14/06/05 23:57:33.91 ciKGX74P0
事故調査や安全対策策定はもう終わってしまっていて、調査報告は完結してしまった缶詰
のように考えてるかもしれないが、それは違う。これからも調べる事や知らなければならない事は
いくらでも出てきて、内容は追加されるだろう。特に廃炉に向かっていろんな作業が行われて
今まで見えていなかったものが見えてきたら、また当時の関係者に聞き取りする事も多数有るだろう。
最初に「事故の原因調査だけに使ってマスコミなどには公開しません」と約束したからこそ、
聞かれた人々はヤバそうな真実まで正直に答えているんだろう?それを使って起こった事の
真の原因とそれが起こらない様にするための対策を研究者が作ってるわけで。
これからもいろいろ聞く事が出てくるだろう。なのに、最初にした約束を破って後から公開されて
しまうという先例を作ってしまったら、もうだれも正直に調べに答えてくれなくなるだろうよ。
真実を解明して二度と同じような事が起こらないように対策するためにやっているのに、
むしろその邪魔になる。本末転倒だ。
これからずっと研究するにあたって、聞き取り調査をするときに 嘘をつかれたり
黙られてしまったら原因究明が出来なくなる。
何か言うたびに公開されてマスコミが大騒ぎして、誰かが批判の槍玉に挙げられてさらし者になる
ような状態ではとてもまともな聞き取りは出来ない。少なくとも一定期間は事実の究明のために
自由に物が言える環境を作ってやるべき。でなければ、関係者は自分や同僚を守るために真実を語らず、
墓場まで持っていってしまう。
こういう事故調査は、「答えろよ、嘘つくなよ、責任者をきつく罰してやる」という
処罰目的を中心にすえた高圧的な罪人扱いの態度で調べたら絶対自分の身を守るために
嘘をついたり真実を言わないとかいう事が起こるよ。
誰かにバッシングされると知ったら、誰も正直に答えないさ。むしろ調査と対策の邪魔になる。
少なくとも一定期間は免除するべき。失敗学の研究の結果として、いたずらに公開するのは
事故予防の邪魔になる事は証明されている。
当時の関係者の中から罪人を探し出して、マスコミと一緒になって騒いで罰するのが大切
なんですか?それとも同じような事故が二度と起こらないように真相を究明して対策を作る方が大切
なんですか?当然後者だ。人をいくら罰しても、世の中の危険を取り除くことは出来ない。