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こんな女性をさげすむ発言を許すわけにはいかない。都議会で少子化対策について質問した女性議員に向けられたヤジだ。
23日になって自民党の鈴木章浩議員が名乗り出たが、卑劣なヤジを飛ばしたのは鈴木議員だけではない。
「早く結婚しろ」「産めないのか」などというヤジは、18日の都議会で塩村文夏議員が妊娠や出産に対する都の支援策を質問して
いるさなかに飛び出した。ヤジにたじろぐ塩村議員に笑い声が広がるなど、ひどいありさまだった。
今回のヤジは女性の社会での活躍に冷水を浴びせ、政府の成長戦略にも逆行する。
政府は50年後にも1億人程度の人口を維持する目標を成長戦略に盛り込む方針だ。なかでも、合計特殊出生率が全国で最も
低い東京都にとって、少子化対策は最大の課題になっている。
塩村議員が質問したように晩婚化や晩産化に伴い、都内には出産や不妊に悩む女性が多くいる。結婚や子育てへの支援は
女性だけでなく、男性にも必要だ。
都議会自民党の対応もお粗末極まりない。吉原修幹事長は当初、「会派で不規則発言は慎むように話す」などと述べるだけ
だった。その後、各方面から批判が続出し、鈴木議員だと明らかにした。
昨年6月の都議選で自民の候補者全員が当選し、都議会では自民主導の議会運営が続いている。今回の発言やその後の
対応は、選挙で大勝した自民党のおごりから出た問題でもあるのだろう。
鈴木議員は自民党の会派を離脱すると表明した。問題が発覚した直後に同議員は自ら発言したことを否定しており、議員辞職
にすら値する言動ではないか。「産めないのか」などとヤジを飛ばした議員も自ら名乗り出るべきだ。海外でも報じられ、日本の
国際的なイメージも損なっている。
そもそも、私たちの心の内に同じような意識が潜んでいないか、考えたい。そうした偏見を許さず、出産や子育てと仕事が両立
できる社会をつくりたい。
ソース(日本経済新聞・社説) URLリンク(www.nikkei.com)