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ASEAN首脳会議:紛争の平和解決求め「ネピドー宣言」
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毎日新聞 2014年05月11日 21時52分
【ネピドー春日孝之】東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が11日、ミ
ャンマーの首都ネピドーで開かれ、ベトナムなど一部加盟国と中国との間で緊張が
高まる南シナ海情勢に関し、国際法に基づく紛争の平和的解決と、関係国に自制と
武力の不使用などを求める「ネピドー宣言」を採択した。宣言は中国を名指しせず、
中国への対応で立場に違いのあるASEAN内の結束を重視した形だ。宣言は、2
015年末の「ASEAN共同体」創設を焦点とし、その実現への取り組みの強化
を内外にアピールした。
今月に入り南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島で中国の石油掘削を巡りベト
ナムと中国の艦船同士の衝突が頻発する事態に対応し、10日の外相会議では「深
刻な懸念」を表明する緊急の外相声明を発表した。
しかし、ネピドー宣言には「深刻な懸念」といった表現は盛り込まれず、中国に
対するASEAN内の立場の差に配慮した模様だ。中国を刺激しないような表現に
抑えた可能性もある。議長国のミャンマーは、議長声明の発表準備も進めていた。
南シナ海問題では中国とASEANが02年に合意した「行動宣言」を履行しつ
つ、紛争抑止に向け強制力のある「行動規範」の早期策定が最大の課題だ。宣言は、
関係国に係争の平和的手段による解決と国際法の順守を促し「行動宣言の完全なる
履行」と「行動規範の迅速な策定」の必要性を強調した。
ミャンマー外務省高官が毎日新聞に明らかにしたところによると、外相会議でベ
トナムは、中国への名指し批判を想定したとみられる声明を単独で発表したいとの
意向を表明。他の加盟9カ国が「ASEANの結束を損なう」などと相次ぎ反発し、
一本化されたという。
ASEAN共同体は1997年のアジア通貨危機を機に、「経済圏としての地位
確立」などを目指し、実現に向け03年以降、動き出した。