06/09/19 10:01:17
>>802
さらに衝撃的な遠隔デバッグが行われたのは、NASAが98年に打ち上げた、ディープ・スペース1号機におけるミッションでのことだった。
ロケットの打ち上げから半年、Lispの短いコードにロケットの制御を2日間委ねることになった時、ある一連の実験が進行中だった。
不運にも、わずかな競合状態がコードの中に含まれていたためで、地上での検査時に見つからないまま、宇宙空間に放たれてしまっていたのだ。
バグ発見の過酷な状況は、地球から1億マイルも離れた場所であったが、担当チームは稼動中のプログラムにメスを入れ、問題の修復に成功したことで、今回の実験は完遂されることになった。
担当したプログラマの一人が、当時の様子を次のように語った。
「あの時デバッグしたプログラムは、1億ドルのハードウェア上で、1億マイルも離れた場所で稼動していたんだけど、おもしろい経験になったよ。
read-eval-printループがあれば、ロケットの中で問題が起きても、発見したり修復するのに、量り知れないほど役立つことが証明されたってわけさ。」