05/07/23 15:18:43
--- 続き ---
仕様書レビューは混乱を極めた。最終チェックなしのため単純ミスが続発し、また作成者以外は
仕様書の説明を受けながらその場で質問するため、思いつきや誤解も仕様変更として組み込まれた。
旧態依然とした書類での仕様管理も機能しなかった。大量の書類が机に積まれ、作業者の士気を減退させた。
休んだ者の書類は放置され、重要な書類はしばし紛失した。途中からメールの併用に変更されたが、
併用にためさらに混乱する結果になった。真面目に書類を読めば、簡単に数時間が過ぎた。
共通モジュールチームは不可解なチームになっていた。
共通チームと各チームの分担が曖昧なため、あるチームでは処理のほとんどを共通チームに依頼し、
また他のチームでは末端関数のみを共通チームに依頼した。
さらに共通チームでは依頼された関数の入出力仕様書を見て、同じならば同じ関数を使うようにした。
それ自体は当然のことであるが、仕様変更が発生した場合はそのまま修正した。
当然、仕様変更前の動作を期待していたチームのモジュールは機能しなくなった。
また共通モジュール一覧は書類での渡されていたため、新旧の仕様書が混在し、また自由に使用する
事ができるため、誰が使っているのか把握できる者はいなかった。
共通モジュールがバージョンアップするたびに、どこかしらが動かなくなった。