05/03/26 18:43:54
>>121 の続き
二人欠けてしまったが、残ったメンバも疲労困憊しているが、俺たちの小隊は
まだ死んではいなかった。まだ若い二等兵は、このドラム缶パーティの光景を
写真に撮って、手紙を添えて故郷の爺さんに送ったそうだ。まだ暫く帰れない
けどチームに恵まれているので大丈夫だ、と書いたそうだ。
俺は俺なりの精神論をこの場で語った。インパール提督のような無謀なものでは
なく、戦場で生きる術を、…亡き曹長が俺に託した言葉の数々を、一度には
全てを伝えきれないので、ドラム缶パーティの度に、テーマを選んで語った。
「曹長殿が軍曹殿の心の支えであるように、我々にとっても軍曹殿、貴方が心の
支えであります」と人情派の上等兵Bは恥ずかしげも無く言うのであった。
「軍曹殿が万が一にも会社を辞めたら、俺たちも迷わず着いて行きます。」
「おいおい、誰がそんな事を求めた?俺はただ、何があっても生き残れるように
亡き曹長の言葉を伝えているだけじゃないか。」
「今こうして聞く限りは、軍曹殿のお言葉です。」
俺たちの小隊はまだ生きていた。