04/03/11 19:45 JSODd4LK
>>167
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「いや、お前、わざわざ……?」
「あのね。間抜けな家のお兄様が、降水確率100%にも関わらずいつも通り朝飛び出していったから、こうなるんじゃないかなーと思ってたんだ。で、結局その通りだったでしょ?」
上目遣いに百合が答えた。
俺と百合の身長差は30cm程あるので、百合が俺に目線を合わせようとすると、どうしても見上げる形になる。
何かをせがむような誘うような。そして甘えてくるようなそんな表情にも見え、俺はあらぬ想像をしてしまう。
心臓がどくんと大きく脈打った。体温が上昇していく。
百合のそんな何気ない仕草にも激しく動揺している自分。
どうしようもない。不甲斐ない自分に心で舌打ちを鳴らした。