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730 名前:YRP常駐from群馬 ◆a8bV4TV9Jg 投稿日:04/10/23 01:03:06
更に翌日、上位会社の担当SEに事情を逃亡ではなく所属会社のメンバ調整だと
説明すると(会社からはそう指示された)、
「つまり、君たち4人で6人分の仕事を十分にこなせるという意味に受け取って
良いワケだな」と担当SEは、にやついた。
「せっかく小隊として仕事をして貰っているのだから、もっと組織的に動いて
貰わないとなあ。」
その翌日から、俺には上位SEの仕事までが丸投げされ、仕様変更と他部署への
連絡書類の作成(連絡そのものは上位SEが横流し)とスケジュール調整に忙殺
された。SE代行は過去に何度かやっているが、上位会社のレベルをいきなり
丸投げされたのは初めてであった。インプットは殆どすべて口頭ベースなのに、
アウトプットは全て版数管理された文書で求められた。
上等兵たちにはプログラムの変更内容を手書きの図で示すしか余裕が無かった。
それでも、夜ホテルに戻ると俺はノートPCで部分仕様書化して、彼らに配布する
事は怠らなかった。全体の仕様書としての配布に任せたら、1週間以上のタイム
ラグが生じるからだ。
上等兵達も、相次ぐ仕様変更と機能の追加によって、プログラムのオブジェクト
間の依存関係と処理フローの見直しに忙殺された。それを二等兵がどう実装して
いくかまでは細かく指導する余裕が無かった。
俺が整理した情報はそれでも変更内容と量が非常に多く、上等兵たちが二人がか
りでプログラム設計を、上等兵Bがクラス構造の見直しを主にインターフェイス
部分から行い、上等兵Aがメンバ関数の各種処理フローを見直した。その二人から
の指示が1人の二等兵に集中した。
上位の上位で何が起こっているのか分からなかったが、仕様書の変更頻度と量が
次第に急上昇してきた。俺はもはや最新の仕様について行くだけで精一杯で、この
頃からチーム間で仕様書の版数がメジャーレベルで食い違い始めた。