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皇室で進む「超少子高齢化」 両陛下含めて皇室は21人に 〈週刊朝日〉-朝日新聞出版|dot.(ドット)
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※週刊朝日 2014年6月27日号より抜粋(更新 2014/6/24 11:30)
三笠宮さまの次男、桂宮宜仁(かつらのみやよしひと)さまが6月8日、急性
心不全のため東京都文京区の東大病院で亡くなられた。享年66。
桂宮さまが亡くなったことで、天皇陛下と皇族方の数は合わせて21人となっ
た。
桂宮さまの皇位継承順位は6番目だった。これで皇位継承権を持つ男性皇族は
5人となる。桂宮さまの父親の三笠宮さまは98歳、天皇陛下の弟である常陸宮さ
まが78歳。皇太子さまは54歳で、50歳以下の皇位継承者は、48歳の秋篠宮さま
と、その長男で7歳の悠仁(ひさひと)さまだけだ。
宮内庁の山本信一郎次長は9日の定例会見で、男性皇族に限っていた祭祀(さ
いし)「大祓(おおはらい)の儀」の参列の範囲を女性皇族まで広げたと発表。
その理由について「参列可能な男性皇族が実質的に少なくなっている」と述
べた。
皇位継承権を持つ男性皇族の高齢化と人数の減少は、危機的な状況にある。
若い世代の皇位継承者は、悠仁さまひとりであることから、事態は深刻だ。
2012年に野田政権は、「女性宮家」の創設を視野に、皇室典範見直しに向け
た論点整理を公表した。
これについて、宮内庁幹部が指摘する。
「近々に直面する問題としての皇族の数の減少に、女性宮家の創設によって歯
止めをかけようという一時しのぎの策にすぎない」
将来、皇居にひとりになる可能性のある悠仁さまを、現天皇の直系の女性皇
族である眞子さま、佳子さまと愛子さまが、「ファミリー」として支える考え
方だ。
しかし、「女性宮家」創設案も男系派の安倍内閣で議論はストップした。
「あくまでも問題の本質は、天皇家を維持するための皇位継承者の存続の危機
をどのように回避するか、という点にあるが、政府にも議員にも、危機感は薄
い」(前出の宮内庁幹部)
いまの状態で皇族を維持しようとすれば、悠仁さまに男の子が誕生する可能
性だけにかけることになる。日本中が男子誕生を望むであろう中、「悠仁ご夫
婦」が背負い込む重圧は想像を絶するものになる。
「天皇家が125代続いてきた理由のひとつには、側室の存在があった。現代には
そぐわない慣習ではありますが」(宮内庁関係者)
となると選択肢は、旧皇族の復帰か、女性・女系天皇を認めるかである。し
かし、前出の宮内庁関係者は、次のような懸念を示す。
伏見宮系の旧皇族の血筋が現天皇家と分かれたのは600年も前の話。加えて、
敗戦後の皇籍離脱で一般人として70年近い歳月が過ぎた。国民が「復籍」を受
け入れるのかという問題がある。一代限りの男系女性天皇はともかく、女系天
皇への抵抗はそれ以上に根強い。
次の一歩を踏み出せないまま、時間だけが過ぎていく。