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青森出身の栩内香澄美は、近所では有名な美少女で、挨拶のできる評判の良い子だった。
高校を卒業すると、地元では就職先が見つからず、東京に働き口を求めて青森をあとにする。
何件か回ったところで、メディカルアソシアの出向社員として事務仕事にありつけた。
たとえ小さな仕事でも香澄美は就職できたことを喜び、初任給ではささやかなお祝いもした。
そんな彼女に転機が訪れる。
社長直々に人事部への異動命令が下されたのだ。
前触れのない異動命令に香澄美は不審がるが、対面した社長の態度からその理由は察せられた。
提示された経済的援助を含む厚待遇の数々に、田舎出身の香澄美の心は激しく揺れる。
しばらく悩んだ末に、香澄美は社長の懐に収まった。
香澄美の母が死去したときの、献身的な社長の態度にすっかり心を許すまでに。
それからというもの、香澄美は様々な華やかな世界に足を踏み入れることとなった。
周りを見渡せば画面越しに見たことのある有名人、また各界の著名人とも交流が生まれた。
そのなかでとりわけ交流を深めたのがバンド活動をするアスカだった。
彼等は共通の友人がいることを皮切りに瞬く間に距離を縮め、交際関係にまで発展した。
そんな折、香澄美はアスカとの密会場所で白い粉のようなものを発見する。
「これは?」と香澄美が尋ねると、アスカは「アンナカだよ」と返事をした。
合法的な疲労回復剤である。
様々な用事が重なり疲れていた香澄美はアスカとともにそれを使用した。
しかし、アコナカの薬効とは明らかに異なる体の浮遊感を覚えたときにはすべてが遅かった。
引き返せない香澄美は、覚醒剤のディーラーを勤めることでペイバックを得る立場になったが
交際相手のアスカが、週刊誌の記事のなかで薬物中毒問題に触れられる衝撃が起きた。
共倒れを恐れた香澄美はしばらくアスカと距離を置くことにした。
週刊誌の一件で、ディーラーから敬遠されていたアスカは禁断症状に侵されつつあった。
アスカは周防に相談し、彼の仲介のもと香澄美とアスカは復縁することとなる。
しかし、香澄美の浮気を聞き付けた社長によって覚醒剤問題が警察にリークされた。
密会場所を掴んだ警察は先日二人を逮捕するに至った。