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強力なH1N1インフル変異株、邦人研究者が開発
URLリンク(www.afpbb.com)
AFP 2014年07月03日 10:46 発信地:ワシントンD.C./米国
【7月3日 AFP】(一部訂正)米国に拠点を置く日本人研究者が2日、H1N1型イン
フルエンザ(別名:豚インフルエンザ)ウイルスを改変し、ヒトの免疫系を回
避できる変異株の開発に成功したことを明らかにした。
同研究を行っていたのは、米ウィスコンシン大学(University of Wisconsin)
のウイルス学者、河岡義裕(Yoshihiro Kawaoka)教授。研究結果は論文とし
てはまだ発表されていないが、英紙インディペンデント(Independent)がこの
研究について1日に報じている。
河岡教授の研究について同紙は、危険なインフルエンザウイルスの作製を目的
とする「議論を呼ぶもの」と断じ、「(研究を)知る一部の科学者らは恐怖を
感じている」と指摘している。
河岡教授はAFPへ宛てた電子メールで、「適切な管理下に置かれた研究室で、
免疫を回避するウイルスを選別することにより、2009年(に流行した)H1N1ウ
イルスが免疫系を回避することを可能にする重要な領域を特定することができ
た」と説明した。
一方で、インディペンデント紙の報道については「扇情的」と批判。研究の目
的が、自然界でウイルスがどのように変異するかを調べ、より優れたワクチン
の開発につなげることにあると反論した。また世界保健機関(World Health
Organization、WHO)にも研究について報告を行っており、好意的な反応が得ら
れていると主張した。
2011年と12年には、オランダと米国の異なる研究チームが、H5N1型鳥インフル
エンザの感染力を高めた変異株の開発に成功したと発表し、激しい議論が勃発。
ウイルスがテロリストに悪用されたり、誤って研究室から流出したりする恐
れがあるとの懸念を呼んだ。