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人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った世界初の臨床研究を進める理化学研究所の高橋政代プ
ロジェクトリーダーは2日、STAP(スタップ)細胞の論文不正問題で理研への信頼が損なわれ
たとして、短文投稿サイト「ツイッター」で「まだ始まっていない患者さんの治療については中止
も含めて検討する」と臨床研究を中止する考えを示唆した。高橋氏は1日には「理研の倫理観にも
う耐えられない」とも投稿していた。
高橋氏は投稿で「万全を期すべき臨床のリスク管理としてこのような危険な状況では責任が持て
ない」としており、STAP問題が世界的に注目を集めるiPS細胞の臨床研究にも影響を及ぼし
た格好だ。
高橋氏は1日、理研が小保方晴子研究ユニットリーダーの検証実験参加と懲戒委員会の審査中断
を決めたことを「理研の倫理観にもう耐えられない」と投稿で批判。中止を検討する理由として、
感情論や抗議ではなく中止してはどうかという意見を複数聞くようになっていることや、患者も現
場も落ち着ける環境ではないことなどを挙げた。
高橋氏は「現在進行している患者の治療のための細胞準備はやめるわけにはいかない」とする一
方、「ご本人が不安でやめたい場合はご本人の意思で中止することができる」と患者側の意向を確
認する考えを示した。
高橋氏らによる臨床研究は、目の網膜の裏側に余分な血管が発生して傷み、視力低下などが起き
る滲出型(しんしゅつがた)加齢黄斑変性の患者に、本人の皮膚から作ったiPS細胞を網膜色素
上皮細胞に成長させて患部に移植する。今年秋にも世界初の臨床応用に乗り出すとみられていた。
高橋氏は小保方晴子研究ユニットリーダーと同じ理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)
に所属。隣接する神戸市立医療センター中央市民病院などと協力して研究を進めている。
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■加齢黄斑変性 加齢に伴い目の網膜の中心にある黄斑に障害が生じ、物がゆがんで見えるなどの
症状をきたす病気。国内患者数は数十万人とされる。「萎縮型」と「滲出型」に分類される。萎縮
型は、黄斑の組織が加齢とともに萎縮することが原因。滲出型は、網膜のそばにできた新しい血管
が網膜側に伸びることなどが原因とされる。
産經新聞:URLリンク(sankei.jp.msn.com)