ぬるぽ暦4年,2005/04/02(土) 21:32:40
468 名前:YRP逃亡者 投稿日:05/03/05 02:22:29
念の為言っておくが、我らが永遠の上官「曹長殿」は携帯に関わる前のプロジェクト
で燃え尽きたのであった。硬く閉ざされたデバッグルームの向こうで戦う曹長殿の姿は
見えなかったが、最後に「Mission complete...」なるメールが携帯に届いた時、扉の
鍵が開いている事に気付いたのであった。
俺達はデバッグルームになだれ込んだ。
曹長殿は、完全に白髪になって、燃え尽きて床に横たわっていた。とっさに
抱きかかえて起こすと、
「やあ、何とか終えたよ。顧客へ届けるのはお前たちの役目だ。私は少し疲れた
みたいだ。休ませてくれ。」
そう言って曹長は俺の腕の中で長い30年の人生に幕を閉じた。
「うおおおおおおおおおお!!!!!」俺は叫んだ。絶叫した。
17インチディスプレイに俺は額を打ち続けた。それが破裂するまで。
それでも曹長が味わった苦痛に比べればまだまだ足りなかった。
曹長殿は、生前に本人が望んだように、自然葬となった。会社の屋上で
十字架に貼り付けられ、コンドルの餌になって白骨となっていった。その
骸骨は安らかな表情を浮べていた。
曹長の過労死の上で俺は2階級特進となり、軍曹となった。階級章を貰った
時、俺は曹長の屍の前で敬礼の姿勢をとった。指先が少し反るくらいまで
キチンと敬礼を保った。
我が、永遠の曹長。
469 名前:YRP逃亡者 投稿日:05/03/05 02:33:21
曹長殿、どうかあなたの幻影を追い求める我らの姿をお許しください。
いつだって、貴方は輝いていた。