05/03/11 00:05:40
471 名前:YRP常駐from群馬 投稿日:04/08/16 00:07
俺たちはそれぞれ体育会系社員達からも徹底的にマークされ、事ある毎に
腕立て伏せの刑を受けた。他にも、フッキンやスクワットなど、無理の
ありそうなものを選んで科せられた。
朝出勤すると、派遣社員が誰かしら腕立て伏せやフッキンをさせれらている
光景を見るのに、不思議にも目が慣れてしまっていた。そして、自分達の
処遇にも。
12月が来た。予想通り、賞与は無かった。
入院中の上等兵は健康を取り戻したが、そのまま退職してしまった。
俺たちがデスマで現場を離れられないと知ると、横須賀まで挨拶に来てくれた。
最後に飲み交わした。横須賀の海岸で俺たちは酔いつぶれて吐いた。
そして、夜景を見ながら目に涙を溜めて、尾崎豊の「I love you」を、声を
合わせて歌った。
上等兵に会ったのはそれが最後だった。生きてはいるだろうけど、それ以来
姿を見ていない。そんなものだ、人生とは。
年が暮れる前に、3人居た上等兵の内の2人が消えてしまった。新兵の補充は
聞かされておらず、今やそれ自体はどうでも良くなってしまっていた。居ても
互いにバラバラな派遣社員待遇なのだから。
自分の会社には何度も帰還要望を出したのだが、「代わりの仕事が無い」の
一点張りで、帰れなかった。噂によると、自社の俺の机は新人に譲られたらしい。