萌える八百一葉集at 801
萌える八百一葉集 - 暇つぶし2ch614:風と木の名無しさん
10/09/04 01:06:12 dgTqjT2I0
とびやすき葡萄の汁で汚すなかれ虐げられし少年の詩を 寺山修司


見た瞬間に色々駆け巡って結局「…すげー」しか出てこなかった

615:風と木の名無しさん
10/09/04 01:20:10 2k8sYDigO
山吹の花の盛りに かくのごと 君を見まくは 千年(ちとせ)にもがも 大伴家持

616:風と木の名無しさん
10/09/04 01:26:34 2k8sYDigO
>>614
ふつくしく生々しいね

617:風と木の名無しさん
10/09/04 12:22:24 bXaInzkJO
散々既出かも知れないけど…

しきしまの やまとのくにに ひとふたり ありとしおもはば なにかなげかむ
万葉集

ますらをぶりの直球な感じがたまりませぬ。

618:風と木の名無しさん
10/09/05 01:06:39 kdDk4n/S0
>>600
これいいね
忘れられない青春の記憶を持ってるんだろうな

619:風と木の名無しさん
10/09/05 22:36:00 XEjxcCUn0
自作。置き場がなかったので…

船乗り、戦闘機乗りに戦車乗り どれが好きかと訊かれても
答えに詰まる 戦う男は皆素敵

620:風と木の名無しさん
10/09/06 12:39:54 wtPYoW/c0
今さらですが
「君を送りて思ふことあり蚊帳に泣く」正岡子規

幼なじみ秋山真之の留学に寄せての句。後朝の別れかと思ったよ、のぼさんてば。

621:風と木の名無しさん
10/09/08 17:36:27 xpOx0YS2O
「講堂で賛美歌うたう友達のピアスの穴を後ろから見る」 小島なお

ピアスの穴というか首筋から耳たぶ付近ですかね

622:風と木の名無しさん
10/09/09 23:40:12 4Z9Mf3O1O
>>620
心から同意
真之がこの詩を読んだのは
子規が死んだあとになってから
という説があるらしいが
それもまた切ねえ

623:風と木の名無しさん
10/09/10 01:24:54 OyklN2gq0
人に言えない仏があって、秋の彼岸の回り道(都都逸)

空のない窓が記憶のなかにありて小鳥とすぎし日のみ恋おしむ
死の日よりさかさに時をきざみつつつひに今には到らぬ時計
きみはきみばかりを愛しぼくはぼくばかりのおもいに逢う星の夜
海の記憶もたず病みいる君のためかなかななけり身を透きながら
(全て寺.山.修.二)

声をあげて泣いてみたいね夕顔の白い白い花が咲いている(山.崎.方.代)
目を病みて ひどく儚き日の暮れに 君はま白き花の如しよ (作者不詳?)


どの歌もなんだか夭折の友を今でも想っているようでせつなくなる
もう二首、なんだか可愛いやつと耽美な奴↓

あめつちの 酸素の神の 恋い成りて 水素はついに 水となりけり(石川啄木)
寝台の端にかけ居る少年のギプスの脚に月の差しそむ(葛.原.妙.子)

624:風と木の名無しさん
10/09/10 11:20:22 OyklN2gq0
連投ごめんなさい訂正です。

>目を病みて ひどく儚き日の暮れに 君はま白き花の如しよ (作者不詳?)
目を病みてひどくはかなき日の暮れをきみはましろき花のごとしよ(福.島.泰.樹)

です。
これだけではなんなので同じ福島氏でもう一首

さらばわが無頼の友よ花吹雪け この晩春のあかるい地獄

625:風と木の名無しさん
10/09/10 15:09:43 iUy1t4aY0
>>614の歌を受けてるんじゃないかと思うんだけど

卓上に濡れてふた房の葡萄あり かつてわがもちし朝のかなしみ(三/枝/浩/樹)

626:風と木の名無しさん
10/09/10 17:10:48 Lrfbwj2T0
放課後の理科室の風 
君がページを繰る音
ずっとこうならよかったのに

昔、理科室の机にあった落書きです

627:風と木の名無しさん
10/09/10 17:15:11 sCZblYztO
>>623
都々逸いいねえ

寺山と福島の作風の違いもいいな
タイプ違うけど本人たち親しかったんだよね

628:風と木の名無しさん
10/09/10 21:35:42 gPYKK4Pb0
さらばわが…の歌、いいなあ

とりあえず>>623姐さんを都々逸スレにお連れしたい

629:風と木の名無しさん
10/09/15 16:58:43 BLaW0cLAO
椎の木のひかりはげしき八月よ根方にナイフを埋(うづ)めよといふ by水原紫苑

痴話喧嘩の末?椎の木というのも気になります

630:風と木の名無しさん
10/10/06 15:41:40 ooeuw6JT0
あの野郎の追悼文は俺が書く 他の誰にも書かせはしない

あの娘には見せてあげない手と足を切ったあなたを飼う水槽は
(二首ともますのこういち)

あなたを忘れる手だてといへば
あなたに逢つてゐる時ばかり
逢へばなんでもない日のやうに
静かな気持でゐられるものを

記憶よ なつかしい記憶よ
二人をつなぐものは
おまへばかりだ
記憶よ なつかしい記憶よ

約束もしないのに
燕(つばくら)は来ました。
ゆびきりをしたのに
あの人はきません。
夏のあさづき。
(いずれも竹.久.夢.二)

631:風と木の名無しさん
10/10/06 19:07:34 K5NR+gxR0
>>630
ますのこういちって人知らなかったけど
2首目のヤンデレっぷりに萌えたよ

632:風と木の名無しさん
10/10/07 10:07:58 3p3xWQJD0
今更だが>>629、IDにBLおめ

633:風と木の名無しさん
10/10/21 21:12:58 q/mTrXPw0
けだしくも 人の中言 聞かせかも ここだく待てど 君が来まさぬ

なかなかに 絶ゆしと言わば かくばかり 息の緒にして 我恋ひめやも

思ふらむ 人にあらなくに ねもころに 心尽くして 恋ふる我かも


万葉集 巻四680 大伴家持 交遊と別るる歌三首。
「交遊(とも)とは同性の友人である」と控えめな註がついていた。

 この時期は公の席で他意なく恋歌っぽい挨拶を交わしたとは聞くが………
 この三首はなんとなく言い訳できん感じが。家持卿よ何があった。

634:風と木の名無しさん
10/10/26 23:17:15 /mgq56Qt0
>>633
恋歌にしか見えないなw

635:風と木の名無しさん
10/10/29 02:58:07 RwwEAyNP0
半死が
私たちの生を喰らって成長し
灰の像さながらにぐるりを囲んでいた。

わたしたちもまた
飲み続けた、魂ぶっちがえた二本の剣、
天の石(いわ)に縫いこまれ、言葉に血まみれて
寝台の夜に生まれた。

大きく、さらに大きく
私たちは貫きあって育ち、もはや、
かく急きたてるものは名づけようもなかった
(三十といくつのうちどのひとつだったか、私の生ける影は、
おまえへと狂気の段を
おまえへと狂気の段をよじのぼった影は。)

パ.ウ.ル・ツ.ェラ.ン

636:風と木の名無しさん
10/11/11 23:56:02 ChMRyKqC0
この道を歩んで行った人たちは、ねえ酒姫
(サーキイ)、
もうあの誇らしい地のふところに臥したよ。
酒をのんで、おれの言うことをききたまえ―
あの人たちの言ったことはただの風だよ。

ル/バ/イ/ヤ/ー/ト

酒姫が美少年だと最近知った…

637:風と木の名無しさん
10/11/13 08:43:36 czMfdWGv0
私も酒姫って字面に騙されてたわ。フツーに女の子だと思ってたw

638:風と木の名無しさん
10/11/22 18:44:44 DmdbOb7hO
保守

639:風と木の名無しさん
10/11/26 04:07:40 RMEODGJf0
古今集より
春たてば消ゆる氷の残りなく君が心はわれにとけなむ

訳)春の訪れとともに消える氷のように、君の心も打解けて欲しい


懐かない猫のような男を好きになった人、みたいな印象w



640:風と木の名無しさん
10/11/27 14:20:21 TQTi9w7BO
sage

641:風と木の名無しさん
10/11/27 14:23:09 TQTi9w7BO
文学板より

18 :ルビー・D ◆T7sXN1iIiI :2010/10/17(日) 10:42:14 ID:gPZNyUVV
  『秋浦歌 其一』  by李白

秋浦 長(とこし)えに秋に似たり
蕭條(しょうじょう)として 人をして愁えしむ
客愁(かくしゅう) 渡(すく)う可(べ)からず
行きて 東大楼に上る
正西(せいせい)に 長安を望み
下に 江水(こうすい)の流るるを見る
言(げん)を寄せて 江水に向かう
汝の意 儂(われ)を憶うや不(いな)や
遙かに一掬(いっきく)の涙を伝えて
我が為に揚州に達せよ


19 :ルビー・D ◆T7sXN1iIiI :2010/10/17(日) 10:43:15 ID:gPZNyUVV
訳っぽいものw


秋浦はいつも秋景色
なんとなく淋しくて 切なくなる
沈む心をどうにも出来ず
町の東の大楼山に上ってみた
ここより真西にずっと行けば長安
眼下には長江が流れている
万感の想いを一言にして 川に託そう
あなたはまだ私を憶っていてくれますか
止め処なく流れる涙と共に 伝えてくれ
遙々と 私の為に揚州まで

642:風と木の名無しさん
10/12/03 04:54:10 VH1/ox+U0
よく笑ふ 若き男の
死にたらば
すこしはこの世のさびしくもなれ

石.川.啄.木


643:風と木の名無しさん
10/12/07 00:27:57 6VaBeKZt0
>>642
ふお…これはいい拗ねw


こぼれ松葉をかきあつめ
をとめのごとき君なりき、
こぼれ松葉に火をはなち
わらべのごときわれなりき。

わらべとおとめよりそいぬ
ただたまゆらの火をかこみ、
うれしくふたり手をとりぬ
かひなきことをただ夢み、

入り日のなかに立つけぶり
ありやなしやとただほのか、
海辺の恋のかなしさは
こぼれ松葉の火なりけむ。

海.辺.の.恋 佐/藤/春/夫


都会から来た学生と、現地の漁師みならいの青年のひと夏の恋?的な
燃/ゆ/る/頬やら画/の/悲/し/み/を読んだ後なせいかモロこういうの想像した


644:風と木の名無しさん
10/12/11 15:21:37 jJP4xu7sO
燃/ゆ/る/頬いいですねえ。それで思い出した1首を

「木菟の声きこゆる小さき図書館に耳きよらなる少年を待つ」寺山修司

645:風と木の名無しさん
10/12/19 12:56:09 KusP+oK+O
三千世界の鴉を殺し 主と添い寝がしてみたい

高杉晋作の作品
切な萌える

646:風と木の名無しさん
10/12/20 23:49:23 h+XkHTKs0
>>645
朝寝じゃね?
桂小五郎作説もありますな

647:風と木の名無しさん
10/12/23 11:02:35 r7YK9zzVO
粋ですなぁ
古くてすまんが漫画「イブの息子たち」の
高杉「三千世界の烏を殺し…」
ガチ詩人「主と朝寝がしてみたい」を思い出した
これがきっかけで2人が近づくんだよね

648:風と木の名無しさん
10/12/23 19:17:47 vmgM401fO
ここの皆さんに嵐 山 幸 三 郎の『悪党芭蕉(新潮文庫)』をおすすめしたいです(ご存知の方もいるかもしれません)。

小説ではなく芭蕉の生き様とその句との関わりなど書いた本ですが、内容は裏表紙の紹介から抜粋すると


ならず者と遊び人が集った蕉門、美男弟子との衆道関係、あの句にこめられた危険な秘密…(中略)その素顔は、芥川龍之介に「日本の生んだ三百年前の大山師」と言わしめるほど、凄腕の不良(ワル)だった!


…ってこれだとちょっとタブロイドっぽい煽り文句けど(汗)、内容は真摯かつ他の評論と一味も二味も違うので、けっこう読みごたえあります。新潮文庫です。


649:風と木の名無しさん
10/12/23 19:19:40 vmgM401fO
>>648あ…最後の『新潮文庫です』は消し忘れですorz

650:風と木の名無しさん
10/12/25 22:58:32 OvdohOha0
>>646
「添い寝」というのもあったような

>>648
気になってた本でした。今度読んでみます


恋よりも友情というポジションを選んでしまう30代は
俵.万.智


男女間の友情でも全然萌えるんだが
あえて少年の頃からずっと持ち続けてる片思いが
青年になって30越えたらなんかひと巡りしちゃって
いっそこのまま親友ポジでもいいか、みたいなね

でもそれを越えたらまた、でもやっぱり好きで、恋人になりたくて~
っていう時期がやってきて結局何度もぐるぐるしちゃうんじゃないか、とか
いろいろ妄想膨らましてしまう



651:風と木の名無しさん
10/12/27 18:19:07 FK3BnDi/O
高杉さんは平和な世ならアーティストになれたろうな。


652:風と木の名無しさん
11/01/15 03:44:13 K7FMTdEdO
二/輪/の/桜/(戦/友/の/歌) 西/郷/八/十

君と僕とは二輪のさくら 積んだ土嚢の影に咲く
どうせ花なら散らなきゃならぬ 見事散りましょ 皇國のため

君と僕とは二輪のさくら 同じ部隊の枝に咲く
もとは兄でも弟でもないが なぜか氣が合うて忘れられぬ

君と僕とは二輪のさくら 共に皇國(みくに)のために咲く
昼は並んで 夜は抱き合うて 弾丸(たま)の衾で結ぶ夢

君と僕とは二輪のさくら 別れ別れに散らうとも
花の都の靖國神社 春の梢で咲いて会ふ


知ってる人いると思うけど、同/期/の/桜の元になった歌だそうです。同/期/の/桜の親友以上恋人未満で萌えてたが、どっこい本家はガチでした
萌えすぎて胸が苦しい(*´д`)

653:風と木の名無しさん
11/02/08 04:27:39 ady6kYi60
二輪て…(;´Д`)ハァハァ
軍は多いというけどこれは知らなかったわ

654:風と木の名無しさん
11/02/26 10:01:41.37 8RJU6yvM0
testestes

655:風と木の名無しさん
11/03/08 00:19:17.75 nd7I4fVuO
手套(てぶくろ)を脱ぐ手ふと止む
何やらむ
こころかすめし思ひ出のあり

石/川/啄/木


手袋を脱ごうとして、ふと昔の男の癖とか思い出して一瞬ぼんやりする的な

656:風と木の名無しさん
11/03/08 11:56:31.98 nd7I4fVuO
君が為尽くす心は水の泡消えにし後は澄みわたる空(岡.田.以.蔵)

岡.田.以.蔵.の辞世の句。以蔵と武市の関係を読むとなんとも切ない…(つд`)

657:風と木の名無しさん
11/03/11 01:31:45.51 potc02Ny0
ちょっとスレの趣旨から外れるかもだけど…
※カニバ表現注意
----------------
許してください 
あなたを喰べてしまいたいのです

あなたの白い足を 海のような なだらかなお尻を 
草原に似た背中を やるせないふくらみのお乳を
ぷちぷちと歯で噛みしめて この舌で喰べてしまいたいのです

あなたの唇にきりきりと歯をあて そこもあそこもなにもかも
髪の毛一本 骨のひとかけらまで
愛しさこりかため 歯軋りし 何度も何度も 噛んでしまいたいのです

ぼくのけものを許してください

黒い瞳に唇押し当て あなたのめだまを 吸わせて欲しいのです

ぼくのけものを許してください
----------------
「けものになってゆくぼくをとめてよ」ってモチーフを書いてる詩人らしいんだが、
歌詞台詞スレの過去ログ読んで以来萌えてるんだけど検索しても見つからないんだorz
詳細知ってる人いませんか?


658:風と木の名無しさん
11/03/29 01:30:02.78 sKr/dB7Z0
>>657
詳細は知らない(というか初めて見た)けど、
萌えるな……!
属性のある自分にはたまらないモチーフです
元のやつ読みたいなあ

659:風と木の名無しさん
11/04/01 21:42:11.06 IeXNyqiv0
青年が脱ぎたるシャツの背に浮かぶ塩の結晶を味はひてみる 黒|瀬|珂|瀾

660:風と木の名無しさん
11/04/01 22:41:35.59 tiwve0s70
>>659

愛しているからこそ好きだと言えず、堪らなくなって脱ぎ捨てたシャツを
そっと舐めて食む場面を想像して禿げたw純愛すぎて奇行に走るみたいな



亡くなれる師がその昔たまひたる地理の本など取りいでてみる(石/川/啄/木)

学生時代に関係した社会科教師の訃報を聞いて、「そういえば…」と彼から貰ったきり
本棚にいれっぱなしだった黄ばんだ地理の本を手に取って…みたいな場面を受信した

661:風と木の名無しさん
11/04/06 19:04:37.40 jBMKaErMO
保守

662:風と木の名無しさん
11/04/06 20:56:35.98 s+m9lOAgO
>>657
違ったらすまない
夢枕獏の「蒼黒いけもの」にそんな詩が載ってた気がする
確か「キマイラ・吼」という小説の作中人物が書いた詩集という設定で
90年代初期に出てたと思う

663:風と木の名無しさん
11/04/07 02:54:46.40 tZpGYlzn0
八千種の花の中にも女郎花 なまめく色のなつかしき哉

地元のでかい神社が江戸時代に作ってた歌集から 
詠み手が神官だったので色々妄想がはたらいて萌えた




664:風と木の名無しさん
11/04/07 21:51:26.17 0Mu1CpaQ0
道うを休めよ(やめよ) 他郷苦辛多しと
同胞友有り 自ら相親しむ
柴扉暁に出づれば 霜雪の如し
君は川流れを汲め 我は薪を拾わん

訊いてくれるな 故郷から遠い地では苦労が多いんじゃないか、とは
こうして同郷の友が居るじゃないか
自分から親しくなりたくなるような

明け方、貧しいあずま屋から出てみれば
朝の霜が雪のようだ
君は川で水を汲んで来てくれ
私は薪を拾って来よう
(朝餉の用意をしよう)

665:風と木の名無しさん
11/04/11 23:41:56.43 eadEWahr0
玉の緒よ絶えねば絶えねながらへば 忍ぶることの弱りもぞする (式.子.内.親.王)                           (式.子.内.親.王)
意訳)この命が絶えるなら絶えてしまえばいい。生きながらえば、この恋を隠しきれなくなるから

飛鳥川ふちは瀬になる世なりとも 思いそめてん人は忘れじ (古.今.集/作者はシラネ)
 意訳)飛鳥川の淵が川になるほど時が過ぎても、この心を染め上げたあなたのことは忘れない



昔の人って情熱的

666:風と木の名無しさん
11/04/14 16:42:12.48 tOHiO5FJO

宮殿のやうな便所
はいくわいする
王子と王子

中/井/英/夫の公園と言う詩の一部抜粋
こんなに耽美なハッテン場の表現を他に知らないww


667:風と木の名無しさん
11/04/18 23:22:07.87 jEaYDuuuO
・銀木犀身じろげばまた香もゆらぐ(篠/田/悌/二/郎)


・つく息のわづかにおくれ滴れり(後.藤.夜.半)


二つ目は「………………………っあ!……(どぴゅ」な場面しか思い浮かばなかった

668:風と木の名無しさん
11/04/19 00:15:45.14 dM1xCmE00
ちょwww深夜に笑わすなwww

669:風と木の名無しさん
11/05/01 00:11:56.39 vpZkM/Ec0
転載

696 :おさかなくわえた名無しさん :2005/04/20(水) 00:20:55 ID:u8PUE5st
うちのクラスの貸し出し用文房具には、何故かそれぞれに詩みたいのが書いてある。

はさみ
「そんなに焦らないでね。僕はいつでも君の助けになれるから。
君が紙の気持ちを知ってればね。
まずはゆっくり、穴に指を通して、決して滑らせたりしないで。
僕はカッターじゃないんだ。」
ホッチキス
「私に触れるたび、貴方が小気味よい音に快感を感じるのなら、
私はいつでも口を閉じます。私はいつでもそれを咥えます。」
コンパス
「僕にかかれば君のかけない綺麗な丸なんてスイスイかけるからね。
いやいや、別に君の丸が下手って言ってるわけじゃないよ?
味があって、好きだな」

定規
「綺麗な直線というのは、いつの時代でも必要とされるものだ。
さぁ、私を手にとれ。
フリーハンドを好む君でも、きっとその美しさにきづくはずさ。」

いや、だからどうだってわけじゃないんだけど。


文房具がイケメンすぎる

***

なんかエロい…


670:風と木の名無しさん
11/05/06 08:25:18.54 RBrSB+9BO
まむかいのビルのオフィスに書類繰る人しばし見つやがて見られつ 藤.原.龍.一.郎


名前は知らないけどちょっと気になる素敵なあの人とか
道路挟んでお隣りの職場で働く恋人とか
色々と妄想してしまった

671:風と木の名無しさん
11/05/07 18:14:18.07 GKjigv0+0
>>670
おお~!いいねいいね。日常の中でちょっとしたときめきを感じるシチュエーションだね。

672:風と木の名無しさん
11/05/17 00:26:57.56 7QavgfzD0
学校をおえて 歩いてきた十幾年
首をめぐらせば学校は思い出のはるかに
小さくメダルの浮き彫りのようにかがやいている
そこに教室の棟々がかわらをつらねている
ポプリは風に裏返って揺れている
先生はなにごとかを話しておられ
若い顔たちがいちようにそれにきき入っている
とある窓べでだれかがよそ見して
あのときのぼくのようにぼんやりこちらをながめている
彼のひとみに ぼくのいるところは映らないのだろうか?
ああ ぼくからはこんなにはっきり見えるのに

「学.校.遠.望」  丸.山.薫





673:風と木の名無しさん
11/06/05 00:01:49.91 rc58yG1SO
思ひつつ寝ればやレスの見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましをage

674:風と木の名無しさん
11/06/12 23:34:30.18 hIfZYlo40
まんじうで人を尋ねよ山桜(宝井企角)

実の重き葡萄をすくうま白き指 青年の秋はまだまだ長く(父)
故郷に山椒魚の謝罪有り 振り返らずとも君(父?)はおらず(作者不明)

故郷に~の「山椒魚の謝罪」は、井伏鱒二の「山椒魚」が井伏鱒二自選集に収録される際、
最後に蛙が「今でもべつにおまえのことおこってはいないんだ」と語る救いの部分を全て削除してしまったことから、
「故郷の古い本には、削除される部分がまだ残っていた。その言葉を言いたいのに、僕を縛り付けておいて突然消えた君(父)はそこにいない」
という解釈をどこかで見て、なにかが滾った覚えが。

675:風と木の名無しさん
11/06/25 17:14:59.69 U/H1xx4aO
「オルガンをひく信長がいるごとし夕やみあはく降りてくる部屋」金/沢/早/苗

蘭/丸目線の歌かと思った

676:風と木の名無しさん
11/06/27 20:46:32.62 hjliKIcI0
死んだひとなんかはゐないんだ。

高原を林深く行かう。もう母もなく、おまへもなく。
僕はいろいろな笑ひ声や泣き声をもう一度思いだすだらう。それから
ほんとうに叱られたことのなかったことを。僕はそのあと大きなまちがひを
するだらう。今までのまちがひがそのためにすつかり消える。

人は誰でもがいつもよい大人になるとは限らないのだ。
美しかったすべてを花びらに埋めつくして、霧に溶けて。

さようなら。

立/原/道/造の詩より。長いので中略してしまったけど、
どうにも後追いに見える…。

677:風と木の名無しさん
11/07/02 11:35:47.83 hvjX/NgJ0
嫌われた君を好きだと告げる僕

虫だか蛙に憐憫を寄せている歌らしいが、「君を好きだと告げて嫌われた」という意味、もしくは嫌われ者受けに見えた

678:風と木の名無しさん
11/07/02 21:02:13.66 X4jzKHbpO
>>677
作者kwsk

行く末に阿武隈川のなかりせばいかにかせましけふの別れを
高階経重

(返し)
君にまた阿武隈川を待つべきに残り少なき我ぞかなしき
藤原範永

679:風と木の名無しさん
11/07/02 21:34:34.80 Vgsfz2sB0
>>677
嫌われてるのは知ってるけど告白してしまう人の図が思い浮かんだ

680:風と木の名無しさん
11/07/28 12:28:28.14 uE85ejr1O
>>657
ずっと気になってたんで確認してみた。
662が言った通り、「蒼黒いけもの」に収録されてた。「欲望」ってタイトル。

681:風と木の名無しさん
11/08/11 12:51:35.51 LKVt8GTrO
>>678
この歌、男性同士のやり取りとはw

「大粒の雨降る季節少年は爬虫類を愛しはじめる」小島なお

682:風と木の名無しさん
11/08/16 00:00:00.00 bGW1LjNvP
アリョーシャよ黙って突っ立っていると万の戦ぎの樹に劣るのだ 渡.辺.松.男

でっかいロシア人をちっこい日本人が、別れ際に挑発しているイメージ。


683:風と木の名無しさん
11/09/17 22:08:32.45 aMFQJr0F0
保守代わりに、閑吟集から

憎い振りかな あの振りをする人は むず折れがする

憎らしいそぶりだこと。
だけど、あのようなそぶりの人に限って、もろくて急に折れたりするものよ

昔の人、良く萌えポイント分かってる


684:風と木の名無しさん
11/09/19 23:06:59.39 47zPRV9A0
 「兄」  中/井/英/夫
私に兄がゐた様な気がする
白い額に青い眼をかゞやかせながら

暖かな灯のついた机によりかゝり
さまざまな童話をきいた
兄はやさしく背をなでてゐた

小さな部屋で
二人だけのときは楽しかった
兄がくれたノートや
赤い色の鉛筆や

兄はまたゆたかな肉づきの頬に
わたしの頬をひそかにおしあてた
涙を流し 灯を消して

ただ窓外の
黒い塔の尖に
廻つてゆく月があった


――――――――――
この人は色々とガチすぎる

685:風と木の名無しさん
11/09/22 11:12:45.98 HAOLLKTs0
良スレだねー

やわ肌のあつき血汐にふれも見で さびしからずや道を説く君 与/謝野/晶/子
(熱く火照った肌に触れることもなく、人生を説くばかりでは寂しくないのか)


この句をはじめて見たときに震えるほど萌えた
女性の恋、情念をよく読んだ人だけど言葉と情景が美しいのと
解釈次第で性別は何とでもなるぜ!と思ってよく読む

他は
むねの清水あふれてつひに濁りけり 君の罪の子我も罪の子
道を云はず後を思はず名を問はず ここに恋ひ恋ふ君と我と見る  とかも好き

686:風と木の名無しさん
11/09/23 19:51:39.13 mT6gpmmC0
>>685
与.謝.野.晶.子.の歌から物凄いスーパー攻様臭を感じるのは私だけだろうか




おくれ居て 長恋せずは 御園生の 梅の花にも ならましものを (吉.田.宜/万葉集)

訳:お便りを拝見して、ますますお会いしたくなりました。都にいるより、梅の花に姿を変えてでも、
  旅.人様のいらっしゃる大宰府へ行きたいものです


プライベートも仕事もうまくいかなくて酒壺ニ\(^q^)/ナリタイ状態の大.伴.旅.人を大宰府に残して、
一足先に奈良に戻った宜。旅.人.から届く、大宰府の近況や亡妻のことや、「梅の花見の飲み会超良かった」
と綴られた手紙に応えて、宣が読んだ歌だそうで。
訳者の解説に「上司と部下という関係を超えたふたりの男の絆」とか「部下と言うより心の友」とか
「一見しただけでは女性からの恋歌に思える」とか書いてあって吹いたw


他愛もない内容の手紙をつらつら綴る寂しがり構ってオヤジと、「ハイハイ・・・」と苦笑いしながら
キュンする部下の青年を想像して禿げ散らかした




687:風と木の名無しさん
11/09/23 20:59:10.23 807pkEa40
>>685
初期の晶子の歌はどれも他の人には詠めない強烈な 晶 子 の 歌 だから
自分は801変換したことがなかったけど
一首めの道を説く君って確か坊主だよね
女の柔肌には触れちゃいかんが男色ならおけーと考えたら萌えるわ

688: 忍法帖【Lv=2,xxxP】
11/09/25 13:42:55.10 NN0ltQmU0
間違いなのだ 血が赤いのも
殴ったガラスの 痛みすら

Twitterの某botで流れてきた都々逸
なんかすごくドラマチックで萌える

689:風と木の名無しさん
11/10/04 13:36:45.98 BEEuiFtk0
武将の辞世の句ておkなのかわからないけど萌えたのでうp
あと既出ならスマン

平塚為広が関ヶ原で戦死する際に討ち取った首と共に送った歌
「君がため 棄つる命は 惜しからじ 終に止まらぬ 浮世と思えば」
意味「永遠に生きられないこの命、あなたのために失っても惜しくはない」

平塚為広の死の知らせとその歌を送られた大谷吉継からの返歌
「契あらば 六の巷で 待てしばし 遅れ先立つ ことはありとも」
意味「約束です、来世でしばらく待っていてください。たとえ後にも先にも死んだとしても…」
これを読んで大谷吉継は自刃した…
来世で幸せになっていることを祈っております

690:風と木の名無しさん
11/10/08 21:12:39.57 o+2yqx4J0
万葉集より
大伴旅人から高安王への歌
・我が衣 人にな着せそ 網引する 難波男の 手には触るとも
意:私が贈るこの衣は、他人には着せないでくれ。網を引く難波の男の手に触れることがあったとしても。

摂津大夫だった高安王に、新しい袍を贈った時の歌だそうな
「難波男」が高安王なのか他の摂津の官人なのかいまいちはっきりしないんだが、うまく言い表せない萌えを感じる

691:風と木の名無しさん
11/10/13 22:54:06.28 L6f+mm4SO
この袍にすがりついて寵愛を乞うものがいようともどうか肌は見せないでくれ

と超曲解してみる

692:風と木の名無しさん
11/11/01 22:43:16.95 6XdGp0Dh0
・オリオンを繋げてみせる指先のくるしきまでに親友なりき
・秘め事を黒影のごと引きずって君との間に自転車を押す

作者は>>566と同じ、光森裕樹

一首めの、星を見ていた視線が親友の指先に移って
指や爪の形に見とれているようで萌えた
きっぱりと過去形だから現在の関係が気になる

693:風と木の名無しさん
11/11/01 23:21:38.79 U4c0LVkM0
>くるしきまでに親友なりき

「ほら、これがオリオンだよ」と隣に立って空をなぞる親友に、友達以上の気持ちを寄せてる読み人がドキドキしながら
(でもこいつは俺のこと親友としか思っていないんだよなぁ)と切なくなっている情景が浮かんだ

この作者気になるからggってくるわ

694:風と木の名無しさん
11/11/05 22:12:50.90 22zgzMMj0
魚屋のアニキのねじりハチマキのねじれほどける夕べをおもう  笹/公/人



多分ネタとして作ったんだろうけど、そっちの意味にしか思えない

695:風と木の名無しさん
11/11/22 00:12:48.90 nDW0QM5YO
後ろから 抱き締められて 目を瞑る 君は翼か 荷物か知らぬ

映画 TANKAの中の一句。元は俵万智の小説から
重い攻めと悩む受けの受け目線で当てはめられて萌えた

696:風と木の名無しさん
11/12/11 02:57:23.60 GItoYrbT0
禁猟のふれが解かれし鈍色の野に眸(まみ)ふせる少年と蛾と
割禮の前夜、霧ふる無花果樹(いちじく)の下で少年同士ほほよせ
乾葡萄のむせるにほひにいらいらと少年は背より抱きしめられぬ
晩夏のうら暗きサーカス 白馬は少年のごとよごれやすくて
夏のはじめに男一人重伏せり なびく白蚊帳天衣のごとし

また塚本です

697:風と木の名無しさん
11/12/15 09:32:05.21 C5WYVFb1O
ひかれあうことと結ばれあうことは
違う二人に降る天気雨

田原町


698:風と木の名無しさん
12/01/08 16:10:11.26 d1bLHU2+0
朝の陽にまみれてみえなくなりそうなおまえを足で起こす日曜   穂村弘

ほんとうに相手のことが愛しくてたまらないんだなって感じ



699:風と木の名無しさん
12/02/19 00:41:42.24 7EKibRbQ0
良スレ保守

700:風と木の名無しさん
12/02/20 07:59:17.40 hyxO3zkn0
あげがてら自作都々逸でも

どれほど呑んでも渇きは癒えぬ 呑みたいおまえは もうおらぬ

701:風と木の名無しさん
12/03/11 21:18:42.79 VpoWsibxi
サルベージ

702:風と木の名無しさん
12/03/11 21:19:12.77 VpoWsibxi
出来てなかった。
今度こそ

703:風と木の名無しさん
12/03/13 04:32:13.49 0H+HMjiL0
既出かもれしれんが寺山修司はよいよ

心中を見に行く髪に椿挿し
待てど来ずライターで焼く月見草
肉体は死してびつしり書庫に夏

あといろいろあるけれど、男×男と妄想しても面白いかな

704:風と木の名無しさん
12/03/16 02:04:28.80 azNl9SbK0
このスレ大好きだ
清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵会う人みな美しき

誰か好きなひとと歩いていてもいいけど
初めて恋をした喜びでもいいなぁ
男の子が気持ちがはやるままに坂を駆け抜けてく感じ
キラキラだ



705:風と木の名無しさん
12/05/05 02:52:54.00 S+kIjqia0
ほしゅ

706:風と木の名無しさん
12/05/07 12:33:47.26 VxFNdxXi0
元興寺の僧の旋頭歌
白珠は人に知らえず知らずともよし知らずとも我し知られば知らずともよし

白珠のような才能は世の人に知られていないがそれでよい。自分さえ知っていればそれでよい
多分これは自分の才能について言ってるんだろうけど、最初見たとき
「君の良いところを俺だけは知ってるぞ」って歌かと思ったりした

707:風と木の名無しさん
12/05/27 00:59:14.75 JDU+Rxwm0
どちらも自作

何度言っても響きはせぬと 知れど尚告ぐ 「好きです」と

積み上げた 言葉でどちらが先に 潰れるか 見えてる賭けに 誘い込む


708:風と木の名無しさん
12/05/27 23:31:11.56 aEGLcCSH0
>>707
イイヨイイヨ-!
このスレ自作歓迎となってるけど、なかなか見かけないので貴重だ

709:風と木の名無しさん
12/05/30 20:42:03.32 9GH9DNtn0
万.葉.集.から。既出だったら申し訳ない。

をとつひも きのふもけふも
みつれども あすさへみまく
ほしききみかも

・訳・
おとといも昨日も今日も会いはしたけれども、
明日も会えることを欲してしまう、そんなあなたであるよ。

男が男に詠んだ歌なんだぜ、これ・・・

710:風と木の名無しさん
12/06/18 16:55:01.13 26wgC+nL0
・サウナルームに全裸のをとこたち臥しつオリンピア滅び人類滅びて

・令嬢の魂奪ひ合ひをとこ手練手管の恍惚、ラグビー

作者は塚本門下の田中浩一
令嬢はもちろん腐女子ですな

711:風と木の名無しさん
12/06/28 00:26:08.03 SAcyifIh0
こんなめにきみを会わせる人間は、ぼくのほかにはありはしないよ   穂村弘


鬼畜攻めの匂いがします。



712:風と木の名無しさん
12/06/29 16:54:02.76 qj8acryYO
よく笑ふ若き男の 死にたらば すこしはこの世さびしくもなれ

啄木

713:風と木の名無しさん
12/07/07 20:46:54.76 svWcpu0GO
恋しさは同じ心にあらずとも
今宵の月を君見ざらめや

源信明



片想いって…すてきやん

714:風と木の名無しさん
12/07/14 22:51:40.56 rS/S00+t0
良スレ保守

715:風と木の名無しさん
12/07/29 19:36:00.29 0nt2NmHD0
このスレ落ちてたとばかり思っていた…!
ここで短歌の素晴らしさを知ったので、数年ぶりにまた出会えて嬉しい。

ひさしぶりのさよならですねゆく街の ゆくさきざきで君がゆれてた

好き、です。が夜の川にとけてゆく とりあえず春まで生きなさい

全て東直子。本命カプが遠距離恋愛なのでなんとなく沁みる。
意外とエロい歌を詠んでいる所も好きです。

716:風と木の名無しさん
12/08/13 13:38:04.51 vSk2pfKAO
薔薇の芽を摘むほどの悪事しか知らぬ君を利口にしてあげようか
初雪を吾に献じ笑む弟よ知る人ぞ知る汝の荒淫

どっちも黒瀬珂瀾
上の句からそこはかとなく攻めの匂いがする

717:風と木の名無しさん
12/09/02 18:23:18.82 2GZMFAYNO
過疎age

718:風と木の名無しさん
12/09/14 13:42:19.36 NbTBfCkq0
思ひわび さても命は あるものを うきにたへぬは なみだなりけり

道因法師

719:1/2
12/10/21 23:45:36.90 uKs++XIWO
にぎやかな夕ぐれ(K.Iに)

「にぎやかな夕ぐれやおへんか
ほんまににぎやかやおへんか」
何がにぎやか、何がにぎやか
薄青い濃い夕ぐれ
美しい空が東山に
紫の珠が雨みたいに東山に
星が血のりめいて酒びたりの春の空に
紫に薄くれなゐに
「ほんまににぎやかやおへんか」
たどりゆくは女の群
宝玉でそろへた様な多情な群
美しいお白粉にきらきらと
燈が燈が燈が加茂川の岸べに
金色に、アークランプも桜色に
「ほんまににぎやかやおへんか
きれいな夕ぐれやおへんかいな」
わたしはたどる紫の貴い薄紫の
神楽岡の裾を浮き浮きとした足どりに
たらりたらりと酒が滴たる
あざみ形の神経から

720:2/2
12/10/21 23:46:48.74 uKs++XIWO
「にぎやかやおへんかいな」
わたしは答へるうれしさに
「そうどすえなあ」
美しい女の群に会ふや数々
「にぎやかな夕ぐれどすえな
ほんまににぎやかな
あの美しいわたしの思ふ子は
此頃どないに綺麗やろえな」
近衛坂を下れば池の面に
空がうつる薄紫の星の台が
ほのかにもるゝ銀笛の響は
わが思ふ子の美しい家の窓から
「にぎやかな夕ぐれやおへんか
ほんまににぎやかやおへんか」
この時泣いて片恋のわれはつぶやく
「そやけどほんまはさびしおすのえなあ」。

村.山.槐.多.
片思いしていたK.Iという少年に捧げた詩だそうな。ちなみに作者は電波なヤンデレ

721:風と木の名無しさん
12/10/27 16:57:38.44 d5F8EmJ90
村.山.槐.多. って名前の字面に見覚えはあったけど、
どんな人だか知らなかったんで、ぐぐってみたら
いろんなヤンデレエピソードがw

この詩見てても思うけど、画風も情熱家っぽいね

722:風と木の名無しさん
12/10/30 13:03:23.85 IkigXqRxO
もいっちょKAITA

槐/多は下駄でがたがた上つて来た。
又がたがた下駄をぬぐと、
今度はまつ赤な裸足で上つて来た。
風袋のやうな大きな懐からくしやくしやの紙を出した。
黒チョオクの「令嬢と乞食」。
いつでも一ぱい汗をかいてゐる肉塊槐/多。
五臓六腑に脳細胞を偏在させた槐/多。
強くて悲しい火だるま槐/多。
無限に渇したインポテンツ。
「何処にも画かきが居ないぢやないですか、画かきが。」
「居るよ」
「僕は眼がつぶれたら自殺します。」
眼がつぶれなかつた画かきの槐多よ。
自然と人間の饒多の中で野たれ死にした若者槐/多よ、槐/多よ。

高/村/光/太/郎

723:2/2
12/10/30 17:21:58.06 IkigXqRxO
KAITAは買うたろう氏のところに一時通っていたそうで、当時のことを思い返して…という詩だそうです。通っていた当時…KAITA(18)、買うたろう氏(31)という年齢差に禿げた

724:1/2
12/10/31 06:58:57.44 d8V11ayWO
送夏/目/漱/石之伊予

去矣三千里
送君生暮寒
空中懸大岳
海末起長瀾
僻地交遊少
狡児教化難
清明期再会
莫後晩花残


(書き下し)
夏/目/漱/石の伊予に之くを送る

去けよ三千里
君を送れば暮寒生ず
空中に大岳懸かり
海の末に長瀾起こる
僻地交遊少なく
狡児教化難からん
清明に再会を期す
後るる莫かれ晩花の残はるるに

725:2/2
12/10/31 07:02:08.01 d8V11ayWO
(訳)
行くがいい、三千里の彼方へ
君を送れば夕暮れの寒さが身にしみる。
空には富士山がかかっているだろう。
海の果てには大波が起こるだろう。
田舎には一緒に遊ぶ友達も少ないし、
クソガキどもを教え諭すのは難しかろうね。
約束だ。清明節には再会しよう。
遅咲きの花が散ってしまわないよう、遅れることなく戻ってきておくれよ。


明治29年(1896年)の正月、漱石が伊予の松山で英語教師をしていた頃、東京に帰省し、また松山に戻っていく。それを子規が新橋駅で見送った詩だそうです。
木綿のハンケチーフ思い出した。東ではなく西へ向かう列車だけど

726:風と木の名無しさん
12/11/15 17:37:59.33 abRG18KT0
セリフ&歌詞萌えスレでこんなスレがあると知って

・白壁に聖母を素描したわけを訊けずに泊まる先輩の部屋
・制服がしわにならないようにって そればっかりを気にしてやった
・君はそのとても苦しい言いわけで自分自身をだませるのかい?
・さよならをあなたの声で聞きたくてあなたと出会う必要がある

枡野浩一

727:風と木の名無しさん
12/11/24 22:23:32.31 goB3LcAH0
もし君が死ぬ時ほんの一瞬をぼくで満たしてくれればいいや /佐藤りえ

728:風と木の名無しさん
12/11/25 23:06:55.89 RzJjiQnY0
既出だったらすみません。

両の眼に針射して魚を放ちやるきみを受刑に送るかたみに 
背きゆく君を悲しみて仰向けば不意の殺意に肖て陽が注ぐ  
                       春/日/井/建

ほほゑみに肖てはるかなれ霜月の火事の中なるピアノ一台
固きカラーに擦れし咽喉輪のくれなゐのさらばとは永久(とわ)に男の言葉
                               塚/本/邦/雄

鬼やらひの声内にするこの家のかげりに月を避けて抱きあふ
あれはたしかに地を逃れゆくひびきにてあけぼの遠き路上の音す
                        小/野/茂/樹

なんか昼ドラみたいな春/日/井もどっかエロい塚/本もひたすら切ない小/野も大好きだ!

俳句では
十五歳抱かれて花粉吹き散らす 寺山修司
いつまでも吉野の花の君をゑがく 高濱虚子

729:風と木の名無しさん
12/11/28 23:24:41.62 Rzw26ajW0
>>728
寺山の俳句がド直球でエロス…!

このスレ見て初めて短歌の本買った
以下印象に残ったもの

河野裕子

揺すらむとして不意にまがなし少年めきて君はあまりに細き頸してゐる
※まがなし=ま+悲し

君に凭りバスに揺られて眠りつつ覚めてゐしなり二十歳の頃は

ことば、否こゑのたゆたひ 惑ひゐる君がこころをわれは味はふ

もう随分あなたの傍にいたやうだ真顔で言ひき鯉のふりして

終点まで乗りてゆかうと君が言ふああいいよ他に誰も居ない


永田和宏

汝が眼もて世界見たしと告げられしかの夜のさくらかの湖の色

言つて欲しい言葉はわかつてゐるけれど言へば溺れてしまふだらうきみは


この二人からはすごくいい距離感を感じる

730:風と木の名無しさん
12/12/29 01:30:57.59 fhVc1ClR0
ほしゅ

731:風と木の名無しさん
13/01/01 12:33:24.80 JCqKA38HO
尽き果てぬ 恋心隠し 月は出ぬ

732:風と木の名無しさん
13/01/03 21:40:50.39 qYoLk5ZZ0
>>729

きまぐれに抱きあげてみる 君に棲む炎の重さを測るかたちに

永/田和/宏氏はこれも好き
保護者攻め×強気受けで

733:風と木の名無しさん
13/01/12 21:46:52.49 1Dlki8ViO
ついったーで拾った辞世

『白菊の花の情の深き海に 共に入江の島ぞうれしき』 自休 (鎌倉建長寺の僧:倉桐承院の稚児白菊丸に思いをよせ情死した - 室町時代)

734:風と木の名無しさん
13/01/27 09:57:30.20 6iMmfzcY0
>>731
綺麗ですねと 言えず佇む

735:風と木の名無しさん
13/01/27 17:25:21.84 ZyTv2ZMEO
>>731>>734やり取りに萌えた

探丸子の君、別しょ(野に土)の花見もよはされ給ひけるに、昔のあともさながらにて

さまざまのこと思い出す桜かな 芭蕉

※探丸子…芭蕉が若い頃仕えていた主(故人)の跡継ぎの俳号
かつての主は花見の宴の後、25歳で逝去。先代が亡くなったのを期に、芭蕉は脱藩したらしい
※別しょ…下屋敷

若君が下屋敷で催した花見の宴に、かつて自分が仕官していた頃先代が催した花見の宴を重ねて、さ ま ざ ま の こ と を思い出している
という句だそうです。
若君に先代の面影を見出して、遠い初恋の甘酸っぱい/ほろ苦い思い出を巡らせてるんだな…と

736:風と木の名無しさん
13/02/17 23:09:04.76 M4Rncr7uO
ほしゅあらん 倒れ臥すとも 萌の原

737:風と木の名無しさん
13/03/10 23:19:35.27 Elh4VVxu0
ほしゅ

738:風と木の名無しさん
13/03/19 01:45:24.14 EHl6CLcU0
良かったこのスレまだ生きてた…!
ほしゅがてら自作投下する

熱帯夜 なべて気怠し 目は四つ
僕の半身が出歩いているから六時半までどこにも行けない

とある歌集読んであまりに萌えたから最近短歌を作り始めた私にとって
このスレはまさに天国

739:風と木の名無しさん
13/03/19 09:29:14.84 KhSPlMBg0
>>738
イイネ!801板だし半身は相手なのかなと思ったけど、色々想像できた~

740:風と木の名無しさん
13/03/19 12:10:52.39 WpSil1pJ0
>>738
簡潔で萌えた!
夏が来て熱帯夜になったらこの句を思い出しそうだ

短歌の方、上の句が句跨りでアクロバティックなところもいいね

741:風と木の名無しさん
13/04/17 20:00:24.56 ne8Z5yRX0
夢がある でも年の差はもっとある「古い写真は捨ててしまった」

742:風と木の名無しさん
13/05/16 00:14:53.88 VnsR5SSkO
君や蝶我や荘子が夢心 松尾芭蕉

超訳)君が蝶なのか、私が荘子なのか。離れていても、夢の中では互いの心は通じあっているでしょう。


※荘子の胡蝶の夢を踏まえている歌
※怒誰(どすい)宛ての謝辞を伝える書簡の中にある句。怒誰は、スポンサーである菅沼曲水の弟。
曲水が留守の時に代わって芭蕉の世話をした。怒誰は『荘子』に造詣が深かったらしい


俳聖は口説き文句もパネェ

743:風と木の名無しさん
13/05/23 18:32:24.61 KP7ZmnfKO
無礼講罠と知りつつすすむ酒 

酔った勢いで関係に持ち込もうとするワルい上司と、酔いつぶされるとわかってて、騙されたふりで杯を重ねるヘタリーマンが
この後、千鳥足でホテル街へ消えていくとこまで受信した

744:風と木の名無しさん
13/07/28 NY:AN:NY.AN Y0ZjJgBF0
動こうとしないおまえのずぶ濡れの髪ずぶ濡れの肩 いじっぱり!
       (永田和宏『メビウスの 地平』より)

雨の中の二人。ドラマを感じさせる1シーンでなんか良いよねぇ。

745:風と木の名無しさん
13/08/03 NY:AN:NY.AN SbVeaw760
ほしゅあげ

746:風と木の名無しさん
13/08/10 NY:AN:NY.AN g6hA1HoA0
埋火よ燃えてくれるないたずらに 決めたじゃないかもう戻らぬと

自作。短歌はむずかしいな…

747:風と木の名無しさん
13/08/12 NY:AN:NY.AN KLUq1olXO
>>746先生に敬礼
大層禿げました。こういう秘めた想いを断ち切ろうとするシチュ大好物です。

748:風と木の名無しさん
13/09/13 01:12:50.26 lqgp0oT7O
保守

749:風と木の名無しさん
13/09/20 13:15:58.51 kK/5QX7u0
再 保守

750:風と木の名無しさん
13/09/22 08:07:23.82 zhjUz6Nj0
高校の頃授業で短歌作ったよ
昨日ノートを見つけて恥ずかしさに悶えた

・暑い日に僕に摘ませたすぐり煮る君の背中を密かに愛す
・腐敗して溶けかけた茎匂う頃はなびら撫でる青白き指
・クリムトの接吻真似て首痛め笑い転げてたわむれにキス
・いたずらに子猫のごとく甘咬みし心の糸を噛み切る八重歯
・恋人の膝で寛ぐ雄猫よそろそろ退いてくれはしないか

もちろんすべて男×男を題材にしたから誰にも見せられなかった思い出があるw

751:風と木の名無しさん
13/09/22 10:45:07.22 IMd85BYj0
>>750
無邪気さの中に潜むエロさに禿げ萌えたよありがとう
いかにもスラスラ出来ちゃったみたいに読めるけど、それだけ
ナチュラルな仕上がりにするのって実は結構苦心したんだろうね
これからも詠み続けてほしい

752:コメ
13/09/28 12:38:50.97 H296jfGz0
保守がてらに自作

唇を
噛み締め歩く
並木道
かくも冷たき触れる指先

うーん結構難しいというか恥ずかしいなw

753:風と木の名無しさん
13/10/03 20:04:06.86 Ho+7Stin0
あなたの視線を項に知りつつわたしはひたすら前を向く

保守ついで自作

754:風と木の名無しさん
13/10/17 19:22:09.57 wr6NnnAl0
目を開けろ 今呼んだだろう 俺の名を

755:風と木の名無しさん
13/11/05 22:57:20.62 pn+86wJw0
保守

756:風と木の名無しさん
13/11/05 23:25:17.76 Yt1QTF+00
>>750

学校の授業でやる創作なんか恥ずかしがってるぐらいがデフォなのに…
その勇気とクオリティと数に感動してしまったw
5作もあるとは思わなかった

757:風と木の名無しさん
13/12/02 01:37:05.56 uyxFeHjf0
>>746

いつかまたきみの焔が戻るなら 燃やしつくせよ私の翅を

返歌。746に惚れました。

758:風と木の名無しさん
13/12/02 19:45:40.99 ch+wkre50
望まれず慕った年月その褒美に最期の吐気を私にください

759:風と木の名無しさん
13/12/26 12:15:04.80 EJ8lbUSD0
自作

夭折の君の好物口にしてふと至上の虚しさ抱く

760:風と木の名無しさん
14/01/17 10:55:09.75 LfKKaroE0
保守ついで 詠んでみた。

ごめんなと言うその瞳 誰を想うて我を捕らえる

761:風と木の名無しさん
14/01/19 14:32:09.23 v1tp/uz10
やばいなこのスレ…
どの歌も萌えて萌えて仕方ない
このスレに出会えてよかった

762:風と木の名無しさん
14/02/08 14:10:36.15 XbHOhPzPO
恋の至極は忍ぶ恋と見立て候

葉隠より
相手に告げず死んでいくくらいの思いが本物の恋だ
男女の色恋ではなく、従者から主君への気持ちだとのことだそうで

763:風と木の名無しさん
14/03/11 23:56:11.84 JyHwFRNT0
超遅レスだが>>716
今ちょうど兄弟カプにはまってるから萌えた…
調べたら他にも耽美っぽい歌詠んでる人なのかな、興味湧いたよ

764:風と木の名無しさん
14/03/12 23:03:43.53 GnX3pqGO0
秋茄子を両手に乗せて光らせてどうして死ぬんだろう僕たちは/堂園昌彦

違うんだろうけど、そういうシーンとしか思えなくて
シリアスなのに喩えが茄子だと思うと可笑しくて
なんかすまん

765:風と木の名無しさん
14/03/14 22:04:17.74 4PoVLInx0
>>764
これ読んだとき自分もそう思った
この人の歌はなんていうかちょっと後ろ暗い感じというか
往年のJUNEの黄昏詞華館に載ってそうな感じというか
同性同士ものとして読むとしっくりくるのが多い気がする

766:風と木の名無しさん
14/05/20 21:29:19.98 JHNpwKXj0
保守

767:風と木の名無しさん
14/05/25 22:54:16.19 22ldVm3S0
仇のごとそしり誹謗す何なるやその人の名の云はまほしさに
与/謝野/晶/子 『常/夏』より

ツンデレ。

768:風と木の名無しさん
14/05/28 23:16:17.37 rL/GTwOw0
続くけど与/謝/野/晶/子
一人はなほよしものを思へるが二人あるより悲しきはなし
そのはてにのこるは何と問ふな説くな友よ歌あれ終の十字架
人の子の恋をもとむる唇に毒ある蜜をわれぬらむ願ひ

上二首は出来上がってる二人、最後の一首は片思いで妄想してる

769:風と木の名無しさん
14/07/05 11:20:58.22 /MJ8YqfE0
ほーしゅ

ここの過疎りぐあいが悲しい(´・ω・`)

770:風と木の名無しさん
14/07/05 23:00:59.07 wp1N8exT0
では保守がてらちょっと懐かしい黒瀬珂瀾の歌を投下

エドガーとアランのごとき駆け落ちのまねごとに我が八月終る

この人の歌は往年の耽美趣味という感じで
あえて言えば中二病と紙一重だけど、わりと好きだ
歌には80年代くらいのサブカル名詞・単語もよく出てくる
↓これとか

JuneよJune、君が日本に一文化なる世を生きてわが声かすむ

771:風と木の名無しさん
14/07/05 23:22:14.34 GtrCL1OH0
ここってブログとかフリーペーパーのものでもいいの?
お題で作品募集もしてる写真×短歌の冊子(サイト)で結構好きなものがあるんだけど
書いていいのか迷う

772:風と木の名無しさん
14/07/05 23:41:27.96 2AkG0+ji0
過疎ってて寂しいので是非投下して欲しい

773:風と木の名無しさん
14/07/06 10:35:32.86 qp1EoVP40
父になる人のまなざしやわらかく遠くわたしを隔てる春よ / 嶋田.さくらこ

片想い相手から今度産まれるんだ、と言われて咄嗟に祝いの言葉を口にしたけど続く言葉が出てこない、そんな情景が浮かぶ
一人称"わたし"だけど気にしない!
このサイトは素敵な短歌ばかりでこの板的な解釈してもしなくても萌える

見せてくれ指輪を僕に見せながらいまポケットに隠した声を / 木下.龍也
ふるえつつ抱きしめあった春のなか一緒に酔ってもいいと思った / 藤野.唯
幸せを願うだけなら恋人じゃなくてもいいね気づかなかった / 篠原.謙斗

774:風と木の名無しさん
14/07/13 19:28:57.04 K/BijC5x0
投下とかなんもないけどとりまほーしゅ

775:風と木の名無しさん
14/07/19 00:12:40.85 m2HMQeff0
>>773
全部の句に萌えた…

保守がてらTwitterの短歌botで気に入った句を

たましいを 半分くらい切り取って
きみにあげたい 果実のように/佐.藤.りえ
ぼうっとしてゐるあなたが好きで
ぼくはもうこんなところまできてしまった/中.山.明

776:風と木の名無しさん
14/07/27 20:17:31.02 3F/G7UFI0
後輩の指からリングがひとつ消えビアガーデンにのぼる満月 / に.し.ん

後半戦始まりました油断するあなたに酒と共に攻め込む / 赤井.悠利


773と同じところから(テーマは"後")それぞれ別の人が書いたのに繋がっているように見える
二次会なのだろうか、後半戦という表現が良い!

777:風と木の名無しさん
14/09/01 10:08:25.68 cO/oHsak0
ごめんなさい。絶対告白しないから、どうか近くに置いて下さい / 百.舌

か.ど.か.わ.文庫 短.歌.く.ださ.い より。
友人というより主従の関係を連想する。

778:風と木の名無しさん
14/09/01 12:42:58.56 cO/oHsak0
申訳ない、アゲてしまった。

779:風と木の名無しさん
14/09/02 12:24:51.51 ku2Ari3c0
自作
貴方には何も求めずただ胸の苦しさ募り息絶えるまで

780:風と木の名無しさん
14/09/03 00:27:55.27 jJ70H7rG0
自作三首

背のくぼの汗に泪をとけあわせうみを夢みた熱すぎる夏
唇をふさぐと蝉の声がした 空が砕けてひかりそそいだ
醒めるたび春の寒さを思い知る この世の底のひとの熱さを

781:風と木の名無しさん
14/09/13 02:31:33.79 B4Nd55r50
いずれは本来の道から迷ってしまおうか
由々しきはわれら二人の重い罪
けれど惹かれる者より 惹くそなたが重く

ペトラルカ カンツォニエーレ「俗事詩片」 二一ソネットより抜粋

惚れたこっちより惚れさせたあんたの方が悪いっていうのがなんかいい
われら二人の重い罪、ってのもなんとなく同性愛を匂わせてる感じがして
いやこれ本当は想い人の美女に宛てた詩なんですけどね、分かってるんですけどね


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