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732 名前:YRP常駐from群馬 ◆a8bV4TV9Jg 投稿日:04/10/23 01:26:52
週末には上位の上位会社で大幅な仕様変更が当たり前のように入るように
なり、月曜の朝イチに配布される「週に1回の仕様書配布日」には各チーム
で驚嘆の声が漏れた。
俺たちは、この仕様書配布が行われる月曜までにはそれまでの版数の機能を
実装し終えていなければならず、土日も現場に出る事が珍しくなくなった。
特に日曜の午後から夜にかけては、二等兵だけでなく4人で実装を急いだ。
この頃から二等兵が腱鞘炎にかかり、タイピング速度が1/10に低下してしま
った。病院に連れて行って早期に直した方が生産性が上がるのは重々承知の
上だったが、それでも日曜の午後に行ける病院は無かったので、彼には我慢
してもらった。提督ならば我慢を強要するだけであると思うが、幸い俺たちは
提督と直接接点を持つほどには偉くなかった。
俺たち実働部隊の進捗を直接管理しているのは、上位会社で通称「特攻隊長」
と呼ばれる体育会系の少尉殿だった。平たく言えば、インパール提督の精神論
を現場レベルで実現する監督だ。特攻隊長による特攻スケジュールは、確実に
末端PGを疲弊させた。
二等兵は肉体的、精神状態にかなり限界に近いところまできていたが、上等兵
2人が絶え間なくコミュニケーションに努めてくれたお陰で、何とか保っていた。
土日が追い込みプログラミングに忙殺されるので、週の中だるみとなり易い
水曜日にはどんなに帰りが遅くなってもドラム缶パーティーを強行した。
ドラム缶の焚き火の温かみを有難く感じる季節になっていた。