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「事前に示された時給と違う」「遅刻したら罰金をとられた」。こんな労働法規(ワークルール)に触れる違法なアルバイト
「ブラックバイト」が横行している。被害に遭わないように、大学のゼミが実態を明らかにするアルバイト白書づくりに取り組んだり、
学生自身が労働組合を結成したりする動きが出ている。北海道内での対策の最前線を追った。【千々部一好】
◆問題は労働法無知
北海学園大経済学部の川村雅則准教授(労働経済)のゼミでは2011年度から毎年、アルバイト白書づくりに取り組んでいる。
学生たちのバイトの実態に迫ろうと、同級生らに聞き取り調査を行い、情報を集めている。
ゼミでは2、3年生16人が調査結果や自らの経験を基に討論。「居酒屋のバイトで、ゆず酒とゆず梅酒の注文を間違えたら、
代金を負担させられた」「電話でカニを売るバイトをしていたら、父親の知り合いからそこはブラック企業だと聞かされ、即刻辞めた」など、
さまざまな実例が報告された。
3年の能登屋純さん(21)は1年のとき、飲食店のバイトで調理を担当した。週3、4日のつもりだったが、「明日も出勤できるよね」
と店から言われるままに働いた。バイト代は月14万円になったが、大学の講義に出られなくなった。能登屋さんは「断ればいいと
頭では分かっていても、なかなか言いだせなかった。9カ月後になって、ようやく辞めることができた」と振り返った。
また、飲食店でバイトをしている3年の千葉弓愛さん(21)は「タイムカードは30分刻みで、それ未満は切り捨て。午後10時以降の
深夜割り増しも付いているかはわからない。ゼミで学んだことを、バイト先で言う自信はまだありません」と打ち明ける。
白書は聞き取り調査の結果のほか、労働契約書の見方や労働法規の基礎的知識などの内容も盛り込んで、年内に完成させる予定。
川村准教授は「車を運転するには自動車教習所に通って道交法を学ぶ。しかしバイトの場合は労働法を知らなくてもできてしまう。
雇う側もワークルールを知らないケースが多い。読んだ学生が共感できるようなわかりやすい白書にしたい」とゼミ生に発破を掛ける。
以下ソース
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