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アシュトンマニュアルのP18などにも関連がかかれています
ベンゾジアゼピンの長期的影響
ベンゾジアゼピン服用による長期的(場合によると永続する)影響に関与し
ている可能性のあるメカニズムのひとつは、脳内GABA 神経細胞におけるベンゾ
ジアゼピン受容体の活動変化です。ベンゾジアゼピンの慢性使用により、この
受容体が下方制御を受け(減少し)、ベンゾジアゼピンに対する耐性が形成さ
れます。この下方制御は、薬剤の継続的介在に対する、生体の恒常性維持(ホ
メオスタシス)反応なのです。ベンゾジアゼピン自体がGABA 機能を賦活化させ
るため、余分なベンゾジアゼピン受容体が必要とされなくなり、多くの受容体
が、事実上、廃棄されます。これらの下方制御された受容体は神経細胞に吸収
され、やがて、受容体は遺伝子発現の変容など様々な変化を起こします。薬剤
からの離脱後、これらの受容体がゆっくりと回復していく際、僅かに変化した
形で戻ってくる可能性があります。GABA は本来‘鎮静系’の神経伝達物質です
が、変化した受容体は、変化する前に比べ、 GABA の作用を高める上であまり効
果的でない可能性があります。その結果、脳のGABA への感度が全般的に低下し、
患者は中枢神経の興奮性が高まり、ストレスに対する感度が増大した状態にお
かれます。分子生物学者によると、遺伝子発現の変化からの回復は非常にゆっ
くりであり、場合によっては回復不可能でさえあると指摘されています。(GABA
受容体におけるベンゾジアゼピンの作用については、マニュアル内でより詳細
に解説してあります。)
アシュトンマニュアル日本語版 URLリンク(www.benzo.org.uk)