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2日に着工したばかりの福島第1原発の「凍土遮水壁」の工事が、わずか1週間で暗礁に乗り上
げようとしている。埋設しようとしている約1500本の凍結管のうち、約170本が地下の埋蔵
物とぶつかることが分かり、東京電力と工事を担当する鹿島建設が対応に頭を抱えているのだ。
元大阪市立大学大学院教授(環境政策論)の畑明郎氏がこう言う。
「安倍政権は威勢良く啖呵(たんか)を切って着工したわけですが、もともと、何人もの専門家が
凍土壁の工事は不可能だと指摘していました。ただでさえ全長26.4メートルもある凍結管を1
メートル間隔で1500本も埋設しなくてはならない難しい工事なのに、地震の影響で建屋の地下
の配管が複雑に絡み合い、デコボコになっている。埋蔵物が見つかった場合に避けて凍結管を埋設
するのか、貫通させるのかといった方針を固めず、“やってみないと分からない”と見切り発車してし
まった。こんな工事に320億円も税金を使うとは信じられない話です」
1500本の凍結管のうち、1割以上の170本が埋設できないとなったら、凍らせて「壁」を
造ることは難しいだろう。そもそも凍土壁は2011年6月当時、民主党政権がやろうとして立ち
消えになったプランだ。凍土壁はトンネルなどの工事に一時的に使われる技術で、これだけの大規
模な工事は前例がない。
「地下の配管を避けたりして、凍結管の“1メートル間隔”が狂えば、当然、凍りにくい場所が出てく
るでしょう。工事の終盤になって『壁』がガラガラと崩れたら元のもくあみです」(畑明郎氏)
凍土壁が完成したところで“副作用”が懸念されている。凍土壁の内側の地層に含まれる地下水が減
ることで地盤沈下を招き、建屋が傾きかねないという。
今からでも遅くない。取り返しがつかなくなる前にギャンブルをやめて、別の解決策を見いだす
べきではないか。
日刊ゲンダイ:URLリンク(nikkan-gendai.com)