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同行記者が内幕暴露 “やらせ”だった拉致再調査「電撃会見」
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政権浮揚のためなら拉致被害者さえ“利用”する―。
薄汚い安倍政権の正体見たりだ。先週5月29日夕、安倍首相が突然、
「北朝鮮の拉致被害者再調査」の日朝合意を公表した、ぶら下がり会見。
記者に囲まれた安倍は「拉致問題の全面解決は最重要課題のひとつ。
全面解決へ向けて第一歩となることを期待している」と得意満面だったが、
この電撃会見、実は安倍のパフォーマンスのために用意周到に仕組まれた“デキレース”だった。
“デキレース会見”の内幕を明らかにしたのは5月31日のTBSの「報道特集」。
26~28日にスウェーデン・ストックホルムで開かれた日朝外務省局長級協議を
取材した政治部の法亢順記者が登場し、
「3日目(の協議)は(日本側は)さっさと終わらせて帰る予定だった。
安倍首相がシンガポールに外遊に行く前に(内容を判断して)発表する時間をつくるため」などと発言したのだ。
さらに法亢記者は、安倍政権は当初、合意内容について
「総理が大々的に会見を開く」と決めていたものの、「ランクを落としてぶら下がり会見」になり、
最終的に「官房長官会見に変えた」と暴露。協議終了直後、
外務省の伊原純一・アジア大洋州局長が現地で記者団に
「北朝鮮は拉致問題の議論を拒否する姿勢ではない」とのコメントにとどめたのも、「控えているな」と感じたという。
■大マスコミがグル
この発言が事実であれば驚きだ。法亢記者の解説通りなら、
大新聞・テレビの同行記者は、日朝両政府の協議はとっくに「合意」に至り、安倍政権の公表のタイミングも把握していたことになる。
ところが、安倍会見の直前まで、大新聞・テレビは、日朝協議について「再調査合意せず」
「交渉決裂」と連日報道。協議が決裂したように見せかけながら、
29日夕の臨時会見も「突然」決まったように報じ、「日朝協議に進展か」「交渉の扉が開く」
などと盛り上げ役に徹したわけだ。報道機関が安倍のサプライズ演出に一役買っていたことになる。「やらせ」のような会見だ。
そもそも安倍は今回の拉致被害者再調査を大手柄のように喧伝(けんでん)しているが、
内容は08年に福田政権下で北と合意し、あっさりホゴにされた「日朝実務者協議合意」とほぼ同じ。
しかも、安倍は04年の自民党幹事長時代、北朝鮮の拉致再調査について、
「(北が)知らないふりをして(日本と)一緒に調査するというのは、時間延ばし以外の何物でもない。
拉致問題は金(正日)総書記がすべてを話せば一秒で解決する」と断じていた。
安倍自身が金正恩第1書記に直談判したならともかく、かつて自ら茶番だと批判した再調査を大げさに発表するなんて、まさに茶番だ。
「拉致事件は北朝鮮による国家的犯罪です。ですから本気で向き合わなければ解決しません。
ところが、今の安倍政権を見る限り、政権浮揚に利用したいという動きにしか見えません。
メディアは安倍政権に取り込まれ、政権のヨイショばかりしている。どうしようもありません」(元外交官の天木直人氏)
メディアが政権にゴマをする姿は北朝鮮と同じ。何だか日本はかの国とソックリになってきた。
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