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「犯人」は1人だけなのか。都議会自民党の鈴木章浩都議(51)が女性都議の一般質問中に
「早く結婚しろ」とヤジを飛ばしたことをやっと認めたが、セクハラヤジを飛ばした都議は複数いたはず。
すでに自民党も「産めないのか」と言った別の都議を特定しているもようだが、
トカゲの尻尾切りで「集団セクハラ」にフタをしようとしている。日刊ゲンダイは「もうひとりの容疑者」を直撃した。
今回の騒動で都議会自民党はヤジが飛び出した翌19日に「発言主は鈴木」と特定していた疑いがある。
だったら、サッサと謝罪させればいいのに、本紙が当日、鈴木に「ヤジを飛ばしたのか」と直接聞くと、
本人は「誰が私だって言っているんだ!」「ヤジは飛ばしていない」と全面否定。23日朝までシラを切り続けていた。
一転してヤジを認めると、今度は“被害者”の塩村文夏都議(35)に直接頭を下げる姿をメディアにわざわざ撮らせ、
謝罪を猛アピール。学芸会じみた謝罪パフォーマンスには鼻白む。
自民党側は犯人捜しも「これで幕引き」と考えているのだろうが、セクハラヤジの発言主は鈴木だけではない。
「都議会自民党の聞き取り調査の翌20日、党本部で正副幹事長会議が開かれた。
その場でセクハラヤジ問題も議題に上り、『早く結婚しろ』の発言主は鈴木都議、
『産めないのか』は別の中堅都議A氏と特定する報告があったのです」(自民党関係者)
自民党がこの報告を公表せず、今も「産めないのか」の発言主が名乗り出ないのは「どうせ特定できっこない」とタカをくくっているためだ。
「塩村都議が所属する『みんなの党』はヤジの音声データを持っていないようだし、都議会中継の音声も
最初の『早く結婚しろ』はクリアに聞こえても、その後の『産めないのか』は複数のヤジが重なってハッキリ聞き取れないようです。
自民党としては、録音が残る『早く結婚しろ』だけを認め、『産めないのか』はウヤムヤにして逃げ切りを図るつもりでしょう」(都議会関係者)
A都議の事務所に取材を申し込むと、すぐに本人から電話があった。
■「俺にも年頃の娘がいる」
―自民党の正副幹事長会議で「産めないのか」の発言主として名前が取り沙汰されている。
「まったく心当たりがない。そもそも『産めないのか』というヤジは聞こえなかった。
ただ、自分が“容疑者”にされているのは自覚している。普段から俺はかなりヤジる方だからね」
―普段からヤジを飛ばしていれば無意識のうちに言ったのでは?
「自分にも年頃の娘がおり、まだ結婚をしていない。娘を持つ親として(産めないのかと)言えるわけがないだろう」
―鈴木都議も謝罪直前までヤジを否定していた。あなたは前言を撤回しませんよね?
「絶対にしない。容疑者扱いされるなんて、よほど嫌われているのかな、俺?」
セクハラヤジの“真犯人”が名乗り出ない限り、言った、言わないの低レベルの追及が延々と続くことになる。
国民もうんざりの“小学生の学級会レベルの騒動”で、集団的自衛権のデタラメが置き去りにされたらかなわない。
自民党の犯人隠しはそれが狙いじゃないか。だとしたら、二重の意味でふざけている。
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