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【ファッション・オタク通信】「犬」か「奴隷」か、それとも「安全第一」か…幼な子をつなぐ“迷子ひも”の賛否両論/産経新聞(杉山みどり) 2014.6.14 12:00
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町中で、小さな子供がリード(ひも)につながれて歩いている姿をたまに見か
ける。子供が迷子にならないための“迷子ひも”だ。最近は、ハーネスのように
なっているタイプだけでなく、リュックにリードがつながっているものなど種類
も豊富にそろっているようだ。この迷子ひもがテレビの情報番組で取り上げられ、
「奴隷制度を想起する」という発言が出たことで物議をかもしている。
◆恥ずかしいけど仕方ない
「ちょっと恥ずかしいんだけど仕方ないのよ。この子、ちっともおとなしくし
てくれないから危なくて…」と話すのは大阪府内に住む3歳の男の子の母親。片
時もじっとしていない子供に天使の羽をかたどったデザインのハーネスタイプの
迷子ひもを使用していた。まるでやんちゃな天使に見える。通りすがりの女子学
生からも「かわいい~」という声をかけられて、母親は苦笑い…。
この迷子ひも、米国などでは事故や犯罪防止のために一般的に使用されている
ようで、近年は日本でも需要が増えているという。
ネット通販大手の楽天市場では、迷子ひも関連の商品が300点以上あり、定
番商品として安定した売り上げがあるという。中でもリュックサックにリードが
付いたタイプの人気が高く、「動物をかたどった(ぬいぐるみ)ものや人気キャ
ラクターのリュックタイプは、お子様にも親御様にも好評です」と、楽天の広報
担当者が話す。
◆「奴隷制度思い出した」
先ごろ放送された朝の情報番組内で、この迷子ひもが取り上げられた。出演者
の1人が「奴隷制度を思い出した」と発言し、ネット上でちょっとした騒動にな
っている。
「(子供の)命には替えられない」「手をつなげばいいというけれど、何人も
子供を連れていると(電車の)切符も買えない」という迷子ひも賛成派。一方、
「まるで犬のようだ」「ペットじゃないんだから…」「子供の自由が奪われて逆
に危ないのでは?」という否定派。番組同様、ネット上でも両者の意見は真っ二
つに分かれている。
◆歴史は古く中世ヨーロッパ時代から
“迷子ひも”の歴史は中世ヨーロッパにさかのぼる。服に縫い付けられたひも
状のものから端を発したといわれ、歩き始めの子供の歩行を助けるものであった。
貴族の家族が描かれた絵画にも登場しており、上流階級を中心に普及していたよ
うだ。しつけやマナーのため子供をひもで縛ることが珍しくなかった時代。思想
家のルソー(1712-1778年)などは「子供をひもで縛るのは好ましくな
い」と否定的だったといわれている。
日本では、「太陽の塔」で知られる芸術家・岡本太郎(1911-1996年)
の母で小説家の岡本かの子(1889-1939年)が、幼い太郎がかまってほ
しさに創作活動の邪魔をするので(太郎を)タンスにくくりつけていたという逸
話が残っている。
子供を縛る“ひも”は、時代やお国柄によって意義は変化しているようだが、
現在の“迷子ひも”は事故や犯罪防止のために利用されている。「日本でもいろ
んな犯罪のケースが増えておりますし、防犯や飛び出しなどの事故防止といった
安全面を考えると、今後も需要は衰えないと思われます」と楽天・広報担当者。
ひもを短くし、同時に手もつないで…など使用に際して注意しながらケース・
バイ・ケースで利用するには優れたアイテムだと思うのだが…。
★1の立った日時 2014/06/14(土) 20:39:07.73
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