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ソース(日経ビジネス) URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)
「日本は米国の属国だ―。米国に従属するのではなく、なぜアジアの一国として独立した道を歩まないのか」とかねて問題提起
してきたオーストラリア国立大学名誉教授のガバン・マコーマック氏。
安倍晋三政権は今、集団的自衛権行使を容認する方向に動きだそうとしている。このことは日本が戦後69年を経て、1つの転換点
を迎えつつあることを意味するが、「安倍首相の政策はもとより大きな自己矛盾を抱えているだけに、今回の集団的自衛権の行使容認
はその自己矛盾を一層深刻なものにするだろう」とも指摘する。
「安倍首相の抱える自己矛盾」とは何か、そして緊張が続く日中関係、日韓関係に日本はどう向き合えばよいのか。日本の近代史、
現代史の研究を長年続けてきた視点から聞いた。
*
―安全保障法制の見直しに関する政府の有識者会議が5月15日、従来の憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認するよう
求める報告書を安倍晋三首相に提出しました。これを受けて、安倍首相は従来の憲法解釈を変更することに意欲を示しており、
集団的自衛権行使の容認に限定的とはいえ大きく舵を切ろうとしています。
マコーマック氏:これはかねて米国が日本に求めてきたことで、安倍氏自身、首相に就任した直後の昨年2月にワシントンを訪問した際、
米シンクタンクの戦略問題研究所(CSIS)で米政府要人らを前に、「私は実行しますよ」と約束したことの1つです。
■「ジャパン・イズ・バック」で安倍首相が約束
―安倍首相が「ジャパン・イズ・バック」と語って、話題となったあのスピーチですね。
写真=ガバン・マコーマック(Gavan McCormack)氏
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マコーマック氏:そうです。あの場には、安倍首相が師と仰ぎ、尊敬するCSIS所長であるジョン・ハムレ氏をはじめ、リチャード・
アーミテージ氏、マイケル・グリーン氏やジョセフ・ナイ氏など日米関係の重鎮が顔を並べていました。その彼らを安倍首相は、
「リッチ、ジョン、マイケル」とファーストネームで呼びかけて、こう語った。
「みなさんは昨年(=2012年)、日本についての論文を発表し、『日本は二級国家に転落してしまうのではないか』と指摘されましたが、
私が答えましょう。日本は今も、これからも二級国家にはなりません。それが、私が一番言いたかったことです。繰り返します。私は
カムバックしました。日本もそうでなくてはなりません」と。
アーミテージ氏とナイ氏が2012年に書いた『日米同盟 アジアにおける安定を目指して』と題したそのCSISのペーパーは、「中国の
台頭や北朝鮮の核開発問題など、アジアにはこれまでにない大きな変化が起きており、こうした事態にしっかり対応するには、
日米同盟において日本がもっと強固かつ応分の負担をすることが必要だ。しかし、日本にその責務を負う覚悟はあるのか」と問うて
います。「どうも今の日本を見ていると、一級国家であり続けたいのか、二級国家に転落してもいいと思っているのか分からない」と
疑問を呈し、「日本が日米同盟において必要な役割と応分の負担を担うのであれば、一級国家であり続けられるであろう」と指摘して
いました。
(>>2以降に続く)