05/03/26 18:39:31
690 名前:YRP常駐from群馬 ◆a8bV4TV9Jg 投稿日:04/10/22 02:38:27
疲労といえば、48時間耐久レビューの後に3時間の仮眠を取って月曜を迎えた
週はさすがにきつかった。俺に出席を指示した上位会社の担当SEは、海水浴
にでも行っていたらしく、顔色がすべてを物語っていた。その程度の事で
腹を立てるほど俺達はナイーブではなかった。
一人の二等兵を連れて出勤した日は、彼に昼食をご馳走した。ご馳走と言っ
てもカフェテリアのあのカレーなのだが、ジュースも付けてやった。
「軍曹殿、今夜あたり景気付けにドラム缶パーティやりますか?」
「いいですね、軍曹殿がギター片手に歌うオザキユタカは、心の疲れを癒して
くれますよ。」
「そこまで言ってくれるのなら、・・・やるか。」
最近はプリンタの紙の節約が煩くて、ドラム缶の燃料にする裏紙も不足気味だ
った。その日の午後は、燃料の工面を考えながら仕事をしていた。ギターは
さすがに常駐先に持って行けないからいつもホテルに預けているのだ。
小隊のコンディションを常にベストに保つのも、これまで数々のデスマーチ
を潜り抜けてきた経験によるものだった。
ここで断っておくが、俺は決してデスマーチ信奉者ではない。あれは俺達が
望まなくても降りかかってくる試練なのだ。
「フランダース軍曹!」「はい?」
「そこにかき集めている裏紙はどこから持ってきた?重要機密なので、メモ
用紙が欲しければ文房具の配給を申請するように」と上位SEに不意打ちを
くらった。燃料の申請も受け付けてくれるのか、質問しようかと思った。