14/06/08 08:58:25.00 0
ソース（MSN産経ニュース） URLﾘﾝｸ(sankei.jp.msn.com)
写真＝大阪市の破綻三セク娯楽施設「フェスティバルゲート」。跡地に予定していた韓流テーマパーク建設計画を、
マルハンの韓裕社長は変更した
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この春オープンした日本一の超高層ビル（高さ３００メートル）「あべのハルカス」（大阪市阿倍野区）。平日でも展望台への行列が
できるなど、早くも大阪の新名所となっている。
天王寺公園を挟んで西方にある通天閣、そのおひざ元の「新世界」周辺も、このところ若者や海外からの観光客も訪れるなど、
にぎわいを取り戻しており、エリア全体が大きく生まれ変わろうとしている。
その一角に取り残されたように、ぽっかりと広大な空き地がある。約１万４千平方メートル。複合娯楽施設「フェスティバルゲート」
の跡地だ。
新世界に若者や家族連れを呼び込もうと、土地信託事業を活用して市電車庫跡地に建設されたフェスティバルゲートは、ビルの中を
ジェットコースターが走り回るという斬新なアイデアが受けたこともあり、平成９（１９９７）年に開業した当初は年間８００万人以上を集めた。
しかし人気は定着せず、年々入場者が減少してわずか７年で経営破綻（はたん）した。「あべのハルカス開業で変貌中の今だったら…」
という声もあるが、跡地利用をめぐる一連の大阪市の対応をみていると、この結末は必然だったとしか思えない。
■バブル浮かれ、甘すぎる見通し
跡地利用は何度も頓挫（とんざ）した末、５年前の３月に「地域振興の促進施設」「パチンコ店などの風俗営業は５年間禁止」などを
条件に、大阪市がパチンコ大手「マルハン」に跡地を約１４億２千万円で売却した。
昨年７月に韓流テーマパーク構想などが打ち出されたものの、開発計画がまとまらないまま。５年間の期限を迎えたのを待っていたか
のように、この３月、マルハン側はパチンコ店と量販店の複合施設の計画変更案を大阪市に提案した。
疑義を呈する声もあがったが、破綻から１０年を迎えた“負の遺産”を抱え続けるリスクは大きく、大阪市は契約の結び直しを容認
せざるを得なかった。
正直、足元を見透かされて“赤子”同然にあしらわれたとしか見えない。橋下徹市長も会見で「契約をみれば、５年間の縛りが過ぎる
まで待つだろうと普通考える。市の失敗事例」と市側の見通しの甘さを認めた。
大阪市の手がけた土地信託事業は、バブル期に計画が持ち上がったものがほとんど。民間の知恵を活用して地域振興を図りながら
配当を受け取ろうとしたが、バブル崩壊で“都合のいい胸算用”は完全に狂った。
開発費が１千億円を超えた複合ビル「オーク２００」（港区）をはじめ、ビッグステップ（中央区）、ソーラ新大阪２１（淀川区）、
オスカードリーム（住之江区）…。配当を受け取るどころか、６施設のうち４施設は事業中止に追い込まれた。
見通しが甘いのは、土地信託事業だけではない。アジア太平洋トレードセンター（ＡＴＣ）や旧大阪ワールドトレードセンタービルディング
（ＷＴＣ、現大阪府庁咲洲庁舎）などを建設して新都心を目指した大阪南港のコスモスクエア地区（住之江区）周辺は今も空き地が目立つ
など、市内のあちこちに「負の遺産」が点在している。
（>>2以降に続く）