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（>>1の続き）
■政務活動費は適切な額か
こういう事件が起きると、「そもそも政務活動費など必要なのか」とか「大幅に削減すべし」などという意見が出てくる。無理からぬ話だ。
都道府県議の報酬は、一般のサラリーマンに比べてはるかに高額だ。一番高い東京都議会議員は、月額100万円を超えている。
兵庫県の場合で月額84万円だ。これに政務活動費が兵庫県の場合だと、月額50万円となっている。
政務活動費の中身は、（1）調査研究費、（2）研修費、（3）会議費、（4）広報広聴費、（5）要請陳情等活動費、（6）資料作成費、
（7）資料購入費、（8）事務所費、（9）事務費、（10）人件費となっている。
あまりにも項目が多すぎる。これじゃすべて税金で政治活動しているようなものだ。あの号泣元県議など、近所のスーパーマーケット
での買い物まで事務費にしていた。かつて東京都議会議員が新年会などをはしごして回った際、その会費を政務活動費から支出して
いた。よほど、その議員や会派がしっかりしていないと何にでも使える“つかみ金”になってしまうということだ。
研修費や会議費まで公金で賄う必要があるのか。議員なら日々研鑽を積むのは当然だ。会議費など自分で負担をすればよい。
高級ホテルを使ったり、宴会費用まで入れるから会議費が高くつくだけのことだ。現在のような漠とした基準ではなく、もっと厳密な基準
を設けるべきであろう。
東京都議会や大阪府議会は、第三者機関を設けて、適切に使用されているかどうかチェックする仕組みになっている。また両議会
では、1円以上のものすべてに領収書の添付が必要とされている。兵庫県議会には、第三者機関が設けられておらず、また領収書の
添付も5万円からであった。これらは早急に改善策を講じる必要がある。
また現在は、政務活動費は四半期ごとに会派や議員個人から請求し、月額50万円のところであれば1人当たり150万円を知事に
請求し、知事が交付する仕組みになっている。使いきれずに残った場合には、残余の額を返還することになっている。この方式が、
杜撰な使途の一因になってはいないのか。
兵庫県では、号泣元県議以外にも切手の大量購入をしていた議員がいた。残額を返還しなければならない年度末に大慌てで100万円
以上の切手を購入しているという。交付金を使い切るためだ。通常、何千、何万通の手紙を一枚一枚切手を貼るようなことはしない。
料金別納郵便にするものだ。
こんなことを許さないためにも、使った分だけ厳密な精査の下で支給する方式に変更すべきではないのか。ある用途に使ったとしても、
支給されない場合があるとすれば、無駄遣いを抑制する効果がある。
（さらに続きます）