく。
ドリアンは、4人が死体となって倒れ、そしてロシア人が机の上
の書類を取り上げるのを聞いた。何らかの情報を得るまでだけが、
一連の任務だったのだ。彼は私には何の関心もない。チェーホフが
自分の銃に弾丸を充填している音が聞こえた。7連発の銃に8発。
絶対にプロだ。それを私の少佐にもやったのか、この共産主義者め。
突然、男は彼の傍に戻り、口から猿轡をはずした。
「助けを求めて叫んだりするなよ」と、ドリアンを自分の方へ引っ
張りながら言った。
893:風と木の名無しさん
13/08/01 NY:AN:NY.AN UHt86CHw0
鉄のクラウスについて聞かされ、ドリアンはこの男への戦意をす
っかり喪失しておとなしく立ち上がったが、痛みにすくみ上った。
歩くのも簡単ではなさそうだった。
「さあ来い」チェーホフはぶっきらぼうに言って彼の腕を取って連
れて行った。ドリアンはこの第二の捕獲者に連行される覚悟を決め、
ドイツ語で話しかけた。
「きみが誰であれ」、と、彼は静かに言った、「私はそんなに早く
は動けないよ」
「どうしてだ」
ドリアンは掴まれた腕がややきつく締めつけられたような気がし
たが、それは必ずしも脅しを意味しているようではなかった。
「音が聞こえる危険をおかして、彼らは気が狂ったように私を蹴っ
た。何度も。あいつら、それを楽しんでたのさ」、きみにしたとこ
ろで、それは多分同じだろうね。
一瞬、沈黙があった。
「やはり奴らを殺しておいてよかったな」
ドリアンは、この返答に言葉を失うほど驚いた。部屋から通路の
外へと引っ張られて、彼はおとなしくロシア人についていった。何
やら声が聞こえてきたが、傍にいる男は速度を緩めなかった。彼ら
がエレベーターに達するまで、彼は安定したペースで動いた。
ああ、この男は冷徹だ。私を次の犠牲者にするつもりか? ある
いは私をどこかに届けるために支払いを受けているのか?
エレベーターに乗りこんだちょうどその時、彼らが出て来た事務
所の方向に爆発音のようなものが聞こえた。爆弾か? 爆弾をあそ
こに残してきたんだな?
「誰か、そのくそいまいましいロシア人を止めろ!」
火災報知器が建物中で鳴り響き始め、遠くのほうで声が叫んだ。
ドリアンは、コーナーに突然押し込まれた。それから、ドアが完
全に閉まるまで、彼は素早い発砲音を聞いた。一瞬後、ロシア人は
ひとりごとを言っているようだった。それに対する返事が聞こえた
ので、ドリアンは男が無線装置を持っているに違いないと気づいた。
「ターゲット捕捉」、チェーホフはそっけなく言った。
894:風と木の名無しさん
13/08/01 NY:AN:NY.AN UHt86CHw0
多分今日はここまででまた連投規制来ると思う
「そこは安全ですか?」返事はドイツ語だったので、聞いているド
リアンを当惑させた。
「そうだ。建物内には他の民間人は一人もいない。作戦を開始しろ」
ドリアンは、押し込まれたコーナーでさらにへたり込んだ。この
男は、NATOを罠にかけようとしている。KGBは自分たちをネオナチと
偽装しようとしており、鉄のクラウスはもう彼らを止めることもな
い……。
「準備完了しました」と、無線の声は言った。
「進めろ」と、ロシア人は答えた。それから彼はドリアンに言った。
「気を引き締めろ、素早く行くぞ」
ドリアンが彼の言うことの意味を尋ねる機会もないまま、エレベ
ーターが足の下で急速に落下して行き、何階降りたかもわからない
うちに、がたついて停止した。彼は床の上でうずくまったままでい
た。カチッという音とともにドアが開くのを聞いた。チェーホフは
開くのに鍵を使ったに相違ない。ロシア人が外へ出て、ドリアンは
別のエレベーターが開くのを聞き、また別の音がカチッと鳴るのを
聞いた。彼は、このフロア上のすべてのエレベーターをロックして
いる。NATOは、あそこで罠にかかってしまう!
1分後に、ドリアンは、チェーホフが戻ってきて泥棒の傍に座る
前に、無線装置でまた色々な命令を下しているのを聞いた。ドリア
ンは背を向け、壁側に顔を向けた。もしきみが私を連れて行くつも
りなら、引きずって行けばいいよ。驚いたことに、足をつかんで引
きずって行く代わりに、ロシア人は彼のそばに跪き、両手の捕縛を
ほどいていた。
「私を殺すつもりかい?」ドリアンは苦々しく尋ねた、「私が逃げ
ようとしていたと言って」
一瞬の間があった。
895:風と木の名無しさん
13/08/02 NY:AN:NY.AN KCAHNWG50
続きです
返答は、英語で返った。
「この馬鹿もの。まだおれが誰だかわからんのか?」
ドリアンは聞き慣れた声に飛び上がり、目隠しを急いで外した。
そして、少佐が帽子の下から長い黒髪を引き出しているのを見つめ
た。少佐はほとんど楽しんでいるような表情で彼の顔を見ていた。
「少佐……」彼は息を吸い、「きみ……生きて……私は……」
彼は頭に手を当てた。心はぐらついた。嬉しくて膝の力が抜け、
座り込んでいた。
少佐も座り込み、壁に背中を預けて煙草に火を点けた。それから
目に見えて狼狽しているドリアンに1本差し出した。
「部下があいつらを処理したら、おまえを病院へ連れて行かせる」
ドリアンは、ぼんやりとうなずいた。そして、少佐が作戦を監督
するために去って行かないことに気づいた。代わりに泥棒のボディ
ガードの役をしているようだった。
「きみは私のあとから来たよね」と、彼はまだ自分自身それを信じ
られず、ついに言った。「きみは私の販売価格について交渉して、
それを払った」
「あれは贋金だ」
―きみはいつだって私の夢を現実で打ち壊してくれるよ。
「そりゃ、きみが私のために高い支払なんかするわけないよね」、
ドリアンは苦々しく言った。
「ないな。持ち込んだケースごと事務所を吹っ飛ばしたんだ」と、
少佐は簡潔に答えた。
896:風と木の名無しさん
13/08/02 NY:AN:NY.AN KCAHNWG50
「きみがあそこに追って行った情報を得たという事実自体を破壊し
て、ね」
「おれはなんの情報も追ってはいなかった。NATOが、おれがここで
していると思ってたことが何であったとしてもな。あの馬鹿どもが
実際に何を持ってたとしても、そいつは棚から牡丹餅だった、とい
うのが事実だ」
ドリアンは目を瞬かせた。
「きみ、情報を追って来たんじゃないのか?」
「いや」
「じゃあ、きみは私を追ってきた? わざわざ?」
「そうだ」
でも、きみはまだお尻を隠してるよね、だから誰もそれが本当の
理由であるとは思わないさ。
「なぜ?」と、ドリアンはあてつけに尋ねた。
少佐はちょっと考え込んで座っていたが、静かに言った。
「おまえがいないと、人生がはるかに面白くなくなるからな」
ドリアンは、この返事にびっくりした。きみは、いったい私に何
を言おうとしているんだ、少佐?
「それが、唯一の理由かい?」
少佐は、彼をしっかりと見た。「今のところはな」
なぜならきみは私が向こう見ずだと思ってるからだね、違うかい?
ドリアンは深いため息をついて、頭をドイツ人の肩にもたれかけ
た。彼は少佐が緊張もせず、身を離しもせず、怒鳴りつけもしない
ことに驚いた。きみ、私にこれを言わせたいんだろう、違うかな?
「少佐」と、ドリアンは静かに言った。「どんな無茶なことを言っ
たりしたりしたとしても、私は、きみの経歴を危うくするようなこ
とは、未だかつてしたことはない」
少佐はわずかに向き直って、目の前の男の顎の下に手をかけ、打
撲傷を負った顔を持ち上げると、その目を覗き込んだ。
「一度も、か?」
「もちろんだよ。きみを愛してるよ」
一瞬の間。
「ああ。畜生」
ドリアンが驚いたことに、少佐は、突然彼の唇に優しくキスした
のだった。
---
以上です
897:風と木の名無しさん
13/09/05 23:23:00.70 wYUlv7ng0
連載再開後の翻訳ってまだないの?
スラにQが全然登場しないのはそのせいなのか
あんなに美味しいキャラなのに
898:風と木の名無しさん
13/09/23 00:21:03.73 IcY1cx1GO
やっと噂の百合ップルを見たお
ロドリゲスお姉様と呼ばせて下さい…
899:風と木の名無しさん
13/10/27 13:34:50.91 yotKf42V0
ファルコ、マティアスがあそこまでロドリゲスに心酔するきっかけのエピソードを知りたいなぁ。
900:風と木の名無しさん
14/02/16 01:44:52.41 VRTe/BLL0
hoshu
901:風と木の名無しさん
14/03/10 22:56:13.95 0k+tHPZa0
埋め埋め病を自粛して保守
902: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+1:3)
14/03/12 08:50:07.71 YvzjnqHf0
hoshu
903:風と木の名無しさん
14/04/03 19:56:07.42 aebnGdLz0
イタリアのまずいコーヒーなんか飲めるか!ネスカフェがあったろうが!
保守
904:風と木の名無しさん
14/06/06 12:33:06.19 Ne8hyorR0
保守
王の城おめ