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「はぁ?」
三人は当然驚いた顔を見せるが、赤井は全く動じていない。
「なんだよ。なんかわりぃことしたか?」
男性諸君はまだ何か赤井に言っていたが、八重はなんとなく力が抜けてしまってクスクスと笑ってしまった。
「別にいいじゃねぇか。どうせ暇だったんだろ?」
いよいよ二人も諦めて、というのはおかしいがとりあえず落ち着いたようだ。
「で、お前ら。どっか行きたいとことかないわけ?」
そうなるとやはり、適当に、だとか、とりあえず、なんて言葉が飛び交うのが自然なのだろう。
二人の提案になんだか不服そうな顔をする赤井は、八重に問いかける。
八重の答えは、本人にすら、意外なものだった。
「海、行きたいな」
どうしてそんな事を言ってしまったのか。八重はなんだか申し訳なさそうな顔をして、下を向きそうになる。
驚き役の彼らはやはりその通りの反応をみせ、後に何か適当な言葉を探すように手を泳がせた。
しかしそれらよりも圧倒的に赤井の対応が速かった。
「おぉ! いいじゃねぇか! 海行こうぜ海! 」
もう何から話そうかという二人。そんな二人が赤井を止められるわけがない。
一旦帰って準備をしてからまた集まるという何とも手際の悪い結論に至ったわけだが、八重はそれをずいぶん楽しく感じていた。
無論、赤井のはしゃぎ方にはかなわないが。