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実在しないにもかかわらず、これほど汎用性に富み、多岐に渡ってメディアに露出する生き物も珍しい。
その姿を出さずとも、ドラゴンという名前をちりばめた作品がどれだけヒットしただろうか。
西洋・東洋、国境を越えて幅広く受け入れられているのは言うまでもないが、
リア充・オタク・中年男性・主婦と人柄を選ばず「ドラゴン」に対しての好感度は一様に高い傾向にある。アウトローでも刺青の定番だ。
神話が起源でありながら、児童向け作品の代名詞にもなっている現代ではそれを好む子供やオタクをひとくくりにして
俗に言う「中二病」の一種に当てはめられるケースも珍しくない。
そのため、いい年していかにもな絵柄で描かれたドラゴンを好きだとアピールしても、薄ら寒い空気が流れてしまうだけなので、
語り時を見計らなければいけないのが現実社会である。
とはいえ、ドラゴンはけして一過性のブームでも別段マニアックな存在というわけでもない。
人生50年以上もあれば、誰しも一度はドラゴンと呼べるモチーフと向き合っているはずなのである。
近年以降、トラディショナルな東洋龍はそのままに、西洋のドラゴンが多様な姿形を彩っている。
空想生物は数あれど、容貌にとどまらず、知性、能力、階級と、これほどまでに上下限極端で、バリエーションに富んだ生態は他に類を見ないだろう。
そんな旨み溢れるこのクリーチャーを改めて、いろんな焦点から紐解いていこう。